【合格体験記】自由奔放で緻密な計画。独学スト合格!~Xレイさん~
先週に引き続き、本日も昨年合格されたばかりの最も身近でホットな体験記となります。
体験記を読むことの最大のメリットは、『現在の自分を客観視できること』。
もちろん、体験記を鵜呑みにすることではなく、あくまで自分の比較対象の材料として。
取捨選択を行う決断力も磨かれます。
今回は、独学ストレート合格された Xレイさん の合格体験記です。
それでは、どうぞ!!
以下、ここから投稿
Xレイ と申します。
2次対策において御道場には大変お世話になりました。
参考になればと合格体験記を寄稿いたします。
【はじめに】
- 自己紹介: 1976年生 男性 札幌在住 病院勤務
- 取得資格: 診療放射線技師 調理師
- 学習方法: 独学
- 学習開始: 2013年7月
- 学習時間: 1次~840時間 合格
- 2次~240時間 合格
【1次試験まで】
教材は、TACのスピードテキストとスピード問題集、大原の過去問。
工程① テキストを完全に理解する
工程② スピード問題集をほぼ完全に解けるようにする
「なんか解らないけど覚えてしまえばいい」(例えばマンデルフレミングモデル)
これだけは絶対にしませんでした。
暗記科目でも、解らないことの理解を優先しました。
次にスピード問題集を解きながら“覚えなければならないこと”を整理し、徐々に覚えていきました。
基本的にはこれを7科目において実施し、スピード問題集をほぼ完全に解けるようにしました。
ここまで9ヶ月(2014年3月まで)。
工程②を終えると、全教科およそ60点は取れるレベルに達する
過去問における初見の理論、言語等で重要そうなものは、今後の出題の可能性を考慮せず解るまで調べました。
調べる過程で目的以外の知識も得ることができ、もう1段レベルアップしたと思います。
また中小企業白書はほとんど読んでません。効果が薄いと判断しました。
そして6月末には“合格レベルに達した感”がありました。
残り1ヶ月は知識の整理と、なぜか、
「1科目くらい100点取れないかな?」
という方向へ。
そして選んだ科目は“経済学”
もちろん2ヵ月後にとても後悔をしました
こうして、1次試験は500点で無事合格(ちなみに経済学は微妙な88点)。
【2次試験まで】
これまで2次対策は何もしてません。
「1次試験終わった後で何とかなるでしょ」と。
独学最大のデメリット『外界の情報からの隔離』
さて、演習は過去問のみでもちろん自己採点。これをどのように行っていくか。
まずは、3~4時間かけて24年事例Ⅰを解いてみました。
そして、模範解答(TAC)と見比べます。
「ほとんど違う」
事例Ⅱ、事例Ⅲも同様。
解説を読んでも、「何で?」と納得できない部分もある。
「これヤバイかも」と焦りを感じました。
しかし、ここで気付きました。
「ちょっと待て、そもそもこれ80分で解ける人いるか?」
1週目終了。
有益な情報が多かったのがもちろん“一発合格道場”。
2次試験というものが何となく解ってきました。
再度、同じ事例を解きました。
「方向性は定まった」2週目終了。
工程③ 80分へのタイムマネジメントを行う。
ここからは、ある受験校のサイトに多年度複数の合格者答案があったので、それを参考に“合格解答”を目指しました。
まず、時間の制約を設けず目一杯、読んで、考えて、書き直して“合格解答”ぽいものを書けるようにしました。
この過程で1次知識が十分に身についていないと感じため、“全知識”を購入し時間があれば読んでいました。
1事例で2,3問それっぽい解答を書けるようになるころには、独自の解答プロセスがおよそ出来上がっていました。
そこで一気に時間的な負荷をかけ思考の高速化を図り、時間配分を決めていきました。
「形になってきた」7週目終了。
ある日「何か模範解答がしっくりこない」と思って調べていると、「ん?これか」というのを目にしました。テキストよりレベルの高そうな著書でした。
「この試験、“ほぼ合格レベル”まで到達するのにはかなりの知識が必要。もちろんノウハウも必要。」
『圧倒的に時間が足りない。』
これが『スト生=たまたま合格』に対する私の答えです。
また事例Ⅳですが、8週目あたりから週に1事例を解いたのみです。
強化する時間はありませんでした
1ヶ月で中途半端に知識を広げても無駄と考え、既存の知識で勝負することにしました。
よくわからない問題、知識が足りない問題はそれっぽく書いておく。
今でも“合格解答”ぽいものを書けているときがある。あとはその発現率を高めていくのみ。
成功したとき、失敗したとき、共に解答プロセスを検証し修正を加えていく。
「勝ち負けになる」全12週終了。
【2次試験後】
2次試験後、何となく1次の企業経営理論の問題を見ました。
「3ヶ月前と景色が違う」
2次試験でもこのレベルがあるはず、そうなればSランク。
そこを目指し学習を続けることは、この資格を生かし何かをするときに必ず強みになる。
そして何より、最後は結果を求め知識の向上より小手先の技術を優先した。
合否に関わらず当面、学習によって知識を充実させることに決めました。
実務補習などその後の話だ。
独学最大のメリット『自由奔放』
以上です。
それでは、道場の皆様、本当にありがとうございました。
以上、投稿はここまで
いかがでしたでしょうか?
独学最大のデメリット『外界からの情報の隔離』を克服し、最大のメリットである『自由奔放』をいかした勉強方法。
U2も1次は通信、2次は独学だったため、Xレイさんのような苦しみも楽しみ方もとても共感しました。
独学だからこそ、自分の頭で考え、検証し、ある一定の仮説をもとに行動できる自由があります。
そして、PDCAを繰り返す中でこの試験の本質を捉え、戦略を方向転換した対応力の高さは、お見事
Xレイさん、ご寄稿ありがとうございました
今日の四字熟語は、もちろんコレ。
今日の四字熟語:自由奔放(じゆうほんぽう)
意味:他を気にかけず、自分の思うままに振る舞うさま。▽「奔放」は勢いのあるさま。転じて、周りにとらわれず、思いのままに振る舞うさま。
今日も元気で
U2でした。
その後、道場執筆陣の一人となったXレイの、この合格体験記に関連し、後日、道場読者より質問がありました。この記事のこのコメントに 読者とXレイのQ&Aが載っていますので参考にしてください。
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U2様
見やすく、楽しく掲載していただき本当にありがとうございます。
同じ独学の方々にとって少しでも参考になれば幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
ふうじん様
直接コメントいただき大変光栄です。
自ら開始時期を決めた学習ですので、終了時期も試験に決させるのではなく自らが決めようかと考えてます。
納得できる知識武装の後、外界へ飛び出しもう一勝負です。
この度は本当にありがとうございました。
Xレイ様、「スト生=たまたま合格」への回答ありがとうございます。
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2.5ヵ月(240h)の2次対策をわずか4つの工程で示す切り口は痛快。また周囲の逆をやるのがスト合格の本質ながら、試験を終えて知識を深めるとは全く初耳です。
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「企業診断ができる」診療放射線技師として、Xレイ様の今後の自由奔放な暴れっぷりを楽しみにしております。