【二次試験】レシピを選びましょう

みなさん,こんにちは。   はんたです。
9月に入りましたが,学習は順調でしょうか。

 

★レシピを増やしましょう★

前回は,「レシピを増やしましょう」と題する記事で,
設問文から作問者が何を答えて欲しいかを読み取る訓練
について書きました。

その記事で,二次試験を,曖昧な注文に対応しなければならないレストランのシェフに例えたところ,まっきーから,こちらの記事で,「巧い例えだな」と言われました。身内からでもほめてもらえるとうれしいものです。

しかし,困りました。

『設問解釈』とは単純に問われている事を理解するだけに留まらず、出題者の意図を理解する為に必要な材料の目星をつける事なのだ」とは,次の記事のテーマにしようかと考えていたことを,ズバァリ先に書かれてしまいました。

ビーフカレーを作れという要求だと理解したら,牛肉,カレールゥ,タマネギ,にんじん,ジャガイモ,etcが食材庫にあるはずだから,それを探しに行こうと予測を立てることができますよね。
そうすれば,何も予測をしない場合と比べて,与件文を読み返す回数,時間が短縮できます。

また,「顧客としても、『そりゃ旨い方が良いけどとりあえずカレーなら良いや』、2次試験のレベル感というのは、まずはその程度である。」という指摘も,これまた先を越されてしまいました。

昨年の今頃の自分自身の失敗例を踏まえると,駄目なパターンは,牛肉やカレールゥが見つからなくて,変な薄味の野菜スープもどきを作ったり,牛肉の代わりに豚肉,カレールゥの代わりに味噌を使ってしまって,カレーじゃなくて豚汁を作ってしまったりしていた場合でした。
ホームページに掲載される答練の優秀答案を見てみると,取り立てて特別なことや巧妙なことを書いているわけではなくて,ごくごく当たり前のことを素直に書いてあるにすぎないことに気づきました。つまり,ビーフカレーを作れと言われたら,淡々と材料を選んで,淡々と調理してありふれたビーフカレーを作っているということです。受験生のレベルからすれば,ありふれたビーフカレーを作ることができれば十分であり,すばらしく美味であることまでは必要ではないのです。(逆に言うと,ありふれたビーフカレーを作ることが難しいのですが・・・)
そこで,私は,まずは作問者の要求を理解すること次に要求に応じた材料を見つけること,そこまでできれば,砂糖と塩を間違えるような失敗(因果関係を逆にするようなこと)さえしなければ,十分勝負になるはずだと思っていました。

 

★レシピを選びましょう★

前回の記事で,知識を増やす,引き出しの数を増やす,使えるフレームワークや切り口を増やす,つまり,要求解釈で考えられる選択肢の数を増やすことを述べました。
要求解釈で考えられることが増えてきたら,次は,その中から選ぶことが重要になります。
思いついたことにぱっと飛びつくことはたいていは良い結果につながりません。いわゆるアイデア解答というやつです。
何種類か考えて,その中から選ぶという考え方が重要です。
こちらは昨年の二次試験の後に雑誌の記事で読んだのですが,診断士の試験にも当てはまることだと思いました。

選ぶという考え方をしていれば,答練や過去問演習で失敗したときに,その失敗の原因をプロセスに分けて考えることができます。
まず,そもそも引き出しがなかったために失敗した場合があります。その対策は,その引き出しを覚えておくことです。次に,類似の問題が出たときには,その引き出し使いましょう。
次に,複数の引き出しから選ぶのをミスした場合です。その対策は,ミスした原因を追求することです。 自分の経験では,設問文の要求の理解,具体的には解答の方向性を制約する文言の理解が甘かったことが原因のことが多かったです。
このように,失敗の原因は,引き出しがなかったのか,選ぶのをミスしたのかと分析できます。

 

 

★残った材料を使いましょう★

実際の事例問題を解いていると,選択肢が全く浮かばなかったり,あるいは,思いついた選択肢から予測される材料が与件文に記載されていないということがよくあります。私の場合は,5問のうち少なくとも1問はありました。例えれば,注文が曖昧すぎてどんな料理が要求されているのか全く分からない場合や,思いついたレシピから予測される食材が見つからない場合(カレーを思いついたのに,カレールゥがない)です。
その場合は,その問題の解答を最後に回し,残った食材から,料理を考えました。
与件分を読んで,重要な部分,つまり,SWOT,課題,問題,社長の思いなどに下線を引いたり,マーカーで印を付けたりした部分,また,違和感があって,作問者が与件文に解答要素を(半ば強引に)埋め込んだと思われる部分のうちで,他の問題の解答に使わなかった部分が残っているはずです。
おそらくそれを残った問題の解答要素に使うはずです。

昨年の9月中旬から下旬にかけたころ,答練の点数が伸び悩んだときに,事例問題とは,一言で言うと何だろうと考えました。
診断士の試験ですから,経営診断の問題だろう,経営診断とは,経営とは,と考えました。
最終的に,何の変哲もありませんが,

外部環境の変化に対応して,内部資源を活用し,経営課題を達成する問題

と結論づけました。
それで,与件文に記載されている,外部環境の変化活用できる内部資源(逆に言うと,まだ十分に活用されていない内部資源)達成すべき経営課題(裏返すと,解消されていない問題点)は,いずれかの問題の解答要素として必ず使うはずだと考えました。
このように考えるようになってからは,部分点も全く取れずに零点になってしまう問題はなくなっていったように感じます。

今更ながらですが,他人に伝わる文章を書くのは本当に難しいと思います。
拙文が,二次試験のとらえどころのなさに悩んでいる方に少しでもヒントになれば幸いです。

by はんた 

 

 

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