非日常を日常化して本番に強くなる
こんにちは、らいじんです。
現在道場は不定期ではあるものの、合格/未合格体験記を集中連載中。
これらの読み方・使い方はふうじんにお任せするとして、今日触れたいのは合格/未合格体験記に時々登場する
「本試験では実力を発揮することが難しい」
ということについて。
本番は実力が発揮できない?
本番では緊張してしまってとか、想像以上に疲れてしまってとか、頭が真っ白になってしまってとか、はたまた前日は極度の緊張で眠れなくて・・・などなど、本番で本来の実力が発揮できなかったとう話はよく耳にしますね。
でも逆に本番では、普段以上に力を発揮できた・・・という話があまり聞こえてこないのは何故だろう。
そんなことを言ったら、自分の実力が無いことを認めることになるから?
成功した話は人の興味をそそらないから?
ま、そんな理由は掘り下げても得るものは少ないから放っておくとして、きっと本番で普段以上の結果を残せた人は沢山いる筈。であるならば、自分もそうありたいと思いますよね。いわゆる“本番に強い奴”に。
ちなみに、自分は本番に強いと思いますか、弱いと思いますか。
自分は本番には強いぜ!と思われる方、この記事はあまり役に立ちませんので、どうぞ勉強に戻ってくださ~い。
本番に強いか・弱いか それとも
自分はこれまでの経験からも本番には弱いんだよなぁと思っている方。
そもそも何故そう思うんでしょうか。
実は私、お気楽な性格がそうさせているのか、何事も「まぁなんとかなるさ」と思ってしまうもので、本番に自分が弱いなどと思ったことがありません。また単に記憶が美化されているからか試験だけでなくスポーツの試合などにしても本番で力を発揮できなかったという記憶がほとんどありません。(とはいえ、希望通りの結果が出てきているわけではないので失敗を忘れてしまっているだけなのですけど・・)
ですから、本番に弱いんだよなぁという悩みを本当の意味では理解できていないので、そんな奴に何が分かる!と指摘されれば、ごもっともではありますが、まぁお付き合いくさだい。
さて、本題に戻って、本番に弱いと思っているのは、過去に失敗があったから?
であれば、まずその失敗分析をしてみましたか?
改善の第一歩は現状把握からですよね。くれよんが例として挙げている「心技体」に分けた要因分析なんて結構イイ。
本番に強い・弱いというのは、この「心:メンタルコントロール」がうまく行かないことをイメージすると思うけど、実際の失敗の原因は単に「技」:スキル不足だったのかもしれないでしょ。
そうであれば話は早い。スキル不足は本番前の準備不足以外の何物でもないから、本番に強い・弱いなど一刻も早く頭から取っ払って、スキル向上に専念すればいい。
厳しい言い方をすれば、スキル不足の段階で本番に強い・弱いなんてことを心配する意味がない。単なる時間の無駄。
なでしこジャパンがどんなにベストパフォーマンスで戦ってもサムライジャパンには勝てないでしょ。
メンタルコントロール
ようやく本題。メンタルコントロールがうまく行えない、気持ちばかりが焦ってしまって普段では有り得ない、信じられないような失敗をしてしまう。つまり、本番では別人になってしまったが如く普段通りのことができない。これは辛い。
これにどうやって対処したらいいのか。以下は2つのアプローチ。
普段通りできることを目指す
ひとつのアプローチは、この記事で書いたように自分なりのプロセスを作ることや、本番のシュミレーションをしておくこと、想定外のことが必ず一つや二つ起こると想定しておくこと、などによって本番を普段と同じ状態に保つ努力をすることですね。
これはハッキリ言って効果あります。今までやったことが無いのなら是非やるべきです。スポーツ選手の間でもイメージトレーニングは、もはや常識。
当然緊張もするし、困難にもぶつかる。でも良い結果を出して終える。そんなイメージトレーニングをできるだけ具体的にやっておくことで、格段に心の落ち着きが得られます。
