【合格体験記】海外赴任からの3度の自費帰国受験で合格!! MASAさん
みなさんこんにちは!ちこまる(仮)です。昨日は東京は雪模様でしたね。こんなに寒いのにちこまる(仮)家は先週までエアコンが壊れていて、布団をコタツのようにして過ごしていたんですが、昨日は新品のエアコンを酷使しても寒かったです。
インフルエンザも結構流行っているみたいで、子供の保育園でも欠席が出始めています。みなさんも体調にはくれぐれも気をつけてくださいね。
本日も2名の方の合格体験記をお届けします!お一人目は、海外に赴任されながら、試験のタイミングで帰国された、MASAさん。海外に暮らしながらも教材を確保し、見事合格を勝ち取られました!
お二人目、効率重視&家庭重視型のふぃんさんの体験記は、こちらからどうぞ!
==========ここから寄稿==========
(0) 受験生情報
名前(HN):MASA
年齢:49歳
職業:会社員
業界:総合商社
(1) 自分の診断士受験スタイルを一言で表すと
海外赴任からの3度(一次1回 二次2回)の自費帰国受験で合格
(2) 診断士に挑戦した理由・きっかけ
- 現状への危機感
- 自分の差別化
- 会社に依存しないキャリアプランニング
- 一生涯働けるキャリア形成
2度の転職を経て現在は大手に属する総合商社にいますが、年齢を重ねるにつれ、会社の中での自分の位置は会社の中でしか通用しない、激動の時代にどんな組織であっても危機に陥る可能性がある、組織に(完全には)身を委ねず自分の市場価値を維持し、第三者に証明し続けることがこの不安への対応策、という思い、および一生涯仕事をしていくために自分の知識をきちんと証明するものが絶対に必要、という思いから中小企業診断士を目指しました。
(3) 学習開始時の知識・保有資格・得意科目・不得意科目
フィナンシャル技能士1級。この試験は特に1次の筆記試験が難関。4回の挑戦を経て通過、6月に2次試験(面接)を経て取得。
将来的に診断士と併せて活用したいと思っています。
(4) 学習スタイル
1次試験:独学
2次試験:通信・勉強会
(5) 合格までの受験回数、学習時間とその作り方
1次試験 | 2次試験 | |||
教材・学習時間 | 結果 | 教材・学習時間 | 結果 | |
1年目
(H28) |
通勤講座
(現スタディイング) TAC診断士講座(通信) 800時間 |
合格
自己採点417点 情報3点嵩上げのお陰か合格 |
TAC二次試験直前
(通学) タキプロ勉強会
200時間 |
不合格
事例ⅠB 事例ⅡB 事例ⅢC 事例ⅣA/計 (データ手元にないが開示請求の結果210点程度だったと記憶。) |
2年目
(H29) |
(未受験) | – | タキプロ勉強会 | 不合格
事例Ⅰ47 事例Ⅱ45 事例Ⅲ65 事例Ⅳ68/計225 |
3年目
(H30) 海外 赴任中 |
過去問完全マスター(同友館)
500時間 |
合格
自己採点409点 法務8点嵩上げのお蔭か自己採点ミスか合格 |
独学(H13年以降のすべての過去問)
タキプロWeb勉強会 400時間 |
不合格
事例Ⅰ52 事例Ⅱ60 事例Ⅲ56 事例Ⅳ51/計219 |
4年目
(R01) 海外 赴任中 |
(未受験) | – | MMC通信講座
350時間 |
筆記試験合格
得点開示請求 準備中 |
(6) 合格までの学習法
- 一次試験
ひとえに物量だと思います。
テキスト(TACのスピードテキストをオークションで購入)を理解し、ひたすら過去問演習の繰り返し。
大手予備校のDVD教材を買い集め、通勤講座(現 スタディイング)とともにすきま時間に流して学習していました。特に通勤時間や週末の子供送迎時のクルマ運転中など、ありとあらゆる時間を使って学習しました。
自分で纏めノートを作成し何度も書いて反復練習で理解を深めていました。努力した分だけ確実に実を結ぶので時間をかけるのがもっとも近道だと思います。初受験の初年度はほぼ100%一次試験に注力しました。
