中小企業診断士二次試験 「ふぞろい」どう使う?
心よりのお礼
一発合格道場 オンライン春セミナー2020
4月4日(土)に無事開催できました
ご参加いただきましてどうもありがとうございました
こんにちは! 等身大の独学ストレート生・金型屋のかーなです!
先日のオンライン春セミナー(略してオン春!)にご参加いただいた皆様、改めまして、本当にありがとうございました。
事前アンケート、当日のslidoを合わせてたくさんの質問を頂いたおかげで、盛会(?)と相成りました。感謝。
我々11代目としてはあっと言う間の2時間でした。
個人的には二次試験並みのスピード感で頭を回転させ、皆さまの質問にお答えしたつもりでしたが、まだまだ答え切れていない質問が山ほどあります。
ということで、11代目一同、日々道場ブログでも頂いた質問に答えていく予定です。セミナーに参加頂いた方も、参加できなかった方も、ぜひチェックしてみてください。
本日は2次試験に関する質問で多かった、「ふぞろい」の使い方について、僭越ながらふぞろい13プロジェクトに参加している身として、お答えしたいと思います。
時間のない方は3と4だけでもお読み頂ければと思います。
contents
そもそも、「ふぞろい」とは
中小企業診断士試験(特に二次試験)の勉強をした人なら一度は耳にする「ふぞろい」。
ここで取り上げるのは、正式名称を「ふぞろいな合格答案」という書籍です。
今、店頭に並んでいる最新版はこちら→「ふぞろいな合格答案 エピソード12」
他にも、同友館さんからいくつかの「ふぞろい」シリーズが出ておりますが、これについてはふぞろい12メンバーでもあるかわともさんの、こちらのまとめ記事がわかりやすいです。
「よくわかる!ふぞろい書籍一覧表」 by10代目かわともさん
「ふぞろい」の特徴は、なんといっても実際の受験生から頂いた、膨大な数の再現答案を分析していることです。
昨日のべりーの記事にもありましたが、再現答案(必ず採点結果がわかるもの)を収集して見比べるのは、二次試験の鉄板の勉強方法です。
それを大量のデータをもとに行い、まとめているのが、「ふぞろい」シリーズの分析結果です。
実際に試験を受けた先輩たちの戦いの記録が反映されているという点で、多くの受験生が信頼を寄せるのも頷けます。
「ふぞろい」の目次は以下のようになっています。(ふぞろいな合格答案 エピソード12を参照)
第1章 巻頭企画
第2章 ふぞろいな答案分析~実際の答案を多面的に分析しました~
第3章 合格者による、ふぞろいな再現答案~80分のドキュメントと合格者再現答案~
第4章 合格者による、ふぞろいな特集記事~2次試験に臨む受験生に贈る勉強のヒント~
具体的にどうやって使うの? ということについては、私自身の経験をふまえてご紹介したいと思います。
センスのなかった私の「ふぞろい」の使い方
どうにか1次試験をパスした後、道場ブログで「ふぞろい」の存在を知り、あわててエピソード12を購入しました。
パラパラとページをめくり、第2章に過去問の採点基準が載ってるじゃん! と嬉しくなった私は、以降、試験本番まで「ふぞろい」を次のように使います。
①過去問を解いたら、第2章 ふぞろいな答案分析に載っているふぞろい流採点基準をもとに自己採点をする。
②その後、第2章の解説を読み、自分に足りなかった視点や、与件文にあるのに見落としてしまったポイントを洗い出して反省ノートにまとめる。
③一通り過去問の復習をして疲れたら、第1章、第3章、第4章を読み物として楽しく読む。
……全然活用できてないですね。
第2章しか全力で向き合ってません。
いや、第2章はこれで良かったのですが、他の章、特に第3章 合格者による、ふぞろいな再現答案~80分のドキュメントと合格者再現答案~ をただの読み物にしてしまうのは、非常にもったいない使い方です。
それは、ふぞろい13プロジェクトに参加してみて、痛感しました。
今だから言える「ふぞろい」はこう使う
「ふぞろい」には二次試験突破のために必要な知識とノウハウが詰まっています。
