【合格体験記】 地方在住者による診断士挑戦記~Spartansさん~

こんにちは。wackyです。

本日は合格体験談寄稿第2弾です。

体験記の寄稿主のSpartansさんは、地方在住でDVD通信ながらストレート合格を果たされた方です。さらに勉強開始時期が今年の1月と短期間での合格でした。

それではSpartansさんの合格体験記をじっくりとお読みください。

======寄稿ここから======

中小企業診断士 合格体験記

~DVD講座と過去問で一発合格へ 地方在住者による診断士挑戦~

1. はじめに

Spartansと申します。長野県に在住する42歳のシステムエンジニア(SE)です。

地方在住者による資格取得は何かと大変な面が多いのが実態です。勉強仲間不在通学できる受験校がない、受験や模擬試験のための交通費やホテル代など費用がかさむ・・・、などなど。

私の場合は、某受験校の「1次2次ストレートDVDコース(2009年版)」の教材をオークションで入手して、2011年1月から勉強を始めました。もともと知識ゼロからのスタートです。教材など2年落ちのモノでも手に余ると思い、このDVD講座と市販の過去問だけで難関試験に挑みました。

当初の目標は、1年目で1次の3科目程度を、2年目は2次対策を中心に一気に決めようという2ヵ年計画でしたが、運にも味方されて、一発合格を果たすことができました。

2. 時間のつくり方 3原則

診断士という難関に立ち向かうためには、生活スタイルを変えてでも、勉強時間を確保する必要がありました。やったことはごく単純なことでした。

■原則1:【通勤時間は過去問を読む】

・片道30分の電車通勤という「適度な時間」を確保できました。これまで、雑誌・ビジネス書・小説を読んでいた時間を、全て過去問対策に費やしました。(結果、昨年は約70冊の本を読みましたが、今年はゼロです・・・。)

・同様に、新幹線で東京に出張する際の往復時間なども、勉強に使うようにしました。

■原則2:【図書館で1日1科目の集中勉強】

・これまで家族サービスに費やしてきた土日でしたが、家族の理解を得た上で、土日のどちらかを図書館勉強に当てることにしました。

・朝から夕方まで、まとまった時間を確保するのはとても効果的と感じました。誘惑に負け、息子のサッカーの応援や、ゴルフの誘いを優先したこともありましたが、試験直前に10日間くらいは集中勉強の時間を確保できました。(特に1次対策には有効でした)

■原則3:【朝の時間帯に気持ちよく勉強】

・2次試験に向け、9月から勉強スタイルを朝型に変えました。朝5時前に起きて、90分間で1事例解いてから家を出発します。更に、駅前のコーヒーショップで40分間で模範解答を読んでから会社に出社というスタイルに。

・朝の1杯の本格コーヒーが自分への小さなご褒美だと思って、続けることができました。

トータルの勉強時間は、1次対策に376時間、2次対策に198時間でした

(1月:41H、2月:71H、3月:52H、4月:37H、5月:32H、6月:44H、7月:56H、8月1次:43H、8月2次:49H、9月:90H、10月:59H)

3. 1次試験に向けて

DVD講座をiPad用に変換して、通勤や出張の新幹線の車中等で眺めることで、知識をためていきました。はじめは知らないことが多く大変でしたが、新鮮でした。

その後は過去問を順番に解きました。10年分を2回転くらいすると、苦手問題が少しずつ得意問題に変わっていくのがわかりました。1次対策はこの「自信に変わっていく感じ」が大切だと思いました。

基本は過去問ですが、経営法務と運営管理だけ、直前にスピード問題集を1回転やりました。この頃、2次試験のことは全く頭の中にありませんでした

1次試験本番。大きなミスはなく、手ごたえは五分五分。難易度も例年通りかな?科目合格が2~3科目あれば一年目は上出来という変な余裕と、合否はどうあれ試験に挑んでいる姿を見せようと思い、5年生の息子と一緒に自己採点。以外にも、苦手意識の強かった経済学・経済政策と経営法務が高得点で、残り科目は60点割れ。総合平均61点で通過したみたい。こんなこともあるのか・・・。

4. 2次試験に向けて

自己採点後はしばらく何も手が付かず、ダラダラとリハビリ。でも、チャンスをいただける以上、全力で2次試験に挑戦しなければ・・・。1週間後に2次対策を開始しました。

まずは毎月のテーマと残り70日の綿密な計画を立て、過去問10年分と、その他(模試、問題集)で5年分、合わせて15年分の事例をやることに決めました。

■ 8月テーマ:【敵を知り己を知る】

・実際に80分でやってみると、まったく歯が立たず、でも、そもそもこれが8月のテーマだと割り切って、合格答案に必要なレベルを様々な事例で体感しました。
・問題集によって模範解答が結構違うことに気付き、筋が通っていれば部分点をもらえるに違いないと言い聞かせることで、変な力みがなくなりました。(ポジティブ思考

