【事例Ⅱ】魅力あるB社はCRMから

こんにちは。こぐまです。

コニケンの「あと一歩」シリーズ、読んでおられますか?

【事例Ⅲ】「あと一歩」の答案
【事例Ⅳ】「あと一歩の答案」Part2
【事例Ⅰ】「あと一歩」の答案 Part3

特にスト生にとって薬となる考え方が満載です。
誰しも自信なぞ持てるはずのないこの時期、ぜひ上記の記事を熟読して、ご自分の答案に足りないものがないかどうか、最終検証してみてはいかがでしょう?

「設問要求解釈」の力を研ぎ澄ませることにもつながると思いますよ。

さて、今回は2次試験前、最後のエントリーとなります。
私がもっとも苦手としていた事例Ⅱについて、本番での失敗も踏まえ、普遍的に使える考え方をまとめておきたいと思います。

とはいっても、ベースは「スモールビジネス・マーケティング」ですけど

極めて基本的な論点ですが、緊張した本試験会場ではそれが頭からすっ飛ぶこともありえます。
苦手としている方は考え方の復習として読んでいただき、もう一歩踏み込むための一助となれば幸いです。

◆規模では勝てない◆

規模の大小に左右されない勝負に持ち込むのが、中小企業の基本的な経営戦略ですね。

事例に出てくるB社は、大手全国チェーン店にシェアを食われつつある状態であることが多く、それにどのように対抗して売上と利益を高めていくかが大きなテーマとなっています。

大手と競合したら泥沼の価格競争で消耗するのみ。
つまり、不特定多数の顧客を対象とする大手マス・マーケティングの模倣(同質化)では絶対に勝てない
差別化することが勝ち抜く鍵。

そのためにはできるだけ「リレーションシップ・マーケティング」「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」の発想で顧客のニーズに応えて、顧客満足度を高めていく

ではどうするか?

◆B社の顧客を見出す◆

まず、「誰が自社の顧客となり得るのか」を明確にする必要があります。
つまりターゲットをセグメントしないと、効果的で個別的なプロモーション施策を立案できません。

ターゲットセグメントの変数は念のため最終確認しておいてください
4Pは、どの層を攻めるのかのターゲットが定まって初めて立案できる戦略の切り口です。

◆儲けは信者と書く◆

これは完全な受け売りです。でも聞いたとき、あ~なるほどと合点がいきました。

購入金額上位20%の顧客で80%の売上を構成するという「20:80の法則」はご存知の方も多いと思います。
ターゲットが決まったら、

・新規顧客を獲得する
・顧客シェア(自社でどれだけ多く買ってもらうか)を上げる
・既存顧客を維持する(特に上得意客)

ことを目的とした施策を打っていく必要があります。
これは優良顧客育成のプロセスでもあります。

顧客になり得る人たちをどうやって呼び込むかのプロモーション施策(チラシ、広告など)、新規来店客をリピート客にするための再来店促進策ポイントカード導入、クーポン券発行、商品・サービスを知ってもらうためのDM送付など)、再来店客の来店頻度を上げ固定客となってもらうための提案販売など、ステップを踏んで自社のファンを増やしていくことで売上と利益の向上を図ります

 

 

 

さらに常連客の嗜好やこだわりを反映したきめ細かな品揃えや、ライフスタイルや年齢等に応じた商品・サービスの提案を行うことで、最終的に自社へのロイヤリティが高い「信者客」「伝道者」まで引き上げていき、囲い込みに努める必要があります。

ここまでの優良顧客であれば、口コミでの客数拡大を期待できる段階です。

また、優良顧客の情報を蓄積して分析(後述)することで、4Pをより効果的に組み合わせた販売戦略の再構築も可能となってくるわけです。

競争戦略としては、差別化と集中がキーワードですね。
自社の持つ強みで大手競合との差別化ができれば、規模の大小に左右されない競争力が確立でき、競合関係の激化を回避することにつながります。

