【企業経営理論】リーダーシップ論② by さろ【渾身】

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さろ
さろ

どうも、さろです。

毎日、蒸し暑い日が続きますね。体調管理のためには空調された部屋で勉強することがやはり効率的です。
私はいまだに休日は近所の図書館に行ってますが、公共の場を使って勉強すると、電気を使うという罪悪感から逃れられます。
一次試験本番に最高の体調で臨めるよう、夏の勉強リズムを今からつくっていきたいですね。

さて、前回に引き続きリーダーシップ論についてです。
前回は概論でしたが、今回は試験問題として問われる論点を中心に話しつつ、リーダーシップを自分ゴトとして捉えてほしいという意図で書きます。今回も、リーダーシップ入門(著者:金井壽宏、日経文庫)の内容を参考にしています。

(今回の記事はガッチガチの記事で読みにくいかもしれませんが、ご容赦ください。)

リーダーシップ理論はどういう問題になって出題される??

まずは、どういう試験問題になって出題されるのかを知っておきたいと思います。
令和3年 企業経営理論 第16問を以下に引用します。

この問題は、リーダーシップ理論の典型的な問題ではあるものの、正答率Dの問題(正答率が20%以上40%未満)なので、知らないと応えられない難問であったと思います。受験生時代の私は;

さろ@2021
さろ@2021

オハイオ、ミシガン、、、名前が沢山出てきたー、ハイお手上げー!!

という感じで、設問を読んでも全く推理できないので、鉛筆転がしの状態でした。

本日の記事の目標は、この問題を考えて解ける(少なくとも選択肢を絞ることができる)ようになることです!
そのために理解していただきたいことは以下の2点です。

私の記事で理解して欲しいこと

  • リーダーシップ理論には、行動理論状況適合理論2種類の理論に分類できる!
  • 理論は、課題(業績)関連の軸人間関係の軸2つの軸(2次元)で整理されている!

このあと、昔から様々な先生が研究を続けてきた成果であるリーダーシップ理論を紹介していきますが、いきなりオハイオだの、ミシガンだの、といった名前や学説を頭に詰め込もうとしても、全然頭にはいりません(でした、少なくとも私は)。

まず一つ目に覚えて欲しい点である2種類の理論に分類できる、という点ですが、試験で出題されるリーダーシップ理論のほとんどは、1940年~1960年代に研究がなされた「行動理論」と1960~1980年代に研究がなされた「状況的合理論」の2つに分類されるということです。

行動理論とは・・・優れたリーダーはどのような行動をとっているのか? を調べる研究

○状況適合理論とは・・・どのような場面でどのようなリーダーシップを発揮するのが良いのか? を調べる研究

最初は優れたリーダーがどのような行動をとっているのかを調べて、そのマネをしたいという気持ちから、行動理論の研究がすすんだようです。

でも、調べていくと、その行動理論というのがどんな場面でも万能なものではなく、状況に応じて使い分ける必要があるぞ、っていうことに気がついて、状況的合理論の研究が進んでいきます

そういった雑学を知っておくと、理解がしやすいかもしれないです。
ということで、今日の記事もこの2つの理論に分類して、順番に説明していきますね。

あと、リーダーシップ理論を考える時に同時にやって欲しいことは、

自分がリーダーシップを発揮している場面を思い浮かべること

周りに素晴らしいリーダーシップを発揮している人を思い浮かべること

リーダーシップ理論を身の回りの経験やリーダーシップ像と重ね合わせることで、単なる理論ではなく、自分ゴトとしてハラオチできるようになると思います。

さろ悟空
さろ悟空

今日のオラは気合い入ってるからな!ちゃんとついてきてくれよな!

