H29.事例Ⅰ 過去問解いたらこうやって見直そう!!
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皆さんおはようございます、ヒロちゃんです。
9月に入り暑さも落ち着いてきた感がありますね。
皆さんにおかれましては2次筆記試験に向けて日々頑張っていらっしゃると思います。
決して簡単ではないことだと思います。肉体的にも精神的にも辛い瞬間が訪れるでしょう。
でも、そういった状況を「いかに楽しむか」これが何事においても重要だと思います。
ご自身で選んだ道ですよね?
ご自身の人生ですよね?
それならば不平不満言うのはおかしいですよね?
しっかりと自分と向き合って、自分と会話することを忘れないでください。
たまに不満や不安を言いたいときは、是非道場ブログへコメントしてください。
我々であればいつでもなんでもOKです。
さて、本題です。
本日は、過去問を取り組む際の私のやり方についてのお話です。
過去問はただ解くだけではなく、そのあとの振り返りが重要です。
私の場合は過去問を解いた後は、ふぞろいを参考にして①自己採点、②分析、③次回へ活かす。
このサイクルを回すことでなんとか合格するレベルまで実力をもっていくことが出来ました。
ということで、
具体例として昨年の事例Ⅰを題材に私の答案を分析してみました。
答案自体も、分析に関しても優秀だとはもちろん思ってはいませんが、このレベルで58点と合格圏ですので、ひとつのベンチマークにしていただければ幸いです。
設問要求
再び人気商品させた最大の要因をこたえよ
答案 20点満点中 自己採点17点
要因は①地元で人気のX社及び3種類の主力商品に絞り、社名も商品名を冠する等ブランド力を維持したこと。②地元の菓子工業組合や主要得意先から支援等、短期間で事業再建する為の外部との協力体制があったこと。
答案の中身はさておき、初っ端から聞かれたことに応えていませんね。
「最大の要因は」って聞かれているのに見事に①②と2つ答えてます。
しかし、だからと言って点数もらえなかったのか?と言われると今回はどうもそうではなさそう。
なぜなら、①②と切り分けてしまってはいるものの、1つの回答(最大の要因)に出来る内容だったからかもしれません。
後の設問2~5の答案クオリティからして、この設問1で高得点稼いでないとどう考えても58点に到達しないことからもこの見解の妥当性がうかがえます。
今回は結構この制約条件を無視してしまった合格者がちらほら見受けられますので、採点側もそんなに厳しくなかったのでは。
ではこの設問のその他の点ついて見てみましょう。
まず、外せないポイントはブランド力をうまくX社から踏襲出来ているという点。
これが書けていたので、良かった良かったという感じです。
X社時代から顧客に愛されていた主力商品に絞る、会社名も商品名を冠する、商標権獲得する、これらの活動によってX社時代からのブランド力維持が達成されました。
また、そもそもA社が創業出来た要因として取引先、県からの支援があったことも忘れてはいけません。
新工場設立よって得られた従来同様の品質確保できたことも回答候補としてはあり得ると思いますが、ブランド力に比べると優先順位は下がってしまうと思います。
各所からの支援を取り付けならブランド力を踏襲し、経営資源の集中を図ったことが骨子として回答できていれば高得点出来た設問だと思います。
設問要求
経営体制の特徴をこたえよ
答案 20点満点中 自己採点8点
特徴は、餡作りや生産管理などコア業務は正規社員に任せて、箱詰めや包装など簡単なノンコア業務は非正規社員に任せる。これにより人材資源を効率的に活用することが出来、正規社員の少人数運営を可能にしている。
うんうん、さらっと読むとまぁまぁイケてる答案な気がしますね。
でもね、
うっすい‼んですわ‼、アメリカンコーヒーよりも薄っすい‼
もうコアとノンコアしか、頭の中になかったんでしょうね。
確かに間違ってはいませんが本当にA社の経営体制の特徴ってそれだけでしょうか?
