【合格体験記】合格のための勉強じゃない!なゆたさん
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カワサンです。
今日は3本の体験記をお届けします。3本目は、なゆたさん。
なゆたさんは妊娠・出産を機に一度受験勉強を中断されながらも、ふとしたキッカケで勉強を再開。そこから一発合格を成し遂げています。
それでは、どうぞ!
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(0)受験生情報
森山なゆた 31歳
東京都在住
(1)自分の診断士受験スタイルを一言で表すと
合格のための勉強にしない、内発的動機付け重視のスタイル
(2)診断士に挑戦した理由・きっかけ
自分の限界を感じたから。
決められない上長。
繰り返される読み上げる会議。
経営の機軸がないために、右往左往する方針。
生産性のない長時間労働。
2018年の冬、職場への不満がマグマのように溢れて、転職活動を開始。
ただ、エージェントとのインタビューを通して、自分が抱えている不満は、転職しても解消されることはないと悟ることになった。
「それは上長の仕事だから」と自分のことを棚に上げ、「もし自分が上長の立場だったらどうする?」という問いに答えらない自分に気づいた。
そんな時、魅力的な会社の募集要項に、「推奨:中小企業診断士資格」を発見。
先の問いに対する答えを探すため、本気で勉強することを決意。
(3)学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目
開始時の知識・保有資格:特になし
得意科目不得意科目:本業で管理会計に携わっているため、基礎的な財務知識はあり。
(4)学習スタイルとそのメリット・デメリット
学習スタイル:独学
【使用テキスト・教材】
・クレアール(通信)テキスト(2019年度合格目標用)を使用)
・ふぞろい2冊
・スタディング一次模試 (1回)
・クレアール 二次模試 (1回)
①メリット:
・(比較的)安い
・隙間時間に自分のペースで学習が進められる
・クレアールテキストが他の教材に比べかなり薄く、途中で挫折しづらい。
(非常識合格法と称し6割を超えれば受かる!という考え方の下、参考書が設計されている)
②デメリット:
・情報が少ない(SNSで情報収集要)
・クレアールテキストが薄すぎて、深く知ろうとすると情報が足りないことがある。
(インターネットやブログ、本で情報を補足する必要あり)
・二次の回答へのフィードバックがなく、手ごたえが持てない。
(勉強会への参加等がおすすめ。私は間に合わなかった)
(5)合格までの受験回数、学習時間とその作り方
①学習開始時期と受験回数
開始時期:2019年1月(その後妊娠等あり19年受験は諦めた。20年1月から再開)
受験回数:一次1回(2020)、二次1回(2020)
②一次学習時間 :400時間 (細切れ勉強、耳読)
・息子起床前 5:00~6:00
・息子朝寝 10:00~11:00
・息子昼寝 14:00~15:00
・息子就寝後 21:00~22:00
上記の中で、家事の合間に勉強。それ以外は息子と遊びながら耳読、等。(中小企業白書、voicy)
③二次学習時間 :230時間
7月から認可外保育園に登録。慣らし保育開始。
平日、午前・午後合計5時間程度の勉強時間を確保。
(6)合格までの学習法
①一次
・クレアール教材(19年度合格用)を活用。
・クレアールの1000本ノック4周。
・中小企業経営・政策は、最新版のテキストを持っていないため、散歩中に中小企業白書を耳読し、潜在意識に刷り込む戦法で対応。(携帯の読み上げ機能を活用。実際に白書の文章穴埋め問題で、1問正解できました!)
