【2次道場】2次本科生の財務対策

こんばんは、くれよんです。

いつもよりも遅い投稿となりました。 花粉症の方にはちょっと辛い季節になってきましたね。

さて、2月始めにふうじんが投稿した、20%の真実(前編中編後編編集後記)は お読みになりましたか?
H21年度試験で悔しい思いをした自分にとっては、n_kenさん、きょんさん、naoki-yさんの 気持ちが痛いほど伝わってきました。 どの方も本当に優秀で学習プロセスもしっかりしていて、年に一度の本番の試験の時に、 「あと少し」、「ほんの少し」だけ届かなかったのではないかと思います。

奇しくもnaoki-yさんが最後に書いていた「今年の2次試験には、運不運に影響されない確実な実力を備えて臨むpunch という決意は、まさにH22年度試験に向かう時の私の決意そのものでした。 どれも本当に素晴らしい記事で、辛いだろうにこうした記事を寄稿頂けたことは本当に嬉しく思います。

恐れ多くも【2次道場】と銘打って書いているこの記事でも、何としてもこうした方々の力になりたいsign03 とあらためて強く思いました。

前置きが長くなりましたが、今回のテーマは「2次本科生の財務対策」です。
「2次本科生はいつ財務(事例Ⅳ)対策をすればいいの?」、「どのように力をつければいいの?」 など、よく質問を頂く内容です。

■財務が鉄板の2次本科生は強い!
皆さんは財務(事例Ⅳ)にどのような意識がありますか?

①得意
②どちらでもない
③苦手

①得意という方、素晴らしいです。この先読まずとも結構大丈夫です。学習にお戻り下さい
②苦手という方、2次本科生で事例Ⅳが足を引っ張っている状態だとすると危険です。 本気で合格をする気であればくれぐれも他でカバーしようなどとは思わない方が賢明。 早速、自分の学習スケジュールを財務力強化の方針でリスケして下さい。
そして、③どちらでもないという方。実は相当数いるのではないでしょうか? 「どちらでもない」を選んだ方は、良い時もあれば悪い時もある、という波のある方々だと思います。

“運不運に影響されない確実な実力”をつけるためには、「どちらでもない の集団」から「得意 の集団」に移り、事例Ⅳを鉄板にしていくことが最も重要なポイントの一つ。

なぜなら、「事例Ⅰ~Ⅲは判定勝負、事例ⅣはKO勝負」だから。

具体的に言うと、事例Ⅰ~Ⅲにおける「実力者集団 vs 当落線上集団」の戦いは7~8点 vs 3~4点 の戦いになります。問題によって差はありますが、こうした判定勝負の積み重ねが点差につながっていきます。
一方、事例Ⅳはこれが、10点 vs 0点というKO勝負punchになります。 90%内容を理解している人も、全くわからずお手上げの人も同じ0点となってしまう点が恐ろしく、 2次本科生がストレート生に一発逆転を許してしまう最大の隙になるところ。

逆に言えば、
財務を鉄板にして死角を無くすことが強い2次本科生の取る良策ですflair

■財務はコツコツ?
ではどうやって力をつけるのか?
ふうじんの記事にもあるように、道場執筆陣は財務はコツコツ(=ただ同じペースで財務の勉強を続ける) という方法に懐疑的。かくいう私もその一人。

とは言え、多くの講師が「財務はコツコツ続けましょう」と口を揃えるのはなぜか。
ちょっと暗黙の前提が置かれているものと考えると、とても納得感のある言葉に変身!

“財務はガツンと力をつけた上で”、コツコツ続けて実力維持」

そう、一定の財務の力をつけた人にとって、コツコツ続ける(=問題に常に触れている)ことの 意味は大きい。恐らく講師はこのことを言いたかったのではないか、と勝手に解釈しているワタシ。

例えば、「財務ガツン派」「財務コツコツ派」(くだらないネーミングですみません。。。)を比較した 学習量のイメージは以下のとおり。

比べてみると、両者の累積学習量はほぼ変わらない中、「財務ガツン派」は早期に合格実力を つけていくイメージです。

「結果的に両者とも合格実力なのに何が違うの?」と言う方、素晴らしい着眼点です。
実は決して学習範囲が広いわけではない事例Ⅳですが、本試験では必ず平均点が例年の水準まで下がるような 仕掛け(H21の営業レバレッジ、H22の財務分析など)がしてあります。
このあたりはさすがに国家試験だなと作問者に敬服してしまいますね。

つまり、コツコツやって既知の問題を理解していくだけでなく、 本番相当の実力をつけた状態で初見問題にぶつかってみる経験を数多くこなしていることが 財務鉄板への道だということ。 (この点に気づいていないと、既知の問題を中心に作られた演習問題で高得点が取れて安心し、 本番で泣くという罠にはまります。)

