【事例Ⅱ】データ分析問題の考え方

皆さん、こんにちは!Nicoです!

ラグビーW杯が激アツですね

日本代表の活躍は目覚ましいものですが、中でも対南アフリカ戦の激闘~後半ロスタイムの日本の大逆転勝利には魂が揺さぶられました
思わず涙がこぼれてしまうほどのドラマチックでアツい試合でした

皆さんにも、大事な大事な試合が迫っていますね。
泣いても笑っても、あと24日です!

ストレート生はここからまだまだ伸びます。
逆転トライを決めるチャンスはまだまだありますので、最後まで諦めずに頑張っていきましょうね

さて、今回はNico自身の得意な領域であるマーケティング、事例Ⅱの「データ分析問題の対処法」についてご説明させていただきます。

 

<データ分析問題の難易度について>

ご承知の通りかもしれませんが、ここ2年(H25、H26)で出題傾向が変わっており、昨今のビックデータの喧伝に合わせたかのようにデータ分析の問題が出題されています。
今年も出題される可能性が大いにあります。

データ分析と聞くだけで苦手な人はアレルギー反応が起きそうですが、ここ2年のデータ分析の問題はハッキリ言って、そこまで難しくありません
分析といっても80分という制限された時間の中で、電卓を使って解くレベルの問題です。
また、データ分析以外にも問題はありますので、時間的な制約からそこまで難しく設定できるはずがありません。
(Nicoは現在、統計検定2級を受けようとしておりますが、ぶっちゃけてこちらの方がよっぽど歯ごたえがあります…

それでは、どのように解いていくべきなのか?
過去2年間の事例とNicoなりの考え方・解答を下記に書かせて頂きます。

==================================
<平成25年度 事例Ⅱ 第3問>

次の表は、取引先に対してYスーパーが無償公開したPOSデータを集計したものである。データは、B社によるイベント開催およびPOP掲出を行った年の8月のデータと、その前年同月のデータである。表中の水産練物には、かまぼこ、さつまあげを含む揚げ物、はんぺん、ちくわが含まれる。なお、当年8月に行われた水産練物の販促活動はB社によるイベント開催とPOP掲出のみで、その前年8月には特に販促活動は実施されなかった。またその他の環境変化もなかった。このデータを踏まえて、以下の設問に答えよ。

 

■■設問1■■
かまぼこに関するイベント開催およびPOP掲出が当年8月のB社販売実績に与えた影響は、どのように評価することができるか。かまぼこカテゴリーの競争構造の変化を踏まえつつ、根拠となる数値を用いて100字以内で述べよ。

■■考え方■■
まずは設問をしっかり読もう。
要求されていることは「①プロモーションがB社販売実績に与えた影響を評価すること」、「②かまぼこカテゴリーの競争構造の変化を踏まえ、根拠となる数値を用いること」の2点か。
B社販売実績は確実に増えているけど、競争構造ってなんだろう。それぞれの商品の市場シェアを前年からの変化で答えるのが一番わかりやすいかな。
前年比、全体比を出してみよう。

シェアで見ると「B社」が21%⇒26%、「Z社」が57%⇒51%、「PB」は変わっていないことで、②の説明はつきそうだ。
①の説明は、B社にとって好影響であったということを書けばよいか。

■■回答■■
競争構造は、B社シェアが21%から26%に増加し、Z社シェアが57%から51%に減少し、プライベートブランドのシェアは23%から変化がない状況である。B社シェアが高まったので、良い影響であった。

 

===========
■■設問2■■
Yスーパーの水産練物担当バイヤーの立場から見たとき、かまぼこに関するイベント開催およびPOP掲出が当年8月の販売実績に与えた影響は、どのように評価することができるか。根拠となる数値を用いて100字以内で述べよ。

■■考え方■■
設問をしっかり読もう。
今度は「①水産練物担当バイヤーの立場で、かまぼこのプロモーションが当年8月の販売実績に与えた影響をどう評価できるか」「②根拠となる数字を用いること」の2点か。
設問1と同様に「Yスーパーの全店舗実績」と「1店1週平均の販売実績」のデータの前年比を出してみよう。構造が問われていないから、全体のシェアは出す必要はないか。

Yスーパー全店舗の実績でみると、前年比ではあまり変わっていないな。かまぼこ全体は前年比で11.8%増、水産練物全体で7%増になっている。水産練物のバイヤーの立場なら、今回の販売施策によって、かまぼこが売れたので、水産練物の売上に大きく貢献していると言えそうだ。
①②の説明はこれで付きそうだな。

■■回答■■
Yスーパー全体での売上はほぼ変化はないが、イベント開催やPOP掲出によって、かまぼこ全体の販売が前年比12%増、水産練物全体の販売が前年比7%増と伸長したため、販売実績に貢献したと評価できる。

