“多忙で平凡な方のための”合格体験記 きりさん
こんにちはbutaoです
現在は2月11日の午前10時、都内の某ファストフード店で記事を書いていますが、本日は祝日かつ年度末の時期ということもあり卒論を必死に書いているっぽい方、資格試験(簿記?)の勉強をしている方などみなさん各々の勉強に精を出されています
休日はまとまった時間を確保し、普段の勉強方法を振り返ることのできるいい機会です
今回紹介するきりさんも、1年目の2次不合格の原因を振り返り、確実な対策を積み重ねることで、合格されました
2次試験への対策に悩まれている方には特に、参考になる体験記だと思います
それでは、体験記をご覧ください
寄稿はここから
1.プロフィール・受験のきっかけ
現在、地方(佐賀県)の運送会社で働く27歳です
道場で合格体験記を書かれている他の方と異なり、私にはあまり強み(S)がありませんでした(皆さん優秀すぎます^^;)
仕事と直結する科目といえば・・・当時は運営管理と企業経営理論くらいでしょうか
といっても本当にすこし関連があるだけで特に強みとはいえないでしょう
また私が当時働いていた会社は、休みが不定期で、おまけに勤務時間もバラバラ
ひどいときには残業が月2・・・(あんまり書くと怒られてしまうかもしれないのでこの話はこの辺でやめておきます。)と脅威(T)は沢山ありました
私は現在働いている運送会社の跡取りで、私が継ぐと4代目になります
約4年前私は関東にある別の物流企業で働いておりました
修行として物流やロジスティクスについて学んでいたのですが、肝心の経営に関しては教えてもらえるわけではありませんでした
そこで何か経営を学ぶ手段はないかと考えていたところで出会ったのが中小企業診断士の資格でした
得意科目:運営管理、経営情報システム(昔趣味でプログラミングをかじったことがあったので)事例Ⅲ
苦手科目:企業経営理論、財務会計、事例Ⅰ、事例Ⅳ
2.勉強
①1年目(某大手予備校):一次合格、二次不合格
平成25年の2月3日に某大手予備校に入りました
一次試験の学習は月100時間以上(多いときは月140時間)勉強していました
結果はギリギリ一発合格(学習時間700時間:合計425点)でした
また二次試験の勉強ですが、勉強会でグループ学習を行っていたので、とても楽しく勉強できていました
しかし、模試等の点数は中々伸びず、二次試験を受験するまで、全く自信は付かぬままでした
結果CBADの総合B(学習時間:250時間)で不合格となりました
実は私は試験を受ける前から、うすうす2次試験は通らないのではないか、と感じていました
いつもの自分であれば通る試験のときは受ける前からなんともいえない自信がどこからか湧いてくるのですが、この時はそれがなかったのです
それもそのはず、私は2次試験の勉強をしていて、自分自身の納得のいく解き方が確立できていなかったのです
また、教わっていた問題の解き方に関しても納得できませんでした
当時の解き方ですが、どのキーワードを与件の中から抽出するか、どの段落とどの設問を対応付けするか、といったことに重きをおいていました
その時から、「こんな考え方で問題を解いて、診断士になったときにコンサルティングの役に立つのだろうか?」という疑問があったのです
そして「この資格が本当に経営コンサルタントのための資格なら、こういう勉強方法や解法を作問者は望んでいないはずだ。」とも考えました
この時にAAS鷺山先生のブログを読んでいたのですが、上記の矛盾を解消できると思い、AAS名古屋(通信)への入会を決めました
また、私は当時ふぞろい7のプロジェクトに受験生として参加しており、苦手意識のあった事例Ⅰの分析チームを担当させてもらいました
後ほど書きますがここでの学びも合格要因の一つです
②2年目(AAS名古屋見守り本科生)
平成26年の試験を合格目標に2月から春秋要約をはじめましたが、3月から仕事が忙しく、勉強をストップしました
結局再開したのは6月に入ってからでした
約3ヶ月のブランクのあと要約を始めたので、正直全く勘が戻る気がしなかったのですが、ある時を境にgoodとOKを連発するようになりました
このトレーニングのおかげで、読み手に伝わりやすい文章が書けるようになり、筆者の意図をつかめる様になったと思います
授業にはかなり遅れていましたが、先生には見守るような形で定期的にスカイプを使って直接ツッコミをもらっていました
