【超詳細解説!】僕の解答の作り方(※令和3年度_事例Ⅰ第一問) ~設問解釈 → 骨子作成 → 解答作成~ byリット
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二次試験本番まであと僅か。
そんなタイミングで僕が皆さんにお届けできる情報は何だろう?
と考えた結果、今回の記事になりました!
今回は僕の、設問解釈から解答作成に至るまでの超詳細解説!
取り上げるのはたった1問ですが、可能な限り思考のプロセスを再現してみました!
令和3年度事例Ⅰ、設問1だけだけど
ネタバレになるので一度は解いてから読んでみてくださいねー!
解答の作り方
それでは、実際に僕が令和3年度の事例Ⅰ、設問1で解答を作るまでのプロセスを追っていきたいと思います。
練習ではかなり時間を掛けて以下の1~4のフェーズ全てを紙に落とし込んで作っていました。
本番では時間が限られているので「1,2」は与件文へのマーキングと頭の中での整理に留め、「3、4」を余白にメモする形で作成しています。
皆さんも練習では1~4まで紙に書いていただき、慣れてくると「1、2」を頭の中でやってみてくださいねー!
今回は各ステップの方法だけでなく、「この方法に行き着いた理由」についても合わせて解説していきたいと思います。
1:設問確認
まずは設問を確認します。
二次試験の解き方では「設問から読む派」と「与件文から読む派」に分かれますが、僕は「設問から読む派」でした。
設問から読むメリットは、何を問われているかを先に確認できるため、あらかじめ「何に注目すればよいか」という視点を持って与件文を読めることです。
僕は本を読むのが好きで活字を苦にしない方でした。
ただ、ストーリーに引き込まれてしまって読むのに時間が掛かっていました。
特に事例Ⅰ。
二次試験の事例って実在のモデル企業があるため、与件文自体が結構面白いんです。
まあ、小説みたいに読んでしまってたんですよね。
で、設問を読んでからもう一回与件文をじっくり読みなおすという二度手間…
そこで、まず設問を読むことで「与件で注目すべきポイント」を先に確認することにしました。
こうすると、一度の与件文読みで全体把握と、設問ごとに使う重要要素のマーキングまでを一度で済ませることができます。
なお、どうしても与件文読みが一度だと不安、という方は「①与件文を3分でザっと読み切る」→「②設問を確認」→「③与件文を5~10分程度で読みながらマーキング」がお薦めです。
与件文一度読みの場合は「時制の整理(2代目、とか3代目とか)」「設問で問われている部分の確認」「重要度の選定」など結構やることが多く、読書が趣味で活字に慣れている方でも最初からは難しいと思います。
なので、一回目の与件文読みでは5分程度のごく短時間で「時制の整理(2代目、とか3代目とか)」だけを行い、与件文の枠外に「2(代目)」とか「3(代目)」とかを書いて大まかに交通整理を行います。
そして、設問を確認してから設問ごとに使えそうな要素をマーカーでマーキングし、少し時間を掛けて全体を把握していくという流れです。
ちなみに、僕も最初はこっちの方法を採用していました。
この方法のメリットは与件文読みの1回目と2回目で役割を変えることで、各回の注目するポイントを絞れるため作業に集中しやすくなることです。
逆にデメリットは与件文読みに時間が取られるため、骨子や解答作成の時間が削られること。
皆さんも、好みに合わせて与件文1回読みと2回読みを使い分けてみて下さいね。
僕の主観になりますが、文章慣れしている人は事例Ⅰ~Ⅲ全て1回読み、あまり文章に慣れていない方は事例Ⅰ&Ⅱは2回読み、事例Ⅲは1回読みがお薦めです。
※事例Ⅰ&Ⅱは登場人物が多く時制が複雑になるパターンが目立つため
さて、しょっぱなから脱線してしまいましたが、本線に戻しましょう。
まずは設問を確認します。
【問題文】
2代目経営者は、なぜ印刷工場を持たないファブレス化を行ったと考えられるか、100 字以内で述べよ。(配点20 点)
まずここで整理するべきは「設問の種別」「解答フレーム」「制約条件」の3つ。
◆設問の種別:抜出 + 推測
◆解答フレーム:なぜ→「理由」を問われている『理由は①~、②~』
◆制約条件:二代目経営者(時系列注意)の施策
僕の場合はもうこの時点で解答用紙にフレームの出だし部分を書いてしまってました。
今回の例だと「理由は①」までですね。
出だしの部分って変更することがまず無いよね。
解答を書くときに「あ、これ理由聞かれてたな」って思い出すきっかけにもなるのでお薦めだよ!
