解答作成のコツ

こんにちは。wackyです。

さて2次対策は進んでいるでしょうか。

先週の記事で振り返りシートの配布を行ったところ、大変多くの方から配布希望を受けました。私が配布した振り返りシート自体には特にノウハウはないと思っています。何を振り返ればよいかと考えれば、自然とフォーマットは決まってくると思っています。でも大事なのは、あのシートを「どう使うか」です。フォーマットを見れば、とりあえずどう使えばよいかはなんとなくわかるものですが、あのシートを使って自分が何をどう振り返るかは自分で考えないといけないと思っています。使いにくければ直してもいいし、捨ててもいいと思います。大事なのは「何を振り返るか?どのように振り返るか?」ですので、目的を見失わないでくださいね。

私の振り返りシートがみなさんの振り返りの指針になれば幸いです。

さて本題です。今日のテーマは解答をどうつくるか。特に100字や120字のような長文をどう作成するか?です。

1.長文を書くという誤解

私は元々国語力が弱いsadと思っています。よく仕事で作成する文書も「意味が分かりにくいannoy」とか「結論が見えにくいannoy」と言われていました。だから記述メインの2次試験は自分にはハードルが高いだろうと特に苦手意識shockがありました。で、実際に事例に対峙してみると、長文特に120字とか160字で記述する問題は何を書いていいか困るんですよね。それに、大体80字程度でネタ切れになるので、残り文字数は前半に書いたことの詳細な説明や追加の情報などをダラダラと書いていました。もちろん後半書いた解答は1点にもなりませんでした

そんな悩みを解決してくれたのがこんなアドバイスでした。

「長文を書くのが苦手な時は、短文をいくつか書くようにする」

これは本当に目からうろこlovelyでした。確かに20字や30字なら何とか書けていたので、100字だったら30字×3つ、120字だったら30字×4つで構成すればよいということに気づいたのです。つまり100字で1つの解答ではなく、複数の解答要素を盛り込んで100字とすればよいわけです。これが私が2次対策で最初に得た気づきでした。

この考え方を念頭に置くと、100字や120字といった長文を書く難易度が下がったように感じました。

2.要求文字数から根拠の数を類推する

さて、長文を書くためのコツをつかんだところで、次に考えたのが「要求文字数から根拠の数を類推する」ということです。先の例だと「100字を書くためには30字×3つ書く」、ということは30字程度の論点を3つ探さないといけないということだな、というわけです。私は2次対策を始めた頃は要求解釈が苦手でした。色々な可能性を踏まえて解釈するといわれても、読んだ通りとしか思えなかったのですが、先のようにいくつ論点を探さなければと思えばもう少し発展して考えることができるようになりました。

例えば、「現在発生している問題点について100字で説明せよ」なんていう問題があったとしたら…

・問題点の内容
・問題点が発生した経緯
・問題点が発生した原因

といったポイントを与件文に探す候補として考えれば与件読みも精度も上がります。

3.フレームワーク

次は、よく言われる「フレームワーク」について。2次対策では「フレームワークが大事」と言われます。受験生当時の私は正直言うとあまり腑に落ちていませんでしたcoldsweats01。フレームワークがそもそもなんなのかが理解できていなかったからなんですが。でもフレームワークは理解していませんでしたが、それに近いことはできていたと思います。ちなみに「切り口」といわれることもあります。

フレームワークというと事例Ⅱが良く例に上がります。

4P(製品、価格、流通、プロモーション)
新規事業(ターゲット、新サービス、活かす経営資源、協業者)

このように、解答を考えるうえで論点の抜け漏れをなくすために、あらかじめ論点のセットを用意しておくという意味合いで語られることが多いようです。

事例Ⅱで新規顧客開拓の方法を解答に求められたら、4Pの基本セットを基に与件文から根拠を探して回答を作成する、新規事業の内容を回答に求められたら新規事業の基本セットを基に与件文から根拠を探して回答を作成するという具合です。

