【1次試験】科目合格の狙いと科目免除の戦略 by どらごん
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昨日の春セミナーにご参加頂いた皆さん、ありがとうございました。我々13代目一同、皆さんの熱い思いをしっかりと受け止め、今後の活動に活かしていきたいと思います。
そして残念ながら参加できなかった方々、ご安心ください。明日と明後日にセミナー当日の模様を記事でお伝えするので、そちらを読んで頂けたらと思います。
どうも、どらごんです。
先日の雨で福岡の桜はみずみずしい若葉となりました。
いよいよ4月28日(木)から1次試験の申込受付が始まります。そこで今回は、申込みの段階で検討が必要な場合もある「科目合格」と「科目免除」についてお話します。
本記事は以下の方向けとなっています。
- 1次試験初挑戦だけど今年は勉強する時間がないから科目合格を狙いたい方
- 昨年(または一昨年)に科目合格しており、その科目免除の権利をどう使うか悩んでいる方
- 他資格を保有しており、その科目免除の権利をどう使うか悩んでいる方
「一発合格」を冠する本ブログではありますが、多年度受験生も応援しています。それではどうぞ。
1次試験の科目合格と科目免除について
まずは1次試験の科目合格と科目免除についてです。(熟知されている方は読み飛ばしてください)
中小企業診断士試験の公式サイトには1次試験の合格基準、および科目合格と科目免除について以下のように記されています。
- 1次試験の合格基準は、総点数の60%以上かつ1科目でも満点の40%未満がないことである。
- 科目合格基準は、満点の60%以上である。
- 科目合格の場合は、翌年度と翌々年度に1次試験科目を免除することができる。(免除しなくてもよい)
- 特定の資格を保有している場合は、1次試験科目を免除することができる。
- 1次試験に合格すると、それまでの科目合格による科目免除の申請資格はなくなる。
- 免除申請を行わず受験して不合格となった場合は1次試験の合格にはならない。
上記の文章だけだと分かりにくいということで、公式サイトには科目合格パターンの例が示されています。
ただこの公式パターン例も白黒で分かりにくいので、私なりに色付けして解説してみました。
①1次試験ストレート合格パターン
1年目に総点数60%以上で1次試験ストレート合格です。かくありたいものです。
60%未満の科目があったとしても総点数で60%以上であれば1次試験合格です。
ただし1年目・2年目で2次試験を突破しないと3年目は科目免除できずにリスタートとなります。 目指すは1年目での診断士試験ストレート合格です。
②科目合格、翌年に即免除パターン
科目合格→翌年に即免除を繰り返し、3年目で1次試験合格です。
道場メンバーではhotmanとまよがこのパターンで1次試験を突破しました。3年目は2科目のみの勉強で、集中戦略がうまくハマった形です。
③保険受験パターン
保険受験について詳しい解説は👉こちら。
2次試験を最大3回受けられます。(上記の解説記事では最大4回受けられる裏ワザもあるみたい)
ただし4年目の1次試験は3年目合格科目の免除は使えません。あくまで別人格で初回受験の形です。
④ノー勉強で1次試験合格パターン
3年目で全科目の免除を適用し、ノー勉強で(申込だけで)1次試験合格です。
2年目に1年目合格科目の免除をしておけばという思いもありますが…。 ただ、2次試験の勉強期間が1年以上と誰よりも長く確保できます。(3年目は受験申込手続きが必要です)
⑤ちょっと裏ワザパターン
④のパターンを派生させた裏ワザです。(公式資料にはないパターン)
どうしても苦手な「経営情報システム」だけが残ったけど、2年目の秋に「応用情報技術者」に合格し、3年目に資格による免除を活用してノー勉強で1次試験合格。9代目chikaさんが実体験者です。
⑥多年度がんばったパターン
公式もだいぶ厳しいパターン例を出していますね…。
おそらく経済を得意とする方で、3年目は得点源にしようと経済を免除せず受験したけど、2013年度(史上最低の合格率2.1%)並みに難しく不合格になったのでしょう。
本パターンのポイントは以下の2点です。
- (経済の3年目、6年目のように)前々年度合格で、前年度免除した科目も、当年度受験できる
- (情報の5年目、中小の6年目のように)前々年度合格で、前年度免除しなかった科目(不合格)も、当年度免除できる
以上、上記内容は公式サイトの情報に基づき作成しておりますが、今後変更になる可能性があります。受験にあたっては、これから配布される最新の受験案内をご自身でご確認いただきますようお願いします。
また本記事では、新型コロナウイルス感染症への対応としての「科目合格者の免除期間の延長」を考慮していません。ご注意ください。
