Sランクインタビュー・ふんわり名人さん(後編2)

こんにちは、らいじんthunderです。
もうあと数日という超直前期ですが、ふんわり名人さんのインタビュー記事の続きです。 今回は学習全般についての話題です。もう残り数日ですし、成績向上のためということでは、あまり参考にはならないかもしれません。でも、既に公開模試の時点で突き抜けていたふんわり名人さんでさえ、最後の最後までもがきながら、でも楽しく学習したそうです。その辺りのニュアンスを感じてもらえれば嬉しいですね。

発言者は、前回同様 ふ)ふんわり名人さん、L)lac_coさん、く)くれよん、ら)らいじんです。

ではここから再開。

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解答プロセスについて

く)解答プロセスは、どのようにな感じでしたか?

ふ)う~ん、TACのまんまなんですけど。問題文を読んで解釈して、紐付を5色の色ペンでやって、全体をみて解答要素を用語単位でチェックしました。

L)例えば同じ文章に、もしかしたらこの設問に使うのかなぁっていうのが重なる時があるじゃないですか。そんな時はどのように選択していたんですか。

ふ)問題を作ってから与件を作るっていう話を聞いたことがあるから、重なっているというのは多分エラーだと思ってたんですね。もし重なっているなら、最初読んでいる時は重なったままにしておいて、パッと俯瞰した時に「これどっちのことなんだろう」と考えて、例えばオレンジとピンク線のどちらかを消すっていうことをしていました。

く)両方入れるのは考えなかったんですか。

ふ)たまにやったかもしれないですけど、本当に迷っちゃったときは。でも最初は迷ったけど最後の方はほとんど迷わなかったですね。

く)ちなみに設問を読むときに、じっくりと読むわけですよね。その時に解答の骨子なんかは作ったんですか。それとも読むだけ?

ふ)一生懸命読むだけ。読んで何を聞いているのかなぁと考える。

く)何か書き込むとかは?

ふ)してません。勘違いしてはいけない事なんかは書きました。引っかけ問題みないなものあるじゃないですか。そういうのは、線を引いたりする。

く)書くときに、もう一回設問を見ながら書くわけですよね。その時に要素紐付を見ながら書いていく感じですか?

ふ)最初に与件を色分けしてしまうんです。真似しちゃダメですよ、私の勝手なやり方だから。それで先に色付けされている、例えばオレンジの問題だったらオレンジのところだけ読み直してキーワードは何かなぁと書いていくんです。

く)読むのが速いのと色分けの精度に自信があるからできるんですね。

ら)最初のところの紐付がしっかりしているから、あとはココとココをしっかりまとめるみたいな感じですね。くれよんはどうしてたの?

く)僕は事例毎にやり方が違ってるんですけど。まず最初にやるのが、問題が例年と同じかどうかを見ます。問題傾向に対するアジャストの時間をとって、それからの手順は同じですね。問題を読むところから始まるわけですけど、ここで問題を精読して解答の骨子まで作っちゃう。それで解答の骨子の間に入れる要素を後から探しに行くだけ。

ら)設問文の色分けとかしないんだ。

く)しない。

ら)紐付しないの。

く)段落番号くらいは付けときます。とにかく解答の骨子を先におこしておいて、例えばこれはチェック模試の例ですけど「競合に対するB社の具体的差別化のポイントは」というのをじっくり読んで、「○の競合に対して、□して△して差別化する」っていうところまで持っていけばいいやと。そこまで問題を読むところで作っておいて、この間の○□△だけを探しに行くんです。

L)え~すごい。

ふ)(lac_coさんに)ね、ノウハウ持ってるでしょ。僕持ってないから。あ~でも確かに、新規事業だったら、この要素は欠かせないというのは覚えていったような気がしますね。

L)誰に何をどうするとかですね。

く)誰に何をどのように、がベースですね。多分よく本を読まれているので、その辺のフレームは沢山もっているんだと思うんですけど、それを使って書いているんですね。

ふ)(くれよんの解答やメモを見て)こんなに緻密に自分はやってないもん。なんか、もがいてたことしか記憶にない。

モヤモヤからの解放?

L)そのもがいていた状態から、靄が晴れたというか。

ふ)いや~、晴れない晴れない、全然晴れない。模試で1位だったじゃないですか。でも何で1位かわからないし、やってたことが間違えてなかったなんて自信はないし、誰も教えてくれないし。

L)ちなみに、何処に靄を感じていました?

ふ)さっきの2点ですね。素直に抽出することと、各要素について因果を考えて考えて考えて繋いで解答するという点ですね。

L)素直に抽出するって、全く同じ単語を使うっていうことじゃなく、ある程度抽象化して書く必要があると思うんですけど、そのために何かしていましたか。

ふ)それはあまり意識しませんでした。抽象化するにしても書いてあることを書けばいいんだから、書いてないことを書かないようにすれば良いんじゃないですかね。全然書いてないことを書いたら、ここの部分じゃないでしょ、って出題者に言われてしまうので、私はここから書きましたってレベルで書いてあげればいい。でも凡人だから、完全には捉えられないから、ちょっと他の部分も入れ込んで部分点も取りにいったりするんだけど。

ら)進捗度合、つまりどの程度自分ができるようになっているかっていうのは、どのように判断していたんですか。

ふ)やっぱり、同じ20点でも間違えた原因がわかっているか、わかっていないかですよね。少なくとも、最後の頃には間違えた原因が与件に書いてないことを入れてしまっただとか、論理破綻しているだとか、わかりましたから。だからそれを修正すればいいと。

ら)どこかのタイミングで、これなら(2次試験も)大丈夫そうだっていう感覚はありました?

ふ)謙遜なしに、2次については一切なかったです。ありました?

く)2年目には。

ふ)すごーい。

く)確実に合格するところまで仕上げないといけないと思ってましたから。やっぱ、試験に落ちるってショックなんですよ。

ふ)その意味では、最初の方の演習で20点だとか取るじゃないですか。それが既にショックなわけですよ。このヤローと思って、間違えたところを素直に直していきましたね。

く)大きく違うのは、僕は素直さが欠けていて(一同笑)、1年目は2次事例の捉え方を「得点ポイントなんて、いろいろ違うんだ」という認識までは良かったんですけど、「採点者も違うんだし得点ポイントが何処に行くかわからないじゃん。だから俺の好きに書く」ってなって失敗したんですね。

ふ)もし実際に事例企業に入って本気でアドバイスするなら、模範解答みたいなことは私も書かないと思うんですね。でも試験なんだから、素直に素直に!って考えてやりましたね。赤ペン先生のアドバイスを素直に聞いて。

ら)そのアドバイスをまともに受けるかどうかですよね。

ふ)受けちゃう、受けちゃう。(笑)

ら)そこがいいんですよ。正解を導くためのコメントを書いてくれているのに、単に「ここの点が足らないよ」とか「あなたの解答はここが悪いんだ」といった逆のイメージでとらえてしまって、振り返りの起点にすることができない人が多いんだと思うんです。

ふ)ああ、勿体ないですね。

事例毎の違いについて

ら)事例I、III、IIIの違いは意識しましたか。

ふ)それなりにしてた気がしますね。事例Iなら組織・人事、組織・人事って言ってから取り組んだし、IIはあまり考えなかったですけど、IIIの時には自分は製造業だからそれをイメージして。工程改善とか。本番でも出ましたね。

く)事例数は、相当解いているわけですよね。過去問と2次パックの分まで解いているから。2次オプションゼミは受けましたか?

ふ)受けてません。

ら)2次の通常講義が終わってから試験までの1ヶ月は何をしていたんですか。

ふ)過去問をやってたら、時間が全然ない状態でした。

ら)他社模試はうけました?

