2次本番に向けた中間チェック
企業を運営していくうえで大切なものはたくさんある。従業員のモチベーション、マーケティング、QCD。安全性や収益性、効率性も追求する必要があるだろう。その中であなたは目の前の社長に対して何を具体的に伝えていくのか。
なごです。
そろそろ2次の学習も中盤を過ぎ、自分なりの解法が定着しつつある頃でしょうか。ほとんどの人が自分なりの回答手順は確立したものの、それが正しいかどうかも分からず不安な日々を過ごしていると思います。しっかりと納得した回答方法を確立できているのはほんの一握り。まだまだ実力差はほとんどなく、横一線の状態であると思います。
でもここで頑張ることで、「何を聞かれているかを察し、必要な要素で解答を構成する」ことが可能になるちょうど端境期でもあります。
少し過去の記事も参考にしてみましょう。
目から鱗集
事例高得点の先にある罠
まっきーの事件簿file9
80分では間に合わないよ(泣)というあなたへ
多くの合格者がこの時期、苦しい時間を過ごしています。模試での点数は別にしても、誰しもが先の見えない中でもがいています。でもこの時期を抜けると、キーワードが目に飛び込んでくる実感を持つ人がでてきたり、周りの回答が想像でき、自分なりのA答案を作ることができるレベルまで達する人がいたりと、実力差が明確に表れ始める時期がやってきます。
まずは今の積み重ねが大切。頑張ってください。
さて、今日は各事例におけるキーワードを書き出してみました。
まず事例Ⅰです。
企業における収益向上を目指し、取り組むべき人事施策はたくさんあります。
1次試験で単語の意味は皆さん理解していると思いますが、その長所・短所、また使われるシチュエーションの違いなど細かな部分になるとあいまいな方もお見えかもしれません。2次ではこれらの言葉の違いをきちんと理解することも必要であるため、頭の中で構いませんので、おさらいをしてみてください。
機能別組織、ラインアンドスタッフ組織、事業部制組織、マトリックス組織
採用、配置、報酬、育成、評価(茶化)
職務充実と職務拡大
同族会社のメリット、デメリットは?
組織のライフサイクルの各々の特徴(誕生期・成長期・成熟期・衰退期)
ダイバーシティ
では一つ例題を。
下記のようなモラールが低下しているときの対策を考えてください。
(1)仕事を任されていない
(2)コミュニケーションが円滑でない
(3)企業の目標が明確でない
(4)成果が評価に反映されない
事例Ⅰを紐解くキーワードはたくさんあります。でもそのキーワードを理解しておくことで、出題者が意図するレベル感に沿った回答が出来るのです。組織構造について聞かれているのか、組織風土を聞かれているのか、モチベーションについて聞かれているのか、問われているレベル感を的確に察することを意識してみてください。
次は事例Ⅱです。
今度は競合他社も登場しますね。自社がどのような戦略で戦っていくのかを強く意識することが大切になります。
外部環境と内部環境
成長戦略(市場浸透、新市場開拓、新商品開発、多角化)
競争戦略(コストリーダーシップ、差別化戦略、集中戦略)
価格戦略と非価格戦略
ブランディングとマーチャンダイジング
情報発信の方法(パブリシティ、口コミ)
インターナルマーケティング
インタラクティブマーケティング
コーズリレーテッドマーケティング
RFM分析
生涯顧客価値
ではこちらも例題を。
サービス財の3つの特徴に対する対応策をあげてください
(1)同時不可分性
(2)非均一性
(3)無形性
どうでしょう、さっとイメージが膨らみましたでしょうか。価格を繁閑に応じて変更したり、サービスマニュアルを作成して品質を一定にしたり、体験キャンペーンで見えづらい商品をPRしたりと、普段、日常生活の中で何気なく使っているサービスですら、設問形式になると戸惑うこともあるでしょう。このタイミングで一度頭を整理してみてください。
では事例Ⅲです。
問題点が山積みの事例Ⅲ。指示を守らず勝手なことをしている人たちがいます。登場人物が多いのも特徴であるこの事例、QCDの視点で外注先も巻き込みながら改善をしていきましょう。
生産管理(計画・実行・統制)
3S(単純化、標準化、専門化)
5S
ないじゅか(ECRS)
見込み生産と受注生産の違い
個別生産、ロット生産、連続生産
生産リードタイムとレイアウト
セル生産方式のメリット・デメリット
内製化と外注化のメリット・デメリット
ではこちらも例題を。
製造工場で問題が発生しています。対応策を考えて下さい。
(1)工程ごとに製造時間のばらつきがある
(2)遅延が発生している
(3)不良品が多い
(4)モチベーションが低下している
(5)段取り時間が長い
(6)作業員に能力差がある
(7)滞留在庫が多い
(8)生産計画が硬直的
事例Ⅲは問題点が結構、明確に書かれています。そしてボトルネックとなっている真の問題点を見つけ、的確に指摘することが大切です。
ざっと書き出してみましたが、いかがだったでしょうか。事例を解いているともやもやした感覚が常にあると思います。でも実際、目指すべき回答は、これまで皆さんが学んできたことの積み上げでもあるのです。改めて知識を整理しながら、引き続き過去問に取り組んでみてくださいね。
なごでした。