リーダーシップ理論 ~行動理論~

リーダーシップは、リーダーの行動によって発揮されます。

そこで「リーダーがどのように行動すれば、リーダーシップを有効に発揮できるか」という観点で、様々な行動理論が展開されるようになりました。すなわち、リーダーの行動をパターン化し、「どのような行動をとるリーダーが有能なリーダーなのか」を追求する理論です。

特に、組織の生産性組織メンバーの満足度の両方を高められるリーダーシップが望ましいとされています。

PM理論、三隅二不二 ~P行動とM行動による二次元化~

PM理論は、日本の三隅 二不二(みすみ じゅうじ)先生によって1966年に提唱された理論です。
(まず、三隅先生の名前が読めませんでした。そして「PM」と言うと、私はプロジェクトマネジメントを連想してしまうので、ちょっとややこしい)

リーダーシップのような複雑な事象が、たった二次元で示されているという単純明快さから、今でも広く引用されています。

  • P ⇒ Performance(パフォーマンス):成果を上げる力、課題を達成する力
  • M ⇒ Maintenance(メンテナンス):集団を維持していく力

例えば、試合に勝ち進むことをイメージした野球チームを思い浮かべると、P行動(成果を上げるための行動)として;

  • P行動 ⇒ 練習方法を工夫する、勝つために気合いを入れる

などが挙げられます。
しかし、選手が疲れて、メンバー同士の心が離れ、チームワークが乱れてしまったら、勝ち続けることができません。そこでM行動(集団を維持していくための行動)として;

  • M行動 ⇒ スランプに陥った選手の悩みを聞く、勝ったら打ち上げをしてはしゃぐ

こんな行動も大事になってくると思います。
P行動だけだと勝負の鬼になってしまい、M行動だけだと口だけの人間になってしまいます。
PもMもどちらの行動もバランス良く行うということが大事になると言えます。

これを、メーカーの生産現場に置き換えると;

  • P行動:高い品質目標を掲げる、納期に遅れそうなら督促する
  • M行動:作業者の意見に耳を傾ける、気軽に話しかける、現場の気まずい雰囲気をほぐす

といった感じになります。

次に、P行動とM行動による四類型です。
大文字で示しているのは、高度に行っている場合、小文字で示しているのは、あまり行っていない場合を示しています。

自分がどのタイプに属するのか、自分のことをPM型(素晴らしいリーダー)だ、と言い切れる人はいないと思いますが、ざっくり言って;

  • 仕事の品質や期限にうるさく、鬼上司と呼ばれることがある人 → Pm型
  • 世話好きで、宴会係などを進んでやっている人 → pM型
  • どちらのリーダー行動もとっていない → pm型

といった感じに分類できるみたいです。

さろ
さろ

みなさんはどのタイプに当てはまりそうですか??
私は決まった型がないので、ケースバイケースかもしれません(気分屋?)

ミシガン研究、R.リッカート ~好業績チームのリーダーの行動研究~

日本の三隅先生によるPM理論のように、質問用紙による調査(サーベイ法)によって、リーダーの行動を類型化するという研究がアメリカでも行われていました。アメリカでは、ミシガン大学とオハイオ州立大学が、サーベイ法によるリーダーシップ研究の最先端だったようです。

話が逸れて申し訳ないのですが、この二つの大学はどこにあるのだろう?と調べてみると、二つとも五大湖の周辺なんですね。なぜ、この地域でリーダーシップ研究が盛んだったのかはよくわかりませんが、私は映像でものごとを覚えるタイプなので、地名を聞くと場所を調べたり、google map などを使って街の様子を見たりします。

さて話を戻して、初期のミシガン研究(1940~50年代)では、リーダーの行動と業績との関連を見ることが重要であるという前提に基づいて、高い業績を生み出す集団と、そうではない集団とのリーダー行動や部下の様子の比較から研究蓄積が開始されました。そうして比較分析を通して得られた研究結果が下の表です。

