【財務】間接法克服でキャッシュフローの得点固め取り!
こんにちは。1次ネタに初参戦のくれよんです。
今週は財務特集。 各執筆陣が個性豊かな記事を書いてくれていますね。
- wackyがデータ分析と解答テクニックを 。
- きょくしんが計算スピードUP術を 。
- akiが勉強方法を 。
- らいじんがデリバティブを。
さて、今度は私の番ということですが、2次試験ネタがメインの私らしく、2次でも頻出の論点 「キャッシュフロー計算書」を取り上げてみたいと思います。
なぜ、キャッシュフローを取り上げたのか?
それは、理解してしまえば比較的短時間で得意領域にできて 得点の固め取りができるから。
以下は、キャッシュフローを苦手とする人、理解がしっくりいかないという人によくある疑問・質問。ギクリとした方はぜひ読み進めて下さい。
・営業CFだけ小計があってわかりづらい。
・CF算出の時にどの項目に着目すればいいのかわからない。
・間接法がわからない。覚えられない。
では早速本題へ。
■CF計算書とは?
CFって何?と言う人は今更いないと思いますが、ひと言で言えば 「現金の収支」
(※細かくいうと、CF計算書のキャッシュとは、現金及び現金同等物)
では、営業CF、投資CF、財務CFとは何か、今一度おさらい。
◆投資CF
投資CFとは以下の通り。
・投資対象物(設備、有価証券、貸付資金等)に関する現金収支
平たく言えば、モノ、貸すお金、お金相当物(=有価証券)に ついてのキャッシュの出入りです。
だから、計算の時には、「B/Sの資産の該当項目の増減」と 「その他資料の情報」を拾って計算すればOK (個人的にはBOX図での計算をオススメします)
◆財務CF
続いて財務CF。 財務は以下の2つ。
①借金に関する現金収支
②株式発行・配当金支払いに関する現金収支
平たく言えば、借りるお金、資本(純資産)についての キャッシュの出入りです。
だから、計算の時には、「B/Sの負債・純資産の該当項目の増減」と 「その他資料の情報」を拾って計算すればOK (個人的にはこれもBOX図での計算をオススメします)
◆営業CF
最後は営業CF。
「普通、営業CFの説明が最初なのに、何で最後に書いているのだろう?」 と思った方、非常に鋭い
実は敢えてそう書きました。
営業CFに該当するのは以下の2つ。
①営業損益計算対象の取引に関する現金収支
②投資CF、財務CFに分類されない現金収支
営業CFというとどうしても全て営業活動だけによるCFと思ってしまうのですが、実は投資CFでも財務CFでもない残り物も含まれています。
これが「小計」の謎の答え。 具体的には、以下のような対応関係になります。
①営業損益計算対象の取引に関する現金収支
=「営業CF計算における小計まで」
②投資CF、財務CFに分類されない現金収支
= 「営業CF計算における小計以降」
これがわかると何となく腑に落ちなかった営業CFがストンと落ちてきませんか
■間接法が難しい?
営業CFの算出について、特に1次試験対応中の方は、「直接法は分かり易いんだけど 間接法は苦手」という方が多くないでしょうか?
直接法では、「営業CF=現金収入-現金支出」でこの上なくシンプル。
ただし、直接法で計算できるからと言って、2次試験では必須となる間接法から逃げているのは、ストレート合格を狙う上では、賢明な選択とは言えないのは明らか。
この時、苦手な方ほど「計算方法が覚えられない」という方多いのですが、 闇雲に暗記に頼るのは逆効果。
理屈を理解してしまえば実は覚えることはほとんど無いんです。さらに上述したように営業CFを小計前後に分けて捉えるとより明快
と言うことで、早速ポイントをご説明。
(1)営業CF(小計まで)
やることは、「P/L上の利益(税引前当期純利益)」をスタートに、「営業損益計算対象の取引に関する現金収支」 を算出する。
テキストの順序とは少々異なりますが、やってることは実はたったの2つ。
Step1:営業活動に関する利益にする
⇒P/Lを営業利益まで逆に辿るだけ。足した項目は引き、引いた項目は足す。
Step2:現金の出入りに合わせて補正する
⇒以下の表にまとめた通り。
「キャッシュへの影響」という観点で考えて、「影響が+なら+」、「影響が-なら-」とするだけ。
(2)営業CF(小計以降)
投資CF、財務CFに分類されない現金収支を算出。
難しそうに聞こえますが、要は以下項目について、前払・未払を含めた計算処理をするだけ。 テキストに載っている通りです。
- 利息及び配当金の受取
- 利息の支払
- 法人税等の支払
ほら、ややこしそうな間接法もやることって意外にシンプルじゃありませんか
繰り返しですが、CF計算書は2次試験上でも得点固め取りで差別化できるチャンスのある領域。
財務に集中するこの機会にガツンと理解しちゃって下さい
財務については、新旧執筆陣のたくさんの名作記事がありますので、 こちらも参考にどうぞ。
by くれよん