■ 9月テーマ:【何はともあれ15年分の事例に挨拶する】

・手始めにTACの模試を受けました。80分の短さと、4事例をやり遂げるために必要な体力・集中力を実感。特に、80分間にあの文字数を埋めるのは、相当大変なことがわかりました。明らかに準備不足で、判定はCでしたが、「各事例で10点ずつ積み上げれば合格圏内だ!」と、ポジティブ思考で考えました。(そう、ここで凹んではいけないんです!)
・設問を読み、与件を読み、マーカーを引き、模範解答を読む。1日2事例を目標に、80分は気にせず、すぐに模範解答を読むようにして、各事例の特徴や勘所を理解していきました。

■ 10月テーマ:【文字数と80分を意識して実際に書いてみる】

・TAC模試で、試験中に疲労で手首がピクピクして集中力が途切れたことを考慮し、いつものペンでなく、シャーペンでアウトプットすることに。
・もうひとつ10月から毎日やることにしたのが、多くの方々が薦めている事例Ⅳ対策。10月に入った時点でキャッシュフロー計算ができなかった私も、試験前には得意になり、計算もすばやくなってきたことが実感できました。
・2次試験の本番はTAC模試よりも落ち着いて対応できました。「80分の感覚が身についていた」ことと、「『オレは15年分やったぞ!』という自信」だけで堂々と戦いました。
・キャッシュフロー計算のあの設問にも対応できたことや、「製造業向けにCAD/CAMを導入する」のに近い仕事に携わっていることもあって、追い風かもと思いました。

5. 口述試験に向けて

口述試験当日は、Twitterの呼びかけを見て、早めに御茶ノ水のカフェへ。初対面の私に声をかけてくださる方もいて、少しだけ緊張が解けたような気がします。感謝です。

一方で、TwitterやFacebookの影響力、勉強会コミュニティーの潜在力、若い診断士達のバイタリティー、・・・驚かされました。

6. おわりに

(1) 全体を通してうまくいったこと

・プライベートな時間を確保しながらも、無理のない範囲で勉強時間を作り出し継続できた。

・勉強1時間ごとにシール(100円ショップの丸いやつ)1枚をカレンダー貼って、継続意欲を維持した。シールの数を子供にも自慢しながら(笑)。

・これをやれば十分という講座や教材はないのでしょう。自分のやり方を信じて、今やれることを実直にやる。焦らずこれを繰り返せば結果はついてくるのだと思いました。

(2) 最後にお伝えしたいこと

a. 受験校に通えなくても、気持ちの持ち方しだいで合格できる

– やるべきことをやらずに、環境(仕事が忙しいとか、地方在住とか)のせいにする訳にはいかない。

勉強時間はある/ないではなく、自分でつくる

– C判定でも諦めない(ポジティブに考える)。

b. 効率的な合格を目指すには、過去問と徹底的に向き合うことが有効

– 繰り返せば不得意問題が得意問題に変わる、自信につながる、この感覚の積み重ねが大切

c. 自分を信じて全力を出し切る

– 試験当日に向けて集中力をギリギリまで高めていき、最後まで可能性を信じで本気を出し切る。

– 試験終了後に抜け殻になるくらいにやり尽くす。

口述試験終了後、新幹線の待ち時間が少しあったので、妻へのクリスマスプレゼントを買って帰路につきました。やはり支えてくれた人たちに、心から感謝の1年でした。

以上、受験生の皆様に勇気を与えられればと思い、私の1年を振り返ってみました。

末筆ながら、ブログ執筆者の皆様に感謝を申し上げるとともに、受験生の皆様の目標達成を心よりお祈りしております。

======寄稿ここまで======

Spartansさん本当にありがとうございました。

いかがでしたでしょうか?

Spartansさんの成功のポイントを上げるなら「継続」だと思います。やる気を継続させること、そして与えられた教材を信じて最後までやりきったことではないでしょうか。

Spartansさんもおっしゃるように地方在住の方には資格取得に対するハンデがあるようです。しかしSpartansさんは自分でできる工夫と改善でそのハンデを克服し見事合格を勝ち取った点に価値があるのではないかと思います。

もし同様の環境で思い悩んでいる方がいればSpartansさんの体験記を読み、今一度気持ちを新たにしていただければと思います。

Spartansさん、貴重な体験記の寄稿改めてお礼申し上げます。

さて一発合格道場では合格体験談を募集しております。是非あなたの合格体験記お寄せください。

by wacky

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です