「橋げた」の意味

こんにちは。ハカセです。

4月ですね。試験まであと4か月。TACのカリキュラムに従うと、今週で6科目目の「経営法務」が終了。来週からは最後の科目、「中小企業経営・政策」ですね。

この時期の受験生の気持ちと言えば、

「やっと7科目が終わる!」
「だけど、前半の科目は完全に忘れてる・・・」

こんなところでしょうか。

■ なぜ橋げたが必要なのか ■

道場では、「基礎講義では橋げたを完成させましょう」と呼びかけてまいりました。

要は、「基礎講義の時は、必死になって、専一にその科目をやりなされ」というものです。

橋げたに関しては、「道場基本理論」の その1・橋げた理論 で述べていますが、小職のこの記事でも詳細に書かせていただいております。

ハカセの自薦エントリー ⇒ その科目をやるのは「今」しかない

うん、我ながらいいことを書いている(笑)。要約すると、その時受けている講義の科目にストイックに没頭して、その科目をその時点でいったん完成させる ことが必要なんだ、ということです。

■ 橋げたが出来ないとどうなるか ■

逆に、橋げたができないとどうなるのでしょうか。

その時には、「復習」ではなくて「復讐」が必要になってしまいます。それに関してはこちらの記事で紹介しています。

ハカセ自薦エントリー ⇒ 復習と復讐の違い

「復習」の機会は、GW明けの「怒涛の七週間」にちゃんと用意されています。でも、「復讐」の機会は殆どありません。せいぜいGWぐらいでしょうか。そうでなければ、「怒涛の七週間」に「復習と復讐」を並行してやるという荒業を成し遂げるしかありません。

「試験までにはまだ4か月もあるのに、なぜそんなに焦らないといけないのか?」と思われる方も多いでしょう。それは、先行逃げ切りの理由(わけ) のエントリーで書かせていただきました。

上から目線の誹りを恐れずに言うと、ストレート合格を狙わないなら、焦る必要は全くありません。でも、ストレート合格を狙うなら、模試までに完成させておかなければ、二次試験に間に合わなくなります。もちろん、間に合う方もいるでしょう。でも間に合わない方の方が多いと思います。ストレート合格者は、須らく少数派に入らなければいけません。何せ5%ですから。

■ 橋げたの完成度 ■

では、橋げたはどれぐらいの完成度が必要なのでしょうか。「道場基本理論」の その2 答練80点、というのが、その回答の一つです。

「答練80点」というのは少々乱暴かもしれません。その年の答練の難易度にも左右されますから。そこで、ZonE はこれをもう少し踏み込んで、詳細に説明してくれました。

ZonEの名エントリー ⇒ 1次試験対策の完成度の目安

出題領域と得点

要約すると、「頻出論点で8割、稀出領域で2割、取れればOK!」ということです。これは「ABC論点で8割、それ以外で2割」と置き換えてもいいでしょう。

■ 橋げたの誤解 ■

時々、我々が感じる「橋げた」や「答練80点」に関する誤解は以下のようなものです。

  • 答練8割ってことは、難しい問題もばっちりってことですよね・・・
  • 道場の方は難しい問題もできてすごいですね・・・
  • 僕なんて、なかなか点数が伸びなくて・・・

お話をよく聞いてみると、「スルツキー分解ができない」とか、「取替投資ができない」とか、そういう「稀出領域」とか、「解けない人が多い問題」で引っかかっている人が多いことに驚きます。

はっきりいって、スルツキー分解なんて解けなくても一次試験には合格します。二次試験にも出てきません。確かに取替投資は出来た方がいいし、二次試験にも出てくるかもしれないけど、でも、必ずしも得意じゃない人が多いのも事実です。一次試験では取替投資で失う4点は他の問題で挽回可能だし、二次試験で出たとしても、(難しければ)、7-8割の受験生が正答できないでしょう。ということは、その問題が出来なくても合否に影響しません

診断士試験は「6割」という絶対基準がありながら、実は「2割という相対基準」で合否が決まる試験です。(コレ、意外と大事です

ここの記事にも書きましたが、たとえば経済学。平成20年の第7問、第18問。平成19年の第4問、第16問など、いわゆる「大問」に挑んで、「む、むずかしい・・・(T_T)」と敗北感を味わっている方。そして経済学って難しいと思い込んでいる方。それって、完全に出題者の術中にはまっています。今すぐ忘れてください。そんな難しい問題、できなくても合格できます。それら難問をクリアすることは、橋げたの構成要素ではありません(断言) しっかりメリハリをつけて臨みたいものです。

■ まとめ ■

各科目をやっているときは、脇目も振らず、その科目に集中しましょう。そして、その科目の講義期間中に、その科目を一旦完成させましょう。一旦完成させれば、「怒涛の7週間」の完成答練期に、十分復習することができます。

残念ながら各科目を完成できなかった方。相当焦ってください。焦る理由は上記の図表をしっかり目に焼き付けてください。出来ればGWに挽回しましょう。または、完成答練期に「復讐」と「復習」を両立させましょう。それが無理なら、二年計画も視野に入れましょう。

「完成」の目安は、わかりやすく言えば答練80点です。でも、もう少し正確には、「頻出で8割、稀出で2割」、あるいは「ABC論点で8割、それ以外で2割」です。

時々、稀出論点や難問に引っかかって、「学力が伸びない」と悩んでいる方がいますが、大きな間違いです。それらを一生懸命やっても、「橋げた」が完成するわけではありません。やるべきことを整理し、メリハリをつけて臨みましょう

毎度のように上から目線でゴメンナサイ。でも、ここが先途です。

by ハカセ

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「橋げた」の意味”へ2件のコメント

  1. ハカセ より:

    kookystepさま。コメントありがとうございます! そうですよね、「経営とか財務とか、もう忘れてますけど・・」って感じですよね(^_^;)。でも大丈夫です。まず、みんなそうですから。そして、一度覚えたものは意外に忘れてない(=すぐにもう一度覚えられる)ものです。完成していることを信じて、今は目の前にある科目に集中しましょう。もう少しで一回りですから頑張ってください!

  2. kookystep より:

    はじめまして。
    2011年度のストレート合格を夢見ている者です。(TAC通信生です)
    ブログ、いつも楽しみにしております。
    今回の内容も、今まさに自分が不安に感じていることでした・・・。
    自分は養成答練の成績は極めて平均点(60半ば位)、なおかつ既習科目はホントにビックリするくらい綺麗に忘れているんですが、とりあえず「いったん完成」はしているので、なんとか立て直したいと思います!

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