【読む力強化】うっかり防止でちゃっかり合格
前回は、読む力を強化する上で最も大切にしたいことをお伝えしました。
今日はもう少し細かい、HowTo面について書きたいと思います。
うっかりミスが命取りとなるこの試験。
答練回答後、模範解答などを読み返すと…
「嘘でしょ…!?」
と、声にならない声が聞こえることもしばしば。
うっかりミスの一つに、読み飛ばし・読み流しがあります。与件文や設問文に記載されている表現につき、どういった点に注意しなければならないのかを自分の中で確立しておかないと、こうしたミスはなかなか減りません。
このようなミスを減らし、人並み答案を作成することで、ちゃっかり合格を目指しましょう。
では、どのような対策をたてるかというと、U2の場合、与件文や設問文を読む際に、次のような3つの観点に注意しながら読んでいました。
◆パッと見でわかるレベル◆
「なお」、「ただし」、「さらに」書きの後の表現に注意
例)H25 事例Ⅱ 第2問設問文より一部抜粋
地域ブランドの価値を高め、かつ原材料の農産物の質の高さを訴求するためにはパッケージをどのように工夫すべきか。80字以内で述べよ。ただし、パッケージは筒状のビニール素材で、小判型のさつまあげを12枚程度重ねて包装するものである。
→ 制約条件として追記されているはず。なぜなら、パッケージの工夫に「ただし」以降で制約を設けなければ、いかようにでも書くことでできてしまうから。
「 」で括られた表現
例)H25 事例Ⅱ 与件文より一部抜粋
これまでの社長の方針は「代々の味を守る」という点にあった。この考えは、生産を効率化するための設備の機械化を実現した際には良い方に作用した。
→ 強調したいから括弧で括られている。解答にそのまま使うか、会社のポリシーとして知っておく必要がある。
◆読んでいてひっかかるレベル◆
不自然に足された表現
例) H25 事例Ⅱ 与件文より一部抜粋
FAX発注による贈答品や遠方からの取り寄せ需要も大きい。これらはさつまあげの売上の2割を占めている。贈答されたのをきっかけに味わいが気に入り、自ら取り寄せる顧客も多い。
→ 文脈からすれば、既に贈答品や取り寄せ需要が多いことが記載されているのに、一文を挟んでもう一度付け足されている。贈答された側での取寄せ需要になにかヒントが隠されているのでは?
繰り返される表現
例)H25 事例Ⅰ 与件文より一部抜粋
A社の業績が急速に伸張し始めたのは、2000年代半ばに、X社と共同して企画した、骨・関節サポート向けサプリメントへの絞り込みを決断してからだ。 ~中略~ 骨・関節サポート向けサプリメントを発売した当初10億円程度だった売上も…。
→ 複数回繰り返される表現やキーワードは、出題者が特に強調したい内容と考えられる。
◆行間を読み、気づくレベル◆
業界・他社と比べて劣っている点
例)H25 事例Ⅲ 与件文より一部抜粋
市場シェア1位企業X社の販売エリアは首都圏中心である。X社と比較して、新製品開発力・提案力、製品・施工品質についてはC社の評価は高いが、納期や価格面での評価は低い。
→ 競合他社と比べて劣っている点を記載し、脅威を避けるなどの対策が必要であることを表現していると考えられる。
内外環境の変化により迫られる要求
例)H25 事例Ⅰ 与件文より一部抜粋
近年、中高年層を中心に美容や健康の維持・増進への関心が高まっている。なかでもコラーゲンやヒアルロン酸に代表されるアンチエイジング向けや、グルコサミンやカルシウムなどの骨・間接サポート向けのサプリメント市場が拡大傾向にある。大手の製薬メーカー、食品メーカーを筆頭に、規模の大小や業種業態を問わず、多くの企業がこの市場に参入している。
→ 外部環境の変化がもたらす、事例企業に対する外圧。これを把握せずして、具体的な対策をたてることは難しい。
放置されたままの課題
また、技術部としてCADの使用方法についての標準化やデータの共有化は図られておらず、設計担当者各人がそれぞれ独自に使用している。このような設計担当者の業務状況のため、受注から据付け施工完了までの全期間に占める設計担当業務には大きな時間が割かれている。
→ 与件文中で課題が記載されているにも関わらず、そのまま放置することは通常ありえません。コンサルタントとして、把握した課題に対しどのような改善策を提案できるかが求められている。
いかがでしたでしょうか?
こうした表現に注意しながら読み解くことで、「作問者の意図に気付く→読み飛ばし・読み流し防止」に繋がり、合格がグッと近づきます!
しかし、こうしたミスを防止する方法はすぐには身に付きません。
何度も何度も身体に染み込ませるように、朝夕励んでいきましょう。
今日の四字熟語:朝鍛夕練(ちょうたんせきれん)
意味:朝夕鍛錬に励むこと。宮本武蔵は「五輪書」で千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす。との厳しい稽古を説いた。
今日も元気で
U2でした。
.NAP.さん
温かなコメントありがとうございます。励みになります!
私も慣れるまで、間違えた原因がミスからくるのか?理解不足なのか?判断ができませんでした。しかし、一つ一つ時間はかかりますが、自分の回答手順を遡り「何故この答えを書いたか」を導きだし、分析してました。
.NAP.さんが「開眼」され、ちゃっかり合格を勝ち取られますことをご祈念しています!!
U2さん♪
いつも素敵なU2さんの記事を楽しみに頑張っております。
これまではうっかりミスにもあまり気付く事が出来なかったのですが、数と質を少しずつこなす事で、徐々に気付きが多くなってきました。
でもまだまだ未熟。
オレ、「開眼」したかも。って早く言えるよう日々精進です。
皆様の失敗談もとても参考になります。
ミスを減らし、ちゃっかり合格したいと思います☆☆
ありがとうございます!!!