【経済学・経済政策】消費者の選択行動のグラフを動かしてみた by にに

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 
一発合格道場ブログを
あなたのPC・スマホの
「お気に入り」「ブックマーク」
ご登録ください!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

twitterもよろしくお願いします。

こんにちは!にに です。

いよいよ1次試験まで1か月を切りましたね。暑い日が続きますが、体調管理に十分気をつけつつ、最後の1か月、生活のすべてをかけて勉強してください。この1か月頑張れば、きっと今後の人生が大きく変わります。

あと1か月がんばって、1か月後に1次試験を無事突破できたかたに、われわれ一発合格道場から素敵なプレゼントがあります。

そうです、「初学者向け2次試験対策スタートダッシュセミナー(仮)」です!1次試験から4日後の8月11日(木・祝)に開催します!

2次試験について、考え方や勉強方などを初学者のかたにもわかりやすくお伝えします。なので、1次試験までは1次試験に全力投球しても大丈夫ですよ!

参加申込受付も、1次試験翌日に正答が発表された後に自己採点をしてから判断できるよう、8月8日(月)午後8時開始を予定しています。

申込方法や内容の詳細についてはおいおいこのブログでお伝えしてきますので、学習の合間の息抜きがてら、毎日ご覧くださいませ。

ブックマークがおススメです

リトルにに
リトルにに


さて今日の話題は、1次試験の経済学・経済政策、「消費者行動」の中の「予算制約と消費者の選択行動」です。

「2つの『財』をどんな比率で買うか」というあれで、こんな感じのグラフで表されるものです。

こんな感じの

この分野が出題されるパターンはいくつかありますが、ひとつのパターンとして、このグラフがいろいろ変化する場合があります。頻出論点なのでどんなテキストでも必ず載っているものですが、変化が静止画で表現されていても、なかなか理解が難しいですよね。

というわけで、今回の記事では、グラフを動かしてみます。

まえおき

この論点は、2つの「財」を買いたい人が、限られた予算の中でどちらをどれだけ買うか、ということに関するものです。

というわけで、物語を進めてくれる人と財に登場してもらいましょう。

まずは人です。

「人」と言ってはいますが、実在の人物をモデルにすると、その人に対してもともと持っているイメージが理解の妨げになるかもしれません。そこで、そういう先入観を持たないよう、みんな大好き可愛らしい動物にその役目を任せたいと思います。私は北海道在住なので、北海道らしい動物がいいですね。

じゃじゃん!

くまさん

くまさんです。

どこかで見たことあるような・・・?

hotman
hotman

え?なんのことでしょう。どこからどう見ても架空の、愛くるしい動物のキャラクターですよね。

くまさんは熊なので、木の実と鮭が好きです。「財」として、この2つを考えます。彼が持っている限られた予算で、どちらをどれだけ買うのか、がテーマとなります。

木の実

パーツ

まず、このグラフの中の「点」が何を表すのか、から行きましょう。

点は、「木の実と鮭をそれぞれいくつ買うか」を表します。下の図でいうと、赤い点は「木の実を20個、鮭を2尾」買うことを表し、青い点は「木の実を5個、鮭を25尾」買うことを表します。

なので、この点は原則として自由に選ぶことができます。ただし、次に出てくる2種類の「線」との関係で、選ぶことのできる、あるいはくまさんが選ぶ点が決まってくる、というものです。

予算制約線

次に「予算制約線」です。冒頭のグラフの青色の線です。

これは、くまさんが持っているお金と、木の実と鮭の価格によって決まります。つまり、客観的な数字のみによって決まるということです。

ツッコミの魔術師
ツッコミの魔術師

熊が買い物・・・?

あくまでイメージです

にに
にに

例として、くまさんが6,000円を持っていて、木の実は1個300円、鮭は1尾600円で買えるものとします。

この場合、予算制約線は以下のようになります。

縦軸を木の実、横軸を鮭の個数とすると、予算をすべて木の実に費やした場合は、予算6,000円÷木の実の価格300円=20で、20個買うことができます。そのときは鮭は1尾も買えないので、縦軸上の「20」の位置に予算制約線の端がきます。

逆に鮭だけを買う場合には、予算制約線の逆の端が横軸上の「10」の位置に来ることになります。

あとは、その2点を直線で結べば、予算制約線の完成です。この線上では、予算をすべて使いきって2つの財を買うということになります。2つの割合によって、ライン上のどの位置に点が来るかが決まります

くまさん
くまさん

アリガネハタク

無差別曲線

グラフの中の緑色の曲線は、「無差別曲線」といいます。

字面からは意味がちょっとわかりにくいですが、「くまさんにとって価値が変わらない(=差別しない=無差別)点を結んだライン」ということです。下のグラフで言うと、「木の実10個+鮭2尾」と、「木の実5個+鮭6尾」はくまさんにとって同じ価値となります。

くまさん
くまさん

ドッチデモイイ

あくまでも「くまさんにとって」なので、無差別曲線は人によって変わります。草食なくまさんと肉食なくまさんでは、形が変わってくるでしょう。

上のグラフでは1本しかありませんが、無差別曲線はこのグラフの中に無限にあります。

等高線が描かれた地図を見たことがあるかと思います。無差別曲線はちょうど等高線と同じようなものです。地図では違う等高線が違う標高を表していますが、無差別曲線が表しているのは、くまさんが得る価値です。これを「効用」といいます。一般的には、右上に行けば行くほど効用は大きくなります。