設問を確認し、まずは解答の方向性を考えます。
★ファブレス化はなぜ? → 脅威があったから(抜出かな?)
★戦略を問われている? → 何に対してどんな施策で対応しようとしたかを聞かれている?(抜出+推測で埋める?)
ここまでで、なんとなく与件文にありそうな要素が浮かんできます。
だいたいこんな感じですね。
・ファブレス化に迫られた理由にあたる「外部環境の変化」や「脅威」
・「外部環境の変化」や「脅威」解決するために二代目がやった施策
設問によっては、与件に何を探しに行ったらいいか全く予想が付かないものもあるので注意してね!
事例Ⅰの場合は全体を通して「外部環境変化への対応」がテーマになっていることが多いから、SWOTのOとTあたりに注目する癖をつけておくと良いかも!
ここまでが設問確認でした。
僕の場合は設問解釈でトータル5分くらいを目標にしています。
ただ、なんだかんだで5問で10分くらいは掛かってた気がします。
これはブログなので細かく書いていますが、実際の試験で考えていたことは「ファブレス化に迫られた外部の変化がありそうやな」「ふーん、2代目が何か対策しよったんやな、与件に書いてそうな気がする」くらいです。
読みが合ってるかどうかは、次の「与件チェック」のフェーズで要素を探しながら確認していく感じですね。
2:与件チェック&骨子の要素抽出
ここから与件文を確認しに行きます。
「1:設問確認」でアタリを付けた要素がどこかに無いか探しに行くイメージです。
僕の場合、今回は③④⑤段落に注目しました。
各段落から解答に使えそうな要素を抽出していきます。
③しかしながら1970 年代からオフセット印刷機が普及し始めると、専門化された複数の工程を社内、社外で分業する体制が崩れ始め、それまで印刷職人の手作業によって行われてきた工程が大幅に省略され、大量・安価に印刷が仕上げられるようになった。
A:オフセット印刷機が普及
B:工程が大幅に省略され、大量・安価
④さらに2000 年頃より情報通信技術の進化によって印刷のデジタル化が加速し、版の作成を必要としないオンデマンド機が普及することによって、オフィスや広告需要の多くが、より安価な小ロット印刷のサービスに置き換わっていった。とりわけ一般的な事務用印刷の分野においては、技術革新によって高度な専門的技術や知識が不要となったため、印刷業ではない他分野からの新規参入が容易になり、さらに印刷の単価が下がっていった。
C:情報通信技術の進化によって印刷のデジタル化が加速
D:版の作成を必要としないオンデマンド機が普及
E:安価な小ロット印刷のサービス
F:技術革新によって高度な専門的技術や知識が不要
G:印刷業ではない他分野からの新規参入が容易
H:印刷の単価が下がって
⑤こうした一連の技術革新に伴う経営環境の変化に直面する中で、多くの印刷会社が新しい印刷機へと設備を刷新してきたのに対して、A 社では、2代目が社長に就任すると、保有していた印刷機、印刷工場を順次売却し、印刷機を持たない事業へと転換した。
制作物のデザイン、製版、印刷、製本までの工程を一括受注し、製版や印刷工程を、凸版、凹版、平版などの版式の違いに応じて専門特化された協力企業に依頼することで、外部にサプライチェーンのネットワークを構築し、顧客の細かいニーズに対応できるような分業体制を整えることに注力した。
I:印刷機を持たない事業へと転換
J:専門特化された協力企業に依頼する
K:顧客の細かいニーズに対応
L:分業体制を整える
もちろん、こんなもん時間内にいちいちメモに取れないので、マーカーを引くだけに留めておきます。
そして、要素を並べてみるとこんな感じ。
A:オフセット印刷機が普及
B:工程が大幅に省略され、大量・安価
C:情報通信技術の進化によって印刷のデジタル化が加速