- 二次試験
1年目-2016年)
一次試験後にTACの通学直前講習に通学。毎回の演習の採点結果は20点~40点など全く的外れな内容。タキプロ勉強会にも参加するも自分の答案のあまりにも低いレベルに愕然。ポイントも全く把握できないまま本試験に突入、当然のように不合格。
2年目-2017年)
タキプロ勉強会にほぼ毎回出席。それなりの答案が書けるようになってきて何度か勉強会のベスト答案に選ばれるようになってきたものの、自分の中ではまだ安定感なく問われたことに対して解答を意識的に書いている、というよりはどこかで見たきれいな解答を真似しようという意識で解答を作っていた感あり、まだふわふわした印象。勉強会には出席者の中で3番目に多く出席していたようでしたが、本番では自分の軸が見えず悪い予感通り敗退。
3年目-2018年)
3月に海外赴任が決まりました。今回の受験は1次試験からの受け直しだったので8月までは同友館の過去問シリーズのみに絞り込み2回転させました。
1次合格後はとにかく過去問に取り組み、平成13年度分から全部解き直し。同時にタキプロWeb勉強会に参加、先輩方からいろんなアドバイスを頂きました。かなり常連だったのではないかと思います。制約条件はどうだの、どういうレイヤーの設問だの、何を解答すべきか、など設問を解釈する過程もすべて勉強会の投稿に記載し、自分の中で思考を見える化しようと努力してきました。それでもきちんとした解答が書ける絶対の自信はなく、本試験では事例Ⅰから振り回されてまともにできなかった印象。結果はこの回も不合格。
4年目-2019年)
令和に替わり、心機一転合格に向かって挑戦しようと思い、試験関連データ格納の電子ファイルのフォルダもすべて「中小企業診断士合格年度○○」と名付け、いい答案が何かがおぼろげながら掴めていた感じもあったので、合格を強烈に意識するようにしました。合格率に定評のあるMMC通信講座を受講、課題及び再答案をすべて期限内に提出、提出した内容は解答解説に基づきやり直し、模範解答との徹底比較を行い、差異を徹底分析、どんな知識、切り口が欠けていたか、振り返りました。
設問が聞いていることは毎回ほぼ同じ、したがって事例企業が変わっても根底を流れる思想はほぼ同じ、したがって解答もほぼ同じ内容になる、という法則を発見。これがわかってからはかなり安定的な合格答案が書けるようになりました。試験直前の1か月も過去問ではなくMMCの過去にやった問題に取り組み、模範解答の要素が自分で書けるようになるまで取り組みました。
(7) 学習時・受験時のエピソード及びこれから合格を目指す方へのアドバイス
① 学習時・受験時のエピソード
- 2016年度1次試験
試験後に自己採点するもトータルで417点で合格点に3点足りず。
あと1問正解しておけば、と悔やむも後の祭り。
合格発表で経営情報システムでまさかの得点調整で合格。
- 2018年度1次試験
海外駐在中に一時帰国し受験。コストも時間もかかっているので背水の陣で受験。かなり前から残っているマイルを使って航空券を手配し受験。自己採点するもトータル409点で全く合格点に届かず、暗澹たる思いになる。
合格発表で今度は経営法務がまさかの8点もの得点調整。それでも3点足りないがなぜか合格。心あたりは運営管理でマーク漏れしているかもしれない、と思い採点から除外していたが実はマークされていたかもしれない、というもの。いずれにせよまたしても辛勝。
- 2019年度2次試験
-大手予備校の4段階サービスで再現答案を投稿、結果は事例Ⅰ B 事例ⅡC 事例Ⅲ C 事例Ⅳ B というもの。これはかなりショックでした。今年もダメかも、と少し自暴自棄になりかける結果でしたが、その後、他の予備校から62点、61点、63点、72点、と及第点を貰ったことで自信を回復、今回はいけるかもしれない、という思いで合格発表を待っていました。
