中小企業診断士の勉強の魅力

口述セミナー@オンラインのお知らせ
セミナー日:2020年12月12日(土)午後を予定
募集開始日:2020年12月11日(金)昼12時より
当日の時間などの詳細はコチラ

※今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、
直接対面による口述セミナーは行いません。
あらかじめご了承ください。

こんにちは。9代目のきゃっしいです。

今回は先代枠ということで、久しぶりに道場に記事を書かせていただきました。

はじめましての方に向け、簡単に自己紹介をさせていただきますと、私は本名を野網美帆子と申しまして、現在は独立診断士として活動をしております。(詳しくはこちら

中小企業診断士試験対策の参考書「一発合格まとめシート」の執筆やYouTubeチャンネル「まとめシート流!絶対合格チャンネル」の運営もやっておりますので、もしかしたら、そちら経由で私のことを知っていただいている方もいるかもしれません。

一発合格道場では9代目として、いつもブログということを忘れているような長々とした記事を書いておりました。(過去記事はこちら

さて、今回の記事では特に中小企業診断士試験の超初心者の方に向けて、中小企業診断士の勉強ってこんなところが面白いよということを私の独断と偏見で紹介させていただきたいと思います。

この記事をきっかけに中小企業診断士の勉強って面白そうと思っていただければ幸いです。

なお、今回もブログにもかかわらず、長々とした文章になってしまいすみません。
お時間ある時にご覧いただければと思います。

中小企業診断士の学習内容

さて、中小企業診断士試験の勉強の中身について早速お伝えしていきたいと思いますが、中小企業診断士試験はご存知の通り、1次試験2次試験と2段階の試験が行われます。

目次

 

1次試験

1次試験では、

  • 企業経営理論
  • 財務・会計
  • 運営管理
  • 経済学・経済政策
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

という7つの科目を勉強します。

かなり多岐にわたっていますね。

中小企業診断士試験の勉強の大変さは、この試験範囲の広さにあるのですが、逆に、このように企業の経営をテーマに、これだけ幅広いことを学習できるというのは面白い面も沢山あります。

以下では、1次試験の各科目の概要を簡単にお伝えした上で、勉強していて私が特に面白いと思ったところをご紹介したいと思います。

企業経営理論

企業経営理論はその名の通り、企業を経営するための理論であり、大きく戦略論組織論マーケティング論の3つに分けられます。

 

戦略論

戦略論では、SWOTや3C、ポーターの5フォース、PPMといった、コンサルっぽいフレームワークなどを学習します。

中小企業診断士の資格に興味を持つ方は、少なからず企業の経営というのに興味を持っていると思いますので、この分野で学習する、いかにも経営コンサルといった内容は学習していてとても面白いのではないかと思います。

 

組織論

組織論では、機能別組織や事業部制組織と組織の形態についてや、モチベーション理論、リーダーシップ論、人的資源管理、労働基準法などの、人に関連することを学習します。

この分野を勉強すると、多くの方が、「だからうちの会社ダメなんだよ」などと言い出します。

この分野を勉強していて、個人的に一番衝撃を受けたのは、「訓練された無能」っていう用語でした。「訓練された無能」ってなかなかのパワーワードですよね。この言葉を知ったことで、以前の会社で感じていたモヤモヤが、「そうか、あの人は『訓練された無能』だったんだ」と、一瞬で言語化され感激しました。

 

マーケティング論

マーケティング論では、どうやって物を売っていくかということを学習します。

この分野を学習すると、スーパーのセールを見てもその背景にある戦略が見えてきて、単なる買い物がとても興味深い視察となってしまいます。

 

財務・会計

財務会計では、企業がどんなふうにお金を調達して、どんなふうにお金を使うかという財務、つまりファイナンスと、企業の財務状況とか利益を計算する方法の会計つまり、アカウンティングという2つの分野について学習します。

 

財務・会計で学習するような、財務諸表の読み方や、会社の経営状況を知る経営分析、PERとかDOSといった株式の指標がどういうものなのか、ということは社会人なら必須と言っていい知識といえます。

しかし、実務でそれらに触れていない方にとっては、社会人として「勉強しよう」って思うことは何度かあると思うのですが、何となく本を読むだけですとどうしても頭に入ってこない面があります。中小企業診断士の勉強を始めたばかりの頃の私もそうでした。

しかし、資格試験対策として問題を解くというアウトプットもやりながらですと、ただ漫然と本を読むだけより理解度が圧倒的に高まります

社会人として基本的な財務や会計の知識を身に着けたいという方は、ぜひこの財務・会計の科目で、しっかりと勉強していただければと思います。

 

運営管理

運営管理は、製品の生産方法とかについて勉強する生産管理と、商品やサービスの販売方法について学ぶ店舗・販売管理の2つの分野に分かれています。

 

生産管理

生産管理では、日本のモノづくりの基本的な内容をざっと学習することができます。

生産管理で学習する内容は、製品を効率よく作るための方法についてなのですが、この方法論は、勉強や仕事にも応用することができます。

例えば、生産計画の立て方を学習すれば、勉強や仕事の計画を立てることに役立ちます。

また、生産管理の基本的な用語にECRSの原則という、生産の改善をやっていく上での考え方を示した用語があります。

ECRSの原則とは

  • E:Eliminate(なくす)
  • C:Combine(くっつける)
  • R:Rearrange(交換する)
  • S:Simplify(単純化する)