 好業績部門低業績部門
リーダー
行動
従業員中心で監督する
全般的でおおまかに監督する
部下の失敗を学習の機会として生かすために支援する
部下に仕事を任せて、自分は監督の役割に専念する
仕事中心で監督する
細かな指示により監督する
部下の失敗、誤りに対して、批判的に処罰する
部下に仕事を任せきれず、自分も仕事をしてしまう
部下の感情・態度仕事達成のためにリーダーが圧力をかけても、それを不当とは感じない仕事達成のためにリーダーが圧力をかけると、不当と感じて言うことを聞かない
初期ミシガン研究、リーダーの行動と業績との関連

仕事の成果を上げるために指示を出したりするのは当たり前で、従業員に対する配慮ができるかできないかで、好業績部門と低業績部門に分かれていますね。
三隅先生のPM理論でいうところの、好業績部門がPM型低業績部門がPm型というイメージです。

おまけ(1) システム4 ~理想の組織のあり方~

上記のミシガン研究を牽引したリッカートに関連していくつか補足論点を紹介します。
リッカートは初期のミシガン研究の後「システム4」として以下の4つに組織を類型化しています。そのなかで「集団参加型(システム4)」が、最も従業員の満足度が高く、生産性・業績が高まるとしています。システム4が最も優れた組織であるということを覚えておきましょう。

独善的専制型
(システム1)
リーダーはメンバーを厳しく管理し、コミュニケーションは稀。
統制機能はリーダーに集約
温情的専制型
(システム2)
リーダーは温情的だが、メンバーに対して恩着せがましいやり方をとる
統制機能はリーダーが有する
相談型
(システム3)
リーダーとメンバーのコミュニケーションは頻繁になる
基本的方針や全般的決定権はトップにあるが、個別問題は部下に権限委譲される
集団参加型
(システム4)
リーダーはメンバーを全面的に信頼し、意思決定は組織全体で行う
メンバーはリーダーだけでなく、同僚ともコミュニケーションを行っている
システム4、R.リッカート

おまけ(2) 連結ピンモデル ~組織の階層間のつながり~

もう一つ、リッカートは連結ピンモデルというものを提唱しています。
これは、各階層の間での結びつきを連結ピンにたとえ、リーダーやマネジメントには、その間のコミュニケーションを円滑化する役割が求められるということです。

下の図に連結ピンモデルを会社の組織に当てはめたイメージを示します。トップマネジメントがいて、管理職がいて、一般社員がいて。図中の三角形は一つのチームというイメージです。

連結ピンモデル、R.リッカート

またまた話はそれますが、amazonのCEOジェフベゾフ2枚のピザ理論というものを提唱していて、「2枚のピザでお腹いっぱいになれる人数くらいが最適なチーム」と言っています。すなわち、1人の管理職が管理できる人数は5~8人程度とのことです。

さろ
さろ

皆さんの普段の業務でのチームのメンバー数はどうですか?
私の場合、グループには13名所属していますが、3つのチームに分けて、だいたい4人くらいずつのチームにしています。悪くはなさそうですね。

オハイオ州立研究、R.スタッジル ~構造づくりと配慮で測定~

オハイオ州立大学は、PM理論におけるP行動・M行動と同じように、リーダー行動を測定するための尺度をつくることを目指していました。

研究開始当初におけるリーダー行動の項目は全部で12次元(100項目)で成り立っていたとのことですが、研究を進めていくうちに「構造づくり」「配慮」の2次元にリーダー行動の大半のばらつきが集約されていることがわかり、今ではオハイオ州立大学の主要二次元といえば、「構造づくり」「配慮」となったようです。

  • 構造作り:自分の役割を明確に定義して、フォロワーに何が期待されているか知ってもらう
  • 配慮:フォロワーを励まし、元気づけ、彼らの立場を気にかける

マネジリアル・グリッド、R.ブレーク=J.ムートン ~関心度の高さによる分類~

R.ブレークとJ.ムートンは、マネジリアル・グリッドというものを提唱した。これもPM理論と同様に、「業績(生産)への関心度」と「人びとへの関心度」という二軸が利用されている。縦横それぞれ1~9までの数値で、たとえば(1.1)であれば人への関心度も業績への関心度も最低、(9.9)であれば人と業績の関心度が最高でもっとも良いリーダーの行動となるというものです。仕事の指示をきちんとして、部下たちとの関係を大切にすることが、リーダー行動の基本 という考えに基づいています。

