【合格体験記】超短期合格 りきやさん
短期合格者に見える同じ景色
おはようございます。こばです。
明日から2月ですね。2月といえばキャンプイン。球春到来の予感。
野球と同様に診断士試験も冬から春にかけてが、基礎体力を養う時期にあたります。
ストレート合格を狙うなら、遅くてもこの時期には学習を開始したいところです。
今回紹介する体験記は一般的なスケジュールとは一線を画す、7月から学習をスタート。
中小企業経営を行っているりきやさん38歳から合格体験記をお寄せ頂きました。
では、体験記はここから。
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Ⅰ 中小企業診断士に挑戦した理由・きっかけ
2年半前にサラリーマンから転職して経営に携わるようになり、必要な知識を網羅的に習得したかった事
Ⅱ 保有資格と得意科目・不得意科目
- 知識:財務諸表は一通り読める、マーケティングの基礎(4Pなど)は知っている
- 保有資格:計量士
- 得意科目:一次 企業経営理論 二次 Ⅲ
- 不得意科目:一次 財務会計、経済学・経済政策 二次 Ⅰ・Ⅳ
Ⅲ 学習スタイルとそのメリット・デメリット
- 一次:独学(過去問題の繰り返し)
①メリット :低コスト(費用、通学時間等)
②デメリット:受験者全体の中での相対的位置が把握できない - 二次:LEC 二次アドバンス答練(通信)
①メリット :動画解説があるので、初学者にとっては二次試験の作法を学ぶとっかかりを得やすい
②デメリット:実際の二次試験と比べて設問の練り込みが薄く、深みが無い(やっても学習効果が薄いと感じた為、半分くらいで辞めて過去問学習に切り替えた)
Ⅳ 合格までの受験回数、学習時間
① 学習開始時期と受験回数
学習開始時期:一次は28年7月上旬から、二次は一次試験終了後、8月下旬から
受験回数:一次1回、二次1回
② 一次学習時間
約90時間
平日は仕事の後に2時間、土日は4時間程度
③ 二次学習時間
約240時間
平日は仕事の後に3時間、土日は5時間程度
Ⅴ 学習方法
- ひたすらTAC出版の過去問題5年分を解いた。
- 経済学・経済政策はちんぷんかんぷんだったので、「経済学入門塾(ミクロ・マクロ)@石川秀樹」を購入して読んだ。
- 奇しくも最終的に過去問で取れた点数(過去5年平均)と試験本番が同じ合計点(497/700点)だった。教材は過去問をガッチリやればそれで充分という印象。
② 2次筆記
- もともとダメもとで1次を受けていたため、2次試験についての知識が全くなかった。
- 一発合格道場の夏セミナーに参加させていただいたこと、またそこで紹介された「不揃いな合格答案」(2014~2016年版)を読むことで、2次試験の何たるかを知る。
- 2次試験について知ってみると、“当たり前のことを書く”“設問意図の通りに書く”“独自色はいらない”等、あまりに解答の作法的な事ばかりクローズアップされることに違和感をおぼえ「この試験を受かったからといって、実際に企業に対し有益な提案ができるとは限らないな」等と生意気なことを考える。→とりあえず受かればいいや、と切り替える。
- 学習開始当初はまずLECの答練を解き、動画解説を見る事で2次の解き方に慣れていった。
- ある程度コツをつかみ過去問題を解くようになると、LECの問題の底が浅く感じられるようになり(設問意図がシンプルに透けて見え、過去問のように複数の解釈で悩むことが少ない)、「これができてもあまり意味がないのでは?」との結論に至りLECの答練を途中で辞めてしまった。
- 結局、TAC出版の過去問を8年分×2周ほどやり込んだ。1周した後に、自分の解答・TACの解答・ふぞろいの解答などを総合したベスト解答を作り、2周目にはできるだけそのベスト解答に至れるような思考プロセスを辿れるよう意識した。
模擬試験などを受験していないので、自分の相対的順位はわからないままだったが、試験直前の2週間前くらいになると、回答の手順や時間の使い方が固まってきて、何とかなるかもという手ごたえを感じていた。
③ 再現答案
- 2次試験当日の夜に作成した。疲れていたが一回でも寝ると解答が頭から抜けそうだったので…
- 再現答案をいくつか無料採点サービスで評価してもらった。
- 個人で診断士の塾を運営している方の採点(事例Ⅰから):A or B/ A or B/ A /A
- LECの無料採点サービス:C / B / C /A
LEC採点では明確に不合格判定だったようなので、資格学校は二次試験に対する判定スコープがやや狭すぎるのではないかという印象を受けた。
Ⅵ 受験時のエピソード
- 二次試験本番では想像以上に体力・脳力を使う。
- 解答手順をある程度確立したつもりでいたが、本番では読み込みや文章作成に3割増しくらいで時間がかかると思った方が良い(どうしても慎重になるので)。
- 事例Ⅳの時間になると完全にスタミナ切れで、顔が火照りボーっとし、頭が回らなくなっていた。比較的事例Ⅳが優しい(とされる)年だったから良かったが、難しい問題だったら白紙提出で足切りされたかも。
Ⅶ これから合格を目指す方へのアドバイス
- 1次試験:あまり参考になることが言えないのですが、まずは過去問を解いてみて、さっぱり理解できない科目については参考書などで基礎から振り返れば、突破可能ではないかと思います。
- 2次試験:事例Ⅲ・Ⅳについてはある程度勉強さえすれば点数が取れる科目だと思いますので、まずそこを基盤として固めておき、読解センス等が問われる事例Ⅰ・Ⅱでは「(組織・人事あるいはマーケにおける)企業の本質的な強み・弱み」をしっかり押さえること、その上で大外しの回答だけは避ける意識を持つことで、合格に近づけるのではないかと考えます。
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短期合格を狙うための要素が詰まった体験記ありがとうございました。
短期合格者に共通することそれは
特に一次試験では重要な問題は繰り返し出題されます。
それは診断士として必要な知識であるからです。
超重要論点は毎年出題され、周辺知識も2,3年~5年に一度は出題されます。
過去問を何回転もしたからと合格するものではありませんが、
合格に必要なヒントは過去問に埋まっていると思います。
また、試験科目が多い診断士試験においてはテキストから学習を開始すると量に圧倒され、ゴールが見えず脱落する可能性も高いと考えています。
そうならないためにも、まずゴールを知ることが重要。
つまり、過去問を解くこと。
これが、一次試験を短期間で突破する王道の学習スタイルです。
さらに、二次試験でも徹底した過去問の活用で、思考プロセス、解答プロセスを確立しています。
二次試験ではしっかりした準備をされて試験に臨まれていますが、
試験本番では練習通りに進まないと感じています。
練習と本番は緊張感が違う。
この緊張感をどう乗り越えるかが合否の分かれ目。
では、本日のまとめ。
・過去問に合格のヒントが隠されている。
・練習と本番は緊張感が違う。それを乗り越えて合格が見えてくる。
byこば