知財経営の研修に行ってきました~経営デザインシートのご紹介~
こんにちは。
アヤカです。
機会があって、知財経営の研修を受けてきました。
弁理士さんに囲まれながら、私は二級知的財産管理技能士+中小企業診断士(登録予定)で参戦してきました。
1日目は座学、2日目はプレゼンテーション、3日目はプロの専門家のコンサル現場見学でした。
研修の1日目と3日目に登場した”経営デザインシート“が気に入ったので、本日ご紹介したいと思います。
経営デザインシートとは
「100文字でいうと」が診断士の二次試験のようですね。
現在を再認識できるところと、なりたい姿からの逆算で戦略を立てられるところが気に入っています。
なぜ経営をデザインする必要があるの?
作れば売れる時代が終わり、いわゆる“コト売り”の時代が来ています。
今後は、自社にある無形資産に目を向けて、今の時代に合った価値を提供する仕組みを作る必要があるということですね。
研修の3日目に見学させていただいた現場は分析機器メーカーでした。
装置を売る、売り切り型のビジネスモデルだったのに対し、蓄積している測定データ(どんどん増えていく)を提供するデータのサブスクのようなビジネスを提案しており、とても興味深かったです。
その数日後に、自社(メーカー)の社内の交流発表会に参加しました。
いくつかの事業部は、既存の製品を売らずにデータやサービス売りにシフトしているとの発表を聞き、世の中の流れなのだと実感しました。
経営デザインシートの概要
(A)企業理念/事業コンセプト、(B)これまでの価値創造メカニズム、(C)これからの価値創造メカニズム、(D)これまでからこれからの移行戦略の4つのパートで形成されています。
(A)企業理念/事業コンセプト
このシートに記入することで、(A)企業理念/事業コンセプトを振り返ることができます。
初心に戻るともいえると思います。ついつい忙しくて初心を忘れがちですが、今新たに昔の熱意を思い出すことができるでしょう。
(B)これまでの価値創造メカニズム
このシートに記入することで、(B)これまでの価値創造メカニズムを振り返ることができます
私の会社では、半年ごとに仕事を振り返って、成功につながった要因を考える機会があります。成功につながった要因を認識することで、今後も意識して実施し、偶然ではなく再現できるようにするためです。また、自身の強みに気づくことができます。
企業でも同じことだと考えています。
自社がどのように成長してきたのかを洗い出すことで、自社の強みや勝ちパターンを認識することができるでしょう。
診断士試験の事例Ⅰの前半部分のようですね。
(C)これからの価値創造メカニズム
提供先を意識して、“提供先から見た価値“を書きます。
事例Ⅱのだなどこ(だれに、なにを、どのように、効果)ですね。
このときに、企業理念/事業コンセプトに合うように書くことも重要です。
「提供先から得るもの」という欄があるのが興味深いです。価値を提供することによって自社も何かを得てさらに成長する、持続可能なビジネスモデルを構築できるようになっているのですね。
プロのコンサル現場で心に残ったワンシーン(1) ~願望は書いたら目標になる~
社長さんご自身で記入された(C)これからの価値創造メカニズムについて、「ただの願望ですけどね」と謙遜したところに、コンサルの先生が「願望は書いたら目標ですよ」と答えたのが印象的でした。
願望は恥ずかしくってなかなか書いたり、言えなかったりするけれど、人に後押ししてもらうととっても力が湧いてきます。
恥ずかしがらずに、理想を描きましょう。
私も人の願望を後押しできる診断士になりたいと思います。
(D)これまでからこれからの移行戦略
(C)を実現するために具体的に何をするかを書く欄です。
プロのコンサル現場で心に残ったワンシーン(2)~お金がないは理由にならない~
どんなビジネスモデルにするかを議論していた時に、社長さんが「現実的にお金のことを考えると、夢のようなビジネスは考えられない」とおっしゃり、それに対するコンサルの先生の返答です。
「必要ならば投資してもらえばいいのです。この素晴らしい技術を今の人数で世界に届けられますか」
それに対して社長は「そこまでするかどうかですね・・・・」と答えました。