D:版の作成を必要としないオンデマンド機が普及
E:安価な小ロット印刷のサービス
F:技術革新によって高度な専門的技術や知識が不要
G:印刷業ではない他分野からの新規参入が容易
H:印刷の単価が下がって
I:印刷機を持たない事業へと転換
J:専門特化された協力企業に依頼する
K:顧客の細かいニーズに対応
L:分業体制を整える
大体これで190文字近くになります。
設問1は100文字なので、ちょっと要素を整理してみましょう。
A:オフセット印刷機が普及
B:工程が大幅に省略され、大量・安価
C:情報通信技術の進化によって印刷のデジタル化が加速
D:版の作成を必要としないオンデマンド機が普及
F:技術革新によって高度な専門的技術や知識が不要
E:安価な小ロット印刷のサービス
G:印刷業ではない他分野からの新規参入が容易
H:印刷の単価が下がって
J:専門特化された協力企業に依頼する
K:顧客の細かいニーズに対応
L:分業体制を整える
要素の整理はグルーピングがお薦め!
今回は設問確認でアタリを付けた「外部環境の変化」「脅威」「2代目がやった施策」の3つに分けてみたよ。
ここまでで、解答のための素材がある程度集まった状態になります。
ここからはいよいよ骨子の作成!
骨子の精度が解答のレベルを左右するので重要なステップになります。
3:骨子作成
今回の解答フレームは「理由は①~」でした。
集めた要素を分類すると【外部環境の変化】【脅威】【2代目がやった施策】の3つ。
これを解答フレームに当てはめてみます。
→理由は【外部環境の変化】と 【脅威】に対し、【2代目がやった施策】した。
なんか行けそうな感じですね!
それでは、「2:与件チェック&骨子の要素抽出」で与件文から拾った要素を使ってこの枠に収まる様に調整していきます。
A:オフセット印刷機が普及
B:工程が大幅に省略され、大量・安価
C:情報通信技術の進化によって印刷のデジタル化が加速
D:版の作成を必要としないオンデマンド機が普及
F:技術革新によって高度な専門的技術や知識が不要
技術革新による様々な外部環境の変化が見られます。
設問に対して100文字で解答することを考えると、3つの要素それぞれに使えるのは30文字程度。
全部は無理そうなので特に重要そうなものを選んでみます。
今回はファブレス化を余儀なくされた直接の理由になりそうなものを選んでいくのが良いかと思います。
となると、まずは「A:オフセット印刷機が普及」でしょうか。
オフセット印刷機の普及は、初代からの印刷職人による手作業が崩れ、それまでのA社の強みが活かせなくなった直接の原因になります。
次に取り上げるのは「C:情報通信技術の進化によって印刷のデジタル化が加速」でしょう。
「D:版の作成を必要としないオンデマンド機が普及」や「F:技術革新によって高度な専門的技術や知識が不要」は「C:情報通信技術の進化によって印刷のデジタル化が加速」した結果引き起こされた事象です。
文字数に余裕があればDとFも取り上げて因果関係を補強したいところですが、今回はその大本になっている「C:情報通信技術の進化によって印刷のデジタル化が加速」を取り上げるべきと考えます。
よって、ここでは2つの要素に集約します。
・オフセット印刷機が普及
・印刷のデジタル化
次に脅威を見ていきましょう。
E:安価な小ロット印刷のサービス
G:印刷業ではない他分野からの新規参入が容易
H:印刷の単価が下がって
それぞれ、以下が脅威として考えられます。
E:安価な小ロット印刷のサービス → 競合(既存)
G:印刷業ではない他分野からの新規参入が容易 → 競合(新規)
H:印刷の単価が下がって → 単価減少
この中でもし1つを取り上げるとすれば「E:安価な小ロット印刷のサービス」か「G:印刷業ではない他分野からの新規参入が容易」になると思われます。
