オイラ式【その11】~大枠把握2~
皆様おはようございます。毎度毎度の細川です。本日を入れて1次試験まで残り70日、2次試験まで残り148日となりました今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
本日細川は久しぶりにのんびりゴルフ、先日よりもガッツリ日焼けしてもっとイケメンになってやります。もう「病的に白い」なんて言わせないぞ!
前回に引き続き、今回も2次試験問題を解く際の解答プロセスのうちの一つ、大枠把握について見ていきましょう。
1.スラ打ち(再)
【その6】の1.及びzenzenさんへのコメントでも説明しましたが、与件でも設問で行ったのと同じように1文(センテンス)毎にスラ打ちをします。
この作業による効果は、
各センテンスをいったん切り離すことで、文同士のつながりや不自然さ等が分かりやすくすること
です。また、
各センテンスを設問への解答に活用する候補とする=対応付けをする
のにも役立ちます。
与件にスラ打ちができたら、センテンス単位で右側の余白に「コ」の字を書き、設問と与件との対応付けに備えます。
また、センテンスごとの設問への対応付けが慣れてきたら、段落単位で「コ」の字を書くこともできます。
対応付けの具体的方法については、後日改めて解説します。
2.☆チェック
次に、スラ打ちをした結果、与件中で前後の文脈から浮いているセンテンスや段落(=ヒズミ)の左側に「☆」(ホシ)をつけます。
例えば平成27年事例Ⅰで、「もっとも」で始まる第7段落第1センテンスは、前後の文脈(スポーツビジネスの話題)から浮いているように読めます。
つまり、
ゲートボール市場への参入→市場伸長→伸び悩み→次なるスポーツ事業の模索→(A社グループ全体の経営は順調)→グランドゴルフ市場への参入→シェア拡大
という構成になっており、太字部分が浮いています。
なぜ、このようなヒズミが存在するのでしょうか。それは採点しやすい解答を受験生に書いてもらう目的、また与件内での矛盾を避けたりする目的で存在しています。裏を返せはその部分に出題者の重大な意図が隠されていると考えることができます。
特に、「なお」「もっとも」「ちなみに」「もちろん」等の言葉で始まるセンテンスはヒズミとなっていることが多く、これらのキーワードが出てきたら要注意です。
そしてヒズミを発見し、出題者の意図を探っていけば解答の方向性が見えてきます。(例:スポーツビジネス事業とA社グループ全体の業績に関するポートフォリオ的なことを伝えようとしているのか?等)。
但し、出題者の意図を探求するのは後回しにし、まずは「ヒズミ」を発見することに注力します。
3.その他の事例別内容チェック
そして最後に、大枠把握の時点で押さえておくべき事例別のチェックポイントです。
①事例Ⅰ…与件の時系列が過去から現在(またはその逆)に変わる段落の間に「過去ライン」を引く
事例Ⅰの与件も設問も、概ね過去から現在へと時間の流れに沿って記述されています。そこで、与件と設問の両方で現在のことを述べている部分を対比させることにより、後の対応付けをしやすくします。
例えば平成27年の場合でしたら、与件では第1段落と第2段落の間、および第8段落と第9段落の間(第1段落と第9段落が現在の環境)、設問では第2問と第3問の間(第3問以降は現在または未来のこと)に時系列の変化が読み取れます。
②事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ…経営理念やビジネスモデルを把握する
例えば平成27年の場合でしたら、
事例Ⅰなら、事業内容として「プラスチック製品メーカー」「関連会社がある」こと、
事例Ⅱなら、経営理念として「商店街全体の活性化が必要」であること、
事例Ⅲなら、ビジネスモデルとして「一貫生産体制の確立」「見込生産」「受注(生産)」であること、
等が挙げられます。
これらは当該企業や解答の方向性を決定づける重要なものですので、確認が不可欠です。
③事例Ⅳ…財務諸表の種類と経営指標の算出
どのような財務諸表があるかを確認し(他社比較、時系列比較等)、大枠把握の時点で経営指標も計算しておきます。経営指標には当然、出題者の意図が隠されていますからね。
その他、事例Ⅲにおける作業工程に関する記述は後で詳細に読み込むため、大枠把握の時点では読み飛ばします。
注意していただきたいのは、大枠把握はよどみなく与件を一読しながら内容をザックリ掴むことなので、これまで紹介したことは作業と割り切り、内容を正確に把握しようとしないことです。読んでいる途中で分かりにくいことがあっても気にせず、まずはどんどん読み進めましょう。
大枠把握のお話はここまで。
それではまた再来週お会いしましょう!でもスコアは秘密ね!
細川でした。