科目合格の狙い
1次試験初挑戦だけど今年は勉強する時間がないから科目合格を狙いたい方、まずはこちらの記事をご覧ください。
まよが1次試験の年度別の科目合格率の推移を分析し、2022年度の科目別の傾向を予想しています。
あくまで私個人の予想です
確かに、ここ数年の企業経営理論の難易度低下傾向や、経済学・政策の無風状態をみると、そろそろ何かが起きそうな気がします。
この記事を踏まえて私からひとつ言いたいのは、
1次試験は(基本的に)科目合格を狙わずに一発合格を目指すべき
理由は以下のとおりです。
- 科目合格率は年度ごとに乱高下しているため予想が立てづらい
- 得意科目を先に科目合格し、翌年以降に苦手科目が残ると1次試験の合格基準(総点数の60%以上)を達成しづらくなる
- 試験勉強が長期化するとモチベーション維持が難しくなる
7科目トータルでバランス良く得点し一発合格を目指した方がリスクは低いです。試験難易度の気まぐれに左右されず、生殺与奪の権は自らの手に。
……とはいえ、受験生のほとんどは仕事や家事や育児や学業で忙しいはず。8月までに割ける学習時間が絶対的に足りない!という方もいらっしゃるはず。
そういう場合は戦略的に科目合格を狙って複数年での1次試験突破を目指しましょう。
複数年計画については以下の記事をご参照ください。11代目いけちゃんの良記事です。
上記の記事とまよの大胆予想を参考に、賢明な戦略と堅実な計画を立てて頂ければと思います。記事では以下のセリフで皆さんの背中を押されています。
あなたのペースでいいんだよ
科目免除の戦略
昨年(または一昨年)に科目合格しており、その科目免除の権利をどう使うか悩んでいる方。または他資格を保有しており、その科目免除の権利をどう使うか悩んでいる方。
悩みますよね。私も随分と悩みました。
科目免除の権利を使用した場合のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 残科目に学習時間を多く割ける。(さらに余った時間を2次試験の勉強に回せる)
- 少ない科目を短いスパンで回せるため記憶が定着しやすい。(忘却曲線のはなし)
デメリット
- 受験した残科目の難易度が超高かった場合に他の科目でカバーできない
- 少ない科目で合否が決まるため、本試験中に緊張感が高まり焦りにつながる
科目免除の権利を使用する or しないはそれぞれ一長一短があります。副次的効果を含めた様々なメリットがある一方で、リスクヘッジできないというデメリットがあります。
あちらを立てればこちらが立たず。結局のところ明確な正解はありません。
ただ、個人的には以下の場合は科目免除した方がよいのではと考えます。
- 苦手科目だけど、たまたま易化した年度にたまたま合格した場合
- 今年、難易度が高くなると予想される科目(企業経営理論?)
- 勉強時間が長くなりそうな科目(企業経営理論、運営管理など)
- 中小企業経営・政策(中小企業白書の知識を新たに習得する必要があるため)
逆に以下の場合は科目免除しない方がよいのではと考えます。
- 得意科目でほぼ60点以上取る自信がある科目
- 今年、難易度が低くなると予想される科目(情報システム?、中小企業経営・政策?)
- 残科目が苦手科目だけとなる場合
- 残科目が経営法務だけとなる場合(経営法務は常に難化傾向であるため)
中小企業経営・政策の扱いが難しいですね。何にせよ、基本的に勉強時間が少なくても60点以上取れる自信があれば免除せずに受験した方がよいと考えます。
ちなみに私の場合、1年目でいくつか科目合格しましたが、2年目は免除せずに全科目受けなおしました。
2年目は5科目に科目免除の権利がありました。しかし私は、経営法務と企業経営理論(人事・組織)を苦手科目としており、この2科目だけで60%以上取れる自信がありませんでした。
特に経営法務は圧倒的に苦手意識を感じており、その穴を他6科目で埋めなければと思って最終的には全科目受験しました。
結果はご覧のとおりで、5科目を免除していても合格していました。むしろ得意と思っていた情報システムだけが科目合格に届きませんでした。
ただこれは結果論です。勉強に費やした時間も無駄だったとは思っていません。
4月28日(木)から1次試験の申込受付が始まります。一説によると、早く申込んだ方がいいとか。(ホントか?)
それまでに本記事を参考に熟慮を重ね、科目免除に関して最適な判断をして頂ければと思います。
もうすでに第0問が出題されています。しっかりと時間を掛けて悔いのない解答をしましょう。
明日はまよ、ではなくさろがセミナー当日の模様を記事でお伝えします。お楽しみに。
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