【中小】92点を取った勉強法① ~意識したい3つの視点~

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どうも、こんにちは!いよっちです。

自己紹介はこちら。前回までの記事はこちら

多くの方にとっては10連休だったGWも残すところあと1日。まとまった勉強時間を確保できた方も、家族サービスを優先させた方も、それぞれ残り3か月を悔いなく過ごしてください。

 

さて煽りめのタイトルに釣られてクリックした方、ありがとうございます笑

前々回の記事(【経営法務】やる気が出ないあなたへ)でも触れましたが、実は、2017年に受験した一次本番では、中小企業経営・中小企業政策(以下、「中小」)で92点のハイスコアをゲットしました。受験後に入力したTACデータリサーチでは2,300人超の中で、なんと全国3位!!(自分で言ってて恥ずかしくないのか?)

そこで、ハイスコアを取るに至った勉強法・意識づけについて、前編・後編の2回連続でお伝えしていきます。前編の今回は、主に中小企業白書・小規模企業白書(以下「白書」)から出題される中小企業経営について書いていきます!


☆もくじ☆
1.中小の概要
2.中小への苦手意識
3.意識したい3つの視点
3-1 中小企業庁の視点
3-2 経営者の視点
3-3 出題者の視点


1. 中小の概要

今年ストレートでの合格を目指している方はもちろん、科目合格狙いの方も対策を立てている科目ではないかと思います。

ご存知の通り、中小は下記の構成で成り立っています。

中小企業経営(50点)
出題範囲:基本的には白書から出題
範囲変更:毎年変わる

中小企業政策(50点)
出題範囲:基本法、各種支援機関、支援施策について幅広く出題
範囲変更:法・制度改正を除き基本変更なし

つまり、1つの科目でありながら、2つの異なる要素が混ざった科目です。
毎年内容が変わる範囲が限定的な前半(経営)の問題
ほとんど内容が変わらない範囲が広い後半(政策)の問題

 


2.中小への苦手意識

まずは中小の平均点を見てみましょう。(出典:TACデータリサーチ)

(※H28年の情報、H30年の法務には一律加点の得点調整後の数値を用いています)

他の科目と比較しても、年度ごとの変動も少なく、安定して60点付近を推移しています。つまり、安定して稼げる科目といえますね。

 

一方、受験生の得意・苦手意識を見てみましょう。

かわともの合格体験記総まとめでも書かれれていますが、中小を苦手と感じている受験生が多いのが事実。

 

あまのじゃく人間の私は法務・中小が稼ぎ頭だったのですが、合格体験記を書いた人(=合格者)でも、中小を得意科目として挙げた人は最も少なく苦手科目として挙げた人は法務に次いで2番目に多い結果でした。

いかに中小を苦手と思っている人が多いかを物語っていますよね。きっとこの記事を読んでいる人の中でも「いやだ、いやだ」と思って勉強している人も多いはずです。大丈夫、あなただけじゃないですよ笑

<中小の特徴> 得点は取りやすい、でも苦手意識を持つ人が多い

もしも、もしも、ですよ。

苦手意識を払拭できたとしたら、得点はもっと伸びていくんじゃないか?と思い、

苦手に思うどころか”大好物”と位置付けていた私が意識していたポイント・勉強法をお伝えしたいと思います。

 


3.意識したい3つの視点

前置きが長くなりましたがここからが今日の本題です。

おそらく、中小のうち、前半部分の白書を苦手に思う人の思考はこんな感じじゃないでしょうか?(思い当たる節はありませんか?)

  • 他の科目は役に立つけど、白書を暗記して何の役に立つの?
  • 試験っていうより、もはやクイズじゃん。勉強効率悪いよ~
  • そもそも大企業勤務だから中小企業の状況とか関係ないし。。

確かに独特の出題形式ですし、1次試験の総得点700点満点のうち50点の配点ですから割り切るのも一手。でも意識を変えるだけで稼ぎ頭へと成長するかもしれませんよ!

