【事例Ⅰ】「あと一歩」の答案 Part3

みなさんこんにちは、コニケンです。
いよいよ本番まで二週間を切りましたね。段々と涼しくなってきましたが、体調を崩したりしていませんか?いつもしつこいように言いますが、くれぐれも体調管理だけには気を付けてください。ただ、今日が休みの方も多いかもしれませんが、まさにラストスパートの時です!
さて、今日は「あと一歩」シリーズの第三弾、事例Ⅰを取り上げます。事例Ⅰは、以前も書いた通り、私が最も不得意としていた科目であり、実際に配点20点中0~5点しか取れなかった問題(つまり完全な的外れ)も答練で何回か経験しています。これはこれで、根本的に着目ポイントを見直して、せめて半分は獲得していく対応を取らなければいけません。
一方で、12点前後取れている問題ももちろんあり、今回もここであと4~8点獲得することを主眼に置いています。是非一つでも二つでもヒントを掴んでみてください!

①「タイムリーに成果を出せている・・・」
‘成果を出せている’の部分、少しでも具体的にしておきたいです。このときは製造業だったので、タイムリーに‘製品化が実現できている’の方がbetterです。ほんのちょっとしたことのように思えますが、これでもし2点違うのであれば、もったいないですよね。自分の中では分かっていることでも、しっかりと文章化することが大事です。

②「事業部門ごとに管理している協力業者を全社的な一元管理に改める・・・」
一元管理に改めても、それだけではまだ半分しか解決していません。ここから、さらに‘品質やコストの面から評価・選別する’という具体的な実行フェーズのところまで方策を落とし込む必要があります。自分の解答に対して、「これで十分かな?」という視点を常に持ってみてください。

③「事業部門ごとに管理している協力業者を全社的な一元管理に改める・・・」Part2
実は、この問題にはさらに先がありました。‘新たな業者の開拓をする’です。まぁ気付かなかったら仕方ないですが(実際、自分も当時思いつかなかったですし)、言いたいのは、「視野をあまり狭めないこと」です。このときも、既存業者の管理のことばかり頭にあり、それに留まっていました。②でも「さらに先を」と言いましたが、さらにさらに先を見越せればBestです。もちろん、余裕があればですけどね。

④「集中的に育成を行う時間を設ける・・・」
一見良さそうですが、事例Ⅰはやはり組織・人事に関わることなので、具体的に書けるべきところは書くべきです:‘育成者を選抜し、育成に専念させる’。ここまで書き切るときの注意点としては、実際に育成する人が社内にいることを確認することです。いれば、ここまで書かないときっと満点にはならないでしょう。逆にいない場合は、育成を外部に委託するなんて発想にもなりますが、外部の人からのノウハウの伝授は考えにくいですよね。そのときは、解答の軸自体を変えてみてください。

⑤「過剰在庫が生じているのは、適切な生産量の設定が難しい商品を主力としているため・・・」
いま自分の解答を見てみると、安易ですね笑。もちろん、与件文に書いてあったからこのように書きましたが、事例Ⅰがこれで終わるはずがありません。しっかり「組織面」に着目すれば、‘営業部門と製造部門が個別に計画を作成して、実施しているため’というところまで行き着くはずです。こういうことももちろん与件文に書いてあります。この組織をどう変えるかについては、当然別の問題で問われますよね。緊張感のある本番でも、落ち着いて全体を広く見渡すことも当然大事です。

⑥「通常業務から離れた場で、プロジェクト組織を新たに形成する・・・」
限りなく正解に近いですが、さらに、‘プロジェクト責任者に十分な権限と責任を与える’まで書く必要なケースもあります。プロジェクト組織が成功する一つの要素として、一次試験で使った教科書にも載っていますよね。字数を捻出して、この約20字(=1要素)を入れ込みましょう。

⑦「最新情報を仕入れつつ、投資先を判断していく・・・」
内容は間違ってはいませんが、実行フェーズとしては弱いケース。②と同じですね。‘投資の成果を継続的に評価し、投資先の選別を行っていく’。やはり評価・選別というプロセス/サイクルを回すところまで発想を膨らまし、しっかりと要素として加えたいです。

⑧「大手企業との関係強化により、安定受注に繋げる・・・」
このときは、実は‘異業種’の大手企業だったのですが、関係強化・共同研究を行うことのメリットとして、‘大手’であることよりも、‘異業種’であることに着目しなければいけませんでした。‘大手’に着目すれば上みたいな解答になりますが、‘異業種’に着目した瞬間、‘異なる製造のノウハウを入手する’みたいな解答が書けます。他のケースでも言いましたが、とにかく、着目点およびそれに対する根拠・方策を決めつけないことです。思い込みは禁物です。与件文で書かれていることを前提に、極力発想を膨らませて、妥当なものをギュッと織り込むことが、どの事例にも共通して言えるポイントです。時間をかけすぎない範囲で(大事!)、色々な可能性を考えるようにしたいですよね。

⑨「市場調査を専門に行う部署を新設する・・・」
事例Ⅰならではですね。間違っていませんが、これも部署の新設だけで満足せず、②⑦で書いたように、‘販売実績を継続的に評価し、ラインアップを見直す体制を築く’まで触れたいです。さらに、新しい部署を新設するとき、従業員の新規雇用もこの試験としては考えにくいので、どこから引っ張ってくるかは、与件文中で判断し、解答に盛り込みましょう。

⑩「各社が設備投資を行って、激しい価格競争が繰り広げられる・・・」
この事例で取り上げられた業界では、市況価格が大きく変動することの構造的背景を聞かれている問題ですが、着目点は悪くないものの、これもまさに「あと一歩」ですね。間のロジックが抜けています。ここでは、‘各社が設備投資する結果⇒大量生産が始まり⇒供給過剰となり⇒価格が下落する’のような流れをしっかりと書きたいところです。ちょっと考えれば、教科書レベルの知識で常識的に分かる内容の場合は、しっかりとこういう流れまで書きましょう!

いかがだったでしょうか?何か自分の答案で思い当たることはありましたが??要するに、事例Ⅰでは、
・あくまで大半の問題で「組織・人事」に関することが問われていること
・頭の中で何となく分かっている「流れ」を、字数が許す限り、しっかりと順を追って丁寧に書けば、間違いなく+αの点に繋がるということ
です。なかなか点が伸びていない方も、最後まで決してあきらめないでください。まさに私が経験者ですので。
次回は、「あと一歩」シリーズの最終回、事例Ⅱをお送りする予定ですのでお楽しみに!

byコニケン

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