【二次試験】事例解答手順の一例(事例1~3)

こんにちは、平平です。

事例演習、やっていますか?

初めて事例演習をやったという人は、80分という時間の短さ自分の考えを文章で表現する難しさ漢字が書けない悲しさ模範解答と自分の解答が全く違うことへの焦りなど、色々思うところがあったのではないでしょうか。

ひょっとすると、「本当に二次試験に合格出来るのだろうか?」という不安を覚えてしまった方もいるかもしれません。しかし、初めて事例演習をやった方であれば、上記のようなことは当然ですので、あまり心配することはありません。

ところで、あなたは試験時間である80分の時間配分や、解き方の手順については確立されていますか?
もう既に実感されているかと思いますが、事例を解くにあたって80分という時間は想像以上に短いです。
試験当日に行き当たりばったりで対応してしまうと、ほとんど解答用紙を埋めることが出来ずにタイムアップ、などということにもなりかねません。
効率的に事例に解答していくためには、あらかじめ自分なりの時間配分や、解き方の手順を確立しておく必要があるのです。

しかし、まだ事例演習を始めたばかりの方であれば、まだまだ試行錯誤中という方も多いかと思います。そこで参考例として、私が最終的に本試験で実行していた時間配分と解き方の手順をお伝えしたいと思います。
今回の記事では事例1~3について書きます。事例4については次回の記事で書く予定です。

なお、時間配分、解き方については、様々な方法があり、それぞれ人の適性や好みもあるので、どれが正解とはなかなか言いづらいところがあります。ですので、これから書く内容についてはあくまで参考程度と捉えて頂ければと思います。

 

◆時間配分の決定◆
まず試験が始まったら真っ先にやることは時間配分の決定です。

設問文と解答用紙を見て、それぞれの設問で、どの程度の文章量を書く必要があるのかを確認します。それから各設問にかける時間を決めて、設問文の横にでも分単位で制限時間を書いておきます。もちろんこの制限時間はあくまで目安なので、途中で状況が変わってきたら臨機応変に見直しは行う必要があります。

時間配分の決定を始めにやっておくことで、事例を解いている最中に自分が遅れ気味なのかどうかを把握出来るので無駄に焦らなくて済みますし、「時間が足りなくて解答欄が真っ白」という大事故を防げるようになります。

私はだいたいの目安として、100字制限の設問であれば、解答草案作成5分、解答文作成5分としていました。設問の量や、制限文字数の量によって適当に調整してください。
また、二次試験では配点も書かれているので、配点の多少によっても、その設問にかける時間を増減させることもありました。配点の低い設問はサラッと、配点の高い設問は多少時間をかけてでもじっくり慎重に、といった感じでメリハリを付けると良いと思います。

このプロセスは1分で終えます。

 

◆与件文、設問文の流し読み◆
時間配分を決定した後は、与件文、設問文の読み込みに入ります。
私は、与件文、設問文ともに、2回ずつ読むようにしていました。1回目は全体的に内容を把握するため、2回目は内容を分析し解答のための手がかりを探すためです。

1回目はなんとなく内容を把握出来ればよいという感じでざっと流し読みします。読む手順としては、与件文の冒頭を一瞥して、業種、年商、従業員数、取り扱い商品・サービスあたりを把握した後、いったん設問文を全て読み、それから再度与件文に戻って通しで読みます。

始めに与件文冒頭を読む理由としては、事例企業の概要だけでも頭に入れておくと、この次の手順である設問文を読む時にイメージがわきやすいためです。

また、与件文全文を読む前に設問文を読む理由としては、設問を先に把握しておくことで、与件文を読む際に設問で問われている内容を意識しながら読めるようになるため、効率的に内容把握が出来ると考えたからです。

この段階では、与件文に線を引いたり、メモを取ったりはしません。とにかく読むことに集中します。

このプロセスは、約5分前後で終えます。開始からの経過時間は約6分です。

 

◆与件文、設問文の精読◆
2回目の与件文、設問文の読み込みでは1回目より時間をかけて精読を行います。読む順序は1回目同様、設問文が先、与件文が後です。

与件文を読む際には、設問に解答する際に必要な情報を与件文から拾いやすくするために、次のようなことを行います。

●与件文を対応する設問ごとに区分けする
与件文は、概ねいずれかの設問に対応付けすることが可能です。カラーマーカーや色付きペンなどを使って、与件文を対応する設問ごとに見やすく区分けしておくと、この後、設問を解いていく際に、効率的に与件文を確認できるようになります。
カラーマーカーや色付きペンが無くても、対応する与件文ブロックを線で囲って、その横に設問番号を示す数字を書いておけばOKです。
色分けされていた方が視認性は上がりますが、筆記用具を持ちかえたり、色を切り替えたりする際に若干の時間ロスがあります。この辺は各自好みで選んで頂ければと思います。