息子の高校受験のため駐在国からシンガポールに向かう機内でちょうど日本時間10時になったためWebで確認。iCloudに受験票を撮影して格納してあったので受験番号を照合。確認するも自分の番号はなし。あ~今年もダメだったか、家族にどうやって申し開きしようか、と暗澹たる思いで機内で過ごす。少しして手持無沙汰でiCloudの写真をめくっていると別の受験票の写真が出てくる。もしや、と思って確認するとさっき見ていたのは昨年の受験票だったことがわかり、再度確認してみた結果無事番号を発見。やっと筆記試験受かった、と安堵したのが正直な感想でした。
不合格を続けた3年間と合格した今年との明確な差は「自らの答案の再現可能性の高さ」だと思います。何を書くべきか、何を問われているのか、過去にはどういう解答が合格答案だったのか、を確実に身につければ受かる試験であることがわかりました。
② これから合格を目指す方へのアドバイス
精神的な部分(例 最後まであきらめない、など)についてはいろんなところで書かれていますので特に私から言うことはないと思います。
それよりも皆さんはどうやったら合格を勝ち取れるか、という点のほうが関心あると思います。長かった受験生活の中でこの試験の対応に関して感じることは1点のみ。それは「解答のパターン化」という点です。
初見の与件から解答根拠を探してから答案を構成するのではなく、自分の中で解答パターンをストックしておいてそれを事例文に併せて解答にするということです。合格年度はこの点に気づき、安定的な解答を書くことができるようになりました。特に平成13年から現行試験制度になって20年近く経過し、過去問のストックも多く、試験機関の考え方を確認する情報はかなり豊富に揃ってきていると思います。その中のエッセンスを抽出するイメージで過去問を研究するのがいいと思います。
ぜひ頑張ってください
==========ここまで==========
いかがでしたでしょうか。特に二次試験の勉強は、自分に合った方法かどうかを常に確認しながら、軌道修正をされてきたプロセスが印象的でした。回答のパターン化が大事だとわかってから、安定的に得点出来るようになったとのこと。これは本当に、おっしゃる通りだと思いました。
診断士として問われている内容が毎年のように変わっていたら試験として成立しませんし、企業が変わってもそのスキルをきちんと発揮できることが大切です。
様々な教材を試したからこその違い・共通点の発見にも繋がっていて、読み応えのある体験記でしたね!
MASAさん、改めまして合格おめでとうございます!
以上、ちこまる(仮)でした(^-^)
はじめまして、やすさん。
むしろその様な中で、学習を継続している事に敬意を表します。
あくまでも私の場合ですが
【モチベーション】
私の場合、現状を変えたい事がむしろモチベーションになって、学習を継続出来ました。合格して、会社を辞めても生きて行けるようにしてやる!とムチを入れていました。
泣き虫なので、何度も涙を流しながら続けていました(笑)
ただ、心と体を壊さないように息抜きはしてくださいね。
【学習時間】
通勤時間や昼休み+夜に1時間と休日に5〜6時間取れませんでしょうか?
そうすれば、時間的には合格レベルに達することが出来ると思います。やすさんの場合は、これまでの蓄積もありますから。
【最後に】
3年間、仕事と勉強を両立する事は大変だったと思います。だからこそ、もう一踏ん張りして、今年で絶対合格しましょう。そしたら、また別の事ができます。
ひでさん
ありがとうございます。
仕事いつでも辞めれるように、準備します。
ひでさん
コメントありがとうございます。現状を変えたいという気持ちは、大きなエネルギーを秘めていますよね。
ひでさんはそれを上手に活用されて、合格を勝ち取られたことと思います。
きっと診断士としても活動のイメージがおありなのではないでしょうか。今後も応援しています!
