ファイナルペーパーは作るべきか

なごです。
勉強もそろそろ中盤戦から終盤戦に近づき、戦い方も少しずつ変化する時期となってきました。これまでは知識を増やす外向きなベクトルだったと思いますが、これからはこれまで蓄積してきた知識を整理し、的確にアウトプットできるようにする内向きなベクトルに学びのスタイルが変化していきます。

 

そんな中、皆さんの心の中に一つの疑問が。
「ファイナルペーパーって作る必要があるの?」

 

今日は、これについて考えてみたいと思います。

 

これまで当執筆陣のコメントの中でも、幾度となく「ファイナルペーパー」という言葉が出来てきました。でも「必ず作るべき」という意見と「作らなかった(時間が無かった)」という意見が混在していたかと思います。

 

現時点で、皆さんはファイナルペーパーの位置づけをどうとらえているでしょうか。

 

まず、ファイナルペーパーをきちんと定義しましょう。
実は、2種類のファイナルペーパーが存在すると私は考えています。

 

一つ目は「自分専用 重要論点まとめ」型ファイナルペーパーです。
実際の試験直前、自分なりにまとめた重要論点を短時間できちんと見直すための資料。自分なりに重要論点をまとめて書いているため、知識がそもそも定着しており、知識の呼び起こしには十分効果があります。
またファイナルペーパーを作ること自体が、自分なりの知識の整理につながることや、ファイナルペーパーを作るたびに過去に作成したページが繰り返し目に入ることで記憶が定着しやすなど、作成することの利点は多数。過去、多くの執筆陣が作成を推奨するのもうなずけます。
でも一つだけ欠点も。それは誰しもが感じている「作成に時間がかかる」ということ。実際市販されている問題集は、それはそれなりに秀逸なものが多く、きちんと論点がまとめて記載してあります。限られた時間の中で作成すると、どうしても自分が作るファイナルペーパーは情報量満載とはいかず、内容が相当偏ったものになりがち。その折衷案として、既存テキストなどに自分の足りない知識を書き込み、参考書自体をファイナルペーパーとして利用している人も多数います。
実際の試験当日はファイナルペーパーもそうですが、昼食や女性の方だと上着など、結構試験会場に持ち込みたくなるものはたくさんあります。厚いテキスト4冊を持ち込むのはそれ自体、結構大変だと思いますので、最終的に知識を集約する一冊は、テキストを活用するならこの冊子、と早めから事前にイメージしておくと良いかもしれませんね。

 

実は、ファイナルペーパーには、もう一種類あります。
それは「自分専用 ありがちうっかり確認メモ」型ファイナルペーパーです。
試験直前に読む内容としては、実はこちらのほうが、私は大切なんじゃないかと感じています。

 

(例えば1次)
・正解を選ぶ選択肢なのに、うっかり間違い文を選ぶ癖がある
・疲れてくるとメモ書きの字が汚くなり、数字の0と6を読み間違える
・会社分割の問題は早とちりしがち、注意!!
(例えば2次)
・計算問題の端数処理を毎回、間違える
・「しかし」の逆説接続詞に続く箇所に注意
・文字数が多い設問は文字の殴り書きをしがち、読みづらい

 

当たり前なのですが、試験前は誰もが浮足立っています。知識系を試験会場で直前まで新たに詰め込もうとしても限界がある、というかやめた方がいい。これまでの自分の努力を信じて、「ここを注意すれば大丈夫だからね」と自分に言い聞かせてあげる、そんなちょっとしたマインドコントロールが結構大切だったりします。
意外にも「マークするときに一列ずれてマークしていた」「問題冊子に自分の名前を書き忘れた」など試験当日は、結構多くの人が普段では考えられないミスを犯します。実際、私の受験したすぐ近くの方も、試験終了後、名前を書き忘れたので答案を返してほしいと食い下がっていましたが、却下されていたようです。
ほんの数点で合否がわかれる診断士試験。そのためには自分が失敗しがちな項目について、少しでも凡ミスの可能性をつぶすことが大切です。
過去に失敗したミスを、メモ帳に書き出しておく。私も事例Ⅳの時、「端数処理の桁を間違えない」というメモをずっと読んでいたにもかかわらず、ミスをした思い出があります。でも途中で自分の「うっかり」メモを思い出し、見直してミスを直すことができた。そんな紙一重の中で結構多くの人が戦っているのです。
ちなみにこのタイプのファイナルペーパーはすぐには作ることができません。新規で作ろうとしても、自分のミスの傾向は書き出しにくい(そもそもそれがきちんと把握できていたのなら、ミスをしない)ため、普段から「あっ、また間違えちゃった」と思ったたびごとに、間違えた傾向を書き出しておくことことで、実際の本番に役立つ自分のためのバイブルになります。

 

知識の礎、ミスの撲滅。診断士試験は自分を成長させてくれる糧。自分の傾向を知り、万全を期して当日に臨んでくださいね。
それが「自分を信じる」につながります。
なごでした。

 

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