【2018年スト合格目標】事例Ⅳの傾向と対策、そして「経営分析」は20分で解く!
おはようございます。ゆうです。
前回は、2次の学習計画について書きました。
残り8週間という限られた時間資源をどのように使うか。
行き当たりばったりではなく、1週間分だけでも良いので、先回りして学習計画を立てるようにしましょう。
そうすれば、時間に追われるのではなく、時間を管理することができます。
さて、本日のテーマは、事例Ⅳの傾向と対策、そして「経営分析」は20分で解く!と題してお送りします。
■事例Ⅳとは
①得意か不得意かで、得点差が付きやすい科目です。
②事例Ⅰ~Ⅲと違って、与件文を抜出して解答に貼る、などで逃げることができません。解法を覚えていないと、手も足も出ません。
③2次試験最後の事例です。最後の事例が得意か苦手かで、試験当日の心境が変わります。
私は事例Ⅳは得意だったので、最後まで逆転できると思ってモチベーションを高く維持できました。事例Ⅳが苦手だと、事例Ⅰ~Ⅲで高得点を狙おうと気負いやすく、試験終盤のテンションが上がりづらいです。
①事例Ⅰ~Ⅲと違って、設問ごとに小さなパートに分けて、短時間(スキマ時間)で学習しやすいです。
②例えば、29年の経営分析だけを20分でやるとか。はたまた、会社の昼休みで、事例Ⅳ問題集をやるとか。
①解法を覚えて、練習を積み重ねることで、点数が安定しやすいです。事例Ⅰ~Ⅲのように、設問で聞かれている意味が分からなかったり、与件文の切り分けに悩むことは少ない、です。
②一方で、事例Ⅳをやらない日が続くと解法を忘れたり、手が動きにくくなるので、短い時間でも、毎日や1日おきには、事例Ⅳ学習することをオススメします。
■事例Ⅳの出題傾向
事例Ⅳは、27年・28年と比較的平易な出題が続きましたが、昨年29年は大幅難化しました。私は75点でしたが、おそらく素点では無く、得点調整がされたと推測します。
得点調整の方法として、資格試験では一般的に「傾斜配点」を採用されることが多く、やさしい問題の得点を高くする方法が取られることが多いようです。
つまり、難しい問題ができても、みんなが解答できる基本問題を落とすと、点は伸びないということです。昨年であれば、第3問は設問1の配点が高くなるように調整されたと推測します。
領域別難易度で言うと、比較的やさしいのが、「経営分析」。比較的難しいのが、「設備投資の経済性計算」。それ以外の領域は、中程度、ということになります。
■領域別の出題頻度
領域別に出題が多い順に並べると、以下の通りです。
平成13年度からの出題回数(カッコ内は直近6年の出題実績)
①経営分析 (毎年)
②CVP(損益分岐点)分析 9回(24、27、28、29年度)
③設備投資の経済性計算 9回(24、26、27、28、29年度)
④CF(キャッシュフロー)計算書 7回(25、28年度)
⑤セグメント別損益計算 6回(26、28年度)
⑥デシジョンツリー 3回
⑦オプション取引 3回(26年度)
⑧企業価値 2回(24年度)
※知識問題 (25、27、29年度)
まとめると、以下の通りです。
・経営分析は、毎回出る
・CVP分析とNPV(設備投資の経済性計算)が、超頻出。
・CF計算書とセグメント別損益計算書が、次に頻出。
・出るぞ出るぞと言われるデシジョンツリーは、いつ出るのやら。
■事例Ⅳの学習法
1次試験と同様に、年度ごとに過去問を解くのと、出題領域ごとに学習する、両面の学習が大事です。
出題領域ごとに集中して問題を解く→出題領域の解き方や出題パターンを知る→各領域でやって、終わったら2回転、3回転させる。
以前のブログでも紹介したように、予備校の事例Ⅳ専用教材や、市販の事例Ⅳ教材を入手して、出題領域ごとに、回転させましょう。
また、ふうじんさんのサイトを参考に、過去問で領域別学習をすることもできます。経営分析だけを過去問5年分やるとか、CVP分析を過去5年分やる、なども効果的です。
・200%抜け駆け合格 診断士試験 ダウンロード(DL)センター「2次」
■電卓の使い方はバカにできない
電卓をうまく使いこなせるかは、けっこう重要です。
全知識の事例Ⅳカテゴリにある電卓使用法や、電卓の取扱説明書を読んで、使いこなせるようにしましょう。
特に、小数点の切り捨てや四捨五入機能を熟知しておくこと。
ご存じのとおり、事例Ⅳは、小数点以下の数字が延々と続くので、メモリー機能やGT機能を使いこなせるかで、問題を解くスピードや正確性が変わります。
ちなみに私の相棒はこちらです。
シャープ EL-VN82-AX
機能性、見た目の好みなど、事例Ⅳの大事な相棒なので、相性を大事にしましょう。
■経営分析攻略法
過去の記事ですと、chikaや、たけぴょんさん、の記事が参考になるので、ぜひご一読ください。
私は昨年、たけぴょんさんの記事を読んで、かなり解法をパクリました!特に以下の2点。
(1)B/S、P/LのD社の列を蛍光ペンで囲う
→間違えて前期や同業他社の数字で財務指標の解答数値を計算しないようにするためです。
本番ではこんな感じでした。
(2)設問要求の確認
→優れている指標を選ぶのか、課題なのかをマーク。
→小数点第何位を四捨五入か切り捨てかをマーク。
本番はこんな感じでした。
この教えは、昨年TAC八重洲時代の江口先生から教えてもらったことです。
経営分析は難易度で言うと、事例Ⅳで最も易しい領域です。
時間をかければ、よりパーフェクトな解答はできると思いますが、経営分析でかける時間を最小限に抑えて、それ以外の問題に時間をかけることが事例Ⅳで60点以上を取るポイントです。
つまり、経営分析ではあまり点差がつかず、それ以外の設問で点差がつきます。
BSやPLから財務指標を探しに行くのは時間が掛かるので、与件文から財務指標を類推しましょう。
例えば、与件文に商品力に強みがある記述があれば売上高総利益率が優れている可能性があり、
設備が老朽化していれば有形固定資産回転率に課題があり、借入金が多いなら負債比率に課題ある可能性が高いです。
もちろん、実際にBSやPLで財務指標を計算して裏付けを取る必要があります。
与件文から類推するメリットは、経営分析のスピードアップと、経営分析の記述問題が書きやすくなる点です。
過去の実績を見て、おおむね以下の指標が出ると想定していました。
①収益性:売上高総利益率、売上高営業利益率、売上高経常利益率
②効率性:有形固定資産回転率、棚卸資産回転率
③安全性:負債比率、流動比率・当座比率
安全性を複数指摘する場合は、以下の指標。
①短期安全性:流動比率、当座比率
②長期安全性:固定比率、固定長期適合率
③資本構造:負債比率、自己資本比率
事例Ⅰだと、課題は、未来の手に入れたい状態を指しますが、事例によって言葉の意味が違うので注意。事例Ⅳでは、課題は弱点・弱みを指します。
日本語を適切に使う必要があります。同業比較なら低い、高いという言葉で良いですが、前期と当期の比較なら、低下や上昇という言葉のほうが適切です。
以上、事例Ⅳの傾向と対策、そして「経営分析」は20分で解く!でした。
事例Ⅳを得意科目にして、2次試験を最後までワクワクな状態にしたいですね!まずは、経営分析から得意にしましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございます。