【中小企業診断士試験】一次試験本番で頭が真っ白になったら?
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こんにちは! 等身大の独学ストレート生・金型屋のかーなです!
前回までの記事はこちら
今日から7月、いよいよ一次試験が近付いてまいりました。
中小企業診断協会のページでも、試験会場や受験の際の注意点がアナウンスされておりましたが、予想通りというか、イレギュラー対応の多い年になりそうです。
試験会場の入口で一人ずつ検温って、どれくらい時間がかかるんだろう?
トイレに並ぶ時もソーシャルディスタンスを保って下さいと言われるのかな? どんだけ列が長くなるんだろう?
等々、あれこれ気になってしまう気持ちもわかります。
ですが、考えてもわからないこと、その場に行ってみないとわからないことは、少々きつい言い方をするなら考えるだけ時間の無駄です。
その時間を使って一問でも多く過去問を解いた方が合格に近づきますので、「事前に備えられること」と「考えても仕方ないこと」を上手に見極めて、一次試験までの残り時間を過ごしていきたいですね。
さて本日は、もしも、一次試験の本番で、極度の緊張により頭が真っ白になってしまった場合の、「事前に考えておける対処法」について書いてみたいと思います。
試験本番で動揺して頭が真っ白…! なんて想像したくもないと思いますが、ご存知のように中小企業診断士試験は7科目(8教科)、合計510分にわたる試験です。
長丁場のうえ、毎年「爆弾科目」と呼ばれる難化する科目があると言われております。
これだけの条件(?)がそろっているので、動揺したり頭が真っ白になったりするのは、別に異常なことでも、ましてや恥ずかしいことでもありません。
余談ですが私自身は、診断士試験よりずっと簡単なはずの簿記2級の試験中に突然、頭が真っ白になったことがあります。
今でもあの感覚は忘れられないんですが、本当に簡単なはずの問題で、いきなり解法がわからなくなるんです。
「え? 借方と貸方合わないんだけど? なんで? この程度の問題で…??」と思ったら最後、もう真っ白でした。
その後、この後に述べる方法でなんとか復活して、無事合格できたのですが、それくらい普通に起きることだと思っていた方が、精神衛生上良いと思います。
目次
ステージ1 大事故を予防する
ステージ2 Myルールを作って、難しい問題は躊躇なく飛ばす
ステージ3 解けるはずの問題がわからなくなったら
ステージ4 全くわからない問題が出たら
ステージ1 大事故を予防する
試験本番で起こるトラブルとして、意外と聞くのが「氏名と受験番号を書き忘れた(人がいた)」、「マークシートが途中から一つずつずれていて、後半は全滅だった」等の、実力とは関係ないところで失点するパターンです。
マークシートのミスは、「ずれていたのに途中で気付いてあわてて書き直した」というヒヤリ・ハット体験も含めると、経験のある方も多いのではないでしょうか。
まずはこういった大事故を予防する方法から。
①指差し確認
この手の事故は、工場で労災を防ぐのと同じで、「指さし確認」を実施することで、限りなくゼロに近づけられます。
コテコテの現場風に言うと「受験番号、氏名、ヨシ!」「第1問、イ、ヨシ!」と唱えながら確認していくわけです。
普段やっていないと逆に調子が狂うと思いますので、「ヨシ!」とまで言わなくても、一つ一つ指差し確認することをおすすめします。
②ポカヨケ
マークシートの記入ずれを防ぐには、「ポカヨケ」を使いましょう。
マークシートの記入方法については、「一問解くたびに塗りつぶす派」と「最後にまとめて塗りつぶす派」がいると思いますが、記入ずれが起きるのは圧倒的に前者が多いです。
私は「一問解くたびに塗りつぶす派」でしたが、次のステージ2で述べるように、わからない問題を飛ばすことがあります。
そして飛ばした問題の解答欄に、次の問題の答えを記入してしまうことで悲劇は起こります。
そのため、飛ばした問題はマークシートに薄い横線を引いて、「ここは飛ばした問題だから、塗っちゃダメ」というのが視覚的に見えるようにしていました。
もちろん、この横線は後から消すので、工数だけ考えたらムダな工程ですが、ポカヨケの効果は絶大です。
仮にマークシートがズレたことに後で気付いて直すことの手間を考えれば、ポカヨケを入れておいた方が良いと思いませんか。
③開始直後に公式を殴り書き
これもよくやる手だと思います。
ド忘れしそうな公式は、試験開始直後、「受験番号、氏名、ヨシ!」をやった後で(そう、必ず後で)、問題用紙の余白に一気に殴り書きします。
いくら一次試験が選択式とはいえ、公式のド忘れはしゃれにならないので、覚えているうちに書き出してしまいましょう。
ステージ2 Myルールを作って、難しい問題は躊躇なく飛ばす
よく、「第1問は受験生を動揺させるため、あえて難しい問題を持ってくる」などと言われます。
過去問を散々解いてきた皆さんなら、「問題は解きやすい順番に並んでいるとは限らない」というのは、実感としてわかるかと思います。
第1問から解きやすい順番に並んでいるとは限らない。
むしろ、解きにくい順番に並んでいることだってあるかもしれない。
確実に拾える問題を拾うため、自分なりのルールを作って、難しい問題は躊躇なく飛ばしましょう。
逃げるは恥だが役に立つ……いや、恥ではありません。これは戦略です。
メンタルを沼に引き込まれる前に、その問題から離れるのです。
自分なりのルール、は、得意・不得意に合わせて決めて頂ければいいと思うのですが、私はだいたい以下のように決めていました。
・経済のグラフ問題は、即答できなければすぐ飛ばす
・財務等の計算問題は、問題文が長ければとりあえず飛ばす