理由としては「H:印刷の単価が下がって」は単価減少であり、単価減少への施策がファブレス化に繋がるかな…?という点で違和感があるためです。
単価減少に対する施策は「効率化」が最もしっくりきますが、これはどちらかと言えば事例Ⅲっぽいです。
ファブレス化は外部の高度な資源を活かせることと、自社の経営資源を得意なこと(A社だとディレクション業務)に集中できること、つまり他社との差別化を狙いとして選択することが多いです。
そう考えると、「競合に対する差別化」というシナリオが見えてきます。
じゃあ、今度は「競合は既存と新規どちらを取り上げるのか」を考える必要があります。
「既存」と「新規」どちらも強敵ですし、脅威としては十分と思われますが、僕は「新規」を取り上げました。
理由は先に取り上げた、以下の「外部環境の変化」とのリンクです。
・オフセット印刷機が普及
・印刷のデジタル化
この2つは既存の競合にも関連するとは思いますが、どちらかと言えば新規参入を容易にする要因としての側面が強い様に見えます。
理由としては、既存と新規がこれを取り入れたときの違いです。
この2つは技術革新による新しい設備導入を示唆しており、既存の競合の場合は設備の取り換えが必要になります。
それに対し新規の競合の場合は設備導入のみで市場への参入が可能。
どちらが有利でしょう?
既存の競合は今までの経験もありますし、新規の競合に対して様々な有利もあると思います。
でも、技術革新による設備更新は今までの自社の強みを捨てて新しく技術を習得する必要があり、なかなか導入に踏み切れないのではないでしょうか。
もちろん、これは僕の勝手な予想です。
そこで、こちらを見て下さい。
→G:印刷業ではない他分野からの新規参入が容易
ぶっちゃけ、僕が新規の競合を選択したのは、この表記が決め手です。
「こんな細かくわざわざ書く??」みたいな。
二次試験では、不自然に強調された表現や、やたら詳しい説明は作問者からのヒントであることが多く、この表現も「新規の競合がヤバいよ!」という受験生へのヒントと考えられます。
という訳で、若干強引ではありますが、「脅威」からはこちらを取り上げましょう。
・新規参入
それでは最後に2代目の施策から要素を厳選します。
J:専門特化された協力企業に依頼する
K:顧客の細かいニーズに対応
L:分業体制を整える
良く見ると、似たことを言っている様に見えます。
I:印刷機を持たない事業へと転換 → ファブレス化しました
J:専門特化された協力企業に依頼する → ファブレス化した結果
K:顧客の細かいニーズに対応 → ファブレス化の効果
L:分業体制を整える → ファブレス化した結果
そう、「ファブレス化した」この1点です。
まあ、設問が「ファブレス化した理由」なので、そりゃそうなのですが…
そしてここで大前提に戻りましょう。
事例Ⅰは人事・組織でしたね。
なので、ここでは「ファブレス化した結果、組織構造がどうなったか」に注目すると使う要素が見えてきます。
「L:分業体制を整える」これがファブレス化による組織に対する変化として最も適切と考えられます。
「I:印刷機を持たない事業へと転換」はファブレス化の説明ですし、おそらくファブレス化を知らない受験生に対するヒントだったのではと思います。
「J:専門特化された協力企業に依頼する」はファブレス化による組織に対する変化ではあるのですが、分業しなくても自社と併用して協力企業への依頼自体は出来ますし、「ファブレス化」との関連度としては「L:分業体制を整える」の方が上だと思います。
「K:顧客の細かいニーズに対応」についてはファブレス化の効果、つまり「L:分業体制を整える」の結果できる様になったことですね。
こちらは採用しておきましょう。
「L:分業体制を整える(因)」→「K:顧客の細かいニーズに対応(果)」で良い感じで繋がります。
