一次試験が不本意な結果となった方へ、敢えてお話ししたいこと。

こんにちは。ハーンです。

一次試験の正解と配点が発表されてから10日が経ちましたね。

ここから二次試験までは、2カ月ちょっと。道場の記事もこれから先、二次試験に関する記事が多くなると思っています。

 

そうした中、私も二次スタートダッシュセミナーに参加いたしました。一人で通信で学習した私にとってセミナー初参加となります。

事務局側ではありましたが、セミナーは非常に新鮮で、自分自身のいい勉強にもなりました。その後の懇親会も参加させていただき、去年の自分同様、みなさまがいろんなことを思って試験に取り組まれていることが本当によく分かりました。

ご出席のみなさま、ありがとうございました

 

そして、セミナーにご参加いただいていた方の中にも一次試験の結果が不本意だったという方もみえましたが、サイトへの書き込みにおいても、わずか1マークといった形で足切や420点に足らないといったお話も多く見受けられ、自分なりの何かを少しでも伝えられないか、という思いを強く持ちました。

 

ということで、一次試験が(あくまで自己採点ですが)不本意な結果に終わった方向けの記事を敢えてこのタイミングで書きたいと思います。

 

◆自己採点が合格に「ほんの少し」足らなかったみなさまへ◆

いろんな方が言われているように、一次試験の合格発表まで、二次試験の学習を進めていただきたいと思います。期待を持たせるようなつもりではありません。仮に没問や加点が合って合格していた場合、何もしなかったら一カ月近く出遅れることになります。

ご承知のように一次試験から二次試験までは二カ月半程度。このうち一カ月の出遅れは非常に痛いものになります。おそらく勉強をしなかったことを大変後悔するでしょう。

診断士を目指す限り、いずれは二次試験を受験するでしょうから、やって損はありません。

精神的に厳しいかもしれませんが、とにかく二次試験の学習を進めていただきたいです。

 

◆一次不合格となったみなさまへ◆

ここから先は、一次試験の合格発表があった前提でお読みください。

一次試験合格。確かに大きな関門を通過したことになりますが、こちらの記事にもあるとおり途中経過です。二次試験はご承知のように合格率2割の実質的な相対評価。約8割の方が涙をのむ、という厳しい試験であるというのが過去からの事実です。

 

裏を返せば、今年一次試験が不合格の方も、今回一次試験合格者の8割の方(細かい計算は抜き、ザックリ!)と同じタイミングで診断士になれるチャンスがあるということです。

とすれば、来年の診断士試験に向けて、「ここから一気に一次・二次ストレート合格」を目指すためにはどうすれば良いかという一つの方策を考えたいと思います。

 

◆二次試験を有利に進めるために◆

事例Ⅰ~Ⅲと事例Ⅳは毛色が違う、ということを言われることがあります。事例Ⅳ(財務・会計)は「計算問題も多い」ため、他の事例と比較して「答えが明確」であり、「受験者の得意・不得意がはっきりしている」ために、差がつきやすいとも言われています。

決して事例Ⅳが得意でないと診断士になれないわけではありませんので誤解の無いようにお願いします)

 

この事例Ⅳを得意とするかしないかで、作戦が大きく変わってきます。

財務・会計が苦手な方は、事例Ⅳを苦手にしないように、人並みレベルを確保するためには、という風に言い換えても良いかと思います。レベルは人それぞれだと思いますが、事例Ⅳ対策をしっかりすることが二次試験を有利に進める一つの方策だと思います。

 

すなわち時間のある今から来年の二次試験の事例Ⅳを見据えた対策を行っておく、ということがポイントだと思います。

 

◆具体的に何をすればよいか◆ 

あくまで私見ですが、財務・会計の基礎である「簿記」の学習をしてはいかがでしょうか簿記の専門家になるわけではないので、とりあえずは日商3級レベルで良いと思います。

実は日商簿記3級レベルの学習をお勧めしている記事は、過去にもあります。

 

【財務・会計】財務が苦手な人へ~反転攻勢開始の時期!~

財務会計:伸び悩みの人・中位成績者向け勉強法

財務会計を攻略することの意味

  