マネジリアルグリッド

行動理論まとめ ~各理論をまとめてみよう~

ここまでに紹介してきた様々な行動理論を一つの表にまとめてみます。

 課題(業務)関連行動人間(対人関係)関連行動
PM理論、
三隅二不二
P行動 (パフォーマンス)M行動 (メンテナンス)
ミシガン大学、
R.リッカート
職務中心の監督従業員中心の監督
オハイオ州立大学、
R.スタッジル
構造づくり配慮
マネジリアル・グリッド、
R.ブレーク=J.ムートン
生産(業績)に対する関心人びとに対する関心

いろいろな学説はありますが、どれも課題(業務)関連行動と、人間(対人関係)関連行動の2つの軸でまとめられていることがわかります。そのため、たくさんある学説も実はシンプルな考えに基づいているように思えてきます。

これが、今日の私の記事で言いたかったことの一つです。

ちなみに課題関連行動と、人間関連行動には、相乗効果があるようです。業務がうまくいっても、人間関係がいまいちだと、業務がいまいち効果をもたらさないという意味です。
たとえば、マネジリアルグリッドだと、9.9型のリーダーは、9+9=18の効果をもたらすのではなく、9×9=81の効果をもたらす。9.1型のリーダーは9×1=9の効果なので、9.9型のリーダーが率いるチームの業績と比べると大きく差がついてしまうということだそうです。

さろ
さろ

相乗効果を考えると、9.1型などの極端な型より、5.5型の妥協型の方が良いってことか?!
でも、全員が妥協型の組織になったら、、、なんか気持ち悪い。

いろんな疑問がわいてきますが、次の状況適合理論を見てみましょう。

リーダーシップ理論 ~状況適合理論~

行動理論によって、例えばPM理論のPM型のようなリーダー行動が最高なのだということがわかったとしても、どのような場面で課題関連の行動が重要視され、どのような場面で人間関連の行動が重要性をもつのか、という点が次の関心になります。状況からの要請やリーダー本人の人となりによって、望ましいリーダーシップ・スタイルは変化するはずです。

こういう考えを、状況アプローチ(Situational approach)、条件適合アプローチ(Contingency approach)と呼びます。

また、餅は餅屋という言葉があるように、課題解決のスペシャリストと、人間関係面のスペシャリストは、必ずしも一人の人間が担うのではなく、異なるメンバーの間で分け合うというのでもよいとも言えます。

コンティンジェンシー理論、F.E.フィードラー ~状況の好意性によって使い分け~

フィードラーは、リーダーのLPC尺度とグループの業績との間に関係性を見いだそうとしていました。

LPC尺度とは、Least Preferred Co-workerの略で、この人とだけは一緒に仕事がしたくないというような意味です。

LPC尺度の高い人は、一緒に仕事がしたくない人とでも、「楽しい」「友好的」「受容的」だと感じる人なので、「あの人とは仕事で協働したいとは思わないが、それ以外なら付き合ってもいい」と思えるタイプの人で「関係動機型」という。

逆にLPC尺度の低い人は、仕事を一緒に出来ない人には情緒的にもマイナスのイメージを抱き、協働者としてやりにくい人と親しくしたりできない人で「課題動機型」とされる。

ただし、フィードラーは一連の調査結果をまとめたものの、LPC得点と集団の業績との間に一貫した相関性を見いだすことができなかったようです。そこで、その調査結果をさらに状況好意姓によってプロットし直してみて、条件適合理論、すなわちコンティンジェンシー理論を見いだしたようです。