2代目の施策としてはこの2つをピックアップしましょう。
・分業体制
・顧客の細かいニーズに対応
4:骨子から解答を作成
いよいよ解答の作成に入っていきます。
まずはここまで与件文から集めた骨子を纏めてみましょう。
・オフセット印刷機が普及
・印刷のデジタル化
・新規参入
・顧客の細かいニーズに対応
これを、解答フレームに載せてみましょう。
→理由は【外部環境の変化】と 【脅威】に対し、【2代目がやった施策】した。
理由は
①オフセット印刷機が普及し、印刷のデジタル化が進んだことで
②新規参入が容易になった。
これに対し
③ファブレス化により分業体制を実現し
④顧客の細かいニーズに対応できる様にした。
いけそうな気もしますが、何か弱い…
特に、「ファブレス化により分業体制」としているものの、「ファブレス化じゃないとダメだった理由」までは辿り着いていない感じがします。
ここは一次試験の知識から、次のファブレス化のメリットを足してみましょう。
→「外部の高度なノウハウ活用」
理由は
①オフセット印刷機が普及し、印刷のデジタル化が進んだことで
②新規参入が容易になった。
これに対し
③ファブレス化による分業体制の実現で外部の高度なノウハウを活用できるようになり
④顧客の細かいニーズに対応できる様にした。
次に、「④顧客の細かいニーズに対応できる様にした。」に注目します。
シナリオとしては「外部の環境変化と脅威に対して」→「ファブレス化で対応した」が大きな流れになります。
ラストに書くべきはファブレス化の効果、かつ外部の環境変化と脅威を解決できるもの。
そういう意味では「④顧客の細かいニーズに対応できる様にした。」だと、なんか弱い気がする…
顧客の細かいニーズに対応したら新規参入に勝てるのかな?って。
という訳で、何か足せそうな要素を考えます。
因果関係に注目してみると、「顧客の細かいニーズに対応」→「新規参入に勝てる」ここがちょっと繋がり弱い気がするので、間に一つ入れてみます。
「顧客の細かいニーズに対応」→「〇〇」→「新規参入に勝てる」
何でも入りそうですが、思いつきだけだとポエムになって減点です。
誰でも想起でき、かつ事例Ⅰでよく使われるワードを選ぶ必要があります。
「高付加価値化」「差別化」なんてどうでしょう?
「顧客の細かいニーズに対応」→「高付加価値化による差別化」→「新規参入に勝てる」
行ける気がします!
理由は
①オフセット印刷機が普及し、印刷のデジタル化が進んだことで
②新規参入が容易になった。
これに対し
③ファブレス化による分業体制の実現で外部の高度なノウハウを活用できるようになり
④顧客の細かいニーズに対応し高付加価値化による差別化を行った。
だいぶ良くなった気がしますが、120文字でオーバーしています。
ちょっとスマートにしてみましょう。
理由は
①オフセット印刷機やデジタル化、新規参入増加に対し
②ファブレス化による分業体制の実現で外部の高度なノウハウを活用できるようになり
③顧客ニーズへの対応力を強化し高付加価値化による差別化を行った。
これで97文字。
①「デジタル化」だけだと脅威にならないのでちょっと足したいところです。
「脅威」の選択で一度は落とした「H:印刷の単価が下がって」を復活させてみます。
また、②「分業体制」はファブレス化にくっ付けるよりも「顧客ニーズの対応力強化」に対する「因」にした方が纏まりが良さそうです。
③「高付加価値化」も差別化とセットで使うより、「高度なノウハウを活用」の「果」にした方が良さそうですね。
理由は
①オフセット印刷機やデジタル化による単価減少と新規参入増加に対し
②ファブレス化による外部の高度なノウハウ活用により高付加価値化し
③分業体制構築で顧客ニーズへの対応力を強化し差別化した
これで解答が完成!
