取材執筆案件のウラガワ

いよいよ2021年も残すところあと12日ですね。今回が私の年内最後のブログです。
私は経理部勤務で、先日11月度の決算は終わりましたが、年明けに始まる第3四半期決算の準備がピークとなっています。皆さんも体調にお気を付けいただき、年内に対応すべきことは早めに済ませて気持ちよく新年を迎えましょう。

先日、とある町工場に取材にうかがいました。
駆け出しの診断士の業務実例としてご紹介します。

案件概要

前回の記事で「取材の学校」を紹介をさせていただきました。

卒業すると、希望者向けに各種媒体の執筆案件の募集があり、私は大田区の町工場を応援するWEBメディア「SO-ZO」の案件に応募しました。

SO-ZOは、先輩診断士の川崎悟さんが立ち上げられたWEBメディアです。

この案件に応募した理由は下記のとおりです。

  1. 自分自身が活動できるエリア内にあり、国内有数のものづくり拠点である大田区に関心があること
  2. 純粋に工場見学をしたい
  3. 先輩診断士が立ち上げたメディアであること

3.については、出版社からのお仕事では「ライター」に対するフィードバックは得られると思いますが、SO-ZOの場合、先輩中小企業診断士にインタビューに同行していただき、診断士目線でもチェックいただけることに期待していたというのが大きいです。

実際のところ、インタビュー時に事業ごとの規模をお尋ねするとき、私は「売上高」の比較で質問しましたが、「営業利益で比較するとどうですか」と修正していただきました。

利益率は低くても売上高が多い事業と、利益率が高くても売上高が低い事業があり、事業の実力を図るには「利益」で語るべきだということを思い出しました。

こぼれ話 ~町工場CMバトル~

取材先の会社様が毎年「おおたオープンファクトリー」に参加しておられ、「町工場CMバトル」に参加しておられます。

このブログの掲載日:12月19日の24時が投票締切日となっています。

皆さんも町工場を応援するプロジェクトの一役を担っていただけないでしょうか。
下記リンクよりCM動画をご覧いただき、ご投票にご協力いただけると幸いです。

https://www.o-2.jp/mono/oof2021/article/article-2552/

※公平性を保つため、どちらが今回の取材先企業様かは伏せさせていただきます。

CMバトル以外のページも是非ご覧ください。興味深い内容が盛りだくさんです!

情報収集

まずは「取材の学校」の講義で習ったことをおさらいしました。

そして

  • SO-ZOのホームページの読み込み
  • 同じ執筆内容の過去時期の読み込み
  • 取材先企業のホームページの読み込み
  • 取材先企業の社長の情報検索

取材先対象者が本を書かれていることがあれば、著書を読んでおくことも必要です。
また、過去に他の媒体の取材を受けている場合もありますので、そのような記事も要チェックです。

こぼれ話 ~私と町工場~

私のふるさとの愛知県瀬戸市は陶磁器、いわゆる「せともの」の産地です。

いま改めて調べてみると、せとものの作り方も製品によっていろいろあり、Youtubeにメイキングが載っていたり、陶器店のホームページで作り方が紹介されたりしています。

せとものは、工程ごとに分業されており、エンドユーザーの手元に製品が届くまでに多くの会社がかかわっています。

子どものころには近くの陶器工場(「こうじょう」ではなく「こうば」と呼んでいました)におじゃまして、おじさんやおばさんの作業をじ~っと観察していた思い出があります。(他にそんな子はいなかったようです。)

よく見学させてもらっていたのは、招き猫のような人形類を作っている工場でした。

石膏型の中に液体化した粘土を流し込んで(鋳込み)、しばらくしたら石膏型をひっくり返して、固まらなかった余分な粘土を流しだします。

さらに時間を置き固まった後に石膏型を外すと中から人形状にかたどられた粘土ができます。

これを乾燥して素焼きするんです。

次の工場では、釉薬(うわぐすり)をかけて、窯に入れて本焼きします。

製品によっては、釉薬をかける前に絵付けをします。

子供心にものができるまでには、多くの人が丁寧に作業しているんだな、と思いました。

また、小学生になると、瀬戸市のお隣の豊田市にあるトヨタの工場見学に何度か社会科見学に行きました。

ベルトコンベアで作りかけの車が流れていき、その周りで作業員の方がてきぱきと作業している姿が印象的でした。

そのトヨタのかんばん方式を40年後に勉強するとは思いもしませんでした。

質問を考える

取材当日は、インタビューと写真撮影を行います。

SO-ZOは「大田区から広がる!町工場の応援メディア」というコンセプトで立ち上げられています。

そのため、

  • 取材先企業と「大田区」との関係にフォーカスすること
  • 取材先企業の強みやこれまでの事業展開、経営理念を紹介すること
  • 読者である町工場の皆さんに参考となるような好事例やメッセージを引き出すこと

