【事例IV】実録!H24年度本試験 事例IV

 

こんにちは!まっすーです。

今回はKatsuこの記事と、せんせいこの記事実録シリーズPart3を書いてみたいと思います。
お題は事例IVです。

ネタバレ
を含んでおりますので、一度平成24年度の事例IVの過去問を解かれてからお読みいただければと思います。
予備知識のない、初見の問題を解く機会は限られていますし、特に過去問ならばなおさらですので、その機会を大事にしてください。

私の試験当日の事例IVへの取り組みについて、試験の翌日に作成した再現記録に、今から思えば・・・の解説を加えながら進めてみたいと思います。
ちなみにこの再現記録は、試験終了後、合格の実感がほとんどなかったこともあり、翌年に活かそう!と思って、再現答案(試験当日に作成)とともに作成していました。

ご存じかもしれませんが、平成24年度の事例IVは、平成23年度以前とは傾向が変わりました。
少しでも当日の雰囲気が皆さまに伝われば、と思います。

                  

問題用紙・解答用紙配布後

【再現記録より】(解答用紙を透かして見て)なにこれ・・・いきなりマスが多い。多分予想損益計算書を書かせるっぽい。簿記の問題みたいだ。その後で経営分析とかをやらせるのかな。

試験開始を待っている時間、試験場の空気が変わったのを感じました。これは一筋縄ではいかないぞ、と。
なお、一点ご注意いただきたいのですが、「平成25年度中小企業診断士第2次試験案内・申込書」の「9.受験当日の注意事項」の(1)試験開始前の注意事項に「7 監督員が開始の合図をするまで、配布された用紙には手を触れてはいけません。」との注意書きがありますので、問題用紙と解答用紙は配られた状態のまま、置いておかなければならないことにご留意ください。

反対解釈をすれば、手を触れない限り解答用紙を透かし見る事自体は禁止されていないと考えています。

試験開始直後

【再現記録より】(ざっと問題を通してみて)経営分析はないのか…。それに計算過程書かせるのが多いな。しかもトドメに200字問題があるとは!とりあえず順番に解いていこう。計算の確認も大事だけど、残り10分になったら最後の200字問題をやろう。書かなきゃ点はもらえない。

問題を見て即難易度を判断できなかった私は、ひとまず最初から解いていきました。
計算過程を書く問題の経験が少なく、どこまで書けばいいのかもわからず、戸惑いもありました。
ただ最初から、残り10分になったら第3問(設問2)の200字問題をやろうと心に決めていました。
この計算量だと最後までできない人も多いだろうから、ここをきちんと書けば差がつけられるかも、と思っていました。

第1問(設問1)

【再現記録より】簿記の試験と同じで、これ間違ったらあとも間違える。絶対に外せない。要素を一つ一つ確実につぶして、間違えないようにしなきゃ。時間かかってもいいから、検算を二通りの方法でやって、確実に。

落ち着いて、落ち着いて、と唱えながら問題を必死に解いていたのを思い出します。
結果的に検算は3回やりました。
時間がもったいないとは思いつつも、ここでのミスは取り返しの付かないものになると思いました。

第1問(設問2)

【再現記録より】設問で聞いているのは収益性だけ?総利益率・営業利益率・経常利益率で書こうか?でも、予想B/S書いてある。有形固定資産回転率は書いたほうがいいかな。

安全性・収益性・効率性の3本柱が基本スタンスだったので、実はかなり戸惑いました
いろいろ迷った結果、「従業員1人あたり売上高」という意味不明な指標も書いてしまっていました。
今思うと「固定資産回転率×労働装備率」との関係で書きたかったのかもしれませんが、よく覚えていません。

第1問(設問3)

【再現記録より】難しいので後回し。というか、前提条件が足りない気がする。(と考えて次の問題へ)
(最後の問題以外の他の解答を終えて戻ってきて)割引率ってWACC?株主資本コスト?よくわかんないけど、苦手な差額収益分析だな。営業利益か経常利益か・・・経常利益を使おう(結果間違える)。

差額原価収益分析は計算の複雑さから苦手にしていました。
一つくらいは条件を抜かしてしまったりして。
営業利益か経常利益かは迷う必要があるものではなかったと思いますが、焦りもあって判断にミスがでていました。

第2問(設問1)

【再現記録より】赤字なんだから損益分岐点比率は100%以上だな。答練で比率と売上高間違えたことあったから、間違えないようにしよう。あれ、これはどっちを答えるんだろう?損益分岐点売上高なくても比率は出せるけど・・・。端数処理の方法が書いていないな。過去問に与件文に書いてあるのがあったけど・・・与件文にもないな。
じゃあ、保険のために下3桁まで書いておくか。

結果的に損益分岐点売上高は書かずに損益分岐点比率のみ解答しました。
端数処理の方法は、平成23年度までは
与件文に表示されている→すべての設問でそれを使用する
設問文に表示されている→その設問でそれを使用する
という書き方になっていたという記憶があったのですが、それが曖昧になっていて、戸惑いました。

