事例Ⅳが重要な理由

こんにちは。wackyです。

受験機関での演習も一回りしてそれぞれの事例の特徴が何となくわかったかと思います。そんな時期の記事として、今回は「事例Ⅳの重要性」を取り上げてみようと思います。

先日のセミナーでは「ストレート生にとって事例Ⅳは大事」というテーマでプレゼンさせていただきました。多年度生にとっても事例Ⅳは重要なのですが、ストレート生にとっては超・重要といえます。なぜそんなことが言えるのかということをまとめてみます。

1.武器を手に入れる

あえて言うまでもないと思うのですが、2次試験は「相対評価」だと考えられます。協会からは明確な合格基準が明示されていますが、ここ最近の合格者数を見る限りだと「約1000人程度を合格させたい」という狙いがあり、「なんらかの採点基準」により得点をつけ順位づけした結果で合格者数を決めているのではないかと考えられます。

さてここで、先日のらいじんの記事の図を再度みてほしいのです。

S、A、Bランクとあります。

Sランクは2次試験を分析し論理的な対策を行い確実に合格答案を書ける人たち。ほとんどはくれよんのような多年度生です。この中の人たちは当日精神的(極度の緊張や不安など)な事故でもない限りは高い確率で合格できます。

そしてAランク。ここが最大の激戦区です。ここはほとんどのストレート生とSランクには至っていない多年度生の集まりです。このランクの人たちは基本的には合格レベルの能力を持っていますが、やや確実性に欠けるため当日うまく対応できた人から抜けていくというような状況だと思います。

当日の運任せでも悪くはないと思いますが、少しでも合格確率を高めるためにはどうすればよいか?それは「武器を持つこと」だと思います。

多年度生の場合は「安定した解答作成力」が武器になるでしょう。くれよんの2次道場の記事にもあるように、多年度生は「題意を外さずに要求された解答を作成する」ためにはどうすればよいかを1年かけて磨いてきました。あとは確実性を高めるために更に磨き上げることが必要ですよね。

それでは、ストレート生の場合はどうでしょうか?

ストレート生の武器は間違いなく「事例Ⅳ」です。少なくとも事例Ⅰ~Ⅲで多年度生と同様の「安定した解答作成力」を求めるのは非常に難しい選択だと思います。

ではなぜ事例Ⅳがストレート生にとって「武器」になりえるのでしょうか?

その点は次項にて解説します。

2.事例Ⅳが武器になるワケ

事例Ⅳが武器になるのは、実は多年度生の武器である「安定した解答作成力」に関係があります。そう実は事例Ⅳというのは4つの事例の中で最も安定した解答が作成できる事例なんです。

さてここで昨年の私の事例の結果を公開します。

※直前演習と最終特訓の平均点および上位%は2次本科生の平均点と上位%です。

ここで着目してほしいのは、事例Ⅰ~Ⅲと事例Ⅳの演習ごとの上位%のブレです。事例Ⅰ~Ⅲでは見事にブレまくっていますcoldsweats02。これでは安定とは程遠いですね。でも事例Ⅳはどうでしょう?気持ちいいくらい安定していますよねhappy01。この要因としては私が財務が得意だったこともありますが、事例Ⅳはストレート生でもある程度得点が計算できる事例であるという特徴のほうが大きいからと思います。

なぜ事例Ⅳにそのような特徴があるのでしょうか?

それは事例Ⅳは他の事例に比べて「要求が明確」だからです。過去問を見ればわかると思いますが、少なくとも「何を問われているかわからないsad」「何を答えればよいかわからないwobbly」ということはないと思います。

しかも計算問題は数値が合えば配点全てゲットできます。(ただしハイリスクハイリターン)こんな問題は事例Ⅰ~Ⅲにはないですよね。つまり事例Ⅳは事例Ⅰ~Ⅲと比べると、要求にこたえやすく、しかも得点がとりやすい事例であるという特徴があるので、ストレート生にとっては取り組みやすく、得点が安定しやすい事例であると言えそうです。

ちなみに事例Ⅰ~Ⅲは要求が見えにくく、解答がブレやすく、また安定した解答を作成するのにスキルが必要となるため、ストレート生には取り組みにくい(スキルが身に付くのに時間がかかる)事例だといえます。

しかしながら、事例Ⅳは難易度が高いという印象もあり「武器にならない」と思う方も多いと思います。本当にそうなのでしょうか?次項では、事例Ⅳの特徴をもう少し掘り下げて、注力すべきはどこなのかを考えてみます。

3.大事なのは計算問題?

下図は昨年の事例Ⅳの問題の構成です。

※()の数字は配点です。

H21年以以前の構成については、先日のJCの記事を参照していただきたいのですが、事例Ⅳの問題構成は大体決まっていて先の図の通りです。

これを見れば、最も注力しないといけないのは「経営分析」だということがわかりますよね。経営分析で6割、できれば7割。残りの記述で半分を取れればおそらく50~60点は計算できると思います。そして計算問題も正解できればさらに上積みできます。

記述で半分というのは難しいように思うかもしれませんが、事例Ⅳの記述はパターンがあるので対応しやすく、慣れると5割以上は安定的に得点できるようになります。

つまり、事例Ⅳで注力すべきは「経営分析と記述問題」ということなんです。

さてここで財務・会計が苦手sweat01という方に朗報flairです。実は事例Ⅳは財務・会計が苦手でも十分太刀打ちできます。その理由は先に書いた通りで、事例Ⅳは計算問題で勝負するのではなく、経営分析や記述といった計算問題ができなくても点が取れるところで勝負すればよいからです。もちろん計算問題ができるに越したことはないですが、できなくてもあきらめる必要はもちろんありません。

財務・会計が得意な方は、経営分析と記述で点を稼ぎつつ、計算問題を確実に正答してできる限りの上積みを狙いましょう。

さて、次は経営分析の攻略…といきたいのですが、長くなってしまったので次回に続きます。

今週末はTAC模試ですね。現在のあなたの持てる力を十分に発揮してください。

by wacky

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