を意識して質問を考えました。

取材先企業のホームページやそこにリンクが張られている「おおたオープンファクトリー2021」のサイトを読み込み、気になるワードを集めました。

また、前月号までに掲載された他のライターの記事も読み込んで、成果物のイメージを膨らませました。

取材先企業が最も伝えたいことは何だろうか、町工場の皆さんの参考になるのはどんな情報なのだろうか、どんな構成にしたらわかりやすいのだろうか、といったことについて自分なりの「問い」を立てていきました。

全3回の連載で1回あたり2,000~2,500字での執筆ですが、文字数が多いようで実は字数制限に収まらないのではないか、と思い始めました。

数日かけて質問を考え、取捨選択をし、質問をする順番を整理しました。

この辺りのノウハウは、取材の学校で丁寧に教えていただきました。

慣れるまでの間はできるだけ忠実に教えていただいたことを実践しようと思っています。

大まかにご紹介すると下記のような事項です。

  • 事前の情報収集は「とことん」やる
  • 成果物をイメージして、質問内容・順番を当日の取材のときにみやすいようにメモしておく
  • 自分なりの仮設を立て成果物(文章の構成)を考えておき、その仮説があっているかを確かめるような質問をする
  • 答えやすいことから取材をはじめ、話しやすい状況を作る。

撮影の準備・練習

取材の学校では、撮影の講義もありました。

雑誌に掲載する取材先企業の写真や商品などの撮影をするために、中小企業診断士であるプロのカメラマンの先生から、カメラの設定にはじまり、どんな場面を撮影するのか、撮影時の注意事項などを教わりました。

ストロボが使える一眼レフカメラで撮影するのですが、私は取材の学校で教わるまで、詳しい使い方を知りませんでした。

現場の明るさに合わせてシャッタースピード、絞り、ISO、ストロボの設定を学びました。

当日慌てることがないように、自宅で家族相手に練習をしました。

こぼれ話 ~レンタルカメラ~

実は私は一眼レフカメラを所有していません。

中古品でいいので買おうかと思いましたが、現在のところ家族の許しが得られていません。ホントに必要なのか?と…

ですので、取材の学校の講義の際も今回の取材もGoopassというカメラのサブスクリプション・サービスのお世話になりました。

取材案件やその他の仕事が増えたら改めて購入を検討したいと思います。

取材当日

準備を始める前には何をどうやって準備すればいいのか不安がありましたが、取材の学校の講義の復習し、具体的に準備を進めていくうちに気持ちが落ち着いてきました。

よくあることですが、寝起きにいいアイデアが浮かぶことがありますので、早めに準備に取り掛かってよかったな、と思いました。

主宰者・川崎様と当日訪問すると、町工場CMプロジェクトの動画でお見かけした社長と部長にお迎えいただきました。

もはや私の中では有名人なので感激しました!

ご挨拶をして、川崎様からインタビューの流れを説明していただき、録音の許可をいただきインタビューを始めました。

詳しい内容は2月に掲載される記事をご覧いただきたいのですが、現在の社業についてや今までにご苦労されたこと、今後の課題などについて熱く語っていただきました。

インタビューが一段落したあと写真撮影をし、工場内をご案内いただきつつ補足のお話を伺いました。

取材時間は3時間以上に及びましたが、もっといろんな話をお伺いしたいなと感じました。

こぼれ話 ~文字起こし~

取材の鉄則として、必ず「文字起こし」を行う必要があります。

インタビューしながらメモも取るのですが、全てを書き留めることは至難の業です。

録音して文字に書き起こすことで正確な内容を把握します。

今回の録音には、ICレコーダーとiPhoneのボイスメモを両方とも使いました。

再生した時の音質はiPhoneのボイスメモの方が優れていると感じました。

書き起こしアプリは、リコーの「toruno ベータ版」を使いましたが、ICレコーダーの音源よりもiPhoneの音源の方が正確に聞き取られていました。

ただし、完ぺきではないため、聞きながら修正することが必要です。

書き起こしアプリも検索するといろいろあるようなので、もう一つ検証してみる予定です。

書き起こしは大変な作業ですが、文字にしていくことで発言の意図が明確になることもありますのでとても重要です。

執筆

事前の準備と当日の取材により、ネタの仕込みは完了しました。。

これからが本番です。

まず3回分の記事について、構成を考えました。

やはり、文字制限に収めることが大変だなという印象があります。

記事を書く前には前述のとおり文字起こしをする必要がありますので、このブログを書き終えたら文字起こしに入ります。

納品までの流れは、

  • 文字起こし後に初校をまとめる
  • 主宰者に構成をご確認いただく
  • 他の号の執筆者に相互校正をお願いする
  • 相互校正後、改めて主宰者にチェックをいただく
  • 取材先に内容確認をいただく
  • 最終稿を完成させる

となります。

ちなみに、納品予定日は1月25日です。

とにかく早く構成と文字起こしをまとめます。

編集後記

いよいよ年末を迎え、今年一年の振り返りもさることながら、来年に向けて目標を考え始めています。

診断士活動においては、経営者の方とお会いする機会をつくること、自分の専門分野を深めること、実践業務を実施することを目標にしようと思っています。

具体的にどうするかはこれからですが、一歩一歩足元を固めていきたいと考えています。

明日は なゆた です。お楽しみに~。

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