【渾身】財務 もしも紫雲和尚が中小企業診断士受験校の講師になってCVP分析の解説をしたら・・・。

こんにちは。和尚です。先般の名古屋セミナー参加された皆々様ありがとうございました。静岡県や、なんと富山県から来られた方もおられまして、背筋が伸びる思いでした。
またセミナー後もロビーで我々を捕まえて質問攻めになるなど、熱心さにタジタジでございました。
もし質問足りない方などいらっしゃいましたら、参加したしない別として、なんなりと、なご&和尚の記事にコメントくださいますようお願いします。

さてそんな中、和尚は財務のキモということをお話しさせていただきました。
本当はむさ苦しい和尚のライブで味わっていただきたかったのですが、前回の宿題の答え、ここで全世界に向けて発信したいと思います。

財務の本質は「カネ」である。
ついでに財務分析の(究極の)目的は「倒産する会社を知るため」である。

1番目については絶対合っている自信ありです。如何にカネが儲かるかを、一定のルールにのっとり、あーでもないこーでもないという議論を重ねてきた結果が、財務である、こう和尚はとらえております。
2番目については、非常にディフェンシブな表記なので、「設備投資」などオフェンシブな投資判断を主とするの診断士試験にはそぐわない感もありますが、倒産の匂いをかぎ分けられるようになれば、財務分析スキルは一流ではないかと。
和尚の世を忍ぶ仮の姿の職業柄、先輩には「粉飾決算を見抜くため」とおっしゃった方もおられましたが、これはこれで正解かと思います。
オフェンシブな答えとしては、企業が永続的に存続するための糧とする、ステークホルダーの評価を得る、などがあるでしょうが、
和尚に染み付いているのは「倒産」の二文字です(泣)

そんななか、今回はあまり倒産とは関係ないCVP分析をやります。

今週は【渾身】シリーズで道場のお仲間は、自分の得意技の教科を張り切って執筆されておられると思いますが、和尚は前回に引き続き、財務。
前回の記事が財務と言えるのか?というのはさておき、
さらに今週日曜日フリー投稿の日には 、
「実録、H26年の2次試験事例Ⅳを和尚はこう解いた!!」
というのを掲載しようと考えております。
ここまで財務を書けば、しばらく財務から離れても大丈夫なような気もするし、
財務に特化している●●●●の方に書くネタがなくなるという危機感もありますゆえ。

さて、またもや前座の話が長くなりましたが、ここから本題。
CVP分析やります。
水曜日には「おと」より【渾身】財務ということで投稿ありましたが、今日はふかーく一分野を掘り下げます。
【渾身】ということでしたので、和尚なりの汚いノートを作成してみました。できればプリントアウトしてご覧ください。

この情報化時代に敢えて、自分の汚いノートを晒す・・・これは、決して和尚が図表をブログ上で表示することが出来ないのではなく(いや、自信ないけど)、
読者が「ああ、和尚のクッソ汚ねえ字で損益分岐点やら書いてあったなあ」と思い出していただければ幸いと思い、渾身、書かせていただきました。

以下、プリントアウトしていただいたノート見ながらブログ読んでいただければ幸いです。

まず、前回のセミナーで申し上げたとおり財務は
「正確な言葉をきちんと理解し、正確に使う」
旨の説明を申し上げたかと思います。
このCVP分野も同じで、変動比率ではなく変動「費」率であることや、限界利益が経済学でいうところの限界利益とはやや違う概念(というか違う変化球を投げてくる)であることを、しっかり理解していただきたい。
またその概念がすぐ頭の中の引き出しから出せるように準備していただきたい。
そうしないと、例えば同じ「切る」という概念でも、紙を切る場合にノコギリを出してくるとNGなように、間違った方向へ向かってしまいます。
その上で、どのような技術を使って問題を解くか、繰り返し過去問、練習問題などで、トレーニングを積んでいただきたい、そう思います。

和尚もこの分野、あまり実務で使うことがないため、頭のなかの古い引き出しから出してくるイメージがありますが、
基本を間違いなく理解している自信はあるので、「中学数学の技術を使ってそこからの応用を効かせればOK」という感覚はあります。
(ちなみに、この「イヤミ」な言い方は、あくまで事実です。数学もそうですが、基本をきっちり押さえておかないと、どんなに技術があっても「無謀」というものでしょう。その辺を肝に銘じていただきたく)

ゆえに、基本をまとめますと
①テクニカルターム(語句)を正確に理解し、またどういう風に利用するのかを理解する。
②中学数学の「移項」、1次関数の知識をbrush upしておく。
③繰り返し解く(①と②が完璧でないと③は苦しい)

