【合格体験記】記憶力の衰えを「意欲」と「時間」で補い見事合格!JIJIさん

どうも、Tomatsuです。

本日の1本目はJIJIさんです。JIJIさんは私の会社の大先輩でして、令和元年度の2次試験を一緒に勉強した『戦友』でもあります(さとまるも所属していた勉強会)。

プラント建設プロジェクトのプロマネとして世界規模で名を馳せたJIJIさんですが、今後は舞台を北海道に移して経営コンサルタントとして中小企業支援に人生を賭けられるとのこと。

今後のJIJIさんのご活躍も気になりますが、まずは合格体験記を覗いてみましょう!

それでは、どうぞ!

========ここから========

(0)受験生情報

皆さんこんにちは、還暦超えの受験生JIJIと申します。ジジーではなく、ジジと読んでください。この体験記が、これから診断士試験を受験しようとしている主に中高年の方に少しでもお役に立てば幸いです。

(1)自分の診断士受験スタイルを一言で表すと

記憶力、理解力の衰えを、意欲と時間で乗り越える

(2)診断士に挑戦した理由・きっかけ

会社人生の最終コーナーに差し掛かった時、総仕上げとして何か出来ることはないかと思っていた時に、診断士を紹介する社内セミナーに参加したことがきっかけです。

今までなじみがなかった財務とか経済とか面白そうだなと思い、ありきたりの言葉で言えば自己啓発として始めました。

その後、事情で数年後に北海道に移り住むことが決まり、北海道に数多くある中小企業のために残りの人生を賭けるのが運命だと考え、診断士に挑戦するモチベーションは一気に上がりました。

初めはこんなに大変な勉強をするとは思ってもみなかったために、自己啓発だけでは乗り越えられなかったかもしれません。

(3)学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目

それまで持っていた資格はPMスペシャリストというプロジェクトマネージメントに関する資格とTOEIC900点以上、そろばん2級(簿記だとよかったんですが)くらいでした。

診断士試験に有利な点はほとんどありません。

不得意科目は2次事例―Iでしたが、特訓の甲斐あって2回目の2次試験では一番手ごたえがありました。

診断士試験勉強に臨む前に、今後の学習方針を決めるために、SWOT分析をしてみました。

S
一番の強みは、子育ては終わっていて、理解ある妻のおかげで特に週末は、自分が勉強しようと思えばいくらでもできることです。あとは、英語が少しできることですが、試験では法務でうまくいって1、2問有利なくらいです。

W
これはたくさんあります。まず、ほとんどの科目が初めて触れる内容、特に財務や経済なんて全然知らないし、情報系はWORD/ EXELくらいしかできません。小学生のころから国語が不得意で読解力、文章力は無いし、計画的勉強もノート作りも得意でありません。その上、記憶力は落ちる一方だし、本当に書ききれないくらいです。

O
会社に企業内診断士の方が何人かいて、いろいろと教えてもらえることです。そして、後ほど書きますが、このことは特に2次試験の勉強で大きなメリットになりました。

T
私は情報弱者なのに、IT関連の方の受験者が増えたことで、経営情報の問題が難化傾向、法務は予備知識ゼロで記憶力も落ちているのに、年によっては超難化。
このSWOT分析をもとにして、その後の自分の勉強方法を決めていきました。

(4)学習スタイルとそのメリット・デメリット

予備校通学

①メリット

1次試験では、計画的勉強が苦手な私でも予備校のカリキュラムに沿って勉強していれば効率的に勉強できることです。

②デメリット

2次試験では、カリキュラムについていくだけでは十分でないことです。ただし、2次試験対策は何を選んでも、自分で情報を得て、自分で考えて、自分に合った方法をやるしかないとは思います。

(5)合格までの受験回数、学習時間とその作り方

①学習開始時期と受験回数

2018年8月学習開始、受験回数は1次1回、2次2回です。

③ 学習時間

私は学習時間を取れるというくらいしか強みがないので、初めから学習時間だけは確保しようと決めていました。

1次試験用に約1,400時間、2次試験用に1年目約500時間2年目約1,400時間学習しました。

こんなに勉強したのは生まれて初めてで、大学受験の時よりもやったと思います。

好きなゴルフも映画も封印して、使える時間は全て使いました。

平日は5時に起きて出社前に、そして昼休みや通勤途中に、週末は日吉にある予備校の自習室で慶応生と、自習室が使えない時は近所の図書館で高校生に交じって、朝から晩まで勉強する日が続きました。