「くまさんが得る効用」というとなんだか堅苦しいので、「満足度」と言い換えてもいいですね。この先の議論でも満足度ということにします。

下の例で言うと、暗い緑色の無差別曲線上の点ではくまさんが感じる満足度は低く、明るい緑色の無差別曲線上では満足度が高いということになります。

よって、点が異なる無差別曲線上にあるときは、「くまさんが感じる満足度は異なる」ということを押さえておいてください。

最適消費点

最後のパーツは、「最適消費点」です。最初に解説した「点」のうちのひとつですが、予算制約線と無差別曲線が接する点のことです。その人くまさんが合理的な考え方をした場合に、限られた予算のなかで満足度が最大になる点です。

くまさん
くまさん

ベストヲツクシタ

動かしてみる

さて、以上でパーツはすべて出そろいました。

いよいよ、実際に試験で出題される形を想定していきましょう。

ちょっと古いですが、平成26年度の第16問を例に挙げます。

図はありますが、それぞれの線や点が複数描かれていてごちゃごちゃしています。設問文中に変化が書いてあるので、それを分解していきましょう。

なお、この設問にはもちろんくまさんたちは登場しませんが、今回の記事でせっかく出てきていただいているので、これ以降もくまさん版で話を進めていくことにします。

ステップ1 財Xの価格の低下によって予算制約線がBへと変化する

鮭が安くなったので、たくさん買えるようになります。つまり、鮭軸(横軸)と予算制約線が交わる点が右に動きます。結果として、予算制約線はもとの形より傾きがゆるやかに変わります。鮭好きのくまさんは喜びます。

くまさん
くまさん

シャケタクサンタベル

予算制約線の変化

ステップ2 (代替効果を考える)

このステップは問題文中にはありませんが、解くうえで必要となるステップです。

代替効果」とは、「予算制約が変わったことにより、ある財を別の財で代替できるようになること」です。

今回の設問の場合、鮭(財X)が安くなりたくさん買えるようになったので、木の実(財Y)の消費量を減らして満足度が下がったとしても、その分を鮭(財X)が増えた分で補える、ということを表します。

代替効果を考えるときは、「予算制約線の傾きは変わったが、無差別曲線は変わらない」という前提で考えます。つまり、予算制約線の傾きが変わったあと、もとの無差別曲線に接するように(仮想的に)移動させる、という手順を踏みます。

ここがいちばんイメージしにくいポイントだと思います。あくまでも仮想的に動かしているだけであることを意識してください。

ステップ3 予算制約線Bと無差別曲線U2の接点Nを選択することで効用(満足度)を最大化する

このステップでは、先ほど変化した予算制約線に接する無差別曲線が新しく選ばれます。「移動する」のではなく、もともと無数にあった無差別曲線の中からたまたま予算制約線に接する状態のものを「選択する」んです。

その結果、新しい(移動した)予算制約線と新しい(選ばれた)無差別曲線の接点が、新しい最適消費点となります。

その点と、最初の点との鮭軸(横軸)方向の差が、「全部効果」です。最初と最後の差なので「全部」なんですね。

全部効果
くまさん
くまさん

マンゾク

ステップ4 (所得効果を考える)

このステップも問題文中には出てきません。が、これは簡単です。

全部効果から代替効果を引いたもの、それが所得効果です。

グラフでなぞらえて言うと、予算制約線が右上方向に動いたイコール使えるお金が増えた、とみなすことができるので、それによる変化を「所得効果」というわけです。

所得効果

ちなみに、全部効果を代替効果と所得効果に分解することを「スルツキー分解」といいます。この言葉自体が出題される可能性はそれほど高くないと思いますので、ご参考まで。

まとめ

というわけで、予算制約と最適消費点のグラフを動かしてみました。

少しでもイメージがつかみやすくなったと思っていただければ、作ったかいがあったというものです。

リトルにに
リトルにに

アニメーションを作りたかっただけ、という説もあります

うるさい!

黒

ちなみに、例で挙げた過去問について選択肢のことは特に触れませんでしたが、ここまで読んでくださったあなたなら問題なく正解を選ぶことができると思います。ただ、選択肢アの中に出てくる「下級財」という言葉、これだけはこの記事では解説しませんでした。

長くなってしまうので詳細な説明は避けますが、そこら辺の言葉の区別の方法を一覧表にしてみました。

サケマス
  全部効果 代替効果 所得効果
上級財
下級財
ギッフェン財

「+」と「-」は、それぞれの効果で点がどちらに動いたか、を表します。上記の鮭の例では、3つの効果すべてで点が右(プラスの方向)に動いているので、鮭は上級財であると言えます。

この表の覚え方ですが、プラスとマイナスは色の配置で覚えやすいと思います。
左の列と最上段の項目名は、それぞれの頭文字をつなげて、

うわ

アノ監督
アノ監督

と覚えてください。

☆☆☆☆☆

さて、待ちきれなかったのかすでに登場してしまっていますが、明日はアノ監督の登場です。お楽しみに!

☆☆☆☆☆

いいね!と思っていただけたらぜひ投票(クリック)をお願いします!
ブログを読んでいるみなさんが合格しますように。

にほんブログ村 資格ブログ 中小企業診断士試験へにほんブログ村
にほんブログ村のランキングに参加しています。
(クリックしても個人が特定されることはありません)

Follow me!

【経済学・経済政策】消費者の選択行動のグラフを動かしてみた by にに”へ2件のコメント

  1. まそじ より:

    ステップ4 (所得効果を考える)
    このステップも問題文中には出てきません。が、これは簡単です。

    全部効果から「所得効果」を引いたもの、それが「所得効果」です。

    →修正願います!

    1. にに より:

      まそじさん

      「代替効果」に修正いたしました。
      ご指摘ありがとうございました(^^)

まそじ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です