そこで、中小で9割取った男が意識していた3つの視点をお伝えします。意識を少し変えるだけで違った結果になるかもしれませんよ~

 


3.1 中小企業庁の視点

白書を作るって大変・・

中小企業庁とは、経産省直下で中小企業支援を取りまとめる官庁です。

一体どれくらいの組織なんだろうと調べてみると、「経済産業省定員規則」なる規則を見ると、中小企業庁全体では197人以下と少人数のようです。

組織図を見れば「経営支援部」に多くのリソースを割いているものと想像できますし、統計作成に多くの人数は割けないでしょうから、「事業環境部調査室」のごく少数の担当者が、1年に1回、500ページ超の白書をまとめているのだと思います。

テキストで白書の要点は纏まっていますが、白書自体を読んだことってありますか?(リンク

明確なテーマあり、具体的な現状・課題の説明あり、公共・民間問わず適切な論拠となるデータや報告書の引用あり、実例となる企業のコラムあり、etc. と非常に読みごたえのある秀逸なレポートです。(ぜひ受験後ゆっくり読んでみてください。面白いですよ~)

一見すると数値やグラフばかりで無機質に感じるかもしれませんが、白書には少人数・短期間で白書をまとめ上げた担当者の思い・メッセージが随所に散りばめられています

それを読み取れると、「あ、ここ出題されそうだな」とアンテナを立てやすくなります。

 

中小企業庁にとっての”通信簿”

白書を作るのはおそらく「調査室」が主として担うと思いますが、白書でカバーされる範囲は、中小企業支援を含む広い内容になっています。

白書には、中小企業を取り巻く現状と今後の課題が明確に書かれています。言うならば、白書は通信簿みたいなもので、「よくできました」の項目と、「もう少し頑張りましょう」の項目のどちらも、書かれています。

年に1度のアピールの場でもあるわけですから、「これもダメ、あれもダメでした」なんて報告書には書きませんよね。ですから、必ず、「ここまでは改善したんです」とアピールしたい点や、「今後こうやって改善していきます」という方向性が述べられているはずです。

「ここは担当者としては押し出したいポイントなんだな」と感じる部分を読み取れれば、暗記に頼るのではなく、”理解”で得点できるようになります

 


3-2 経営者の視点

前々回の記事(【経営法務】やる気が出ないあなたへ)でも重要ですよとお伝えした「知識と実務のリンク」を意識したのが経営者の視点です。

晴れて診断士試験に合格して、実務補習や実務従事として中小企業の社長の前に立つ姿を想像してみてください。

社長業績は上向いてきたけども、まだまだ余裕はないね。投資は先の話だな。
あなた社長!そうはおっしゃりますが、積極的に設備投資を実施する企業とそうではない企業の業績の乖離が大きくなっているんです。特にIT投資が旺盛な企業ほどその傾向は顕著になっているんです。

なんて展開があるかもしれません。あくまで上記は一例に過ぎませんが、ここでお伝えしたいのは、白書はあなたが将来対峙する社長との会話のネタになるということです。

サラリーマンをやっている時にはなかなか感じないのですが、おべんとう屋をやっていると痛感するんです。本当に経営資源が足りません。資金も、時間も、人手も、何もかもが不足気味です。

そんな中小企業に対して「こうした方がいいですよ」と提案するだけでは不十分で、提案内容を実行してもらうには、具体的かつ実現可能な内容を根拠とともに示す必要があります。

経営資源が乏しいことを言い訳に、改善提案についつい腰が重くなってしまう社長に対して、「世の同規模・同業種の中小企業がやっている施策なんですから、御社でもできますよ!」と言える論拠(ネタ)が白書にはてんこ盛りです。

仮想の社長像に対して、「このネタはこんな時に使えそうだな」と考えを巡らせてみると、白書の勉強が楽しくなってきますよ。

 


3-3 出題者の視点

最後に、出題者の視点です。

国家試験ですから、出題者である試験委員もあの手、この手で受験生たちを惑わせてきます。中には、重箱の隅を突くような細かな点を4択で問うてくるかもしれません。

白書の内容をすべて暗記するなんて絶対に不可能です。実際、私も得点した9割のうち、自信満々で解答できたのは6割くらいでした。それ以外は、だいたい2択まで絞り込んだ後に、「うーん、こっちか?」とあまり自信・手ごたえのない中で筆を置きました。