状況好意姓とは、リーダーとして部下に働きかけることがやりやすい度合いという意味で、①リーダーと部下の関係性、②タスクの明確さ、③リーダーの権限の強さ、の3つによって分類しています。

すなわち、①リーダーと部下との関係が良好で、②やるべき課題の構造が明確になっていて、③リーダーが占める職位に付随するパワーが十分に存在するとき それが状況好意性が最も高い状況になります。

逆に①部下との関係性が悪く、②なにをどうすべきかが不明で、③権限やパワーが自分になければ、極めてリーダーシップをとりづらい環境のことを状況好意性が最も低い状況になります。

これによってまとめ直した結果が以下の図です。

フィードラーは状況好意性が高いとき(図の左側)、もしくは極めて低いとき(図の一番右側)は、LPCの得点と業績が負の相関を示しました。すなわち、低LPCの業務中心の考えをするリーダーが業績が高い、という結果になったとのことです。

一方で状況好意性が中程度のとき(図の真ん中と少し右側)では、LPCの得点が高いほど業績が高まっていることを示しました。すなわち、高LPCの人間関係を中心とするリーダーの業績が高いということを見いだしました。
別の見方をすると、①リーダーとメンバーの関係が悪い場合というのは、基本的に高LPCの人間関係を中心とするリーダーの業績が高いですが、そこに加えて②タスクが単純、③リーダー権限が弱い、という条件も加わったとき(図の一番右側)には、業務志向型の方が良いということを示しています。

さろ
さろ

状況好意性が高いときは何やってもうまくいくし、逆にすごく悪いときは、もう放っておくしかない。。。
状況によって、リーダーシップのスタイルを使い分けられると最強のリーダーですね。

状況的リーダーシップ(SL理論)、P.ハーシー=K.ブランチャード ~部下の成熟度によって使い分け~

P.ハーシーとK.ブランチャードが提唱するSL理論(Situational Leadership)では、部下の成熟度によってリーダーシップの理想型は変わるとしています。

最も未成熟な部下、つまり能力にも意欲にも欠ける部下には、「指示型」(命令口調で指示する)で臨むしかない。部下が少し慣れてくると「コーチ型」、さらに成熟すると「援助型」、かなり熟練すると「委任型」というふうに、部下の成熟度によって求められるリーダーの型が変わっていくという理論です。

SL理論

経路-目標(パス・ゴール)理論、R.ハウス ~職務特性によって使い分け~

R.ハウスは、魅力的なゴール(目標)に至るパス(経路)を示すことがリーダーの役割であるとして、パス・ゴール理論を提唱しました。オハイオ州立研究の2次元で測定されたリーダー行動(構造づくり・配慮)の効果は、職務特性(職務自律性、職務範囲)によって影響を受ける、とのことです。

  • 職務自律性が低く、職務範囲も狭い場合 → 構造づくりは押しつけがましい行動となって、構造作りの効果が減る。
  • 職務自律性が高く、職務範囲も広い場合 → 仕事そのものからの満足感が得られるので、配慮の効果が減る。
さろ
さろ

仕事に自由度があって、裁量が任されている場合は、仕事から得られる満足感が高いですよね。

状況適合理論まとめ ~各理論をまとめてみよう~

 概要課題軸への意味合い人間軸への意味合い
コンティンジェンシー理論
F.E.フィードラー
リーダーが直面する状況好意性によって異なるLPC尺度が低得点の人は課題達成中心の発想をするリーダー。
状況好意姓が特に高い状況か、特に低い状況が適合する。
LPC尺度が高得点の人は人間関係の指向の高いリーダー。
状況好意姓が中程度の状況が適合する。
 