でも、これは今意識する必要の無いこと。
そんなの本試験1週間前からで十分だし、その頃には似たようなアドバイスをあちらこちらで聞かされることでしょう。
非日常を日常化する
むしろ今意識したいのは、本試験に普段(=日常)を持ち込むことよりも、日常生活の中に試験の状態(=非日常)を持ち込むこと。つまり本試験の精神状態になるべく近い状態を意識して作り上げて経験しておくこと。
本番で緊張しないように・・なんて努力は全くの無駄。
だって、そんなこと不可能だもん。だったらバリバリに緊張した中で結果を出す練習をすべきだよね。
具体的にはakiがこの記事で書いているように答練や模試を使うのが最もやり易いから参考に。
但し、あんまり同じことを繰り返すのも幼稚園児に説教しているみたいで気が引けるけど、やり方を参考にといっても、形を真似ても意味ないですからね。あくまでメンタルな部分をどこまで追い込めるかという点が大事であるということは誤解無きように。
試験当日よりも大切な・・・
試験当日の状態は大切なポイント。でもさらに大事なのは、
答練や模試を受けるまでの期間をどれだけ本試験前に近い精神状態で
追い込むことができるか。
極論してしまえば、1次試験に関して言えば当日の精神状態云々よりもラスト1ヶ月の精神状態をコントロールできるかの方が合否に直結します。
やるべき学習量と迫りくる期限という大きなプレッシャーを感じながら、どれだけ粛々と学習を進められるか。
このような非日常の姿を答練や模試の度に日常として訓練しておけば、いつの間にか普通に本番を迎えられる自分になっていることでしょう。
もう運営管理の答練には間に合わないかもしれないけれど、できるタイミングからでOK。答練は結果も大事だけど、そのプロセスはもっと大事。
知識だけではない、もっと大きな学びを得られるはずです。
蛇足として、ちょっと思い出話
私が受験生当時「この人何でこんなに真面目に突き詰めて学習しているんだろ?」と不思議に思っていたTACのクラスメートが居ました。
失礼ながら、「何故そこまでやり込んでるんですか?」と聞いた時の答えが「僕は本番に弱いから、徹底的にやらないとダメなんだ」でした。
自分と正直に向き合い、それに見合った努力を精一杯する。そんな姿に感動し、反省させられ、それから後は彼の努力を横目で見ながらそれに負けないようにと心がけた思い出があります。診断士の学習を始めて良かったなぁと思った時でもありました。
え、その彼の結果ですか?野暮なことは聞かない。
大事なのはプロセスなんだから。
とはいえ気になるかな・・・・
もちろん努力は彼を裏切りませんでしたよ。
では、今日はこれまで。
by らいじん
ひろっぴさん
貴重なコメントありがとうございます。
試験では大変な経験をされたのですね。確かに振り返ることは嫌な作業ですが、せっかくですので、同じことが起こったら今度はどうやって対処するかというところまで考えておくと次回への対策としてはGOODですよね。
そして対策をしたらスパッと忘れてしまいましょう。
体調管理・メンタル管理とも普段から意識していれば、かなり上手にコントロールできるようになりますから、トライしてみてください。
by らいじん
私の中で一番のトピックを取り上げていただき、有難うございます。
私は昨年の一次で当日の体調管理、メンタル管理に大失敗しました。
教訓)
*試験前までに持病は治せ!
-持病の足の痛みがでて、前日は緊張と痛みでほとんど眠れず。いつもは誰よりも寝付きがいいのに、、、、。
*想定外を想定する!
-経済学は「必ず」易しくなると想定したところ、ひっかけにも全く気付かず、、、かつ難しい問題に必要以上に時間をかけてしまい、よってあせり、とるべき問題で外す、外す、、。
当日のことは思いだしだくないですが、これはこれでいい経験になったと自分に言い聞かせてます。(笑)
ぱっと見問題をみて、易しくても、難しくても6割とれればok,8割狙うな。動揺しないでいつもどおりの力をだすことに集中して、今年は受験します。