●SWOT要素、その他重要要素に線を引く
与件文中の、SWOT要素(強み、弱み、機会、脅威)になる部分には線を引いてわかるようにします。(強みだったら線の先頭あたりにSと書くなど)
また、その他に与件文中に気になる点や表現などがあれば、そこも目立つように線を引いておきます。

私が事例演習を開始したばかりのころは、SWOT分析表を問題用紙の余白等に書いていたのですが、文字を書く時間がもったいないと思うようになり、与件文中に線を引く形に変えました。
SWOT分析表を作ると一目でSWOT分析結果が確認出来るので視認性は良いのですが、与件文中に線を引くスタイルでもさほど不便を感じなかったので、本試験では線を引くスタイルでいきました。

本プロセス中に心がけることとしては、あまり時間をかけ過ぎないということです。
開始直後に時間配分しているので、解答草案作成と、解答文作成にどのくらい時間が必要かは把握しているはずです。
時間制限をオーバーしないように気を付けながら、可能な限り与件文の分析を行います。

このプロセスは、約14分前後で終えます。開始からの経過時間は約20分です。
設問数や、解答文の制限字数にもよりますが、残りの解答草案、解答文作成に60分は確保しておきたいところです。

 

◆解答草案の作成◆
いよいよ設問の解答に取り掛かります。

設問の解答を行う際には、いきなり解答用紙に解答文を書いていくのではなく、問題用紙の設問文の下などの余白に解答の草案を書いていきます。

まず、それぞれの設問の題意(何を問うているのか?)を確認し、設問に対応する箇所を中心に与件文を改めて確認した上で、「だいたいこんなことを解答するべきだろう」ということをキーワード羅列でも構わないので書いていきます。
与件からの抜き出しの場合は、それをそのまま草案として文字で書くと時間がかかるので、与件文に目印等を入れておくのがよいでしょう。

ここではあまり考えすぎずに、ひとまず最後の設問まで通してやってみます。
そして、解答全体としての方向性に一貫性があるかどうかを確認し、設問ごとの字数制限なども考慮しながら、必要に応じて草案を修正していきます。

草案のレベルとしては、草案を元に解答文がスムーズに作成出来るレベルになっているのが理想です。
実際に解答文を書く際に、消しゴムで消して修正を行うのは時間ロスが大きいので、なるべく一発で草案から解答文を起こせるようにしたいところです。
もちろん、慣れないうちは難しいと思いますが、本試験当日までに出来るようになっていれば大丈夫です!

 

◆解答文の作成◆
ここで初めて解答用紙を埋めていくことになるわけですが、解答草案がきっちり出来あがっていれば、解答文の作成はあまり苦労しないはずです。

スムーズに解答文を作成するコツの1つとしては、解答文のフォーマットをいくつか持っておくことです。

例えば、事例企業の問題点を問う設問であれば、「問題点は○○である。理由は①○○、②○○、③○○だからである。」といった感じで、いくつかの定型パターンを用意しておくと、解答文が作成しやすくなると思います。

最後に私がメイン教材として使っていた、「中小企業診断士2次試験 事例攻略のセオリー」から、解答を記述するときのセオリーを3つご紹介しますので参考にしてみてください。
●結論を先に書き、次に具体論を記述せよ
●問題が問うていることを主語にして記述せよ
●事例文や問題文の用語を引用して記述せよ

「中小企業診断士2次試験 事例攻略のセオリー 村井信行 岩田幸大・著 山口憲二・監修 DAI-X出版」より引用

 

以上、いかがでしたでしょうか。

冒頭でも書いた通り、事例の解答手順には様々な方法があり、人による好みもあるでしょうから、一概にどの方法が良いとは言いづらいというのが正直なところです。
私自身もそうだったのですが、まずはなんとなく良さそうだなと思った方法をひとまず取り入れてみて、いくつか事例を解きながら「こうした方がよいかも」といった点があれば都度改良していく、といった感じで取り組むのが良いと思います。
次回は事例4の解答手順について書く予定です。
まだまだ暑い日が続くと思いますが、くれぐれも体調管理には気を付けて、残りあと約2ヵ月頑張っていきましょう!

それでは次回、またお目にかかりましょう。

 

 

 

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