【ゆるわだ】意思決定会計講義ノート(イケカコ)のゆる~い取り組み方【中小企業診断士】
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当サイト「中小企業診断士試験 一発合格道場」は、中小企業診断士試験の合格を目指す方向けに、代々の合格者が勉強のコツや診断士としての活動の様子などを書き綴っています。
受験生以外の方も、中小企業診断士という存在に少しでも興味を持って頂けたら嬉しいです^^
おはようございます!おべんと君です。
今日は、11代目初となる、ゆる~い話題=【ゆるわだ】を
書かせていただきます。ほかのメンバーが渾身記事を書いて
いる中ではありますが・・・
題して、
「意思決定会計講義ノート(通称イケカコ)のゆる~い取り組み方」です。
1次試験の財務・会計対策、2次筆記の事例Ⅳ対策として、
取り組む方が一定数いらっしゃる意思決定会計講義ノートとの
おべんと君流の向き合い方についてです。
<意思決定会計とは>
企業活動において、経営者が行う意思決定(将来の取り組みや投資に
ついて代替案の中から選択する行為)のために有益な会計データを提供し、
支援する会計 のことを言います。
ちなみに、会計は
・財務会計:企業の外部(株主・投資家等のステークホルダー)に
_有用な情報を提供する会計
・管理会計:企業の内部で経営者を支援する会計
の2つの領域に区分され、意思決定会計は管理会計に属されます。
<意思決定会計講義ノート(通称イケカコ)とは>
表紙には、「公認会計士試験、簿記検定受験者の必読書!」と書いてあり、
公認会計士及び簿記検定受験者で試験範囲となっている意思決定会計に
特化した書籍です。ここの「簿記検定」とは、「簿記1級」のことです。
イケカコという通称の由来は、
「いしけっていかいけいこうぎノート」から来ているようです。
<中小企業診断士試験とイケカコ>
中小企業診断士の使命は
「中小企業支援事業における経営診断又は助言を担うもの」です。
経営者の意思決定の支援もその対象となることから、意思決定会計が
中小企業診断士において重要視され、試験出題頻度が高い要因だと
推測できます。
そして、その意思決定会計に特化した参考書がイケカコのため、
中小企業診断士受験者で取り組む人が多いのだと考えられます。
また、平成25年の事例Ⅳの第3問で、下記の問題が出題されました。
植物工場で栽培した植物は一定の品質が保証される限り、
すべて生産した期に販売されると見込まれているが、
前提とされる品質基準に適合しないものが生産されるリスクがある。
植物工場において生産計画から納品までのそれぞれのプロセスの中で、
考慮すべきリスクに関連するコストを大きい順に4つ、
90 字以内で述べよ。
この4つのコストに関しては、各予備校やふぞろいの解答では
「品質原価計算」であるという説が最有力です。
そしてイケカコでは、Lecture 11に「品質原価計算」についての
解説が掲載されています。
このことも、診断士試験とイケカコが身近になった要因だと思います。
<11代目アンケート>
11代目執筆陣にイケカコについてアンケートを取りました。
Q1)イケカコに取り組んだ?
12人中2人。
Q2)取り組んだ人は何周した?
1周:2人
2周以上:0人
この結果から言えるのは、
「イケカコは試験合格の絶対条件ではない」
ということです。
・いやいや、令和元年度の事例Ⅳは難易度が平易だったから
_そんなこと言えんじゃないの?
・やらなくてもいいんなら、なんでこんな記事書くんだよ!
なぜこの記事を書いたのか?理由は下記のとおりです。
☆試験合格後、財務・会計の知識を仕事に使いたいと
_考えるならば、イケカコをやって損はない
<中小企業診断士「試験」合格が目的ならば、イケカコなしでもOK>
試験合格を考えるのであれば、イケカコよりも予備校の講座や
市販の診断士試験用の問題集、過去問を何度もこなす方が、
・制限時間内でどのような順番で問題を解いていくか?
・各設問で求められている計算方法の手順は正しいか?
・計算ミスはどの手順でいつもしてしまうのか?
など、本試験で必要なことが実践的に身につくからです。
具体的な数値がなく肌感覚で大変恐縮ですが、
合格年度が違う周りの診断士の方々に聞いてみても、
イケカコを完走したという人よりも、
知らない、全くやらなかった、買ったけど見てない、途中で挫折した、
と言った方が多数です。
また、ストレート合格狙いの方は遠回りになりますので、
イケカコはお勧めしません。
以上のことから、イケカコは試験合格の絶対条件ではない
といえるかと思います。もちろん、やって損はないですが。。。
ちなみに税理士保持者や簿記1級保持者にイケカコを聞いてみても、
「あーなんか聞いたことあるな~。」みたいな反応です。
<試験合格後、財務・会計の知識を仕事に使いたいと
_考えるならば、イケカコをやって損はない>
・そもそも意思決定会計とは何ぞや?
