【渾身に代えて】設問解釈 2019年 事例Ⅱ

🌊🌊🌊 道場夏セミナーのお知らせ 🌊🌊🌊

一発合格道場読者のみなさま!!お待たせいたしました。大好評春セミナーに続く夏セミナー開催のご案内です。

日程:2021年7月17日(土) 14:30~18:00、その後懇親会
場所:オンライン(zoom開催)
・募集人数:80人
・応募期間:2021年6月24日(木)12:00~7月6日(火)23:59

・募集方法:応募期間内に以下の申し込みフォームよりお願いします
・内容:2次試験対策 
(事例Ⅰ~Ⅳまで、道場メンバーによる解答のコツ、個別相談など検討中)

今回の内容は、ある程度2次試験の問題を解いている方向けの2次試験対策セミナーです。
 1次試験後、9月上旬にこれから2次対策を始める方向けのセミナーを予定しています。
 (内容は今回の内容+2次試験学習の基礎知識)

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こんにちは!ひでさんです。

こんちゃん、ブログの告知ありがとう!
昨日の青masumiのネタばらしは、我々のZoom会議でmasumiの映り具合が青かったり、黄色だったりすることがあったので、それをいじっています。PCが新しくなったそうなので、もう見られないのが残念です。

さて、みなさん順調に受験生ライフを「たのくるしんで」ますか。

ある方に「たのくるしい」という言葉を教えてもらいました。

いい意味で「楽しいけど苦しい、苦しいけど楽しい」状況をさします。

受験勉強には、

  • 「遊びたい」や「のんびりしたい」を我慢して勉強する苦しさ
  • 知識が定着しない、理解が進まない苦しさ
  • 勉強しなければと思いながらも手が付けられない苦しさ

など、いろいろな苦しさが伴いますよね。

一方、

  • 解けなかった問題が解けるようになった
  • 新しい知識を得られ、本業に活用できた
  • 少し成長できたと思う

みたいな喜びや楽しみを感じることもありますよね。

近頃もやもやしてる方も、「できなかったこと」よりも「できたこと」に目を向けましょう。
(あっ、できなかった問題の復習には目を向けてくださいね。)

自分の経験と道場メンバーの話から、合格への王道は「過去問を解く」ことだと思います。

まだ読まれたことがない方は、以下の道場メンバーの勉強方法をご参考にされることをおすすめします。
私も受験生時代に知りたかったこと満載です。

👉道場メンバーの1次試験の勉強方法

のき:【勝手に決定版】1次試験過去問大全
masumi:また忘れた!を防ぐ『イメージ記憶のすすめ』 by masumi
アヤカ:<一次試験>過去問メインの勉強方法 by アヤカ
Ma.sato:これからでもまだ間に合う!!中小企業診断士1次試験攻略法(注 4月16日時点の記事です。)

もう少し枕ばなしを。

2019年度 事例Ⅱ 苦い思い出

初めての2次試験(2018年度)は、合計236点の不合格でしたが、事例Ⅱは67点とまずまずの得点でした。
苦手意識もなく、平常心で2度目の2次試験(2019年度)本番を迎えることができました。
ところが、結果は48点。対前年19点のダウンです。盛大にやらかしました。

ちなみに、4科目合計では、238点(事例Ⅰ 72点、事例Ⅱ 48点、事例Ⅲ 55点、事例Ⅳ63点)。
まさか事例Ⅱで40点代とは思ってもいませんでした。

合格発表の後「ああ、こんなこともあるんだな」と、しばらく身動きできませんでした。一年頑張った伸びしろが2点だなんて…

思えば当日、事例文がしっくりと頭に入ってきませんでした。刻々と時間が過ぎていき、焦り気味でした。
設問文を勘違いして大外ししたかもしれませんが、思い当たるのは「ターゲットの書き忘れ」です。

事例Ⅱで一つだけお守り代わりのアドバイスを差し上げるとすれば、「ターゲット+4P」のフレームワークを使うことです。

フレームワークはほかにもありますが最も汎用的で、しかも「ターゲット」が際立っています。

この後の本文でも書いていますが、ターゲットをどう表現するかは思っているよりも重要です。

それでは、「いつものやつ」行きます!