一次試験向けの記事ではありますが、財務・会計の基礎が簿記にあることを考えれば、事例Ⅳの対策のスタートラインともいえるのではないかと思っています。

診断士の受験勉強をされているみなさまのレベルを考えれば、簿記3級のワークブック1冊なら1週間~2週間でできるのではないかと思います

(点数を取るのが目的でなく、仕訳から財務諸表ができる構造を理解することが目的です

取引が仕訳されて、試算表、決算整理を経て損益計算書や貸借対照表を作るプロセス(精算表そのものですが)を知ることで、キャッシュフロー計算書も理解しやすいと思うのですが、いかがでしょうか。

その程度の学習時間なら、費用対効果はあるのではないかと思っています。

 

◆少し脱線ですが・・・◆

私自身は20年も前に取得した簿記2級の知識が、財務・会計や事例Ⅳで役に立ちました。思ったように点がとれず、得意というのは勘違いであったというのがバレてしまいましたが、苦手意識はなかったというのは事実だと思います。受験校は、そうした基礎知識を教えるということはしていないのでしょうか。

(私が受けていた通信の受験校では、一次7科目の講義の前に財務会計入門っていう簿記3級レベルのオプション講座があると聞いたことがありますが)

 

ちなみに診断士試験合格後の実務補習でも、財務・会計の担当者が財務分析を当然のように行うことになります。(まあコンサルするわけなので当然ですが)。財務分析の結果は戦略を考える「前提条件」となるわけです。

別に会計を押し売りする気は全くありませんが、(そこまで会計好きでもないですし)過去問の解き方も大事ですが、土台を作るために基礎知識を固めることも大事な気がするのですが、こういう考え方はウケないんですかね。

 

◆今日の要旨◆

・一次試験に不合格でも、ここからストレート合格することで、今回一次試験合格者のザックリ8割と同じタイミングで診断士になれるチャンスあり!

・そのためには二次試験の事例Ⅳを得意にする(あるいは苦手にしない)方策を考える

財務・会計の基本はやはり簿記日商簿記3級のワークブックをやって「基本理解する」ことが良いのでは。

・来年合格目標の方は、特に時間のある今だからこそお勧めしたい。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

ハーンでした。

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一次試験が不本意な結果となった方へ、敢えてお話ししたいこと。”へ10件のコメント

  1. ハーン より:

    .NAP.さま
    こちらこそ、セミナーと懇親会、ありがとうございました。
    素敵な人柄?いや~、本当に恐縮です。その辺に普通にいるオッサンですよ。(笑)
    記事についてのコメント、ありがとうございます。
    そうおっしゃっていただけると本当にうれしいですし、励みになります。
    相変わらず、ワードプレスの加工は苦手ではありますが。(笑)まあ、今回は、文字が多くなりましたしね。(と軽く言い訳を・・・)
    .NAP.さまが、この先の試験についても、ビシバシ!頑張って突破していただきたいと切に思っています。
    ぜひ、我々診断士の仲間になっていただけるよう、こちらでお待ちしております。
    本当に、ありがとうございます。頑張ってください!

  2. ハーン より:

    まるさんさま
    コメントありがとうございます。
    診断士の一次試験もかなりの難関ですので、しっかり対策して頑張っていただければと思います。
    簿記の学習が負担にならず、相乗効果がでるといいですね!応援しています。

  3. .NAP. より:

    ハーンさんへ。

    先日のセミナー&懇親会、ありがとうございました!
    ハーンさんの素敵な人柄を感じることができました。
    今回の記事は、ハーンさんのいろいろ思える気持ちがとても伝わります。
    写真画が無い文章だけでも、ビシビシ伝わります。いろんな情景が想像できます。
    私もビジバシ頑張ります!

  4. まるさん より:

    ハーンさま
    実践的なアドバイスありがとうございます!どっちも捨て難いですが、最悪のケースはダブル不合格なので、診断士と簿記2級を目標にし、一級は、実務に必要な部分をつまみ食いし受験は来年11月に決めました。親身な助言ありがとうございました!