ざっくり言うと、受験生が必ずと言っていいほど使っている分析パートの第2章は知識面、合格者の80分間のドキュメントと再現答案が載っている第3章はノウハウ面、第4章は知識・ノウハウ両面の強化に有効だと思います。
これから「ふぞろい」を使って過去問の答え合わせと復習をする方におすすめの使い方は、以下の通りです。
①過去問を解いたら、第2章 ふぞろいな答案分析に載っているふぞろい流採点基準をもとに自己採点をする。
→二次試験の過去問を初めて解いた方は、おそらくここで軽く絶望します。
大丈夫です、みんなが通る道です。
②その後、第2章の解説を読み、自分に足りなかった視点や、与件文にあるのに見落としてしまったポイントを洗い出して反省ノートにまとめる。
→この時、特に知識面で抜けていたものや、自分の書いた答案では意味が不明瞭なものはないかを厳しくチェックする。
目安として、「みんなが書けていることを書く」「みんなができている問題で確実に得点できる」ことを一つのマイルストーンにします。
「みんなが書けていること」は 「解答ランキングとふぞろい流採点基準」を見ればわかります。
ここですね。(ふぞろいな合格答案 エピソード12より抜粋)
「みんなができている問題」は、設問ごとの「難易度」でわかります。
ここです。(ふぞろいな合格答案 エピソード12より抜粋)
これは、最終的に★2つの「勝負の分かれ目」まで得点できるようにします。
真偽のほどはわかりませんが、一説には相対評価とも言われる二次試験。
みんなが書けていることを書き、みんなが解けている問題をミスなく得点する、これを4事例とも達成することが、まずは合格のために外せない要素と考えるべきと思います。
③合格者と自分のノウハウ面のギャップを知るため、第3章(合格者による、ふぞろいな再現答案)の該当の事例を6人分全部読む。
→このパートは、試験会場で実際に合格者が考えたこと、やったこと等がかなり細かく書かれています。
例えば、与件文や設問のどこにチェックを入れたか、どんな風に与件文と設問を紐づけたか。
その事例において、ルーティンにしていた作業は何か。
後回しにした設問や、捨てることにした設問は、どんな状況でどんな情報をもとに、その判断に至ったのか。
6人分のノウハウを読んだところで、「これ、自分は既に全部できている」と言える人は、かなり少ないのではないでしょうか。
盗みましょう。先人のノウハウを。
パクリましょう。パクってカスタマイズしましょう。
さらに
④第4章(合格者による、ふぞろいな特集記事)で知識面、ノウハウ面をさらに補強
→このパートには、第2章、第3章に入りきらなかった情報が詰め込まれています。
「ふぞろい12」を例にとると、勉強方法や答案をもっとブラッシュアップする方法など。
ここも、パクってカスタマイズです。
さて、ここまで徹底的に「ふぞろい」と向き合うと、かなり体力的にも精神的にもかなり疲れると思います。
そこでようやく
⑤巻頭企画やコラムでなごむ
→息抜きやモチベーションアップに効きます。
なんだかんだ、ふぞろい13のメンバーも「ページ下部の一行コラムが好きだった」という人、多かったです。
以上が、ふぞろいを使い倒す、おすすめの活用方法です。
ふぞろいを使うメリットとデメリット
メリット
①合格者の答案の「幅」と、自分の答案の現在地が掴める
最大のメリットは、「各事例200以上の再現答案を分析したからこそできる、リアルな受験生の答案の実態把握」と「自分の書いた答案を母集団と比較できること」だと思います。
ふぞろいな合格答案プロジェクトでは、毎年、試験を受けた方から多くの再現答案を寄せて頂いており、その数は250以上に及びます(仮に250人から4事例分集まると、4×250=1,000件の再現答案が分析の元データとなります)。
さらに、再現答案の評価(合格、A、B、C、D)と合わせて分析を行うため、「多くの合格+A答案に書いてあったことは何か」「合格+A答案にあって、C答案になかったものは何か」といった分析が可能になります。
念のためにお伝えしておくと、このキーワード分析は、独自のノウハウによるかなり客観的なものです。
プロジェクトメンバーも人間なので、ついつい自分が書いたキーワードを推したくなるのですが、そこは分析ルールにより見事に弾かれます。