・企業経営理論、法務等の文章を読む問題は、一読してわからなければとりあえず飛ばす
飛ばしまくりじゃん、と思われたでしょうが、まぁその通りです。
全てがギリギリの独学生には必要な戦略でした。
私自身は判断基準が感覚寄りですが、人によっては「20秒以上考えて解法を思い付かなければ飛ばす」のように、時間で区切っても良いかもしれません。
また、飛ばした問題は、上記のようにマークシートに横線を引いてポカヨケを施し、問題用紙には「飛ばし」とか「トバ」とか書いておきます。
更に、自信がない問題には「?」印をつけていました。
こうすることで、二周目に解く問題が明確になり、見直しがしやすくなります。
1年越しで恐る恐る去年の問題用紙を見たら、経済学は25問中7問に「トバシ」って書いてありましたし(グラフ以外も飛ばしてる)、企業経営理論は41問中13問に「?」がついてました。
全体の30%くらい「わからん!」と思っても平気なメンタルだったことに、我ながら驚きます。
このへんは初年度生の強みというか、単に怖いもの知らずだっただけかもしれません。
ちなみに、飛ばした問題や「?」の問題の正解率は、半分くらい……といったところです。
これを多いととるか少ないととるかは意見が分かれるところだと思いますが、個人的には自信のない問題で半分とれたなら、悪くないのではないかと思います。
ステージ3 解けるはずの問題がわからなくなったら
これも、おそらく本番で起こり得るトラブルだと思います。
ステージ2と同じ対応で、「いったん飛ばして、あとで解き直す」で良いのですが、そうはいっても動揺が大きいかと思います。
私が簿記2級で陥ったのもこの手のピンチです。
その時は、およそ以下のように対処しました。
①一度選択肢を隠して、問題文を読み、知っている知識や公式を箇条書きにする
②もう一度選択肢を見る
③それでも解けない場合は、「うん、いったん状況を整理しようか」と心の中で呟いて、問題を解くのをやめる。車を運転していて、故障のランプが点いたらとりあえず安全な場所に停めますよね。あのイメージです。
④試験全体の時間と、解答の進み具合を確認する。「今開始15分で、10問解答を終えたところ」等。
⑤ここから60点を確実にとるための方法を考える。
要は、「ほんとは解けるはずのこの一問」への執着を和らげて、「どの問題でもいいから、まずは60点とろうよ」という方向に自分を説得します。
「無事一次試験を突破した未来の自分が、現在の自分に語りかけている」イメージがおすすめです。
⑥他の問題を解いて戻ってきた時、さっきの①で書いた箇条書きを見たら、あっさり解ける、かも。
ポイントは、視点をぐいっと引き上げて、状況を俯瞰することです。
そうすることで、多少なりとも冷静な気持ちになれ、「この問題にこだわることに、そこまでメリットはない」と気付くことができます。
また、「成功した未来の自分が語るイメージを持つ」とうのは、ビジネス系の自己啓発でもよく聞く手法なので、騙されたと思って一度試してみてください。
ステージ4 全くわからない問題が出たら
多くの先輩方が語っているように、また予備校のデータが示しているように、診断士試験には初見の問題や、難しすぎる問題が出ることがあります。
というか、多分毎回出ます。
わからない問題をいったん飛ばすのはいいんですが、一周して戻ってきたところで、手も足も出ない場合は、どうするか。
私は、その瞬間に目標を「問題に正解すること」から「脳をゴキゲンに保つこと」に切り替えて対応していました。
「気持ちが落ちなければ、それでよし!」と割り切るのです。
具体的には、
①深呼吸して、単純で楽しいことを考える。食べ物系がおすすめ。
「朝食べたパン、おいしかったなー。チョコチップってなんであんなにおいしんだろね」とか、「一次試験のご褒美に食べたいかき氷ベスト3」とか。
②ちょっと幸せな気分になってきたところで、問題文を読み、「んー、これにしよっかな♪」とノリと直感で解答を選ぶ。
③しっかりマークを塗りつぶしたら、その問題は、それ以上振り返らない。「人間の直感はわりと当たる。そしてチョコチップはおいしい」などと断言してそっとしておく。
こんな感じです。
結果、直感が当たっていても外れていても、極論どちらでもいいのです。
実力で解けない問題なんですから、得点できないのは仕方ない。
でも、その問題に引きずられて他に悪影響が及ぶことは、なんとしても避けなければなりません。
これは科目同士の関係についてもいえることで、例えば私は、1日目最初の科目の経済学は自信がなく、残り3科目で得点を積み上げる必要がありました。
そのため、経済学はできた/できなかった以上に、「終わった時に、ゴキゲン~平常心くらいのメンタルでいられるか」を重視していました。
なんとなく充実した気持ちで、財務・会計を始められればそれでよし。
間違っても、テキストを見て答え合わせなんて始めてはいけません。
同じ理由で、1日目が終わった時点で1日目の答え合わせをするのもおすすめしません。
いかがでしたでしょうか?
既にトラブル対応はバッチリ! という方もそうでない方も、何か一つでも、本番に向けて気付きがあれば幸いです。
結局、私が一次試験前、最後に皆さんにお伝えしたいことは一つです。
カッコ悪くてもいいんです。
ゴキゲンなあまり、口元が多少ニヤついててもいいんです。どうせ今年はマスクで見えませんから。
とにかく足切りを回避して、全体で6割以上とればいいんです。
最後まであきらめず、メンタル持っていかれず、無事合格することだけを目指しましょう。
ではでは、一次試験、ゴキゲンで通過してきて下さいね!
引き続き一緒に勉強がんばりましょう~^^
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