問題集を使ったINPUT効率アップ学習法
こんにちは。ZonEです。
新執筆陣のパワー(素晴らしい文章)に圧倒されっぱなしですが、旧執筆陣として、私も頑張って書かせていただきます。
先日、ハカセが「知識量 x INPUT効率 x OUTPUT効率」について書き、それを受けてアックルが「OUTPUT学習」について語ってくれましたが、その中で「いきなり問題集から始める」という記述がありました。私も、これには共感するところがあるので、もう少し掘り下げて書いてみたいと思います。
なぜ「いきなり問題集」?
普通の勉強法だと、
- 講義やテキスト/参考書で知識をINPUTする
- 重要な用語などを記憶する
- 問題集を使ってOUTPUTする
というステップを通じて「知識を定着させる/得点できるようになる」のが一般的かと思います。
「いきなり問題集から始める」と聞くと、「知識をINPUTしてないのに、いきなり問題集なんて解けないよ!!」と思われる方も多いかと思います。
そりゃそうですよね。
もちろん、問題集の使い方が、上記3とは異なるのです。
「いきなり問題集から始める」学習法では、
- 問題集を使って、INPUT効率を高める”アンテナ”を張る
- 講義やテキスト/参考書で知識をINPUTする
- 重要な用語などを記憶する
- 問題集を使ってOUTPUTする
といった流れになります。2~4は普通の勉強法と一緒ですね。
1では、問題集を解こうとするのではなく、斜め読みするだけです。解答や解説を読む必要はありません。
どのようなテーマが、どのような問われ方をするのか?
をザックリと把握できれば、それで十分です。これにより、講義を聴いたりテキスト/参考書を読む際の「集中すべきポイント」に関する無意識下のアンテナが形成され、INPUT効率が格段に上がります。
脳はほとんどのデータをスルーする
「アンテナを張るだけで、INPUT効率が上がる」…とか聞くと、ちょっと眉唾に感じるかもしれませんので、少しだけ補足しておきましょう。
らいじんの記事にも「人は、見たいものしか見ない、聞きたいものしか聞かない生き物」とありますが、本当にその通りだと思います。
「情報=データ+意味」と定義するのであれば、人間は目や耳からINPUTしたデータのほんの一部しか情報として認識していないわけです。
ウソだと思うのであれば、ぜひ下記の実験をしてみてください。
[実験]
あなたがいつも通っている道を歩く際に、何か1つの色を決めて、その色を注目しながら歩いてみてください。
いつも目にしている風景なのに、たくさんの情報を見落としていることに気付くと思います。
早速、今日の帰り道にでも実際に試してみてください。「こんなところにこんな看板が…」など新たな発見があるハズです。
ちなみに、これは「カラーバス」という情報収集技法でもあります。興味のある方は、ググってみてくださいな。
特に有効なのは「独学での資格試験勉強」
さて、話を戻しますが、「いきなり問題集から始める」学習法は、特に「独学での資格試験勉強」に有効です。
アックル同様、私も診断士に合格してから、この1年間で「宅地建物取引主任者」「貸金業務取扱主任者」「1級カラーコーディネータ(商品色彩)」「PMP」などの資格を取得しました。このうち受験機関に通った宅建以外は、「いきなり問題集から始める」学習法で短期間かつ独学で合格することができましたので、その効果は実証済みです。
受験機関に通っていると、頻出分野/テーマを重点的に学習できるのでよいのですが、独学だと重点的に学習すべき分野/テーマが分からないので、ついついテキスト/参考書を最初から最後まで同じトーンでメリハリをつけずに読んでしまいがちです。
最初に問題集を斜め読みするだけで、同じテキスト/参考書を読んでも、得られる情報が大きく異なるので、独学受験生の方は ぜひ一度お試しいただければ幸いです。
もちろん受験機関に通っている方も、そのテーマがどのような聞かれ方をするのか…を事前に把握しておくことで、INPUT効率はそれなりに上がると思います。
使用上の注意
ただし、この学習法にもデメリットがあります。効率化を求めるあまり、資格試験に合格すること自体が目的化してしまう(しがちな)点です。
もちろん、資格を取得すること自体が目的という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、大半の方は、「○○のために□□に関する知識を身につける」という目的に対して、目安+手段として「××という資格を取得する」という選択肢を選んでいるのではないでしょうか?
試験での出題頻度が低くとも、重要な分野/テーマは色々あるハズなのに、それらを疎かにしてしまう可能性があるのはちょっと問題だと思います。
重要な分野/テーマだからこそ出題頻度が高い…ことを祈るばかりです。
まとめ
といった感じで、本日は「いきなり問題集から始める」学習法をご紹介しました。
この学習法は、「ゴールから逆算する」という要素や
あるべき姿:問題を解けるようになる
現状 :勉強前の自分
の「あるべき姿」と「現状」のギャップを埋めるという要素も含んでいます。
また、上位概念としては、本を読む際に、目次を眺めて「この本からどんなことを吸収するか?」を考えてから読み始める…といった速読法の1要素にも通じるものがあります。
JCも書いていましたが、色々と考え、工夫しながら勉強するのは、楽しいものです。
ぜひ、皆さんも楽しみながら、勉強を頑張ってください。
それでは、今日はここまで。
by ZonE