このフレームワークを持っているだけで、与件文から何を探せばよいかがわかりやすくなるので2次対策ではとても有効だと思います。ただ「フレームワークありき」で対策できるほど簡単ではありません

この辺は昨年のハカセの秀逸な記事を参考にしてください。当時の私は残念ながら理解できるだけのレベルに達していませんでしたcoldsweats01

4.テンプレート

「テンプレート」とは解答の骨子をいくつかのパターンとしてもっておき、設問要求に応じて使い分け、キーワードを埋めて解答を作成する手法です。このテンプレートを多く持っている(俗にいう引き出しが多い)と、解答の構成を考えるのがとても楽になります。

先のフレームワークと似ているように思うかもしれません。フレームワークは解答の根拠をもれなく探すためのもので、ここでいうテンプレートは要求に答えるための解答形式のパターンとなります。

例を挙げると・・・

事例Ⅰでアドバイスを求めるような要求に対しては、
・現在の状況+将来の課題→改善するための施策
というパターン。
事例Ⅱで新規事業を求められる要求に対しては、
・新規事業の内容(ターゲット、新サービス、活かす経営資源、協業者)+得られる効果
というパターン。
事例Ⅲで問題点を問われるような要求に対しては、
・問題点+原因→改善策+効果(その後の設問で改善策が問われない場合)
もしくは
・問題点+原因1+原因2(その後の設問で改善策が問われる場合)
というパターン。

こんな感じです。「こう聞かれたらこう答える」みたいなパターンをいくつか用意しておけば、何を答えればよいか迷うことはなくなるので、そのパターンに従って根拠を探していくことで解答作成が楽になります。

5.短文と長文どちらが得意?

2次対策を始めた頃は長文の解答が苦手shockという人が多いようですが、2次対策を進めれば進めるほど、短文の解答が難しくなります。なぜなら長文の解答は複数の論点を盛り込めるので、根拠の選定に迷った場合は最悪全部盛り込めばいいのですが、短文の場合は根拠を特定しないといけなく「ALL or NOTHING」になりがちで難しいというわけです。

例えば昨年の事例Ⅲの第3問。情報項目を20字で2つ記述する問題で一見難しくなさそうですが、この事例では根拠の明示が不明瞭だったことから根拠を特定するのが難しく、しかも配点20点coldsweats02と非常にシビアな問題でした。長文の問題であれば考えられる根拠をいくつか盛り込んで部分点狙いができたと思うのですが、それができない厳しさに、試験会場で身震いしたdespair受験生が多かったでしょう。私も「これで勝負が決まるsign02」とプレッシャー受けまくりでした。

6.まとめ

さて「長文の解答に何を書けばよいか?」と私と同様の悩みを持つ方、少しは解決の方向性が見えてきたでしょうか?いきなり長文を書こうとせずに、いくつかの短文で構成して書こうと思えば少しは楽になると思います。また短文で構成するというのは、単に書きやすいだけではなく、解答の中に「何を(=論点)を盛り込むか?」という考え方になり、すなわち根拠を見つけ出して解答の中にどのような論理構成で盛り込むかという「解答設計力の向上」につながると思います。

今まで書いてきたような「記述難易度を下げる取り組み」を行えば、「何を書いたらいいかわからない」「マスが半分以上あまる」といった悩みは軽減できると思います。

フレームワークやテンプレートは非常に便利なツールなんですが、これだけで突破できるほど甘くないのが診断士の2次試験ですbleah。その辺についてはまたの機会に。

by wacky

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解答作成のコツ”へ2件のコメント

  1. wacky より:

    >かずぽんさん
    コメントありがとうございました。
    いきなり長文を書くというのは難しいですよね。でも30文字くらいなら一気に書けますよね?その積み重ねが100字や120字なんだと思います。
    それにどうしても根拠が1つしか見つからなければ30字だけ書いておけば、後で追加で書けるというのも利点ですよ。
    2次対策頑張ってください。応援しています。

  2. かずぽん より:

    目から鱗が…。
    短文で考えるとい視点。TTPさせていただきます!ありがとうございました!

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