【企業経営理論】リーダーシップ論① by さろ

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どうも、さろです。
先日の夏セミナーにご参加いただいた方、どうもありがとうございました!
また、セミナー終了後のアンケートもたくさんいただきました、ありがとうございます。
リット・あらきちによるアツーい講演、hotman改めホトちゃん・なおさこが繰り広げる「ニジトーーク」も好評だったようです。いただいたご意見は今後のブログ運営やセミナー運営に生かしていきたいと考えています。
さて、1次試験まで「44日」となりました。
セミナーの懇親会でも質問受けましたが、私は1次試験を受けるまでは、1次試験の勉強に集中していたタイプです。
(ただし、2次の勉強を始めるために必要なテキストの情報収集はしてました。)
もし、1次試験を控えていて、2次対策をどうしようかと迷っている方に対しては、1次試験の勉強に集中することをオススメします。もちろん計画的に1次試験と2次試験の勉強を両立させてきた方は別ですよ!
本日は、「リーダーシップ論」についてお伝えしたいと思います。
このお題を取り上げようと考えた理由は、YOSHIHIKOの道場マスターで「★★★」の頻出論点になっているにもかかわらず、道場の中ではあまり取り上げられていなかったからです。この論点はいろんな学者さんの名前やら、学説がでてきて、暗記問題になっているからだと思います。正直私もいろんな学説は頭に入っていません。
でも、リーダーシップ論というのは、普段の業務の中でも意識しておくべきことだと思いますので、私がリーダーシップ論について思うコラム的なゆるわだとして読んでいただければ幸いです。試験対策としてのリーダーシップ論は次回ブログでお伝えしたいなと思っています。
リーダーシップとは?
まず、みなさんはリーダーシップと聞いて誰を思い浮かべますか?
- 会社の上司、社長
- スポーツチームの監督
- 育ててくれた親
などなど、いろんな方を思い浮かべたと思います。
ちなみに明治安田生命が毎年「理想の上司」というアンケートをとっています。これによると、
- 理想の上司(男性):1位 内村光良さん
- 理想の上司(女性):1位 水卜麻美さん
なのだそうです。“親しみやすい”“優しい”といった印象が上位になった要因みたいですね。近年では、リーダーシップの要素として、相談に乗ってくれる、雰囲気を和らげてくれる、みたいなそういうことも求められているんだろうなと思います。
リーダーシップの定義は、P.ドラッカーの『プロフェッショナルの条件』によれば、
「リーダーシップとは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に確立することである。リーダーとは目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である」
とされています。少し私なりの解釈を入れると、リーダーシップに求められる役割は;
- チームのメンバーに対して明確な目標を示すこと
- 組織に所属するメンバーの能力を最大限発揮できる環境を作ること
チームのメンバーが生き生きとしてこそのリーダーシップだと思っています。だから、リーダーは目立ち過ぎてはいかんよなあと思うのが私の持論です。
素晴らしいリーダー像とは?
またまた、質問です。
つぎの20個の言葉のリストの中から、リーダー、つまり、そのひとからの指示には喜んでついていきたいと思えるようなひとのなかに、強く求めたい属性を選んでください(複数OK)。
野心的 | 心が広い | 大切に思ってくれる | 有能な |
協力的な | 勇気がある | 頼りがいがある | 断固たる |
公正な心をもった | 前向きの | 正直な | 想像力のある |
独立心のある | わくわくさせてくれる | 知的 | 忠誠な |
成熟している | 自己抑制ができた | 率直な | 応援してくれる |
どの属性を選びましたか?私の場合は、「前向きの」とか「頼りがいのある」を選びたくなります。
米国と日本におけるこのアンケート結果をまとめたものを引用します。
米国(2002年)調査 | 日本サンプル | |
正直な | 88% | 67% |
前向きの | 71% | 83% |
わくわくさせてくれる | 65% | 51% |
有能な | 71% | 61% |
米国では、「正直な」が1位で、「前向きの」が2位、「わくわくさせてくれる」が3位、「有能な」が4位という調査結果とのことでした。この結果が示すのは、リーダーシップを発揮するような上に立つ人というのは、正直でないと話にならないということ。その場しのぎで嘘をつくことは、結果的に誰もついてこなくなる、ということがわかります。信頼がおける人であるということはリーダーにとって大事な資質であることがわかります。
日本の場合は、私が選んだように、「前向きな」が1位で、ビジョンを示して、グイグイ引っ張ってくれるようなリーダー像を持っていることがわかりますね。米国にせよ、日本にせよ「有能な」というのは上位にはくるものの、一番に求められている資質ではないことがわかります。
リーダーシップの源泉(レーブン:5つの社会的勢力)
ここからは、少しは試験に関係しそうなことを書きます。
リーダーシップは、ある個人が他者に対して持つ潜在的な影響力であり、このようなリーダーシップの源泉は社会的勢力と呼ばれます。レーブンは社会的勢力を次の5つに分類しました。
(1)報酬勢力 | 報酬を与える能力をベースとした勢力 (金銭的報酬、昇進、昇格、仕事を任せるなど) |
(2)強制勢力 | 従わないと罰を受けるのではないかという予想から生じる勢力 (左遷、解雇、役職を外す、仕事を取り上げるなど) |
(3)正当勢力 | 命令や許可、指示など、従う義務があると思うときに成立する勢力 |
(4)準拠勢力 | 個人的魅力やカリスマ的存在などリーダーに対する憧れを感じるときに成立する勢力 |
(5)専門勢力 | 専門的知識、能力、技能などリーダーが優れていると思う際に成立する勢力 |
これら5つの勢力のうち、
(1)~(3)の上3つは、組織から公式に与えられるものです。
- 報酬勢力:報酬を与える能力をベースとした勢力