・過去問に着手する時間確保できず。
②二次
7月:作戦会議
・一発合格道場や合格者のブログを読み漁り情報収集。
・クレアールの2019年合格目標のテキスト(オリジナル問題・過去問)は手元にあり。
・一次試験後自己採点で合格を確信したのち、ふぞろい2冊購入
(ふぞろいな合格答案(2017年版)とふぞろいな答案分析2(2011~2013))
・財務会計だけ自信がなく、2020年版事例Ⅳの全知識・全ノウハウ購入。
8月:事例Ⅳ・過去問総ざらい
・全知全ノウⅣに着手。答えを見ながら勉強。意外と難しくないと思う。(甘い・・・)
・事例Ⅰ~Ⅲは回答を模写してみるも手ごたえがなく、勉強方法が定まらず焦る。
・一通り過去問にすべて目を通し傾向をつかもうと、2011年以降の過去問(問題・解答)をすべて読み、必要な知識を書き出すという荒業に出る。(眠気との闘い)
・勉強しながら眠くなるということは、自分が楽しめていない・身になっていないということだと自覚。モチベーション迷子に。
・中小企業関連、経営学の本を読み始める。こういう企業の役に立てるかもしれない、と思うとわくわくが復活。
・今度は自職場に応用するとしたらどんなアイディアがあるか、考えながら勉強開始。アイディアは都度メモ。脱線を自分に許し、学ぶことを楽しむように意識。過去問もやりつつ、好奇心を発散させた。
9月:答案作成の練習
・クレアールの公開模試を受験。初めて回答をマスに埋めるも書けなさ過ぎて唖然。1事例ごとに3時間かけて回答作成・郵送。(10月に帰ってきた採点はすべて40点以下・・・)
・再度ブログやふぞろい本を読み漁り、自分の答案作成パターンを模索。(一発合格道場の事例ごとのキーワード整理表や、合格答案分析の試験時間実況中継が非常に役に立ちました。本当に感謝です)
・クレアールのオリジナル問題に着手。
・ひたすらに解く。
10月:問題集・キーワードの総復習
・発散させた好奇心の収束を図る。
加点に繋げるために、学んだ知識をキーワードで思い出せるよう、関連知識の語呂合わせを作成・記憶。反復練習。最終日前日に(一次では作る余裕さえなかった)ファイナルペーパーを作成。
③再現答案の作成有無:有
(7)学習時・受験時のエピソード及びこれから合格を目指す方へのアドバイス
今回、(恥ずかしながら)社会人になって初めて、本気で勉強に取り組むことが出来ました。
過去、TOEICや簿記に挑戦したこともありましたが、本業の忙しさを言い訳にいずれも挫折しています。
そんな自分が今回、継続できたのは、この試験が自分にとって本当にやりたいことに近づく一歩になるという直感があったからです。また、思うように進まない受験勉強でしたが、恥を捨て勇気を出して、家族や周りにも協力を仰いだ結果、以外にも応援、全力サポートをもらえました。変な話ですが、夫が家庭で仕事の話をしてくれるようになったな、とも感じています。診断士試験と真剣に向き合うことで、ビジネスにまつわる幅広い知識が身についたのはもちろん、家族と本当のチームになれたことが大きな収穫でした。今後も、自分のやりたいことへ全力投球していきたいのはもちろんですが、優先順位は間違えぬよう、家族とのコミュニケーションも大事に考えていこうと考えております。
受験生の背景・環境は人それぞれです。
自分が腹落ちする/参考になる先人の考え方や勉強法を見つけ、後悔のない時間を過ごせますよう、心から祈念しております。
お互い楽しく、頑張りましょう!
長文をお読みくださり、ありがとうございました。
(経緯)
2018年12月末 クレアール申し込み
2019年1月 教材到着 →勉強開始
2019年1月末 妊娠発覚 →つわりと戦いつつ細々勉強
2019年6月 後任着任も未経験・育休から復職者と判明
→引継ぎと通常業務の両輪でへとへと→受験はあきらめ、本業に注力することを決意
2019年9月 出産→ぼろぼろ
2020年1月 ベビーカーを押しながらふと入ったカフェで、同じようにベビーカーを横につけつつ、勉強しているママを発見。私も頑張りたい!と勉強再開
2020年7月 一次受験→合格
2020年10月 二次筆記受験
2020年11月 復職
2020年12月 二次筆記合格→口述結果待ち
いかがでしたでしょうか。
私が素敵だなと思ったのは3点です。
①出産後に勉強を再開するきっかけとなった経緯
人生は、いつどこに、どんなキッカケが転がっているか分からないものですし、それを拾うか否かもその時次第。
カフェに寄らなかったら、隣の席の方が勉強ではなく読書をしていたら…そう思うと、今のなゆたさんは居なかったと思いますし、こんな貴重な体験記と私たちが出会うコトもありませんでした。
そのキッカケを自ら拾い、合格までやりぬいた姿勢は本当に素晴らしいと思います。
②1次試験における時間の有効活用
子育て経験ある方は誰しも分かると思いますが、赤ちゃんはいつ寝るか、ぐずり出すか分かりません。まとまった時間が取れなかったり、途中で中断する事なんてざらですよね。
ただ、赤ちゃんが泣くのも、残業で仕事が遅くなるのも同じで、仮に時間が不定期だとしても「このタイミングに勉強する」と決めておけば、5分でも10分でも時間は捻出できるもの。
そのツボをしっかり抑えて勉強時間を確保している所は、皆さんも参考にして頂きたいと思います。
③辛くなった時、前向きになれる方法を自己認識
2次筆記で「モチベーション迷子」になった際に、経営学の本を読んだり、「脱線を自分に許す」ということで楽しむことを大切にされている点は、とても大切な心がけだと思いました。
1次試験終了後、2次筆記試験までは時間勝負と意識しがちで、焦りやすいものです。
合格するために勉強するのではなく、その先にある、ご自身のゴールを見据えた勉強を心がけることで、モチベーションの維持や、試験の必要な知識の定着を図った点は、大変参考になると思います。
なゆたさん、合格おめでとうございます。
貴重なご経験をご寄稿頂き、どうもありがとうございました。
以上、カワサンでした。