頭だけではなく、体で覚えることの大切さ

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こんにちは、たかじんです。

4月21日に開催された一発合格道場の春セミナーには多くの受験生の皆さんにご参加いただきまして、本当にありがとうございました。

当日の様子はこちら

 

改めてこのブログを読んで下さっている皆さんが、一発合格道場のコンテンツに大きな期待を寄せていただいていることを実感致しました。できるだけ受験生に皆さんのお役に立つ有益な記事を投稿していきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします!

 

さて本日は、春セミナーで行った私のプレゼンの中で触れた話題について、少し詳細にお伝えしたいと思います。当日のプレゼンの持ち時間が10分しかなく、お伝えしきれなかった点も多くありましたので、その補足という位置づけです。よってもって、春セミナーにお越しいただいた方には一部重複感があると思いますが、どうかご了承下さい。‍

 

1.財務会計とテクネーの親和性について

 

私は当日のプレゼンの中で、「手に覚えさせることも必要!」と称して、とにかく問題を繰り返し解くことが大切だというお話をしました。これだけだと、「アウトプットを繰り返せばいいんだろ、当たり前じゃん・・・😤」ということで終わってしまうのですが、「手に覚えさせる」というのは、単にテキストを読んで問題を解く、ということとは、私の中では少し違ったイメージを持っています。

 

例えば「通勤電車の中でスピ問を頭の中で繰り返し解く」というのは、「手に覚えさせる」のとは少し違うように思います。例えばゴルフのスイングについて、「こうスタンスをとって、こうテイクバックをして、こうスイングすればボールはまっすぐ飛んでいくんだな、ふむふむ」と理解するのが、頭の中で繰り返し問題を解くというやり方です。普通の勉強ならこれでOKだと思います。しかし「手に覚えさせる」もっと言えば「体に覚えさせる」というのは、その理解した理論の通りに体を動かせるようになるということです。

 

具体的には、例えば財務会計はテキストを読んで「なるほど、分かったぞ」と理解するだけでは実際の試験で点数は取れません。手を動かして、理解した内容を紙の上に再現出来て初めて点数が取れるようになります。

 

作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏は「読書の技法」という著作の中でこんなことを書いています。

数学や外国語(あるいは古文や漢文)を、教科書や参考書を読むだけで理解することは不可能だ。これらの勉強は、体で覚える技術(ギリシャ語でいうテクネー)の要素があるからだ」として、続けて立花隆氏の「東大生はバカになったか 知的亡国論+現代教養論」(文春文庫)から以下の文章を引用しています。

「知識が頭で覚えるものであるのに対し、テクネーは体に覚え込ませるものです。知識は講壇講義で教えられますが、テクネーは講義だけでは教えられません。実習が必要です。実習を繰り返して体に覚えこませることが必要です。体で覚えたことは、頭で覚える知識とは、脳の別の記憶システムを使って、脳の別の場所にしまいこまれます。」

 

財務会計については、この話がかなり当てはまると思っています。財務会計の問題を解いていて、分からなかった場合に解説・解答を見ますよね。当然解説・解答は理路整然と書いてあるので、「なるほど~!」と思いますが、そこで答えを覚えたとしても、そしてその解法を理解したとしても、それだけでは意味がありません。当たり前ですが、その解答に至るプロセスを自分で再現できなければ試験で問題は解けません。

 

暗記系の科目では、そこで答えを覚えれば、試験で点数が取れると思いますが、財務会計はひとつのテーマに対して、いろいろな切り口から、手を変え品を変え出題することが可能ですので、体で覚えていないと、対応が難しい科目だと思います。
ただし逆に言えば、体が覚えるまで一旦やりこんでしまえば、あとは毎日、力を落とさないように少しずつ問題を解いていくだけで、得点源になる科目でもあるということです。

そこで、これから始まろうとしているGW、財務会計が苦手だという方は、この期間に問題を解きまくることをおすすめします。

 

 

 

2.困った時は放置してみる!

 

先日の春セミナーのフリートークの時間に、独学の参加者の方とお話ししていて、「財務会計が重要なのは分かるけれども、解説・解答を見ても、なぜこういう解答になるのか理解できない問題がある。独学なので質問もできないし、どうしたらいいのか」というお悩みを伺いました。

そんな時は、その問題は理解できないままで構いません!少し脇に置いておきましょう。そして次の問題に取りかかるのが良いと思います。

数日放置してみた後、また戻ってきて解説・解答を読みます。まだ理解できなければ、また次の問題に進みましょう。

6割理解したら次に進み、どうしても理解できない問題があれば、飛ばして先に行く、という勉強を続けていくと、自分の中に知識が徐々に蓄積していって、じわじわ発酵してきます。発酵していくと、自分の中で断片的に蓄積されていた知識が有機的に結びつく瞬間が訪れます。

 

この瞬間こそが、私が春セミナーの中で申し上げた「自分の閾値」を超えた瞬間です。「閾値」というのは、「①一般に反応その他の現象を起こさせるために加えなければならない最小のエネルギーの値。②生体に興奮を引き起こさせるのに必要な最小の刺激の強さの値。(出典:大辞林)」のことです。そのポイントを超えると急に目の前が開けて理解が進む、というような状態です。

 

その時を迎えたら、放置していた問題に戻ってみましょう。驚くなかれ、今度はおそらく、理解できるようになっているはずです!

 

・・・もちろん、その時を迎えたかどうかは、急に悟りを開くわけでもなく、天啓を聞くわけでもないので、自覚的には分からないと思いますが、今まで理解できなくて放置していた問題がようやく理解できた、という状態は、一定程度の閾値を超えた状態だと言えます。

 

財務会計の学習では、このルーチンを繰り返すことが大事です。題材とするテキストや問題集はいろいろな物を買いそろえる必要はありません。例えば、TACのスピテキ、スピ問、過去問が一冊ずつあれば充分です。繰り返しやって解答を覚えても構いません。解答そのものより、解答にたどりつくまでのプロセスを自分の手で完全に再現できることが最重要です。財務会計は一次試験でも二次試験でも使うので、やりこんで損はありません。得点源にできると、合格確率はぐっと上がります。また、日常業務をする上でも有益なスキルになります。

明日からのGW、もちろん家族と過ごす時間や英気を養う時間も大切ですが、せっかくのまとまったお休みですので、財務会計が苦手な方は、どっぷりつかってみてはいかがでしょうか。

 

以上、たかじんでした。
それではまた。

 

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