金が欲しくば言うこと聞け~~
- 強制勢力:従わないと罰を受けるのではないかという受け手の予想から生じる勢力

言うこと聞かないと反省文だぞ~~
- 正当勢力:命令や許可、指示など、従う義務があると思うときに成立する勢力

俺は有名な大先生やぞ~~
組織から与えられるものって、これだけだと何か怖いですよね。(イラストはイメージなので、実在する人物とは関係ありません)
次に個人の能力に基づくものが(4)~(5)の2つです。
- 準拠勢力:個人的魅力や一体感から生じるもの

みんなのやる気の起爆剤!
- 専門勢力:専門的知識や技術から生じるもの

何でも相談に乗るよ!
こんなリーダーだったら、ついて行こうって気になりますよね。
でも、でも、個人の能力だけでも、うまくリーダーシップというのは発揮できないのです。
私の好きなドラマの一つに「踊る大捜査線」というものがあります。(結構有名なドラマだと思うのですが、最近の若い人と話しても通じないこともありますが、それはさておき、、、)
その中に出てくる、いかりや長介さん演じる「和久さん」は、織田裕二演じる「青島」にこう言います。

正しいことをしたければ、偉くなれ
いかに優秀でカリスマ性のある人でも、組織から公式に与えられる力である「報酬勢力」「強制勢力」「正当勢力」を持たないと、自分の信念を突き通すことができないということを言い表すセリフです。私は青島が室井さんに似たようなことを言うシーンも含めて、結構好きです。
私自身、数人のチームのリーダーとして、中間管理職をしているころは、自分が正しいことを言っていると思うことでも、組織全体に浸透させることはできず、悔しい思いをしたことが多々あります。一方で、公式の組織で中間管理職となると、同じような発言でも、上層部に直接説得できる力を持つことで、部下からの信頼感が高まり意見が集まりやすくなるのだと思います。
さいごに
今回は私の持論が中心になってしまって、診断士試験で得点を得るために必要な知識になっていなくてすいません。
次回のブログでも引き続きリーダーシップ論を取り上げてみようと考えていますので、そこでは試験での得点につながるような論点(フィードラーのコンティンジェンシー理論とか)を紹介していこうと思います。
あと、リーダーシップに関する書籍として、本記事中で金井壽宏さんの「リーダーシップ入門(日経文庫)」を引用させてもらいましたが、野田智義さんと金井壽宏さんが書かれた「リーダーシップの旅(光文社新書)」もオススメです。この本は二人の著者の掛け合いによって進むので、テンポがよくて読みやすいです!
あしたは、13代目のMCなおさこの番です!よろしくちゃーん♪
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