解答に問題がないか確認してみましょう。
まずは①~③の各要素について、因果関係をチェックしてみます。
①オフセット印刷機(因)やデジタル化(因)による単価減少(果)と新規参入増加(果)に対し
②ファブレス化(因)による外部の高度なノウハウ活用(果/因)により高付加価値化(果)し
③分業体制構築(因)で顧客ニーズへの対応力を強化(果/因)し差別化(果)した
大丈夫そうですね。
次に、設問1の解答全体について違和感が無いかを確認します。
①オフセット印刷機やデジタル化による単価減少と新規参入増加に対し → 外部環境の変化と脅威に対し
②ファブレス化による外部の高度なノウハウ活用により高付加価値化し → 2代目の施策
③分業体制構築で顧客ニーズへの対応力を強化し差別化した → 外部環境の変化と脅威の解消方法(2代目の施策の狙い)
こちらも問題なさそうですね。
これで出来上がりです!
さいごに
1問の解説でこれだけ引っ張ってしまいました。
過去、ここまで1問だけ取り上げた記事は無いのではないかと(笑)
リットは、基本的に事例Ⅰ~Ⅲまでほぼ同じ解き方をしていたよ!
①設問からアタリを付けて与件をマーキング
②使えそうな要素を抜き出して組合せ
③足りなかったら一次知識から補完
④微調整
って感じだね!
この方法が正解、とは思わないけど無難な方法かなと。
与件から解答を作るプロセスについて質問を受けることがあったので、その答えになっていたら良いなと思う。
試験までホントにあと僅か!
受験生の皆さんも体調に気を付けて、ラストスパート頑張ってね!🐰
明日の登場は🔥のアノ人!?
という訳で、二次試験本番までの僕の出番はこれでおしまい!
道場ブログを見ていただいている皆さんが本番で力を発揮され、年明けの口述セミナーでお会いできることを祈っています!
何が起きるか分からない試験本番。
最後にこの言葉を贈り、試験本番までのラストブログとさせていただきます。
☆☆☆☆☆
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貴重な情報ありがとうございます。
今回が4回目の受験となります。
残り1週間を迎え、比較的、過去問80点以上の解答を書くことが出来始めています。
しかし、同じ問題を十回以上も解いているので、記憶も含めて、たくさんの論点に気づくことができているので、80点以上とれるようになっているんだよなぁ。という気持ちもあります。
そう考えれば考えるほど、初見の問題をみて、読み落としなくたくさんの論点すべてを拾いきるなんて無理だよなぁ。という諦めもあります。 だからこそ、合格点が60点なのかなぁ。
、すべてを拾いきることなんてかなり優秀な人にしかできないこと。すべてを拾いきるなんて無理だから、60点を狙う気持ちで挑む方が無難だよな。 とか感じています。
さらに、昨日、27年の事例3を解いて不揃いな合格答練で確認をしながら感じたのが、
「ほんとうに、正解の解答ってものがないんだな」 と感じました。
理由は、第1問の設問3 と、 第2問の解答 で、「外段取り化」や「仕掛品の削減」、「製品の移動の円滑化」 等、どっちにも点数が入る論点として、得点が入っていることが分かったからです。
これまでは、
・ 仕掛品の削減は生産計画に含まれる論点だから、こっちの設問で回答するんだ!
・ 外段取り化は、製造現場でのことだから、こっちの設問で回答するんだ!