ただし、夕飯時の妻とのワインタイムだけは大事にしていました。

(6)合格までの学習法

①1次:診断士ゼミナールのみ

予備校が始まる前に、今までほとんど触れたことがなく、理解が必要な経済と財務の学習だけは早めに関連書籍を読み始めました。

経済では“石川秀樹の速習経済学”、財務では“1秒で財務諸表を読む方法”と“財務3表のつながりでわかる会計の基本”です。

また、2018年の8月に道場の記事に出会い、それ以来2年以上ほぼ毎日道場の記事を読むのが日課になりました。

時には初代のハカセさんやJCさんの記事も読み、道場の記事の奥深さや幅の広さに感心しました。

予備校が始まると、道場で言われているように養成答練で80点を目標にしましたが、企業経営は73点、財務会計は60点と目標に届きません。

学習時間は週25時間くらい取っていたのですが、性格的に問題を自分なりにきちんと解答するまでは正解を見なかったこともあり、トレーニングや過去問を回すスピードが遅く、学習の進捗は遅れがちでした。

その頃、道場のきゃっしいさんに効率的な復習方法を質問したところ、1問1問にそれほど時間をかけず、分からなければサクッと解答を見てはどうかとアドバイスいただき、そのように変更しました。

また、答練の点数が上がらないのは、スピ問をやらないからかもと迷いましたが、だいまつさんの記事で、トレーニングと過去問5年分のみで十分と教えられ、迷いが吹っ切れました。

それからは、トレーニングと過去問5年分を1問にあまり時間をかけずに回すことにしました

正月は休まず、やりきれなかった企業経営と財務会計の復習をやり直し、運営管理では早めに復習に入り答練で始めて80点を取ることができました。

その後の経済以降は順調で、弱みでもある暗記が必要な科目も、道場のかわともさんの記事やきゃっしいさんのまとめシートの語呂合わせで乗り切りました。

自分で語呂合わせを作ることも人生で初めて行い、その甲斐もあって、暗記3兄弟で270点と貯金科目になり、7科目終了時点では平均で80点以上取ることができました。

その後の完成答練も橋げた理論通り、一度は忘れてもすぐに覚えなおせ、平均点で70点以上取ることができました。

結果、本試験でも全科目60点以上でまずは1次を通過することができました。

②2次筆記

<1年目>

私の弱みである読解力、文章作成能力不足に対応するため、2次の学習は早めにやらなければと考え、2月から、まずタキプロの勉強会に申し込みました。

初めはとても80分では解答できず、3時間くらいかかっていましたし、解答を作ってもタキプロに参加した他の方達とはまるで違う回答をしていました。

しかし、回を重ねるうちに徐々に80分でも他の方たちと同様の回答を作成できるようになりました。

7月頃から2次の教材をそろえ初め、かわともさんが推奨するふぞろいなどの教材をそのまま全て揃えました。

準備万端で、この辺までは2次の学習も順調で、このまま予備校の問題や過去問をこなしていけば、何とかなるとおおいなる誤解をしたのがこの時期です。

8月、1次試験も終わり本格的に2次試験の学習に入りました。

予備校の答練でも初めは50点前後の点数を取っており、このままやればきっと点数も上がっていくと甘く考えていたのですが、その後はちっとも点数が上がらないばかりか逆に下がる一方で、迎えた2次模試では結果はC判定。

模試後も低迷が続き、答練でも30点~40点あたりをうろうろ、最後の方は20点台当たり前、10点台もあり、この大スランプが9月下旬まで続きます

10月にこれらの問題点をある程度是正できたのですが、間に合わずに、2次試験に。

当日は試験会場の理科大の前でいよっちさんに会い、固い握手をしていただき、勇気をもらいましたが、残念ながら届いた結果はDBAAの不合格。事例―I のD評価、ショックでした。

<2年目>

2年目は1次試験を受けずに、2次試験に専念することを早くから決め、予備校に通いなおしました。

2年目では、1年目では理解不足だった講師の話す内容が分かり、少しずつでしたが、力がついてくるのを実感しました。

初めは1年目に比べてゆっくりしたペースで勉強を始めましたが、6月からはペースを上げ、1か月平均で180時間以上勉強し、特に事例―Iには力を入れました。

また、道場の2次試験記事を読み漁り、特にべりーさんやだいまつさんの過去問を題材にした記事は大変ためになりました。

過去問を解くときに、意識したのは以下の3点です。

(1)設問文の要求をはずさないように、常に設問文を見ながら下書きを作成する。
(2)与件文中の根拠と、1次知識のキーワードを使って因果で書いていく。特に事例―Iは1次知識と与件文のバランスを意識して、分かりやすい文章を心掛ける。
(3)与件文中の単語や文はなるべくそのまま書き、変に略したり言い換えたりしない。