 

===========

<H26年度 事例Ⅱ 第3問>

以下の表は、顧客データベースから算出された介護付きツアーのデシル分析の結果である。これは顧客リストからランダムに抽出された100世帯の3年分の利用実績データを集計したものである。集計は1世帯単位で行われている。商品は3泊4日の国内ツアーのみであり、支援・介護レベルもほぼ同一の顧客を対象としている。
デシル分析結果をもとに、下記の設問に答えよ。

■■設問1■■
デシル分析結果から、B社の売上構造はどのような状態にあるか、数値を用いて説明せよ。その上で現在の重要顧客層を特定し、併せて100字以内で述べよ。

■■考え方■■
やっぱり分析の問題が来たか。電卓の用意はバッチリだ。まずは設問をしっかり読むことから始めよう。
要求されていることは「①売上構造がどのような状態かを数値を用いて説明すること」「②その中で現在の重要顧客層を特定すること」の2点か。
………。売上構造を一番説明できるのは、シェアかな。確かH25年度でも競争構造と聞かれてシェアを使っていたな。
おおっと、丁寧にも「⑥総利用金額シェア」=「売上シェア」が書かれているじゃないか!
これを使って説明すれば、①は書けそうだ。②の重要顧客層は常識的に売上の高い層と捉えてみよう。
どのデシルで区切ろうかな…。デシル1だけだと、20.7%でちょっと少ないか。デシル1~2だと、38.2%か、なんとも説明しづらいな。
デシル1~3だと、53.1%で過半数を超える、これだと説明しやすいな!ここを重要な層と捉えてよさそうだ。

■■回答■■
売上構造は、デシル1~3の顧客の総利用金額シェアが53.1%、デシル4~10までの顧客のシェアが46.9%であり、デシル1~3の顧客の売上貢献が大きいため、現在の重要顧客層はデシル1~3の顧客である。

===========

■■設問2■■
デシル分析結果から、上位顧客と下位顧客の総利用金額の差がどのような要因によって生じているか、数値を用いて説明せよ。その結果から導かれるB社が戦略的にターゲットとすべき顧客像と併せて120字以内で述べよ。

■■考え方■■
まずは設問をしっかり読むことから始めよう。
要求されていることは、「①上位顧客と下位顧客の総利用金額の差がどのような要因か、数字を用いて説明すること」「②戦略的にターゲットとすべき顧客像を答えること」の2点か。
……。よく見ると、客数である世帯数は「10」で固定だし、客単価はほぼ上位と下位で変わらない。何かが足りない…。そうか、利用回数の部分だ!同じお客さんでも複数回行くケースはあるな。よし、④1世帯あたりの平均総利用金額を③客単価で割ってみよう。


……!丁度割り切れて、良い感じの数字が出てきたな。①は利用回数が要因となっていることで説明がつきそうだ。

あとは②のターゲットをどうするか……。リピートが多い層は丁度デシル1~3なので、設問1の重要顧客層と重複しそうだな。
デシル4~10は2回未満だから、リピートの少ない層として、戦略的にターゲットとすることで解答をまとめよう。これで設問1との棲み分けもできそうだ。

 

■■回答■■
要因は、利用回数の差であり、デシル1~3の顧客は3.9~2.8回に対して、デシル4~10の顧客は1.8~1.09回と利用頻度が少ない為、戦略的な標的の顧客はデシル4~10である。この層に向けて、リピートの促進を狙っていき、売上拡大を図る。

 

==================================

以上、実況中継風に書かせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか、
H26年度は実際の試験中、私の頭の中ではこのように考えていました。H25年度は練習で解いた時の頭の中を整理してみました。
以下、意識したことを纏めさせていただきます。

 

<まとめ>

データ分析の問題は、そこまで難しい話ではないですよね。
データを見て、ほんの少しの気づきさえあれば、解けるような問題であるかと思います。

まずは新しいグラフや表が出たとしても、冷静に設問の要求をしっかり見ることです。

次に、設問要求に答えられるように、表に書き加えていくことです。
与えられている表は不完全なものであり、解答に必要なデータは最初から見えていないことが多いです。
計算が必要なので、電卓を忘れないように。 
割り算 を使ったときに割り切れると合っている可能性が高いかも?

「構造」と聞かれたら、全体比を意識し、
前年、今年などの時間軸でデータが出てきた場合は、前年比を意識。

クラスタを集計するときには、何らかの指標を持つこと。過半数が使いやすいです。

設問が分かれていた場合は、設問間での整合性に気をつけること。

以上、Nicoでした!

 

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です