の頭文字を取ったものです。

これを勉強に応用すれば、あまり出題されなくて難しい論点は潔く勉強するのをやめてしまう(なくす)、セットで覚えた方がいいことはセットで覚える(くっつける)、問題を解く順番や勉強する順番を入れ替えて効率よくやる(交換する)、単純化して覚える(単純化する)、といったようになり、効率のいい勉強法のヒントを示すことができます。

このような形で、直接モノの生産に関わらないような業種の方でも、生産管理の考え方を応用すると、いろいろなことが効率的にこなせるようになるという点は面白いところです。

 

店舗・販売管理

店舗・販売管理では、スーパーやコンビニでやっている陳列方法の名前や目的などを勉強します。そのためこの分野を学習すれば、スーパーやコンビニがどうやって物を売ろうとしているのかがわかります。

また、この分野を勉強すると、バーコードが見たくなります。
というのも、バーコードの桁数や数字にもいろいろ意味があって、どこがどれと決まっているからです。
バーコードにどんな意味があるのかについては、あなたもぜひご自身で勉強してみてください。

 

経済学

経済学は国全体の経済を分析するマクロ経済と、個々の企業や消費者、ある特定の財の市場について分析するミクロ経済の2つに分けられます。

 

マクロ経済の分野では、よくニュースで耳にするGDPとは何かという話から始まり、国が行っている金融政策や財政政策といった政策がどのような時に効果的なのかという点などについて勉強します。

また、ミクロ経済の分野では、1杯目のビールの旨さと、5杯目のビールの旨さを比べたら、やっぱり1杯目のビールの方が美味いよねということをグラフなどを使って真面目に分析します。

さらに、需要と供給の関係や、名前だけは聞いたことがあるかもしれないゲーム理論などについても勉強します。

 

経済学は、式やグラフが出てくるため、難しそうと敬遠する方も多いですが、診断士試験の試験範囲で必要な数学の知識は中学レベル+暗記で対応可能な微分積分程度で実はそれほど高度な知識は要求されません

逆に、数学が好きな方は、数学の好きな方なりに楽しむことができます。

私も結構数学は好きなのですが、例えば、企業の生産量と費用の関係を3次関数で近似しようとしてみたり、人の好みをグラフで表そうとしてみたりなどと、人の活動である経済活動をなんとか数式化できないかと頑張る先人の努力のようなものが伝わってくることがあり、そこがとても面白かったです。

 

経営法務

経営法務では、特に企業の経営に関連の深い、会社法や知財関連の法律について勉強し、それに加えて多少民法などについても勉強します。

会社法は文字通り会社を対象とした法律で、会社の作り方から期間設計、資金調達などなど、会社に関連した法律です。
例えば、株主総会は多くの会社が6月末に行っていますが、それがなぜなのかなどについても会社法を勉強するとわかります。

知財関連の法律は特許権、実用新案権、意匠権、商標権といった産業財産権と著作権の5つがメインで、ビジネスをやっていく上で意識しないといけない法律について幅広く勉強できます。

 

経営情報システム

経営情報システムは情報システムに関連したことを幅広く勉強する科目で、ハードウエアやソフトウエアにはどんなものがあるのかということから、ネットワークやセキュリティ、ブログラム言語、システム開発方法、経営情報管理など、これもITに関連することを一通り幅広く勉強できます。

横文字の用語がたくさん出てくるため覚えるのはなかなか大変ですが、この科目をしっかり勉強すると、ITに関する一通りのことはわかるようになります。
そのため、情報関連の話も「ついていけない」とならずに、「で、どうなってるの??」って感じで、一通り話ができるようになります。

 

中小企業経営・政策

中小企業経営・政策は、中小企業白書の内容から出題される中小企業経営と、中小企業を支援するための制作を勉強する中小企業政策の2つの分野に分かれています。

この科目は中小企業診断士試験独特の科目で、他の資格にはない学習科目です。

覚えることが多くて、勉強している時は暗記が大変って思う方もいるかもしれませんが、実は独立したとき、独立診断士の一番の飯の種になるのがこの科目です。

独立診断士はここで学ぶ内容をもろに使って仕事をしています。
実際、私も独立後は中小企業経営・政策で学んだ施策についてお客様にアドバイスしたり、施策を企業が実際に使えるようにサポートしたりといった仕事をしています。
ですので、将来的に独立や副業も興味があるという方は、ぜひ頑張って勉強してもらいたい分野です。

 

2次試験

2次試験はざっくり説明するならば、仮想の中小企業の書面コンサルです。

試験では、最初に「与件文」として仮想の中小企業の話が出てきて、それを読み、じゃあ問題点はどこにあるのか、とか、会社をよくするためにはどうすればいいか、とかいったような問題が出題されます。

実際、試験で点数を稼ごうとするのであれば、いろいろな細かい試験テクニックなどがありますが、1次試験で勉強した知識を使って仮想の中小企業をコンサルするというのは結構面白いです。

試験問題を読んでみるだけでも結構面白いと思いますので、もし興味があれば過去問をのぞいてみてください。

 

さて、ここまで、中小企業診断士試験の面白さということを長々とお話しさせていただきました。
いかがでしたでしょうか?

 

中小企業診断士の勉強はとても多岐に渡っているため大変だと感じるかもしれませんが、面白い部分も沢山あります。

ここで紹介したのは、私が面白いと感じた点ですが、みなさまもそれぞれ勉強を進めると、他にもいろいろ面白い発見があるのではと思います。

 

ぜひ楽しんで勉強を進めていってください

 

以上、きゃっしいでした。


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