本当にギリギリの戦いだったと思いますが、最後の最後に提出したH24の過去問をみてもらったときに、「これは間違いなく合格者の答案です。」と評価してもらったことで、大きな自信を得て、本番でも堂々と戦うことができたと思っています
試験終了後、「これは合格したな」と正直思いました
前年、不合格だったときの試験終了後の感覚と比べると雲泥の差で、それはそれは気持ちのいいものでした
結果的に2年目の学習時間は約300時間で、二次試験勉強の総計は約550時間でした
3.合格の要因として考えられること
①春秋要約を通じて読む力、書く力が鍛えられたこと
これによりロジカルで分かりやすい、社長の目線に立った診断書(答案)が書けるようになりました
②AASのお作法を学んだこと
AASの事例解法を学んだことで、本番での対応力が飛躍的に向上しました
以前はわけもわからずあわてて解いていたのですが、このおかげで落ち着いて事例を解くことができました
また、自分の解答に対しても自信をもてるようになりました(以前はとても人様にお見せできるものではないと思っていました。)
③勉強を「時間」という指標でなく「理解度」という指標で評価するようにしたこと
特にこれは事例Ⅳに当てはまりますが、今までは○時間勉強する!という目標をたててやっていたのですが、睡眠時間が削られ、かえって能率のあがらない勉強になっていました
しかし、1日にTACの事例Ⅳの問題集を3問だけ、絶対にきちんと理解できるまでやる!という制約と春秋要約をノルマとして設け、それが終わるまでは自宅に帰らないようにしました
これにより、問題を素早く理解し、解くスキルが身に付いたと思います
ちなみにこの時の一日の勉強時間は多少ばらつきますが、平日で1.5h~2.5h、休日に6~8hほどで、前年の勉強時間と比べると大分少なかったです
その分質の高い勉強ができたと思います
④苦手としていた事例Ⅰの研究を徹底的に行ったこと
ふぞろいプロジェクトにおいて事例Ⅰの分析を担当させてもらったのですが、人様に分析結果としてお見せする必要があるものなので、それはそれは研究し尽くしました
このおかげで事例Ⅰが好きになり、本番に対しての不安がなくなりました
⑤経営に携わる立場にたつようになったこと
昨年5月から実家に戻り、実際に経営側にたって物事を考えるようになったことで、より社長の立場に立った考えができるようになりました
4.これから受験される方々へ
診断士の2次試験のことを調べていると、「まさか受かると思っていなかったけど受かった。」とか「たまたま運よく合格した。」などという声がよく聞こえてきます
この声の中には謙遜も含まれているでしょうが、実際にそう感じている人は多くいるようです
私は前々から、自分の解答に自信をもち、納得できる形で合格したい、と思っていました
今回の受験では「自分自身が納得できる形で合格すること」を実現できたと思っています
これから受験されるみなさまにも「たまたま合格」でなく、「納得合格」を手にしていただきたいと思います。
寄稿はここまで
きりさん、寄稿ありがとうございました
きりさんは「そもそも、コンサルティングに役立つ試験への取り組み方とは?」という原点に立ち返り、その問題意識を持ったうえで、AASのブログを見るなど情報収集を行っています
そのように視野を広くする情報収集を通じて、納得感を持って意思決定をすることができた点がきりさんならではの合格へのルートを見出すことにつながったのではないでしょうか
そしてそれだけではなくて、その合格へのルートを着実に遂行するために、
- 時間ではなく質で進捗を評価する方法に変更するなど自身の勉強方法の改善に真摯に向き合われたこと
- 改善した方法を継続できる環境に自身を追い込んでおられたこと
などの仕組みを考え実践されたことが、合格確率を高めることにつながったと思います
今後、診断士で学んだ知識をフルに活用・発展させ、経営者として活躍されることを期待しています
私の投稿も本日でおしまいとなり、6代目へバトンタッチします
1年間に渡りお付き合い頂き、本当にありがとうございました
また機会があれば寄稿をさせていただきます
これからも道場を宜しくお願いします
以上、butaoでした
butaoさん
いい感じにお化粧して頂きましてありがとうございました。それから一年間執筆お疲れ様でした。
私はかれこれ道場には1年半くらいお世話になりましたが、butaoさんはじめ皆様の記事はとてもためになりました。
また投稿して頂ける日をお待ちしてます!