【経営法務】基本論点を確実に。あとは整理あるのみ!!
こんにちは。アンドロメダです。
昨日から始まりました「超直前!科目別総まとめ」。2回目の今日は経営法務について私が担当させていただきます。が、私にとって経営法務は「鬼門」であり、とても皆さんに何かをお教えできる立場にありません…
というわけで、経営法務を苦手としていた私がどういった観点でチェックポイントを置いていたかということをお話しさせていただきます。
受験生の皆様にとってはすでにご存じのとおり、この科目はケース問題が多く出題され「設問がやたらと長い」という特徴があります。逆に、状況をかなり事細かに設定しないと正解が1つにならないと言えるでしょう。
したがって、どの論点でも「設問に登場している企業の状況を整理する」ことが何より重要となります。ですが、この状況整理にかなり時間がかかります。とはいえ、ここを外すと日本語が日本語でなくなりますので、しっかり整理しましょう。
整理するポイントは以下の2点でしょうか。
- 登場人物(企業)とその関連(特に利害関係)
- 時系列(誰が、いつ、何を始めたのか)
特に知財の問題では先使用権、先願主義などの理由から時系列が大変重要になってきます。
上記のポイントを常に考慮できるように、ご自身なりの図を描きながら対応していくことになります。ケース問題の整理に関しては、こちらの記事が秀逸です。
次に、重要なものから順に各論点のポイントを見ていきましょう。
1.会社法
会社法における超超重要論点は
- 会社設立(出資者、必要な金額とか)
- 機関設計
- 株主総会等の手続き(普通・特別・特殊、有報の提出義務とか)
- 組織再編
あたりでしょうか。出題された企業の形態に応じて、設置可能・必須な機関や再編可能な組織が異なってきます。機関設計の「あの表」や、組織再編可否の「あの表」を頭に思い描きながらとにかく整理あるのみです。
2.知的財産権
当然のことながら特許権、実用新案権、意匠権、商標権の違いを、特許権を基準に押さえておくべきでしょう。たまに各権利の有効期限の問題(いつの時点から何年?)も出題されますので、その正誤判断の問題が出題されたら絶対に落とせません。
苦手な方は、各権利が出願から発生・更新するまでのフローを絵に描いてビジュアルで比較しましょう。商標権だけ先使用権の要件が異なっていましたよね?
またこの分野は、商標法を中心に圧倒的にケース問題が出題されやすい分野でもあります。この直前期には、(もう知識は十分に入っていると思いますので)設問を図に整理しながらスピードを担保できるように練習を積む必要があると思います。
昨年は、おそらくSNS業界の某大手2社の絡み一悶着あった、「不正競争防止法」が出題されましたね。
3.民法
民法の設問を解く上で前提として持っていた方がいい感覚として、「法律は基本的に弱者側に味方してくれる(はず)」ということですね。なので、設問に出てくる登場人物を整理したうえで、双方がどのような「契約」を結んでいるのか(または結んでいないのか)をチェックしましょう。
もちろんすべての問題ではありませんが、過去問や答練を解いている感じでは、(全てではないですが)かなりの確率で弱者側が一矢報いることができる選択肢が正答になっていたはずです。
重要論点としては、
- 典型契約
- 危険負担
- 契約の不履行
- 損害賠償
あたりでしょうか。
「典型契約」ではいくつかの分類がありましたね(双務/片務等)。どの典型契約がどの分類に入るか?をしっかりと整理して、出題された契約がどれに当てはまるのかをしっかり見極めましょう。
「危険負担」では対象物が動産なのか不動産なのかによって負担者が変わってきます。また、その時々の契約内容によっても変わってきますので、きちんと設問を整理しましょう。
「契約の不履行」では、分類ごとに債権者が取ることができる行動を整理。「損害賠償」では、瑕疵担保責任がいつまでなのか?など、基礎知識を整理したうえで状況を把握するようにしましょう。
民法は約5問出題されますが、その内容は多岐にわたるためかなり絞りづらい分野です。したがって、基本論点を押さえて何とか2~3問は取りたいところです。
4.その他
正直言って、もうどこが出るのか分かりません。。。
ですので、あまり広げすぎずにご自身の守備範囲をしっかりと守ることを念頭に置きましょう。具体的には、自分が決めた教材(問題集・テキスト)をキッチリをやるということに尽きます。
この時期、誰しもが不安になるので「カバー論点が足りてないんじゃないか?」と感じていままでやったことのない問題集等に手を出すことが往々にしてありますが、それだけは絶対にやめてください。「自分ができない問題はみんなできないはず」くらいの気構えでいきましょう!!
昨年が易化しただけに、今年は多少なりとも難化することが予想されますが、重要論点を中心に抑えていれば50点はキープできるのではないかと個人的には思います。最後は、どこまで貪欲に点を取りに行くか?の勝負です。
最後までムチ打って走り切りましょうね!!
By アンドロメダ