結局、道場の皆さんが言われていることを実践したことになります。

8月からは、会社が同じである道場のTOMATSUさんがアレンジしてくれた勉強会に参加しました。

勉強会には道場初代のハカセさんや11代目のさとまるさんもわざわざ来てくださり、非常に有意義な勉強会になりました。

勉強会では私だけ2次試験経験者で、他の方は皆若いストレート生ばかりで、毎回若い方の成長に良い刺激をもらいました。

2次試験当日、MAKINOさんが道場で使い、私が気に入っていたフレーズである“勝ちにいくぞ”をつぶやきながら(変なおじさんに思われないように小声で)試験会場に向かいました。

そのかいもあって、2次試験で勝つことが出来ました。

③再現答案の作成有無

2次試験翌日早朝、再現答案を作りました。

試験終了時は、事例―IVの出来が悪くまたダメかと思ったのですが、再現答案を作るうちに、事例―IとIIはそこそこ、事例―IIIはいまいちでしたが、事例―IVは計算間違いがなく文章題も結構出来ていることが分かりました。

そのため、予想合格確率は20%くらいから60%に上がりました。

(7)学習時・受験時のエピソード及びこれから合格を目指す方へのアドバイス

2次試験終了後自信がなく、妻に養成課程入学を打診しましたが、妻は“そんなことはない、今回は絶対に受かっているから”と断言します。

そして、12月11日、妻の言葉通り2次記述試験を通過できました。2次通過を知った時は、涙が出るほどうれしく、“今まで生きてきた中で一番幸せ”と本当に思いました。

バルセロナオリンピック競泳金メダリストの岩崎恭子選手は当時14歳で、私は岩崎選手の5倍近く生きていますので幸せも5倍でした。

1次は予備校や通信のカリキュラム通りにやって、学習時間を確保して、道場理論のキーワードであるストイック、橋げた、スピ問(トレーニング)重視、答練80点目標、暗記は語呂合わせなどで力づくでも覚える事をすれば通過できると思います。

しかし、2次は予備校だけに頼らず、道場などで情報を集め、自分なりの勉強法や解答方法を早めに確立する事が大事だと思います。

私は1年目では、10月になってもそれができずに敗退、確立できたのは、2年目の8月頃です。何をやるにも、とにかく時間がかかりました。

2年かかりましたが、私が合格できたのは、自分の強み(高いモチベーションと時間が取れること)を活かして、弱み(記憶力減退)と脅威(暗記科目の難化傾向)を克服して、機会(社内の先輩診断士の方々)に助けられ、そしてなにより道場と言う素晴らしいブログに出会えたからだと思います。

道場には本当にお世話になりました。

あらためて、感謝いたします。ありがとうございました。

========ここまで========

いかがでしたでしょうか。

還暦越えということで、記憶力に衰えを感じられていたとのことですが、中小企業支援にかける「情熱・意欲」とご趣味であるゴルフや映画を封印して捻出した「勉強時間」で見事に逆境に打ち勝つことができました。

令和元年度の試験は残念ながら不合格となりましたが、翌年早々に背水の陣を敷いて「2次一本で勝負すること」を決意され、予備校+勉強会で着々と実力をつけながらついに開眼

会社主催の勉強会でも周りの受験生の模範対象となり、バツグンの安定感を発揮されていましたね。

戦友と呼ぶにはおこがましいですが、同じ勉強会で苦労を共にした方の合格ということで、個人的には誰から受け取った合格体験記よりも嬉しかったです。

文章の中から奥様や周りの方々への感謝の気持ちがにじみ出ており、読んでいてい心が温まる合格体験記でした。本当にありがとうございました!

JIJIさん、本当に合格おめでとうございます。今後の北海道でのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

以上、Tomatsuでした。


☆☆☆☆☆☆☆

いいね!と思っていただけたら にほんブログ村 資格ブログ 中小企業診断士試験へ にほんブログ村 ↑ぜひ、クリック(投票)お願いします!
皆様からの応援が我々のモチベーション!!

 

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です