そうですね、
他にも機能別組織、直販していない、機械化、主力商品にアイテムを絞るなどなどありますよね。
私のこの答案のように間違ってはいないのに得点が稼げない人って、このように多面的な切り口で答えられていない場合が結構あります。
ぱっと頭にアイディアが舞い降りてきた時こそ注意です。
他に切り口が無いか洗い出してみましょう。
設問要求
考えられる戦略的メリットをこたえよ
答案 20点満点中 自己採点5点
メリットは工業団地内の他企業との連携が可能となり、①共同開発や研究により、新技術や新商品開発が容易になる。②共同配送・仕入れによりコスト低減が図れ、更に小口配送も可能となり顧客満足度も向上する。
いやー事故りましたね~、2つの大事故です。
まず1つ目の事故は設問に答えていません。
ただのメリットを聞かれているのではありません、「戦略的メリット」を聞かれているのです。
ここではA社の成長戦略に目を向けて、全国展開への基盤構築を回答すべきだったといえるでしょう。
そして2つ目の事故は与件を無視していることです。
答案内容は1次知識としては間違ってはいません。
しかし、この答案だけを見ただけでは、A社のことを言っているのか他の会社のことを言っているかわからないですよね。
実際コンサルするときもこんな一般論振りかざすやつのアドバイスなんて、社長さんが聞いてくれるわけがありませんよね。
与件文に寄り添うことを意識していたつもりでも本番ではこんな事故を起こしてしまうわけです。
他にもキーワードとして、HACCPと機械化によって品質確保と量産化出来たことは絶対に盛り込まなければいけなかったでしょう。
設問要求
リスクの可能性について助言せよ
答案 20点満点 自己採点12点
障害となるリスクは①営業人員が少なく、且つ配送管理や在庫管理を兼務している為、全国市場での営業活動が十分に行えない。②既存商品のブランド力が全国的に通用しない、または多様なニーズに応えられない。
与件文を素直に読み解いていくと、障害となり得る内容として営業体制と商品体制であることは間違いないと思います。
私の答案でもそこについては外していません、地方ではうまくやっているがだからといって全国でうまくいくとは限りませんよね。
また、X社の失敗事例として資金不足に陥ったことの記述もありますので、A社も同様のリスクは十分あるといえるでしょう。
ここでは可能な限りのネガティブリスクを列挙することが「診断士としての助言」として適切だったといえるでしょう。
設問要求
組織的課題を分析せよ
答案 20点満点 自己採点16点
組織的課題は①商品開発の専任部署設置及び人材採用を実施し、新主力商品の開発をすること。②定年退職した生え抜き社員達の代わりに次世代幹部となる人材の採用及び育成。③首都圏で直営店営業を行い顧客と直接コミュニケーションを取り、ブランド力向上やニーズ収集して商品開発に活かす等アンテナショップの役割を任せる。
全国市場へ拡大するという成長戦略を実現することが、A社の存続に不可欠な経営課題であることは間違いありません。
そしてその実現の障害となり得るリスクとして設問4で問われていたと言ってよいでしょう。
また、与件文の最終段落に記述がありますが、多くの戦友が定年退職しており、A社社長自身も高齢であることが推測されますので、事業承継、経営幹部育成も課題と言えるでしょう。
これらを事例Ⅰらしく人事・組織のレイヤーで回答することで得点が稼げたはずです。
さて、
私の答案の③について皆さんどう思われるでしょうか?
パッと見は事例Ⅱのような切り口になってしまっているようにも思えます。
しかし、好意的な見方をすれば、販路開拓、商品開発という課題に対して営業体制の変更という組織的な答案であったとも捉えられます。
とはいえ採点する人によっては加点されない場合も多いにあると思いますので、事例ごとに合った表現方法に気を配るべきだったでしょう。
いかがでしょうか?得点開示の58点とまったく同じ点数になりました‼(帳尻合わせしました…)。
このようにふぞろいさんを参考にしながら、
自己採点をして良かった点、悪かった点を分析する。そして次に過去問を解く際に反省内容を活かす。
これを繰り返すことによって、いわゆる型や各事例のレイヤーなどを身に着けることが出来ます。
ぜひ、問題を解くだけではなくそのあとの分析にしっかり重点を置いて取り組んでください。
本試験まで残り一か月余りですが、今年の一次試験を通過した猛者である皆さんであればきっと良い結果を出せるはずです!
本日は以上です。
今日も頑張りましょう!