ふ)LECの模試は受けました。でもあんまり成績は良くなかったです。

く)私は2次はMMCを受けたんですけど良くなかった。

ら)私もMMC受けた。

L)皆さん何でその予備校の模試を選んだんですか。

く)スケジュールが合ったから。

ら)ぎりぎりまでやってたのと、場所がリバティータワーで本試験会場になりそうだったから。下見を兼ねて受けたのに、結果的には本試験の場所は違ったんだ。sweat02だからほとんど役にも立たなかった感じですね。

学習で心がけた点について

ふ)お二人とも、(2次対策として)変にテクニックにはしるのは良くないって言ってたじゃないですか。私もそれはそう思うんです。

く)テクニック系のやり方が何で成立しているかというと、とにかく強引でも一定の解答まで持って行っているという点。スゴイことは確かで、そういう手法で合格者数が多く出るのも、そこに由来するんだけど、でもその結果だけをHow To本を読むように、その過程を理解しないまま結果だけを拾っていく人が何かね・・・。

ら)合格証だけ欲しい人なら、それでいいんだろうけど。

ふ)あ、そこはだから、本当にそう。私も合格証だけが欲しいわけでは無いので、もちろん合格したいですけど。目標が人によって、コンサルタントになりたい、独立したい人と、そうではなくて、マネージメントになりたいという人がいるけど、自分はマネージメントになりたいんですね。だから中途半端な知識をつけても何の役にも立たないので、やっぱり、勉強するんだったら、広く浅くの試験ですけど突き詰めたいgoodんですよね。その意味では、(合格を目指すための学習としては)効率が悪かったのかもしれないですけど。

ら)それは特にスト生の多くが悩むところだと思いますよ。合格はしたいけど、ちゃんと勉強したい、面白いし。でも、ちゃんと勉強すると合格するためには、ちょっと遠回りしちゃうんじゃないかって。ふんわり名人さんは優秀だから迷わなかったかもしれないけれど、私は結構葛藤しましたよ。

ふ)葛藤しますよね。でも、テクニックだけで、そんな浅い考えで受かるもんなんですかね。不思議で仕方がないんですけど

ら)受かる人もいるんですよ。ま、それが予備校のノウハウでしょうから。スゴイところではありますね。でも、そうやって受かってしまった人って半年くらいしたら診断士って名乗れなくなるんじゃないかな、なんて余計なお世話だけど。

く)フレームワークっぽいものを多く持って使うんだけど、その作成プロセスを知らずに結論だけを知ってもね・・・。それで3年4年同じようなところにハマってしまっている人もいますしね。

ふ)私は3年4年合格しなくてもいいと思っていました。何故なら、診断士の勉強をテクニックを磨くことじゃなくて普通にやってれば、マネージメントを勉強する最短コースだと思いますから。その間は確実に前進しているわけですし、だから何年勉強してもいいと思います。

く)その目標設定の違いは大きいかもしれませんね。勉強を楽しんでやれている人は得るものが多いでしょうね。

sagittarius sagittarius sagittarius

最高の経営者shineになるという目標に向かって、現在でも努力を続けておられるふんわり名人さん。驚くほどに謙虚で素直な方なんですね。その考え方から学習への取り組みまで、本当に感心させられることの多かったインタビューでした。

そしてその驚くまでの素直さが、ふんわり名人さんの2次試験対策における最大の武器なんだと納得したくれよんらいじんでした。

ふんわり名人さん、lac_coさん、本当にありがとうございました。happy01

さあ、本番まであと数日。まだまだ力を伸ばせる時間は残っています。
最後まであきらめず、楽しんで学習を続けてください。

では、今日はこれまで。motorsports

by らいじんthunder

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Sランクインタビュー・ふんわり名人さん(後編2)”へ9件のコメント

  1. yamada より:

    今度は2011年のTAC模試で351点をとったYさんの勉強方法などを紹介していただけませんか?なんと、事例Ⅲは100点です。びっくりです。

  2. lac_co より:

    ふんわり名人さん
    先日は貴重なお話聞かせて頂いて、ありがとうございました。ふんわり名人さんの素直で実直な勉強への姿勢は、若輩者ながら大変感銘を受けました。

    応援して頂いたのがとても嬉しくてついコメントしてしまいました(*^^*)本番直前にして不安もありますが、今出来る範囲で最大限事例に向き合って来たいと思います♪

  3. らいじん より:

