財務四天王が鋭く斬り込む平成27年度・事例Ⅳ
みなさんこんにちは、おとです。
先日、2次試験を受験した方とお疲れ様会をやりました。本試験の話もいろいろでて、非常に楽しい飲み会でした。
合格発表の12月11日まであと1か月です。合格発表後は、どちらの結果になっても忙しい日がまた始まります。残りの1か月を有意義に使ってください。
さて、本題に入ります。この道場ブログでは続々と、先日の2次試験の感想がアップされています。
事例Ⅳについてもmyaとまるが書いています。
myaの事例Ⅳを解いてみた(mya)
https://rmc-oden.com/blog/archives/86234
【平成27年度2次本試験】事例Ⅳ所感(まる)
https://rmc-oden.com/blog/archives/86139
事例Ⅳの全体像については、彼らとほぼ同じ意見なので、私は、別の視点から書きたいとおもいます。
今回のテーマは、「経営分析って結局なにを選べばいいの?」です。
まず、以前私が「10分でわかる「経営分析」で指摘した13の指標を単純に計算してみました。
D社 |
同業他社 |
良悪 |
||
収益性 |
売上高総利益率(%) |
17.67 |
17.14 |
〇 |
売上高営業利益率(%) |
2.79 |
2.5 |
〇 |
|
売上高経常利益率(%) |
2.28 |
2.29 |
× |
|
効率性 |
棚卸資産回転率(回) |
19.55 |
20 |
× |
有形固定資産回転率(回) |
5 |
4.67 |
〇 |
|
売上債権回転率(回) |
4.89 |
6.22 |
× |
|
総資本回転率(回) |
1.9 |
2.2 |
× |
|
安全性 |
当座比率(%) |
113.46 |
244 |
× |
流動比率(%) |
115.38 |
248 |
× |
|
固定長期適合率(%) |
86.89 |
63.73 |
× |
|
固定比率(%) |
212 |
101.56 |
× |
|
負債比率(%) |
352 |
98.44 |
× |
|
自己資本比率(%) |
22.12 |
50.39 |
× |
先日、「執筆引退」したふうじんの最後のメッセージで「人並みの答案を当たり前に書けば合格」とありますが、この経営分析選びも同じことが言えるとおもいます。
つまり、上の13野指標のうち、自分がどれが正解かと考えるのではなく、100人いたら、過半数が選ぶだろうという指標を書くことが大事です。
私の場合、経営分析を勉強した初期のころは、「インタレスト・カバレッジ・レシオ」とか、なんか難しい指標を選んで「俺って、こんな指標まで知っていんだぜ。すごいだろう」って思っていました。
はっきりいって、こんなマイナーな指標を選ぶ必要はありません。繰り返しますが、100人いたら、過半数が選ぶだろうという指標を書くことが大事です。
では具体的に、どんな指標が選ばれているのでしょうか?
現時点で模範解答を公開している、受験校の経営指標をまとめてみました。
受験校 |
①長所 |
②課題 |
③課題 |
O社 |
売上高総利益率 |
売上債権回転率 |
自己資本比率 |
T社 |
売上高総利益率 |
売上債権回転率 |
負債比率 |
A社のT |
有形固定資産回転率 |
売上高対利息比率 |
当座比率 |
A社K |
売上高総利益率 |
売上債権回転率 |
負債比率 |
M社 |
売上高総利益率 |
売上債権回転率 |
自己資本比率 |
L社 |
有形固定資産回転率 |
当座比率 |
売上高営業利益率 |
これをまとめると、
<長所>
売上高総利益率 4票
有形固定資産回転率 2票
<課題>
売上債権回転率 4票
自己資本比率/負債比率 4票
当座比率 2票
売上高対利息比率 1票
売上高営業利益率 1票
となります。
はい、これで終わりです。
繰り返しになりますが、「自分はこれが正しいとおもう」とか、「この指標は間違っているなぜならば〇〇だから。」というのは、あまり建設的ではありません。
私が2次試験の勉強を始めるときに、「2次試験は、貴方がどう考えるのかを試す試験ではない、教科書的にはこう言うだろうなぁということを当てる試験です」と言われました。
繰り返しになりますが、ふうじんの「人並みの答案を当たり前に書けば合格」と、同じような意味です。
また、私がラストメッセージで書いた、「悪あがき5カ条は」お役にたちましたでしょうか?これについては、後日、財務四天王のひとりである、和尚と座談会を予定しています。お楽しみに。
悪あがきの5カ条
- みんなができる経営分析は確実に得点を積み上げる
- 記述問題の白紙は絶対にダメ。なにか書けば点数はもらえる
- 難しい問題は、他の受験生も難しい。諦める勇気も必要
- 損益分岐点分析(CVP)、キャッシュフロー(CF)、正味現在価値(NPV)で勝負が決まる
- あきらめたらそこで試合終了です。