実現したいことがあるならば、そのための手段を考えるしかありません。
さらに重要なのは、その手段を選んでまで実現したいかどうかです。この社長の反応からすると、投資してまでやりたいことではなかったようです。
先ほどの経営デザインシートは、(A)~(D)の整合性が取れて完成なのです。
経営デザインシートは10回くらい書き直して完成するそうです。
これを書くのはとても大変な作業ですが、整合性がとれて腹落ちしたシートを実行できたら、その企業はとても成長するでしょう。
経営デザインシートの特徴
実際に記入してみると実感するのですが、枠が本当に小さいです。
本当に重要なことしか書けません。
これも診断士試験の二次試験に似ていますね。
実践してみましょう
このシートは(1)診断士としての自分、(2)今務めている会社での自分、(3)今務めている会社の私の部署を題材にしても、とても気づきがありました。
最初は何も思いつかなくて、書けないかもしれません。その時は書けるところから書いていきましょう。
書いているうちに思いつくこともありますし、言葉にならない思いも何度も書き直していくうちにまとまっていきます。
皆様も今年一年の棚卸と来年度の計画作成に使ってみてください。
経営デザインシートについてもっと詳しく知りたい方はこちら。
環境の力~夢を語ると実現に近づく~
コンサルの現場では、社長さんが専門家に夢を話していました。
夢や願望を人に話すのは実現への最短コースだと思います。
特に話し相手として診断士は最適です。みんな前向きですし、課題解決力が高いので。
今後こういうことをしたいんだ~って話すと、こんなアイディアがあるよ、これはどうするの?・・・話しているだけで、どんどん話が具体的になっていきます。そしてどんどんやる気になっていきます。
そもそも思い返すと私は夢を語るような人ではなかった(どちらかというとネガティブ系な現実主義者だった)けれども、たくさんの人のやりたいことを聞いているうちに、どうなりたいのかを考えるのが普通になった気がします。
環境の力ってすごいなあと実感しています。
それではよいお年を!
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アヤカさん、経営デザインシートの記事をありがとうございます。
コンサルの先生の「願望は書いたら目標ですよ」という言葉、とてもいい言葉ですね。
夢が目標を真正面から受け止めて、それを肯定してくれる人、というのも日常あまり多くないような気がして、とても大事なことだなぁと思います。
アヤカさんも会社で半年ごとに事業を振り返る機会があるとのことですが、自分はずっと事務系の仕事ばかりでそういった機会に触れたことがほとんどないので、とても憧れますし、想像するだけでちょっとワクワクしてきます。
やはり診断士に関連がある活動の記事を見るとモチベーションが上がります!
今年一年、記事の投稿お疲れ様でした。
一次試験、二次試験と、アヤカさんにも強力なサポートを頂きまして、今年一年でここまで走ることができました。
来年も短い期間ですが、記事を楽しみにしております。
よいお年をお迎えください。
ロムさん
コメントありがとうございます!
長い休暇を取りまして、返信が遅くなってしまいました。
夢を受け止めて肯定してくれる人、どうやったら実現できるか一緒に考えてくれる人、貴重ですよね。
日常では夢を語ると(その人を思って)社会の厳しさを告げる展開になることが多いように思います。
リスクを取るのは自分ですが、どうやったら実現できるかリスクを最小限にできるのかをよく考えてからやるかやらないか、何をするか決めたいですね!
セルフでもご自身の業務の振り返りをされるの、おすすめですよ!私は経験の棚卸と読んでいます。
半年前や1年前の自分と比べて、できるようになったこと、成し遂げたことなどを振り返ると、達成感にもつながります。
ロムさんのお役に立ててたのならば、本当にうれしいです!
ブログを書き続けるのは結構大変だったので、本当に報われる思いです!!!!!!
今年もがんばろうと思います!!
(明日の私の枠は先代に差し上げましたので、今年最初の私の出番は1月後半です)
お互いに良い1年になるように、がんばっていきましょうね!!!
残りの期間もどうぞよろしくお願いいたします!!!