とかで考えていたのですが、そういうことではなく、どっちの設問で回答してもいいのだが、しっかりと因果が分かりやすいように、制約から逸脱せず、読んでいる人が納得できれば、どの設問で解答しようが点が入るんだな。 ということを気づきました。
試験を直前に、この私の考えの間違いや、この考えが及ぼすリスク等があれば、アドバイスいただければ幸いです
ぺっぺさん
コメントありがとうございます、リットです。
まず、ぺっぺさんの以下2点の気付きについては完全に同意です。
①すべてを拾いきるなんて無理だから、60点を狙う気持ちで挑む方が無難
②どっちの設問で回答してもいいのだが、しっかりと因果が分かりやすいように、制約から逸脱せず、読んでいる人が納得できれば、どの設問で解答しようが点が入る
私も多年度だったので事例分析は結構やっていたのですが、その際に同じことを感じました。
資格予備校の解答などを見ていると、もれなくダブりなくを実践していますが本番では絶対無理です。
予備校講師ですら、本番でもれなくダブりの無い満点解答なんて無理ではないでしょうか。
(もちろん、練習で「もれなくダブりなく」を目指すことには意味があると思っています。)
ぺっぺさんもおっしゃっている通り、「制約から逸脱せず、読んでいる人が納得できれば」これが全てだと思っています。
制約を外さず、与件から誰でも思いつく内容を、因果を意識して書く。
色々な所で言われている二次試験の基本のキですが、これが一番重要だと思っています。
その意味では、考えていらっしゃることについて私は間違いはないと考えています。
そのうえであえて、リスクを挙げるとすれば「思いつきに振り回される可能性があること」でしょうか。
私も、上の①②に気づいてからはちょっと気が楽になって調子よく過去問を解いていました。
すると、得点のばらつきが出るようになっていることに気づきました。
漏れなくダブりなく、をそれほど意識しなくなったことでヒラメキに引っ張られ、その1点突破で解答してしまうことが増えていたのが原因でした。
結果として解答に使用しない段落を沢山作ってしまい、加点要素を網羅できていなかったんです。
その意味では、「もれなくダブりなく」という視点は重要だと思います。
「この要素は第2問で使ったから第3問で使っちゃダメ」といった強制のレベルまで意識はしなくて良いと思いますが、
「各段落の要素はある程度網羅出来てるかな?」くらいの感覚は必要なのだと思います。
長々と書いてしまいましたが、私からは2点。
1:「制約から逸脱せず、読んでいる人が納得できれば」これをベースに
2:各段落の要素の拾い漏れが無いかの確認という意味合いで「もれなくダブりなく」を意識
この2つは実際に私が試験で意識していたことになります。
この時期から勉強方法や解法を変えることは少々リスクが大きい為、そこまでお薦めは出来ませんが、
もし迷っていらっしゃるなら「もれなくダブりなく」の考え方について、参考にできそうな部分がありましたら、
意識してみていただけると幸いです。
ちなみに、私の場合は「これどっちの設問でも使えそう」と思ったら迷わず両方に捻じ込んでいました。
代わりにリスク分散として、問題ない程度に言い回しを変えたり文字を削って文字数を調整、要素を少し多めに盛り込むという小技も使っていました。
※95点だったR3事例Ⅰでも「多様性」を各所に使っていますが、特に減点されていないっぽいので、要素を複数個所で使っても少なくとも減点は無いと思っています
また、多年度あるあるだと思いますが、過去問を解きすぎて高得点が当たり前になっているはずです。
そのため、本番の初見問題はいつもと勝手が違って不安になることが出てくると思います。
パニックになるのが一番まずいので、変な設問で頭が真っ白になった時は
「大丈夫、大丈夫。みんな困ってる。どうせみんな分かってない。」と自分に言い聞かせていました。
残り1週間と少しになりました。
体調に気を付けて、本番で力を発揮されることをお祈りしております。
なるほど。 なるほど。 なるほど。
ありがとうございます! すごくいいアドバイスをいただいたと思ってます!
たくさんの発見がありました! おそらく確実に数点は上がったと思います!
頑張ります!