設問解釈 

設問文のチェック方法

  1. 問題ごとに蛍光ペンの色を決める。(毎回同じにすることまではしませんでした。)
  2. 気になるワードや表現に線を引く。
    ※設問文を読むときに、同じ色でマークすることで、一目で設問文と事例文がどこでつながっているかを見えるようにする。
  3. 時制(過去、現在、未来、〇〇の時、等)を赤まるで囲み、登場人物や会社など、解答の「主語」になる可能性が高い単語を四角で囲みました。
  4. 設問文の表現を自分の言葉にいいかえたこと、探すべき事例文中のヒント、キーワードなどを予想して鉛筆でメモする。
  5. 事例文を読みに行く前に解答の型を考える。
    解答内容の主語と述語がずれないように注意し、特に指定(「最大の」要因、など)がなければ、 ①、②、③と番号を付ける。
    余裕があれば切り口(〇〇面で~)を書く。

※一部上記チェック方法を外れています。

第1問(配点20点)

小型ショッピングモール開業を控えた2019年10月末時点のB社の状況について、SWOT分析をせよ。各要素について、①~④の解答欄にそれぞれ40字以内で説明すること。

◆想起したこと◆

  • 小型ショッピングモール開業を控えた ⇒ 競合がこれから増えるということか。
  • 2019年10月末時点の ⇒ 時制に注意。ショッピングモール開業の前と後(第3問)の比較だな。
  • B社の状況について、SWOT分析をせよ ⇒ オーソドックスな問題だな。

事例Ⅱには比較的多くのヒントがあります。
字数が少ない(40字とか)SWOT問題は、SWOT分析以外の設問を先に解いて、そこで使ったヒントを解答しましょう
つまり、書きたい要素よりも、書くべき要素を解答するということです。
なお、少ない字数にまとめるのは意外に時間がかかることもあるので、タイムマネジメントに注意しましょう。

◆解答の型◆

強み:〇〇な〇〇を〇〇する〇〇力
弱み:〇〇力の不足
機会:〇〇(需要)や、その増大、拡大
脅威:〇〇(競合)や、その増加、〇〇(需要)の減少

第2問(配点30点)

B社社長は初回来店時に予約受付確認のために、インスタント・メッセンジャー(インターネットによるメッセージ交換サービス)のアカウント(ユーザーID)を顧客に尋ねている。インスタント・メッセンジャーでは個別にメッセージを配信できる。このアカウントを用いて、デザインを重視する既存顧客客単価を高めるためには、個別にどのような情報発信を行うべきか。100字以内で助言せよ。

◆想起したこと◆

  • 初回来店時 ⇒ 時制に注意。初回来店時にどんな接客やサービスが行われているかをチェックする。
  • 予約受付や確認 ⇒ もう店に来ているのに、「予約受付や確認のために」アカウントを尋ねるということがよくわからないな。
    わざわざ取ってつけたように思えるのでヒントなのか
  • インスタント・メッセンジャー ⇒ LINEのようなものと考えよう。
  • アカウントを顧客に尋ねている ⇒ 初回来店時にアカウントを尋ねるということは、B社から連絡を取ったり、情報発信する目的だな。
  • 個別にメッセージを配信 ⇒ タイミングよく役に立つ案内が届くと、「B社へ行こう」という気になるな。
  • デザインを重視する既存顧客 ⇒ 事例文でターゲットのジオ・デモ・サイコを確認しよう。新規顧客と混乱しないように注意。
  • 客単価を高めるため ⇒ 売上=客数×客単価。この問題は客単価について解答する。一度の来店で主力商品・サービス以外にアクセサリーやメンテナンス用品などの関連商品を追加で買ってもらったり、オプションを追加してもらう方向性だな。
  • 個別にどのような情報発信 ⇒ デザインを重視する既存顧客への情報発信ということは、デザインに関する情報だな。デザインだから写真や動画じゃないと伝わらないな。何の、どんなデザインだろうか。「そろそろ来店のタイミングですよ」「ほしいものがありますよ」的な情報があり得る。冒頭に取ってつけたように「予約受付や確認」とあったので、予約状況、つまり予約可能な時間帯の情報もあり得るな。
  • 100字以内で助言 ⇒ 項目は3つだな。助言だから効果を書こう。

車屋さんから点検や車検の案内が来きます。定期的に必要なメンテナンスの時期って忘れたり、スケジュールするのが遅れがち。そろそろかなっていう時期に連絡が来るとありがたいね。

◆解答の型◆
B社は、①〇〇を〇〇する〇〇情報、②〇〇が〇〇な〇〇情報、③~、の発信で来店を促し客単価向上を図る。

第3問(配点50点)

