1次試験を通過するための戦略
こんにちは。wackyです。
最近すこしづつ暖かくなり、うちの近くの桜もチラホラと咲いているのを見ると、ようやく春の訪れを感じることが出来るようになりました。
先日のJCの記事のように、受験生のみなさんに「サクラサク」吉報が届くことをお祈りしています。
さて、今日は1次試験に向けた戦略について記事にしてみたいと思います。
先週で法務の基本講義も終了し残すは法務の答練と中小になりました。
この後はG.Wをはさんで直前期に突入するのですが、その前にまず今までの科目を改めて振り返った上で、1次試験の目標を再度定めることをお勧めします。
1.得意科目と不得意科目
さて皆さんの得意科目と不得意科目は何ですか?
そもそも得意科目と不得意科目ってどういう定義なんでしょう。以前らいじんはこちらの記事で得意科目と不得意科目について説明しています。
私の場合は、「好きか嫌いか」「(答練で)点が取りやすいか取りにくいか」の観点で分類していました。ちなみにこんな感じでした。
とにかく法務だけは、どうしても好きになれないし答練もどうやれば点が取れるかがわからなかったので、自分にとっての苦手科目だと思っていました。
みなさんもまずは自分の学習状況を振り返る意味でも、一度分析してみてください。
2.合格に向けた戦略
さて、自分の得意科目と不得意科目がわかったところで、1次試験通過に向けた戦略を考えましょう。
1次試験の通過要件は、「全科目の総得点が60%を超えていて、かつ40%未満の科目がないこと」です。7科目なら420点で合格なのですが、この420点をどうやって取るかを考えるのがここでいう戦略になります。自分なりにどの科目で何点を取るかを考えて、残りの期間学習をすすめていく必要があります。更に考慮すべきは、毎年の本試験では科目ごとの難易度が一定ではなく、非常に難易度が高い科目があることや、先の得意科目・不得意科目により得点パフォーマンスが一定ではないことです。
例えば、得意科目で70点を取るのと不得意科目で70点取るのでは、同じ70点でも労力(学習量)は異なると考えられます。さらに40点を50点に引き上げるのと、60点を70点に引き上げるのでも労力(学習量)は異なります。図にすると下記のようになります。
そう考えると、現時点で不得意科目(=点が取りにくい科目)がある場合は、なるべくその科目にリソース(学習時間)を投入して点が取れるようにするのがよさそうです。また不得意科目をそのままにしておくと、その科目の難易度が高くなると40点未満を取ってしまって一発アウトになってしまいます。以前らいじんの記事にもあったとおり、「不得意科目は40点でいい」と思っていると足きりのリスクが増大します。
つまり不得意科目(=点が取りにくい科目)でも60点を取れるようにし、さらに他の科目でも当然のように60点を取れるようにして合格を狙うのが最良だといえます。
3.不確定要素に備える
全科目で60点以上を取るというものの、本試験では毎年のように難易度が高い科目が存在することや、本番独特の緊張感で実力を発揮できないこともあるため、60点をとれるように準備してもうまくいかないことがあります。そういった不確定要素にそなえるためには、多少余裕を持っておくことが大事になります。具体的には「得意科目で貯金を作る」ということです。
先の戦略では「どの科目でも60点を取る」としましたが、不確定要素に備えるためには得意科目で70点はとっておきたいところです。なお、得意科目で80点をとるのは結構厳しいので、目標とするのは出来ればやめたほうがいいと思います。またその労力があるのなら不得意科目の克服に使ったほうがよいと思います。
4.本試験での目標得点の設定
さて戦略が決まれば本試験での目標点数を設定してみましょう。
ちなみに昨年基本講義終了時に私が設定したのは以下のとおりでした。
経済:70点(64)
財務:70点(76)
経営:65点(61)
運営:60点(65)
法務:60点(58)
情報:75点(80)
中小:65点(62)
合計:465点(466)
※()内は本試験の点数
不思議なくらい自分が目標とした点数に近くなりました。これは予想が当たったというよりは、本試験での得点イメージを意識して直前期の学習を行ったので結果当初目標に近い結果になったのだと思います。
目標が定まれば、あとは現状とのGAPを埋めるために「いつまでに何をどれだけやるか?」を考え、それを実現する学習計画を作りましょう。
5.足きりの恐怖
1次試験では40点未満の科目があると、総合点がどんなによくても一発で不合格となる「足きり」制度があります。私は「60点をとって合格を狙う試験だから、足きりなんて自分には関係ない」と正直思っていました。
でも足きりの恐怖は本試験が近づくほど大きくなります。
私の場合、完成答練では法務で49点、公開模試では中小で48点をとりました。もう少しで足きりが見える点をとってしまったことで、足きりの恐怖が大きくなり公開模試の後1ヶ月は法務と中小をメインに復習をしていました。
「試験は一発勝負!!」というプレッシャーから、この恐怖感は試験を終えるまでは本当に消えませんでした。
それに昨年の経済は平均点が42点だったことを考えると、おそらく半数の受験生の方が40点未満だったのではないかと考えられます。もちろん昨年の経済の難易度は異常だったと思いますが、今年の試験で同様のことがおきないとは断言できません。
とはいえ、「基礎をしっかり理解する」ことが得点アップの秘訣であり、足きり回避につながることは間違いないですから、まずはしっかりと足元を固めていきましょう。
6.オマケ
以前道場メンバーと集まった時に本試験での得点目標の件聞いたら、「どの科目も70点取る事」を目標としていたことで一致しました。
70点とる準備をしておけば、難易度が高くても40点を割ることはないし、トータルでも十分貯金できるので「確実に合格できる」という精神状態で本試験に臨めます。
私は診断士試験にとって1次試験は「通過点」だと思っていました。だから大事なのは「合格すること」ではなく「確実に合格すること」。
診断士試験を目指そうと決意した時に、1次試験の合格要件が60%だということで「だったら70%が合格ラインのつもりで頑張れば確実に通過できる」と思ったことを今でも覚えています。
中小企業診断士試験は難関試験ですので、やはりコレぐらいの決意があってもいいのかもしれませんね。
by wacky