私ならこう使う! 事例Ⅳの2大テキスト「30日完成!」と「事例Ⅳの全知全ノウ」 by どらごん

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どうも、どらごんです。
去年、受験した時の書籍はまだ全部家にあります。愛着があって捨てられない。
2次試験対策セミナーについて
はじめに
今日は事例Ⅳの2大テキスト、
- 30日完成!事例Ⅳ合格点突破 計算問題集
(以下「30日完成」) - 事例Ⅳの全知識&全ノウハウ
(以下「全知全ノウⅣ」)
についての記事です。


先日の道場メンバーへのインタビュー記事でも、「30日完成」はメンバーの半分が、「全知全ノウⅣ」はほぼ全員が事例Ⅳ対策として使っていたテキストでした。
私も去年だいぶお世話になりましたが、使ってみていろいろと思うところがありました。ということで、改めて私ならこう使う!という思いを記事にしました。
あくまで私の個人的見解であり、それってあなたの感想ですよね的な記事となっています。
ちなみに、過去の事例Ⅳの出題傾向は下表の通りです。あらきちの衝撃的タイトルの記事「なぜ事例Ⅳ 39点で退場したか」からパクってきました。赤枠が頻出論点です。
一番最後に「全知全ノウⅣ」に関するおみやげもあります。それではどうぞ。
30日完成!事例Ⅳ合格点突破 計算問題集
本記事を見られている方に「30日完成」の説明は不要でしょう。オリジナルの問題がDAY1からDAY30まで30問あります。基本的な問題が多く、1次試験の財務・会計と2次試験の事例Ⅳの橋渡し的な問題集です。最新版が2018年発売と少し古いのが難点です。
初学者で本テキストを使われている方は、もう1周目が終わったorそろそろ終わる頃でしょうか。以下、論点別に私の所見を記します。
<DAY1~3 経営分析>
初っ端から何ですが、経営分析は直近の問題形式とだいぶ違います。特に、DAY3(設問1)のように勘定科目を穴埋めさせるような問題はまず出題されないと思われます。あと与件文の情報量も少ないです。
経営分析に関して、「30日完成」では基礎的知識の習得に留めて、あとは「全知全ノウⅣ」で過去問を用いた演習に努めたほうがいいです。
経営分析の過去8年の出題傾向は以下の通りです。
ご覧の通り、ここ数年は同じような問われ方です。
そんな中、去年(令和3年度)は問われる財務指標が3つではなく4つという変化球がきました。私は試験会場で遭遇して、心の中ですごくタメ息をつきました。はぁ…。ただ、この程度のイレギュラーは冷静に対応したいところです。

<DAY4~7 損益分岐点分析>
DAY4~7はいわゆるCVP。ここは演習を繰り返してすぐに答えが出せるようにしておきたいです。
ただ、営業レバレッジは平成21年度くらいしか出題されていません。重要な論点ではありますが、公式と理論さえ知っておけばいいと思います。

<DAY8、9 セグメント別損益計算>
ちょこちょこ出ているテーマです。CVPの設問1で問われたりもします。そんなに難しくないので短時間で取り組みましょう。

<DAY12、13 プロダクトミックス>
こちらもちょこちょこ出ているテーマです。去年(令和3年度)はお魚の販売数量がややこしく問われました。やっておいて損はないです。

<DAY16~19 キャッシュフロー計算書>
平成28年度を最後に出題されていません。しかも難易度は低い問題でした。
また、キャッシュフロー計算書の項目を答えさせるような問題は平成23年度が最後です。
ただし、実務では経営分析と並んで重要な論点なので油断はできないです。「全知全ノウⅣ」にかなり古い過去問が掲載されています。そちらのほうがより実践的です。