  5. ハーン より:

    まるさんさま
    コメント、ありがとうございます。
    あくまで私なら、ということでお願いします。
    簿記1級の難易度は2級と比べて非常に高く、想定される受験時期(1級は来年6月ですかね?)と診断士試験1次の残り科目を考えるといずれか一方が確率が高いと思います。
    もし一方、選ぶならばご自身がどういうことを先に会得したいか、が基準だと思います。

    私が両面作戦を考えるならば、診断士と簿記の勉強を並行して、簿記2級(あるいは3級とダブル)を今年11月に受験し、その後は診断士に集中する。ってところでしょうか。
    診断士も残り6科目となると、ストレートに近い負荷がかかると思います。
    あくまで参考程度の意見ということでお願いいたします。

  6. まるさん より:

    こんばんは
    圧倒的な点数で不合格確定の者です。中小以外来年も受験する予定ですが、事例Ⅳを集中的に今からやってます。なんだかお墨付きを頂いたようでモチベーションアップします!簿記ですが、実務の関係で一級レベルにチャレンジしようかと思ってますが、二兎を追うのはやはり無謀でしょうかね。因みに3級すら持ってません

  7. ハーン より:

    Noriさま
    こちらこそ、セミナーと懇親会、ありがとうございました。
    こうしたコメントを頂けることが、本当にうれしく今後の励みになります。ありがとうございます。
    そうなんですよね。いずれは二次を受験するわけで。諦めなければいずれは合格する。
    (とはいえ、早く受かりたいのはもちろんなんですが)

    さらに言うと、我々は少しだけ先に診断士になっただけです。診断士になった後が本当は大事なんですよね。
    私は一人で勉強していましたが、やはり仲間がいた方が刺激を受ける面は多々あります。
    引き続き頑張っていただいて、(何かあれば)今年、あるいは来年に実を結んで我々診断士の仲間になってもらえることを切に望みます!
    ありがとうございました。

    お二方ともコメントありがとうございました。
    素直に診断士の仲間になりたいなぁ、と思う方々からコメントいただき、本当にうれしいです。
    いずれ、こちらの世界で。お待ちしております!

  8. ハーン より:

    まりりん丸さま
    コメント、ありがとうございます。
    そう言っていただけるのが素直にうれしいです!
    なるほど、勝癖、負癖といのはありますね。
    まずは一つ合格すると認められた気分になりますし、やれる!って気になるものです。
    あと、言われる通り知識が再整理されるのも大きいですよね。簿記を理解すると、P/LやB/Sがどうやってできているか理解できるため、他の財務・会計の知識の整理が進むと思っています。

    あと、ビジネス法務2級ですか。いや~、すごいですね。お忙しいのに。私の方こそ刺激を受けます。その努力が(何かあれば)今年、あるいは来年に実を結んで我々診断士の仲間になってもらえることを切に望みます!
    こちらこそ、ありがとうございます。

  9. Nori より:

    セミナー&懇親会でお世話になりました。1マークで足切り見込みのものです。

    ハーンさんの「自分なりの何かを少しでも伝えられないか」という思い、強く伝わりました。

    いずれは受験する二次の為にも、ストレート合格するかもしれないレベルの高い仲間の中に混ざって、これから学習を続けていきます。

    ありがとうございました。

  10. まりりん丸 より:

    ハーン様
    役立つ記事、ありがとうございます。
    1次試験の結果発表を、期待しすぎずに待ちながら、2次の勉強をぼちぼち楽しんでおります。

    今回、もし厳しい結果だった場合、ご提案にある簿記三級を受けようと思っています。
    ほかにも、ビジネス法務2級も受けようかと。

    というのは、合格癖をつけるためです。
    今回、資格試験を受けるのは10年以上ぶりで、合格癖が抜けた状態だったのが問題点でした。
    友人で司法などに2回以上かけて受かった人の話に、
    「本命の資格よりも難易度は低く、本命の資格にもつながるような資格試験を受けておくと、合格癖がつく」
    とのこと。
    例えば司法試験の短答で結果が振るわなかった人は、翌年までの間に社労士や行政書士、宅建を受けるそうです。すると知識が再整理されて合格癖もつき、翌年はストレートかつ上位合格できるのだそう。

    そんなわけで、ハーン様のご提案、すごく参考になりました。
    勉強しておいて損無し、のことにはどんどん挑んでおけば、遅くとも来年には確実に合格できるーーそう思って頑張ります!

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