第2問(設問2)

【再現記録より】これは問題なし。計算あってれば大丈夫のはず。落ち着いて見直そう。

結果的には第2問は設問1・2ともにそれほど難易度は高くありませんでした。
第1問の設問1とここをどれだけ正確に、時間をかけずに解答できるかが勝負の分かれ目だったのだと思います。

第3問(設問1)

【再現記録より】WACCは何も書いてなければ有利子負債を使って、「負債総額に対する~」とかあれば負債総額を使うと勉強した。平均負債コストというのは、有利子負債に対する負債コストの平均だろう。だからここでは有利子負債+株主資本でWACCを求めよう。オーナー負債の給与を戻して利益にならなきゃこの計算は成り立たないな。だから利益はプラスだ。それと、企業価値の意味は?普通なら株主価値+負債価値だ。だけど売却価格の算定になってる。
もしかすると株主価値の意味で書いているのかも。だけど、企業価値という言葉に素直に従おう。

いろいろ迷ってます。
私は基本的に過去問をベースにして、過去問で「こう問われた時はこう考えてこう答える」ということをパターン化していました。
ここでも書いてあるように、WACCの計算は「負債総額に対する~」ならば負債総額、何もなければ有利子負債のみ。
平均負債コストという言葉はどう解釈するか?
結果的には有利子負債ではなく負債総額を使用するのが正しかったようです。
本試験では、曖昧な表現をしたり、受験生を迷わせるために色々な罠が仕掛けられています。
よく考えることは必要ですが、あまりに悩みすぎても仕方がないです。ある程度考えたら恐れずに進むことが大事だと思います。

第3問(設問2)

【再現記録より】事業承継ならMBOとかLBO?でも方法じゃなくて相手と留意点だ。
相手は従業員(買えるかな?)とか同業他社とか。留意点は事業譲渡の留意点で思いついたものを書こう。
売った後は関係ないかもしれないけど、従業員を解雇するのは地域にも悪影響だし、恨まれるし、それも書いておこう。

配点はそれほど多くないと思われますが、この問題は書けば点数をもらえるサービス問題だと思っていました。
ただ、これを書くだけの時間を冷静に配分できるか?というと難しいかもしれません。
計算や見直しが途中でも、それをやめてこの問題に対応するか?というと、そのときの状況次第ということになりそうです。
私の場合は、自信はないけどとりあえず解答用紙が埋まっていて、それぞれ一回は検算できた状態になっていましたので、これ以上検算するよりは、点を稼ぎにいこう、と判断して書きました。

                  

以上が、私の平成24年度2次試験事例IVの再現記録でした。
いかがでしたでしょうか?
振り返ってみるとなんでそんな判断しているの??と自分でも思ってしまう部分が多々あります。
80分という短い時間の中、時間と頭と集中力のリソース配分を考えながら、導き出した答えがそうだった、ということであり、これを後悔しても仕方がありません。

あえて赤字にしてみましたが、色々悩んだり戸惑ったりしています。
模試でもそうだとは思いますが、本試験では必ずどっちにしようか?といった判断を問われる部分が出てきます。
そこで勇気をもって決断することも大事です。

事例IVは事例3つが終わった後、最後にトドメを指すかのごとく登場します。
これが終われば解放される、というテンションアップで対応することも可能かもしれませんが、疲れ切ってしまった頭で対応するのには限界があります。

2次試験まで残り1ヶ月を切りましたが、試験2週間前になったら(本当は今からでもいいですが)、事例IVについては毎日のように演習することをおすすめします。
頭が疲れて、どうしようもない状況でも、何とか食らいつくための対応力をつけておく。

ほとんど周りを見る余裕はありませんでしたが、私の席の周りでも、完全に諦めに入っている方が見受けられました。
そのためには、頭をそれほど使わず、機械的に問題を解けるくらいに練習を積むことが大事です。

時間は限られていますが、もう少しの踏ん張りです。
頑張っていきましょう!
以上、まっすーでした。

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【事例IV】実録!H24年度本試験 事例IV”へ2件のコメント

  1. まっすー より:

    通りすがり様

    コメントをいただきありがとうございます。また、返信が遅くなり申し訳ありません。
    さて、模試のE判定については、それほど気になさる必要はないと思います。大事なのは本番なのですから、模試の結果をしっかりと受け止めて、できなかった部分の対策をきちんとしていきましょう。
    通りすがり様のコメントにあるように、みんなができるところをしっかりと取っていく。道場でも言われていますが、何よりもそれが大事です!難しい問題を無理して勝負にいくことの優先度は低いです。
    残り少ない期間ではありますが、ここからの頑張りで順位は大きく変わってきます。
    あと少しですから気合いを入れていきましょう!

  2. 通りすがり より:

    非常に参考になる記事ありがとうございます。模試がE判定は過去に模試を受けていて初めてでショックすぎます・・・

    でも、這いつくばって行きたいと思います。さらに、財務が得意な方でも全部は解けないという事を考えるわけですから、私も同じような戦略でがんばりたいと思います

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