・意思決定会計には何が求められているのか?
・だからこういう計算が必要なんです
など、意思決定会計とは?というのをきちんとインプットする
ことにおいては、非常に勉強になる書籍だと思います。
特に私個人としては、本業が会計に携わっている身なので、
会社経営における意思決定会計とは?を勉強できたことは
大きかったです。
例えば、イケカコの中には、
「事業部を評価する利益と、事業部長を評価する利益は違う方が望ましい」
という内容の記述があります。
理由は、事業部としては管理不能個別固定費(事業部に紐づけられるが
事業部としてコントロールできない費用、減価償却費など)もカバーする
利益を稼ぐ必要があるが、管理不能個別固定費は事業部長がコントロール
できない固定費であるため、事業部長の評価としてこの費用まで含めた
利益を使うのはいかがなものか?ということです。
これは事業部長のモチベーションに関係した話になっています。
実務上は貢献利益で事業部・事業部長ともに評価したり、
共通固定費までをカバーする営業利益で評価する会社もあるかと思います。
現実問題としてイケカコのとおりに会社に落とし込めるかは難しいですが、
そもそもの考え方が書いてあるため、インプットとしては
勉強になります。
ですが、試験勉強中にここまで必要なのかどうか、判断が難しいところです。
また、会計の書籍にありがちなのですが、説明文が難しい表現で
書かれているので、読むだけで疲労が蓄積します・・・
なので、イケカコは絶対条件ではないと思いますが、
それでも「財務が苦手なんだけど、イケカコやってみたい」という方へ、
私の「ゆる~い取り組み方」を提案させていただきたいと思います。
<おべんと君流 イケカコのゆる~い取り組み方>
イケカコを買ったのは1回目の2次試験不合格後(2017年末)でしたが、
取り組んでは挫折、また挑戦して挫折・・・を何度か繰り返し、
私なりのゆる~い方法で一通り終えたのが2019年でした。
私はイケカコをアウトプット教材ではなく、インプット教材だと
割り切りました。そして診断士に関係する必要な論点に絞り、
イケカコを使いました。そのため、あくまでゆるく一通りです。
その時のゆる~い方法はこんな感じです。
①事例Ⅳに出ない(出題可能性が低いと思われる)章は飛ばす
過去問や診断協会で確認できる受験案内資料を参考に、
試験に出なそうな章はバッサリ飛ばしました。
②「1限目」をしっかり読む
文字通り説明文を読んで、重要なところに線を引き、メモする
のように完全に参考書としてインプットします。
単純に計算問題をこなすだけでなく、
・なぜこの計算が必要なのか?
_→目的の明確化
・で、結局何を導き出したいのか?
_→結果/効果の明確化
など、それぞれの章の概要を理解するインプットを行いました。
③「2限目」の例題を解いて解説を読む
冒頭のインプットを行ってから、例題に取り組みました。
解いた例題の答えの正誤に関わらず、必ず解説に目を通して
問題を解くステップや考え方を復習しました。
解いてて「難しいな~」と思う例題は、バッサリ飛ばしました。
④「3限目」の実力を試してみよう!問題は飛ばす
例題の後に、実力を試してみよう!の問題が掲載されています。
これが結構難しいんです。
私はここには手を付けませんでした。理由は下記の通りです。
・インプット中心と割り切っていた
上述のとおりイケカコをインプット教材として活用していたので、
無理に難しいアウトプットはしないと割り切っていました。
アウトプットは、冒頭で書いたように診断士の過去問や
予備校の演習問題を何度も繰り返すことが一番だと思います。
・難しいから
おいっ!なんだその理由?とお叱りを受けると思いますが・・・
イケカコは前述のように公認会計士試験や簿記1級の受験者を
対象としているため、ここまで難しい問題は解けなくても
いいでしょ、勝手に割り切りました。ゆる~いというか、
甘いというか・・・
一方、イケカコレベルの問題も解けるようになると、
診断士の事例Ⅳへの対応力も相当身につくと思います。
ですが、イケカコに割く時間と他の科目や事例練習に使う
時間とのトレードオフになりますのでご注意ください。
☆中小企業診断士「試験」合格が目的ならば、イケカコなしでもOK
☆試験合格後、財務・会計の知識を仕事に使いたいと
_考えるならば、イケカコをやって損はない
☆もし取り組むなら、他科目とのトレードオフに注意しながら
_ゆる~く。
以上が私のゆる~い取り組み方です。
ゆるい話題なのに長文になってしまいました・・・
以上、おべんと君でした。
☆☆☆☆☆☆☆
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