■いつまでに?
以前ご紹介した私のスケジュールを見れば分かりますが、昨年の私はGWをターゲットに 財務強化をしました。 GWの頃というのはちょうど実力養成演習を終えた頃で、すぐにチェック模試もあるので、 今、当時の自分に言うのであれば、「3月末まで」をターゲットにさせるでしょう。

■まとめ

・“運不運に影響されない確実な実力”をつけるためには財務を鉄板にする。
・財務は始めガツンと、後はコツコツ継続。
・3月末までにはガツンとやることをオススメ。

皆さんの財務が鉄板となりますように。

by くれよん

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【2次道場】2次本科生の財務対策”へ6件のコメント

  1. らいじん より:

    ふうじんさん
    メインディッシュに主役の座は譲っても、丹精込めてつくった前菜。その想いに気づいてもらえた時の心地よさは格別ですね。
    目標は高いが、それを追い求めることで何かが生まれる。そう信じて今後もビシビシ行きます。
    by らいじん

    1. ふうじん より:

      あはは。そういえば「怪しい根拠はどこかで使え」って、誰かに教わったような気がしますね。

      ネタは続くよどこまでも。とはいえ互いに「褒め殺しエンドレス」になるのもアレなので、この辺りでお後がよろしいようで。
      See you later!

  2. ふうじん より:

    くれよんさん、こんにちは。通りがかりのふうじんです。当記事、独自の鋭い切り口に、秀麗な画面レイアウト。名作と呼ぶに十分値します。

    1. 財務ガツン派は早期に合格実力を備え、財務を鉄板に
    2. 本番相当の力で初見問題を解いて実力向上
    3. 既知の問題で高得点し、本番で泣くリスク

    いずれも予備校授業や過去の合格ブログにない、鋭い指摘と多いに共感した次第。また少々付け加えるなら、講師の言う「財務はコツコツ」は、

    A.合格実力に達するまでのコツコツ(=1次対策)
    B.合格実力達成後のコツコツ(=事例IV対策)

    に場合分け可能。そしてもちろん「コツコツ戦略」にも存在意義はあるのですが、次のらいじん記事を合わせ読むと、合格可能性向上に有利なのは、「ガツン派>>コツコツ派」であることが理屈で納得できました。

    ・・とここまで書いても読み手(=診断士受験生)になかなか真意が伝わらないのもまた事実。それは「国家試験の恐ろしさ(難しさ)」を知るには、身を以て一度体験するのが一番だから。ここは上級生が有利な点ですね。

    1. くれよん より:

      ふうじんさん
      昨年、ふうじんファンであった自分としては、この「名作」認定頂いたのは本当に嬉しいです。
      1次試験も視野にいれるとふうじんさんの分類された、「財務コツコツ」は更にしっくりいきますね。

      実は、この記事は「『常識のワナ』シリーズ:財務は毎日コツコツと」に刺激を受けて作成しました。
      今年絶対に受かりたい!という方への強い思いを込めてます!
      少しでも役にたつといいなぁ。。。

      by くれよん

      1. ふうじん より:

        くれよんさん、らいじんさん、唐突な長文コメントに的確に回答つけていただきありがとうございます(^^y くれよんの言う「確実な合格」、らいじんの言う「事例を平凡に処理する大切さ」。ここにも何やらつながりを感じますね。
        .
        「2次を確実な手応えで突破するのは難しい」なんて常識は嘘八百。万事に謙虚で控え目な日本人がそんな発言しないだけで、余裕綽綽で2次合格発表日を迎える人がいないわけじゃない。で、確実に試験を突破していざ診断士界に踏み込んでみると、どうも議論のレベルが物足りない。これは「診断士試験は運不運でも合格できる」ことが一因か。

        かつ診断士受験界に話を戻すと、カネを払うのは「合格する人」より「合格したい人=平均的受験生」だから、耳触りの良い話の方がウケが良いのが実態。でも他人と同じことやって合格する試験なら苦労しないのに。

        というわけで昨年果たせなかった「短期で確実に合格するプロセス」が、今年こそ完成すると期待。診断士こそ一足お先に自主卒業したものの、

        ボールすれすれ高めギリギリストライク剛速球をビシビシ投げ込んでくる、一発合格道場の気風

        は今なおお・気・に・入・り。

        1. くれよん より:

          ふうじんさん、コメントありがとうございます。
          らいじんのコメントの「事例I~IIIを平凡に処理する大切さと難しさ」の部分に反応されるところが流石ですね。
          このテーマでもいずれ記事を投稿していきたいと思っています。
          ビシっと剛速球投げられるように鍛えておきます(^^;)

          by くれよん

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