合格体験記、毎日読ませていただいております。
このような中、ネガティブな投稿となりますが、みなさんどのように乗り越えたか知りたく、質問させてください。
状況
毎日9時頃まで12時間働く。
工場にてライン勤務。(いわゆる肉体労働)
正直、体力持たず、現状学習時間確保できておらず。
学習期間3年。経済、中小合格。
昨年、財務、運営、情報は、あと一マークで科目合格だった。(この結果が、むしろ諦めるのは、もったいないか、という心境を引きずる)
知りたいこと
体験記読ませていただくと、合格者は、ON/OFFの切り替えがうまいのかと
どんな状況でも、やりきるために、工夫されたこと、職場内で溜まるストレスをどう自身の自己啓発の力に変化させ、乗りきったかを教えていただきたい。
甘えた思考であること、そんなこと自分で考えろ、といわれること承知ですが、みなさんの工夫を知りたく、投稿いたしました。
やすさん、コメントありがとうございます。
長時間労働の中で、勉強時間を捻出する生活を3年も続けられたこと、まずは本当に尊敬します。
わたしの本業は働き方関係なので、そちらでもお力になれたら!と思いますが、
まずはご質問いただいた内容にわたしが感じたことをお答えしますね。
1.オンオフの切り替え
たしかにおっしゃる通りです。わたしも育児中でしたので、やる時はやる、やらない(やれない)ときはすっぱり諦めて寝る、という生活でした。
睡眠学習にもならなかったので笑。
2.やりきる工夫
わたしの場合は人に、診断士に受かってやるぞ!の話をさんざんしてました。人に言うことで、自分の心にも言い聞かせていたように思います。
また、学んだ内容も人に聞いてもらって、質問も受けながら定着させました。
自分がなぜやりたいと思ったか、資格を取ったら何をやりたいのかは、長期になればなるほど問われる側面です。
合格したい!と思った時の思いを形にして、いつも目につくところに置いておくといいと思いますよ。
ちょっとしたコツですが、文体は現在進行形や過去形がおすすめです。
例えば診断士として全国の製造業の支援に関わり、身近に相談に乗ってもらえる存在として貢献している、などです。
3.職場でのストレス昇華方法
仕事柄、職場にストレスを抱える方を数多くみていますが、総じて言えるのは「現場が本来あるべき姿とかけ離れている」と言うことかと思います。
本来はこうだ、というのが描けない人も多くいらっしゃることを考えると、やすさんの見立ては価値があると感じました。
とくにやすさんは製造業ですから、運営管理の学びが深まれば深まるほど、あるべき姿が明確になり、よりストレスが溜まるということもあるでしょう。
企業内診断士さんでも、資格取得をきっかけに経営管理を携わる部門に異動され、抜本解決を図ったお話もよく聞きます。
やすさんの憤りは、診断士を取得すれば解決できるかもしれませんね!
わたしも製造業への思いがある者の一人として、応援しています!
ちこまる(仮)さん
ありがとうございます。
細かい内容の記載を控えていたにも関わらず、コメント内でのご指摘がたいへんするどく、そして納得しました。
ひでさん、ちこまる(仮)さん、診断士の世界に気持ちを引き上げてくださり、ありがとうございます。
やすさん
お返事ありがとうございます。鋭いコメントとのこと、お褒めいただきありがとうございます。
運営管理にせよ、事例3の学習にせよ、かなり具体的なお話が出てくるのが特徴だと思います。
在庫はない方がいい、生産計画はこうした方がいい、という、教科書的な内容と現実にはやっぱりギャップがありますよね。
ただ、「理想はそうだけど、現実はちがうんだよね」と諦めてしまえばそこで終わってしまうことも事実です。
やすさんの学びの原動力に、今をなんとか変えたい!という思いが乗ってくれば、コンスタントに勉強できたり、不足感を感じることも少なくなってくると思いますよ。
「非製造業で働いているから事例3が苦手」というのもよく聞きます。逆にやすさんは、現場の実情が痛いほどよくお分かりでしょうから、その点は間違いなくアドバンテージになりますね!