中学数学とかの基本がないと、このCVPだけではないですが、「マゾ的学習法」は辛いかもしれませんので、
財務の勉強においては、0段階のアウトプットを短めにしてインプットをしっかりやる、ということも考えてもよいかもしれません。

では、ノートの解説、というより「勘所」を説明したいと思います。上記①と②を意識してくださいね。

1.損益の構造
ここは、売上→営業利益までの費用&利益段階を正確に覚えることを重点とします。
ただ、簿記上で覚えてきた損益計算書上での利益概念とは全く違います。限界利益、貢献利益とは何を意味するか、どのように算出するか、を確実に理解してください。
で、損益計算書とは営業利益で合流(=一致)する、と覚えてください。
なお、H26年度の2次試験を意識して、貢献利益を算出できるよう、固定費を個別と共通に分解しておりますが、CVP分析においてはあまり考慮しなくてもよいかと考えております。

はい、大事なことをすっとばすところでした。
変動費、固定費の意味をここで書いておかねば。
我々が「たまに」損益分岐点分析をするばあい、決算書の費用項目を「固変分解」するところから始めます。
すなわち、営業利益までの各費用項目を
・売上高に比例して増える費用か?
・売上高と関係なく、一定にかかる費用か?

ということを、仕訳します。当然前者が変動費、後者が固定費ですよね。
変動費は、材料費、運搬費、直接労務費など、
(おおざっぱに言うと、原価項目が多い)
固定費は、地代、減価償却費、租税公課など
(おおざっぱに言うと、一般販売管理費が多い)
となります。
こういう、細かいところまで覚えておくと、財務を勉強するのにイメージが沸くのではないでしょうか。
いや、試験中に「身を助ける」ことになること必至です。

2.では損益分岐点売上高はどう求めるの?
はい、ここで国語の問題です。損益分岐点を求めよ、という問題は、
「損益が一致する、すなわち収支トントンとなる場合の売上はナンボになるでしょうか」
というのが、本質です。「売上」という概念を無視するからこの問題を困難にさせているわけで。

さらに。
和尚は、ここらへんの概念、損益分岐点売上高の公式、全く覚えておりません。
なぜか?

「公式は忘れるから」

だって、診断士の試験って、財務以外にも暗記するしかない部分ありますやん、
あまりそうした暗記物で脳細胞を消費するのが好きではないのです。それに暗記はパソコンのHDを使うように脳の上限があるような気がして。。。

で、和尚は損益分岐点売上高については
「売上-固定費-変動費=0」
の式しか覚えておりません。このある種当たり前の式ですが、便利なのが目標利益を算出する場合。
上記0を目標利益額に置き換えればいいだけですもん。

で、こっから中学数学です。
ノートに書いたように、移項と置き換えのオンパレードで攻めます。詳細はノート①~⑥までご覧いただきたい。
和尚は試験中も基本これ、書いてます。
後述4.で張り付けてある回答ご覧ください。

その上で、間違いなく「検算」を行う。
もともと、小学生のころは先生に「これだけ間違いが多いと大学に、いや高校にも行けませんなあ」と言われておったので、
この辺は慎重です。次回も申し上げますが「検算」大事ですよ。

3. ではグラフが出たらどうするの?
この表は頭の中でも再生できるようにしておいてほしいなあ、と思います。
どこのテキストでも載っている式ですが、
Y=ax+b
の意味は「(中小企業診断士を目指す人間たるもの)わかっているものとして」説明していないと思われるので、簡単に。
でもわからない人、必見です。

上の式、xは与えられた売上高、yはそれにより導き出された費用、ということになるでしょう。
加えてbは固定費を(売上が0でも固定費は発生)、aは売上が1増えた時の費用の増える割合、すなわち変動費率を表します。
当然、x、yの値が正ですし(費用や売上がマイナスはあり得なくあたりまえ)、
固定費が全くない企業はまずないですので、
0(角度0°)<a<1(角度45°)までの値をとる
ことは、たぶん中学数学の教科書に載っているのではないかと。

さて、このグラフが意味するところは、
赤い線(この企業が実際に使う費用)が黒い45°線(=売上=費用の線)を下回れば利益が出る
ですので、右にいけばいくほど、すなわち売上が上がれば上がるほど、利益は増えます。

4.その他小ワザ。
下記にてH25、H26の一次試験の問題、実際に解いてみたのでご覧ください。

はい、和尚渾身でやりました。ここまでの執筆時間、ノート加えて2時間30分!!!
皆様の時間短縮に貢献できますよう祈ります。

いつでも質問くださいねー!

合掌。

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