結果的として、自信のなかった約3割の問題で、ことごとく1/2の正解を拾い続けていたのです。確かに運の要素があったのも事実なんですが、思い返してみると効率的に暗記していたのかもしれないと思い、その思考法をここでお伝えします。

その1 「中小=暗記科目」の意識を捨てる

「暗記三兄弟」の三男として位置づけられる科目の中小ですが、少なくとも前半(白書)は暗記のイメージを捨てて、理解系の科目と意識します。

その2 全体観(ストーリー)を意識する

規模別・業種別の中小企業が置かれている現状、あるべき姿、方向性(ストーリー)の理解に努めます。大事なことなのでもう1度言いますが、暗記ではなく理解です。中小企業を取り巻く全体観としてのストーリーを意識します。

その3 例外だけ暗記する

勉強している中で、上記”ストーリー”から外れるような数値やグラフが出てきたりします。例えば、「全体では事業所数は減少しているが、中小卸売業だけは増加している」といった具合です。(※あくまで例示であって2018年版白書の内容とは異なる可能性がありますのでご注意を。)

ここで、初めて暗記に頼ります。”ストーリー”から外れる、つまり、なぜかは分からないし、どうにも辻褄が合わない例外的な項目だけ暗記します。

この例外的な項目こそ、試験委員の視点に立つと出題したくなる論点だと思っています。”ストーリー”に沿った内容ばかりでは平均点が高くなってしまうため、難易度を調整する必要があるためです。

その4 思った選択肢を選ぶ、これだけ!

4択問題のうち、2択まで絞ることができたとします。あとは、より”ストーリー”に合致してると思う方を選びましょう。

「なんだよ、結局は勘頼りじゃん」と誤解を招きそうですが全く違います。

もしも、例外として暗記に頼る論点が出題されているとしたら、すでにアンテナを張って暗記しているあなたなら迷わず解答できるはず。それでも即答できないということは、例外ではない可能性が高いです。

つまり、より”ストーリー”に合致すると思う方を選べば自ずと正解に辿り着ける、というわけです。

その1~4の意識をするだけで、2択に絞った後の勝負に格段に強くなり、得点力がアップすると思います。その他にもこんなメリットがありますよ。

①暗記する量が激減する
経営情報システムや法務、中小後半の政策など、より暗記色の強い科目の”暗記余力”が作れます。

②2次対策になる
2次は与件文(文章の部分)をじっくり読んでいる時間はないため、予め「こんなパターンかも?」といくつか想定をしておくことが短時間で合格レベルの答案を書くためには重要になってきます。中小企業のよくある”ストーリー”を意識することで、想定のストック(引き出し)を増やすことにもつながります。

 


中小の高得点者(そろそろ自分で言ってて恥ずかしくなってきた)が、白書の勉強中に頭の中で考えていたことをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

10連休の丸1日を費やして書き上げた今日の記事がきっかけで”中小アレルギー”が治まり、苦手科目から得点源になってくれることを祈っています!

次回は、今日の続編として、中小の後半である中小企業政策の勉強法について、勉強ツールのお土産付きでお伝えする予定です。お楽しみに!

 

今日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。

以上、いよっちでした。


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【中小】92点を取った勉強法① ~意識したい3つの視点~”へ2件のコメント

  1. いよっち より:

    Kazu様
    いつもご覧頂き、またコメントまで頂きありがとうございます。(試験委員の記事で1回分遅くなりすみません苦笑)
    確かに中小は覚えにくい内容ですよね。そんな中でも「受験生の視点」以外の他の視点で考えると少しは記憶に残りやすくなるかと思います。次回記事も頑張って書きますね。

  2. Kazu より:

    法務に引き続き、貴重なアドバイスありがとうございます。白書は暗記ではなく理解系、中小企業を取り巻く全体観としてのストーリーを意識することが大事とは…
    確かに覚えにくい内容ですし、正直なところ時間かけて丸覚えしないといけないと覚悟してました…
    新たな気づきです。早速、この意識を持って取り組んでいきます。
    次回の中小企業政策の勉強法についても、アドバイスよろしくお願いします。

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