<DAY20~22 投資の経済性分析>
いわゆるNPV。ここもCVPと同様、すぐに答えが出せるようにしておきたいです。DAY22は難問ですが面白い問題です。

上記以外はここ数年では出題されていません。優先度は低いかなと思います。
あと、ところどころ文章問題がありますが、私の場合は真面目に穴埋めせずに骨子だけで答え合わせして勉強時間の短縮を図りました。
以上を踏まえ、各問題に私なりに頻出度と優先度をつけてみました。参考にしてみてください。
1周目の「30日完成」が終わった後は「全知全ノウⅣ」や「30日完成」の優先度が高い問題に集中し、もし時間が空いたら優先度の低い問題に取り組む、でいいのではないでしょうか。
優先度が低い問題でビーンボールみたいな出題があったとき、その問題に少しでも慣れているとフルスイングができるようになります。
ただ、全く見知らない出題でも1次試験の財務・会計知識で解ける問題があります。記憶を手繰り寄せて何か書くことで部分点が狙えます。

一方で捨てる勇気、戦略的撤退が必要となる場面があります。私は3分考えて分からなかったら別の問題に進んでいました。
去年の事例Ⅳの第2問(設問3)は道場メンバー12人中10人が白紙解答でした。ふぞろいの答案分析でも256人いて正解者ゼロです。(どんな難易度だよ…はぁ…)
全然別の話で、「30日完成」はコラムが充実しています。全部で13個。ふとした時に読んで得点上乗せにつなげましょう。
事例Ⅳの全知識&全ノウハウ
「全知全ノウⅣ」は基本的には過去問題集です。事例Ⅳの過去マス的存在です。過去問題の解説だけでなく、各章の前段にある基礎知識や解き方、テクニックも充実しています。
他に語ることもないので、その代わり私が去年使っていた演習管理表を説明します。
以下に示す演習管理表では問題ごとの難易度、重要度、配点、目安時間とともに演習実績(日付、採点結果、所要時間)を管理していました。
「全知全ノウⅣ」には難易度が載っていません。事例Ⅳは問題ごとの難易度が明確なので、かなり重要な情報です。演習管理表の難易度は同じ同友館社の「ふぞろい」から引用しています。難易度に関して、本試験での解答戦略は以下のようになるのでは。
- 難易度:低 (★)
… 絶対に取りこぼさないよう着実に、短時間で - 難易度:中 (★★)
… ライバルと最も差がつくところで非常に重要 - 難易度:高 (★★★)
… 部分点狙いで、あまり時間をかけずに撤退の判断も
実際の本試験では難易度の見極めが非常に難しいです。「全知全ノウⅣ」で問題演習の出来具合と実際の難易度の差を体感し、見極める力を養ってください。
目安時間は事例Ⅳの全問題を70分で解いたと仮定した場合、配点の割合をもとに算出した時間です。80分のうち残り10分は見直しを想定しています。ただ難易度や即パス問題の存在を考慮していないので、あくまで目安です。第1問の経営分析の25点問題は15分で終わらせたいところです。
「全知全ノウⅣ」はいずれの問題も20~30分で終わります。答え合わせや解説の理解を含めても1時間かかりません。細切れ時間を利用して高速回転したい一冊です。
上に示した演習管理表のExcel ファイルを「おみやげ」として置いておきます。本ファイルは2022年版にアップデートしています。私は印刷して書き込んで使っていました。
パクってカスタマイズしてご活用いただければ幸いです。
さいごに
事例Ⅳは、
- 努力した分、力が身につく
- 正解がはっきりしている
- 誰も解けないようなアホみたいに難しい問題がある
- 1日の最後の疲れた頭と体で臨まなければならない
- 中小企業診断士の実務では非常に重要なテーマ
といった特徴を持っています。他の事例と比べて浮いた存在ですが、分かりやすい性格で私は好きでした。難しい問題も段々と憎めなくなってくるものです。解けるかどうかは別として。
明日は誰の記事だろう?お楽しみに。
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秋セミナー参加させて頂きました。大変有意義な時間をありがとうございましたアンケート途中で退出してしまい何とか感謝を伝えるべくここにコメント残す事しか思いつきませんでした。毎日楽しみにしてます、がんばります、失礼します。
本日はセミナーにご参加頂きありがとうございました。
皆さんの貴重なお時間を無駄にはするまいと張り切った結果、思いがけず長時間のセミナーになってしまいました。
今日のセミナーで何かしら少しでも学べるところがありましたら幸いです。
次回は口述試験セミナーでお会いしましょう。
引き続き頑張ってください。