B社社長は2019年11月以降に顧客が大幅に減少することを予想し、その分を補うために商店街の他業種との協業を模索している

◆想起したこと◆

  • 2019年11月以降 ⇒ 小型ショッピングモール開業後の話だな。第1問との切り分けに注意しよう。
  • 顧客数が大幅に減少することを予想し ⇒ 競合が増えるということだな。競合と対抗するには差別化が必要。
    ショッピングモール開業前は競合がいない(少ない)かもしれないので、第1問の脅威は「競合の増加」ではない可能性がある。※もやもやと考えたことです。

第3問(設問1)

B社社長は減少するであろう顧客分を補うため、協業を通じた新規顧客のトライアルが必要であると考えている。どのような協業相手と組んでどのような顧客層を獲得すべきか理由と併せて100字以内で助言せよ

                                                                                      

◆想起したこと◆

  • 減少するであろう顧客分を補うために ⇒ B社長は、どんな(ジオ・デモ・サイコ)顧客が減少すると考えているだろうか。新規客、既存顧客に分けてチェックしよう。
  • どのような協業相手 ⇒ 減少するであろう顧客分を補うのだから、顧客を紹介してもらえるのが理想的。お互いに紹介しないと長続きしない。協業するならシナジー効果が欲しい。B社と相性の良い関連業種を想定しよう。
  • どのような顧客層を獲得すべきか ⇒ ターゲットを問われている。第2問では、「デザインを重視する既存顧客(の客単価を高めるには)」、とあった。ということは、こだわりのある客、こだわりの品やサービスにはお金を払ってもいいと考えている人、つまり富裕層のことだな。新規客でも同じことがいえるな。
  • 理由と併せて100字以内で助言せよ。 ⇒ 解答骨子は、協業相手の業種名、ターゲット客、理由。助言だから効果まで書く。
    字数からすると、協業先、ターゲットもたくさんは書けないな。
    効果は「減少するであろう顧客分を補う」と設問文自体に書かれているので、重複したことは書かなくてもよしとしよう。

ターゲットは、ジオ、デモ、サイコで考えよう。どこに住んでる、何歳ぐらいの、男性または女性、趣味・嗜好などを常に意識していると、解答しやすくなるよ。

◆解答の型◆

B社は、①〇〇が〇〇なため、〇〇と協業し、〇〇な顧客を獲得する。②~。

第3問(設問2)

協業を通じて獲得した顧客層リピートにつなげるために初回来店時店内での接客を通じてどのような提案をすべきか価格プロモーション以外の提案について、理由と併せて100字以内で助言せよ。

◆想起したこと◆

  • 協業を通じて獲得した顧客層 ⇒ 既存客ではなく、新規客だな。どんな業種からどんな顧客を獲得できると想定できるのかを確認しよう。また、なぜ単に「新規顧客」としなかったのか。「協業を通じて」に意味があるのか。
  • リピートにつなげるために ⇒ 次回来店のリマインドメールやDM、定期的なメンテナンス用品の購入、会員組織、教室・イベントなどが考えられる。
  • 初回来店時に ⇒ つまり、「チャンスは初回来店時しかない」、ということ。インスタント・メッセンジャーでは伝えられないことだな。
  • 店内での接客を通じてどのような提案をすべきか ⇒ 店内、つまり対面でしかできない提案ことを考えよう。何をしているのか、何を話しているのか。
  • 価格プロモーション以外の提案 ⇒ 割引、クーポンなどは解答の対象外ということ。うっかり書いてしまわないように。

対面での接客でしかできない提案というと、実物や顧客の状態を見ながらじっくりと対話しているイメージが思い浮かびます。自分がサービスを受けている時をイメージしましょう。

◆解答の型◆
B社は、①〇〇を〇〇するため、〇〇を〇〇する商品(サービス)、②~、を提案し、顧客関係性を構築する。

図1 全国とX氏の年齢別人口構成比について

事例Ⅱではグラフや表が出されることがあります。

一般的に、グラフの見方として、以下の3つを押さえましょう。

  1. タイトル このグラフは何を表しているのか
  2. 縦軸は何を表しているか
  3. 横軸は何を表しているか
  4. 凡例は何を表しているか

そして、

  1. 数量の比較 ⇒ 山と谷はどこにあるのか
  2. 変化の方向性 ⇒ 増える傾向なのか、減る傾向なのか

を押さえましょう

図1は「全国とX市の年齢別人口構成比」を表した折れ線グラフです。
縦軸は、全人口に占めるある年齢の人の割合(人数ではない)を表しています。
全国とX市のいずれか、グラフが上にあるほうがその年齢の割合が多いということです。