◆顧客との関係を強化する◆

上記のプロセスを効果的に回すためには、顧客関係管理が重要です。いわゆるCRMですね。

「企業経営理論」で学習した内容をもう一度思い出しておいてください。

顧客生涯価値(LTV)」を高めることにより売上と利益の向上を目指すという、ごく当たり前のようなことで読み流してしまうところですが、ここに事例Ⅱの本質がひとつあるような気がします。

事例Ⅱにおいて、「誰に、何を、どのように」という事業ドメインを決定するためのポイントのひとつとなる考え方ではないでしょうか。

 

 

CRMの手法として取り上げられる、RFM分析やデシル分析、ポイントカードや会員制の導入FSPの実施会員コミュニティの構築等は、それ自体をやることが目的ではなく、そこから得られた情報やデータを蓄積して分析し、自社ターゲット層が求める商品・サービスを適切に提供できるよう、4P戦略を構築するためのツールです。

優良顧客が自社から離れて行かないよう、これらのツールを使って情報を適切に4Pに反映させることで、囲い込みを図ることが重要です。

2次試験的に言えば、「期待する効果」を狙うための施策・手段です。

◆まとめ◆

事例Ⅱは、以上のような考え方を理解しているかどうかが問われる、診断士試験のコアとなる事例であると思います。

キーワードも散りばめたつもりですが、今ひとつ事例Ⅱに苦手感を拭えない方はあまり難しく考えずに、何をしてもらったら客として嬉しくて、また行きたくなるか、友達にも教えたくなるか、基本に立ち戻ってもう一度、答練や過去問を見直してみてください。

問われているパターンはそんなに多くはないはずです。

逆にどういうお店や対応だと「もう行かね」と思いますか?
ポイントカードを持って買い物しているにもかかわらず、自分にまったく関心のない(過去の買い物の傾向と関連性のない)商品のDMを「何回も」送りつけてくる店はどうでしょう?(まあ、データマイニングのひとつの結果かもしれませんけどね)

・自社の顧客は誰なのか明確化する(ターゲットセグメント)
・新規顧客の獲得と既存顧客の維持・深耕は常に重要
・優良顧客育成にはCRMが必須→ロイヤリティ向上→囲い込み
・CRMの手法の基本と期待効果を押さえておく
・顧客満足により顧客シェアが拡大→LTV向上→売上・利益の向上
・顧客満足は従業員満足から生まれる(インターナル・マーケティング)
・大前提は明確な経営理念・信条・行動規範の存在
・優良顧客育成の結果として、口コミ発生も期待可能

by こぐま

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【事例Ⅱ】魅力あるB社はCRMから”へ2件のコメント

  1. こぐま より:

    ばんちょう様

    コメントいただき、ありがとうございます。
    最後のコーナーを回りつつある段階ですね。本当に精神的にシンドイ時期です。

    ひしめくAランクの中で、上半分の合格ラインに入れるかどうか、これから10日間の学習が雌雄を決すると思います。
    最後は「ど突き合いの勝負」とも言えるかと。

    道場記事を勉強のお供に(つまみに)していただけると嬉しいです。

    コニケンのシリーズ、次は事例Ⅱが来るはずです。乞うご期待。

  2. ばんちょう より:

    答案が「一つ足りない」事が多く、コニケンさんの「あと一歩」シリーズ、食い入るように読んでおります。本試験まで2週間を切り、正に「藁にもすがるとはこんな状態の事を言うのでしょうか。深層心理が影響しているのか、「特にスト生にとって薬となる考え方が満載です」の「薬」の字が「楽」に見えてしまいました!(空耳ならぬ空目?ああ、早く楽になりたい~)全然2次に関係ないコメントですいません…でも気分転換も大事? 仕事と勉強の合間に毎日欠かさず記事を読む事が1次後の日課となりました。これからも最後まで参考になる記事期待しております!

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