得点を安定させる「ストラックアウト戦術」

こんにちは。くれよんです。

2次試験の勉強もいよいよ佳境ですね。
何度かの演習を経験されたところかと思いますが、演習を終えてこんなこと一度は思いませんでしたか?

  • 「どこが得点に繋がる要素なのかわからないっ!」
  • 「この要素が得点になって、この要素が得点にならないなんておかしいっ! 」

あげくの果てには、「作問者がおかしい。自分の解答の方が良いはずannoy。」なんて考えたり、「あぁ、結局何が得点になるか分からないんだから、自分の思うとおりに書こうpencil。」

な~んて方向にいってしまっていたら、黄信号danger

私も当時何度もそう考えたので、そう思う気持ちはよ~く分かります。
でもそれでは、合格から遠ざかってしまうんです。

そういう方は、まずはハカセ提唱の事例のルール・事例のゴール(この記事等参照)をご一読アレ。万人向けの原理原則論になります。

一方、本日の私の記事は、要求に沿って解答を作成できる実力が既についている方向けに、得点を安定させる+αを狙う考え方(少し“劇薬”気味)
勝手に「ストラックアウト戦術」としてみました。
繰り返しますが、少々劇薬気味ですので、服用には十分ご注意下さいdanger

■ストラックアウト戦術
「ストラックアウト」ってご存じでしょうか?
テレビの筋肉番付という番組でやっていた企画のひとつで、ホームベース上に置かれた図1のような3×3配置の9枚のパネルをマウンドからボールを投げて打ち抜く競技です。

「ストラックアウト戦術」では、2次試験をこれになぞらえた考え方をしています。
(※あくまでなぞらえているだけなので、本当のストラックアウトとは少しルールが違います。)
その考え方は以下。

  • 1つ1つのパネルを、設問において答案に盛り込む1つ1つの要素と見立てる。
    例えば20点配点の問題で1要素5点とすると、得点につながる要素が4つあることになります。(※実際は、配点差などありますが、単純化しています。)
  • パネルには図2のようにどこかに配点がされている。(この例では、1、3、5、7が得点に繋がる要素)
    しかし、どのパネルに配点されているかは投球者側からは見えない。
  • 投げられる球数には人それぞれのスキルに応じた制限がある。

以上の条件下で、「配点されたパネルを打ち抜いてできるだけ多くの得点を取ること」を、「2次試験の答案において、配点された要素を盛り込んでできるだけ多くの得点を取ること」になぞらえています。

さて、このように1、3、5、7への配点だった場合、模範解答は当然ながら図3のような構成で作成されています。
無駄なく、得点要素(=得点につながる要素)を網羅して満点になっている答案です。

しかし、「こんなの無理じゃね?」というのが素直な感想ではないでしょうか。私もある意味それは正しいと思っています。
実際、TAC等の模範解答を見ても、「全ての要素が得点要素として妥当であるか」と言えば疑問なことありますよね。他にも同じくらい採点されてもいいはずの要素だってあります。

その上、ある時には、同じ問題だったとしても図4のように配点されていることもあります。
(※過去問に対する各予備校の模範解答を比較してみればよくわかると思います。)

もし図3ではなく図4のように配点されていたら、上のパターンでは満点だった模範解答も半分しか得点できないことになりますよね。

前振りが長くなりましたが、要は、

「同じ問題で図3のようにも図4のようにもにも配点される可能性がある」
かつ
「どう配点されるかを完全に当てることができない」

という条件においても場合でも安定した得点をするための考え方が今回オススメする「ストラックアウト戦術」という考え方です。

そのココロは、ひと言で言えば、「微妙な要素はどっちにころんでも得点できるように両方盛り込んでしまえ! 」
という身も蓋もない考え方。
あ、誤解の無いように申し添えると、考え無しに何でもかんでも盛り込むということではないですよ。
ちゃんとメリハリつける必要があります。イメージは図5です。

じゃあ、具体的にはどうするのか?

<前提>
得点要素には少なくとも2種類あると分解して考える。

A要素:得点になる妥当性が高い要素(外すと事故と言える要素)
B要素:得点になってもおかしくないが、作問者のさじ加減次第で得点になるかどうかがグレーな要素
(「Aランク下位」と「合格ライン以上」を分ける要素)

<方針>
A要素を確実に取りつつ、B要素を幅広く盛り込むことで、配点のゆらぎがあったとしても安定して得点する。
「満点 or 5割」となるよりは「どの場合でも7~8割」となることを狙う。

あ、これって実は、ついこの前にふうじんこの記事で言っていた考え方に繋がるものかもしれない。。。

周囲ができる所をソツなく得点し、
⇒A要素をしっかり入れる
周囲ができない所でコッソリ得点する
⇒B要素を幅広く入れる

<具体的な手順>
①字数制限を踏まえて、盛り込む要素を削減する。
(1~9まで全部盛り込めればいいのですが、字数制限があるので通常は不可能。)
②優先要素(A要素)の1、5は重点的に盛り込む。
③2、3、4、7、8のB要素を最大限盛り込む。

つまり、A要素を着実に盛り込みつつ、B要素を幅広く盛り込むことがこの戦術のキモです。
お気づきの方もいると思いますが、この戦術の③の実践には、投げられる球数を増やすこと、すなわち、漢字の多用や短い言葉への置き換え(重要なワードは除く)で、日本語を崩さずにたくさんの要素を盛り込むスキルが必要になります。
これにはトレーニングが必要ですが、その意識を持って練習することで力は付いてきます。
トレーニング手法としては、上手な方の答案を見て学ぶのがやはりオススメです。

————————————

確かに、このやり方は、王道の美しいやり方では無いかもしれませんが、診断士の試験では、キラリと光る答案よりも、安定感の高い答案が求められているのは事実。
合格しやすい答案は当たれば70~80点だけど外れると40点の「1、3、5、7だけを書いた模範解答的な答案」よりも、安定的に60点+αを狙える「意識して1、2、3、4、5、7、8を盛り込んだ答案」だと思います。好き嫌いはあると思いますが、ひとつの考え方としていかがでしょうか?

もちろんこれは、狙ったパネル(=要素)を打ち抜く投球ができる力があることが前提ですが、狙いどおりの投球ができるのに得点に波がある方にとっては、ひとつのきっかけになるのではないでしょうか?

お役に立てば幸いです。
ぜひ感想お聞かせ下さい。

by くれよん

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です