SL理論(状況的リーダーシップ)
ブランチャード
部下の成熟度の変化に依存して推移していく部下が未成熟(能力も意欲も低い)か、非常に成熟している(能力も意欲も高い)ときには、関係への関心が低くてもよい。中間レベルの二つは、関係への関心が高いリーダー行動が適合する。
パス・ゴール理論オハイオ研究のリーダー行動(構造づくり・配慮)の効果は、職務特性によって左右される職務自律性が低く、職務範囲も狭い場合、「構造づくり」は押しつけがましい行動となって効果が減る。職務自律性が高く、職務範囲も広い場合、仕事そのものからの満足感が得られるので、「配慮」の効果が減る。

その他の多様なリーダーシップ理論

信頼蓄積理論、E.P.ホランダー ~部下からの信頼を集めないと変革は成し得ない~

1974年発表された、多様なリーダーシップ理論の一つです。

潜在的にリーダーシップを発揮しうる人物は、まずは集団の規範に従い、業績を上げて、十分な信頼を蓄積した結果、その集団に新しい変革や革新を起こして欲しいという期待がフォロワーから高まるというもの。

課題軸への意味合い:まずは仕事面で貢献できない限り、信頼は蓄積されない

人間軸への意味合い:いきなり既存のやり方や価値・規範を批判してかかると人間面で受け入れられない。フォロワーからの信頼の蓄積という視点そのものが、人間軸に大きく関わる。

さろ
さろ

この理論、なんかしっくりきます。
外部からいきなりやってきた人が、急に「改革だ!」なんて言い出したら、内部からの反発を受けますよね。
日本の会社によく適合する理論のような気がします。

もう一度、過去問をみてみよう

どうでしょうか、わかりましたか??

ア:E.P.ホランダーは、信頼蓄積理論です。まずは集団の規範に従い、業績を上げて、十分な信頼を蓄積した結果、その集団に新しい変革や革新を起こして欲しいという期待がフォロワーから高まるという理論でした。

イ:フィードラーのコンティンジェンシー理論です。①リーダーと部下の関係性、②タスクの明確さ、③リーダーの権限の強さ、の3つによって適合するリーダーシップが変わる、という理論でした。正解です。

ウ:初期ミシガン研究、行動理論の一つでした。好業績部門は従業員中心、低業績部門は職務中心的な監督行動、ということで、設問に書いてあることは逆ですね。

エ:オハイオ研究です。「構造づくり」「配慮」の2つの軸で分類していました。設問の「構造づくり」「配慮」が逆ですね・・・ややこしい!

オ:SL理論は、部下の成熟度によって最適なリーダーシップが変わるっていう理論でした。貢献意欲と能力の2つで考えられています。

ということで、答えは「イ」でした。

さろ、反省中
さろ、反省中

ブログ記事を書くためにたくさん調べたのに、選択肢が「イ」と「エ」までしか絞り込めませんでした。
設問は間違ったことが書かれているかも?と疑いをもってしっかり読むこと、基本ですね。。。

さいごに

リーダーシップ理論に関して、前回と今回で2回に分けて、述べてみました。

前回はリーダーシップ論の概論を、今回はリーダーシップ理論に関する様々な学説を行動理論と状況適合理論の2つに分けて紹介しました。繰り返しになりますが私の記事でお伝えしたかったことは伝わりましたでしょうか??

私の記事で理解して欲しかったこと

  • リーダーシップ理論には、行動理論状況適合理論の2つの考え方がある!
  • 理論はすべて、課題(業績)関連の軸人間関係の軸の2つの軸(2次元)で整理されている!

試験では頻出ではあるものの、おそらく1問しか出題されないので、2~3点にしかならず、コスパが悪い論点です。

ただし、リーダーシップ理論は、通常業務でも大いに生きる考え方です。自分がリーダーシップを発揮した場面や、周りの尊敬するリーダーを思い浮かべながら、これらの学説を知ることで、自分ゴトとしてリーダーシップ理論がハラオチしてもらえたなら、幸いです。

明日はなお☆ちゃんの番です。

なお☆純一
なお☆純一

試験本番までちょうど1ヶ月!

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