あくまで、リアルな答案を客観的に分析し、読者の皆様にお伝えするスキームになっていますので、ご安心下さい。
さらにさらに、キーワード分析を通して、合格答案やA評価の答案の「幅」もある程度把握できています。
毎年合格者が900名~1,000名程度いるとして、全員がぴったり同じ解答を書いているわけではありませんよね。
それでも、250以上の(令和元年度は過去最高数だったとか!)再現答案のおかげで、「だいたいこの辺りのことを書いている答案が、合格ラインらしい」という推測が可能になっているわけです。
そのため、ふぞろい流採点基準で自己採点をしていくと、
合格答案+A評価答案/B答案/C答案以下がどんなものか、大体の「幅」が分かり、
自分の答案と比較することによって、相対的な自分のポジションや足りないものが分かる
というメリットがあります。
採点基準も模範解答も公表されない二次試験において、これはかなり画期的なことだと思います。
②合格者の答案を見て、「これならできるかも」と勇気が出る
個人的には、これも重要なポイントでした。
予備校が出している模範解答って、「80分でこんなの書けません……」としょんぼりしちゃいませんか?
確かにその模範解答から学ぶことはたくさんあるのですが、ベンチマークとしては使いづらい、というのが大半の受験生の本音ではないかと思います。
その点「ふぞろい」に載っている再現答案は、合格者が当日80分の中で書いたものです。
洗練度では予備校の模範解答に劣るかもしれませんが、受験生が目指すラインとしては、より「これならできそう」と思える内容になっています。
③つまづきやすいポイントも確認できる
第2章(ふぞろいな答案分析)でも、第3章(合格者による、ふぞろいな再現答案)でも、実際に試験を受けた人がミスしたところ、多かった勘違い等もリアルに記されています。
(第2章の方では、キャラクターの会話部分に盛り込まれています。)
多くの人がつまづいたポイントとその対応策を押さえることで、より安定的に得点できるよう、80分間のパフォーマンスを仕上げていくことができます。
デメリット
「ふぞろい流採点が完璧な採点基準である」とは誰も言えないこと。
これにつきると思います。
ふぞろいのデメリットというか、「限界」と言った方が現実に近いかもしれません。
ふぞろい流採点では、独自のノウハウをもとに「キーワード」に基づく採点方法を採用しています。
つまり、「◎◎というキーワードが入っていれば5点、△△というキーワードが入っていれば3点」というように、キーワード積み上げ式で自己採点をする仕様になっています。
毎年5,000名程度が受験する資格試験ですから、なんらかの採点基準があるはずで、キーワード加点方式というのは常識的に考えて有り得る基準だと思います。
ですが、あくまで二次試験の採点方式や採点基準はブラックボックス。
受験生から寄せられた再現答案のみを手掛かりに、なるべく客観的にキーワードを抽出し、配点を設定している「ふぞろい流採点基準」と全く違う手法がとられている可能性もゼロではありません。
ふぞろい流だと必然的に、キーワードを多く盛り込めた答案が高得点になりがちですが、実際に高得点をとった方の再現答案は、むしろ論点が絞られてシンプルだった、なんてのもわりと聞く話です。
「キーワードが正義!」と思い込んでしまうと、人が読んでわかりづらい答案を書いてしまうリスクは、確かにあります。
それを頭に入れたうえで、「どうしたら上位20%に入れるか=合格できるか」を掴むためにふぞろいを活用するのがよいと思います。
なお、令和元年度の二次試験を分析した「ふぞろいな合格答案 エピソード13」は、アマゾンで予約を開始した模様です!
アマゾンのページはこちら
発売は6月24日と2ヶ月以上先ですが(予約はやいな……)、初学者の方も2年目以上の方も、ぜひチェックしてみてください。
いかがでしたでしょうか?
明日はいけちゃんの登場です。
ではでは、引き続き一緒に勉強頑張りましょう~^^
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