    ふんわり名人さん
    コメントありがとうございます。
    診断士試験合格を一通過点として、さらに努力を積み重ねられている、その目標設定の高さに私も大いなる刺激を受けた次第です。
    またもんじゃでも食べながら語り合いたいですね。
    by らいじん

  4. yamada より:

    くれよんさんへ
    回答ありがとうございました。私、TACの2次の通信受講者なので、三好さんのお話されていること以外の情報には疎い状況です。
    「テクニック系のやり方」とは、具体的には、どのようなものでしょうか?
    合格証がほしいので、まで3日もありますので、教えてください。

    1. ハカセ より:

      yamadaさま、仕事が忙しくて身動きの取れない くれよん に代わってお答えします。テクニック系のやり方というのは、このコメント欄でお伝えできる分量でもありませんし、それは受験校や講師のノウハウでもあります。ここでお伝えするのは難しいこと、ご理解いただきますようお願いします。でも、M先生の二次対策は僕は「診断の王道」だと思っていますし、何よりも大事なことは、そのプロセスではなく、事例の設問に素直に答えることです。プロセスは受験校や講師によって異なるかもしれませんが、たどりつくべき場所(ゴール)は同じです。もう二次試験は目の前ですから、雑音に惑わされることなく、これまで積み重ねてきた yamadaさんの実績と経験を拠りどころとして、等身大で事例に対応してみてはいかがでしょうか。応援しております、頑張ってください!

    2. くれよん より:

      yamadaさん
      くれよんです。再度のコメントありがとうございました。
      ハカセも言っているように、テクニック系のやり方とひと言で言っても短期で身に付く即効性howtoではないので、この時点で手を出すことは逆効果と思います。
      (であれば、皆さん2次試験でこんなに苦労しないですよね?)
      通信生ということで、色々と不安を感じられてらっしゃるのではないかと浅慮しますが、いつまでも講師ややり方に左右されるのは良策ではありません。三好先生はTACを代表する講師の一人でたくさんの合格者も出していますので、不安に思う必要はありませんよ。青く見えがちな隣の芝生を意識せず、これまで勉強したことをきちんと発揮できるように集中されることが最良と思います。
      応援しています!

  5. ふんわり名人 より:

    らいじんさん、くれよんさん、赤面しちゃうような素晴らしい記事をありがとうございました。また「勝手塾」の講師を快く引き受けて下さり、ありがとうございます。そして、現在追込み中のlac_coさん、おじさん達は合格を信じておりますゾ。

    受験生時代、私も「一発合格道場」に勇気付けていただきましたが、自分自身は、10年かかって診断士に合格したと思っています。診断士を志すはるか昔、今から10年前に、自分の力不足を痛感する出来事があり、以来、本屋に通ってはマネジメントや財務会計の本を読み漁り、勉強を続けていたため、私にとって診断士の科目の多くは「どこかで勉強した」ものだったからです。

    診断士の勉強を進めるにつれ、もっと早くこの資格を知り、勉強を始めていれば、あのときの仕事で活かせたのに!と悔やむことも多々ありました。一発合格は理想ですが、勉強を続けている限り、ゴールに近づいていることに変わりはありません。そして合格の先に、新たなゴールを決めるのは自分自身です。
    試験まであと少しですが、最後まで頑張っちゃいましょう。私も自分の目標に向かい、受験生の皆様に負けないよう勉強を続けます。

    フレー!フレー!受験生ヽ(^o^)丿

  6. yamada より:

    くれよんさんへ
    く)あれが何で成立しているかというと、しっかりとアウトプットまで持って行っているという点でスゴイことは確かで、合格者数が多く出るのも、

    文中での「あれ」「合格者が多く出るのも」とは具体的には、何を指しているのでしょうか?

    1. くれよん より:

      yamadaさん
      くれよんです。コメントありがとうございます。
      確かに意味不明でしたよね(^^;)

      テクニック系のやり方で合格する人も多いことについて会話していた部分ですが、会話をそのまま文章化したので、その場にいないと意味不明な内容になってしまいました。
      同様に(-_-)???となってしまう方も多いと思いましたので、当該箇所を修正しましたので、ご覧下さい。

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