また、横軸に注目すると、5歳刻みでメモリが打たれています。
X市では、10歳から20歳くらいまでの層と40歳から50歳くらいまでの層が、全国平均の人口構成比よりも高いことがわかります。
つまり、小学校高学年から高校生くらいまでの子供とその親の層が多いことがわかります。

図2 ジェルネイルの参考イメージについて

図2は、何のために示されているのかと少し悩みましたが、ネイルを知らないであろう男性受験生にジェルネイルとは何かを説明する参考という意味合いと、「写真があるとイメージを伝えやすい」というヒントではないかと思いました。

表 B社の価格体系について

B社の価格体系を表していますね。基本料金が10本で7,000円で、オプションの価格が1本あたりの値段で表されています。

男性にはイメージしにくいなと思いましたが、ラーメン屋のイメージで考えました(笑)

デザインにこだわると、基本料金の範囲内ではおさまらず、オプション料金がかかりますね。
そういうお客様をたくさん囲い込みたいということだと解釈しました。

編集後記

このブログの設問解釈で「そうじゃないだろ」とお感じになるところもあると思いますが、「他の受験生がどう解釈しているか」の参考例として読んでいただければ幸いです。

2次試験の勉強を始めたばかりのころは、設問文のどの部分に「反応」するべきなのか、何を答えるべきかがわからず、80分経ってもほとんどマスを埋められませんでした。

最近、気が付いたのですが、2次試験の事例を解く際、目の前に社長がいて、自分がインタビューしていると想定してみてください。
設問文が「自分から社長への質問する内容」で、事例文は「社長が話してくれたこと」と読み替えてみると、設問文と事例文の対応がわかりやすくなると思います。

さて、あしたは なゆた の登場です。

お楽しみに~

巫女んちゃん(みこんちゃん)をポチると付録が授かります!お守り代わりにどうぞ。

付録

冒頭でご紹介した「ターゲット+4P」を「DNDK」「だなどこ」と関連付けて整理しました。
皆さんも、事例を解き解説を読んで、使えそうだと思ったキーワードやフレーズを蓄積していくと良いかと思います。

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【渾身に代えて】設問解釈 2019年 事例Ⅱ”へ2件のコメント

  1. ロム より:

    ひでさんの苦い思い出を読んで、中小企業診断士の二次試験は本当に恐ろしいなと思いました。
    一年間勉強してきたのに、得点が下がるということも、本番の問題によっては不思議ではないことなんですね……。

    自分も二次試験の過去問を解いていて、少しずつ自分の弱点が浮き彫りになってきました。
    ①回答の際に因果を意識して書けていない
    ②設問の解釈についての勘違い、考えすぎが多すぎる

    事例Ⅱの場合についての「助言せよ」ですと、提案だったり戦略だったり、一つの解決策の可能性を提示することが多いように思いますが、昨日事例Ⅰにてリスクの可能性について「助言せよ」という問題に対して、解決策を回答に含めたら全然方向性が異なってしまいました……。

    本番ではひでさんのように、整理して考えられる思考力を身に付けたいです……。
    道は遠いなぁ

    1. ひでさん より:

      ロムさん、コメントありがとうございます。
      私は3回の2次試験で、毎年違う科目でやらかしてます。最初は事例Ⅲ、2年目は事例Ⅱ、そして合格年度ですら事例Ⅳでやらかしました。
      それを踏まえた合格への王道は、「平常心で本番に臨む」「本番では、いつもやらないことは絶対にしない」「最後まであきらめない」だと思います。

      ◇「助言せよ」の設問解釈について
      事例Ⅱでは、「どのような提案をすべきか。〇〇字以内で助言せよ。」の設問が多いと思います。
      助言問題は「助言せよ」の直前に何と書いてあるかによって解答項目が決まります。
      平成29年事例Ⅰ第4問では、「障害となるリスクの可能性について」~「助言せよ。」とあります。
      だから、「例えばこんなリスクが考えられる。」というのが解答の型だと思います。 

      落ち着いて、「問われていることは何なのか」にフォーカスしましょう。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             

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