アウトプットと問題演習の違いを意識しましょう

ご無沙汰しております

butaoです

先日一発合格道場主催のセミナーが開かれたのですが、その中で、ひとつ皆様に伝えておきたいと思ったことがありました

それは、「問題演習」と「アウトプット」の違いを明確に意識することがより合格に近づく一歩かもしれません、ということです

最近はひと通りの学習も終了し、今後はアウトプットが大切!と聞いて、問題演習をされている方が多いのではないでしょうか

しかし、アウトプットは問題演習に限りません。その違いを意識する重要性を本日はお話したいと思います。

以下でいう問題演習は、話をわかりやすくするために一度解いた問題の復習を意味することとさせて頂きます。

↓目次を掲載しておきます。↓

1.アウトプットと問題演習の違いとは
2.アウトプットと問題演習の違いを意識すると何が嬉しいのか
3.問題演習すべき問題とは何か
4.まとめ

1.アウトプットと問題演習の違いとは

試しに”アウトプット”と”問題演習”の違いを検索してみると、以下のAll aboutの記事が出てきました

勉強における「インプット」「アウトプット」とは?

この記事では、問題演習とアウトプットを次のように位置づけています。

 

問題演習はアウトプットの一部であるということですね。

では、この問題演習の枠に入らないアウトプットとは何なのか

記事内容のそのままの転載はまずいかなと思いますので、診断士の試験勉強を例に出します。

例えば財務会計のテキストに以下の記述があったとします

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自己資本比率とは、
総資本に占める自己資本の割合を示す指標である。
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この記述の一部を以下のように隠します。そして、この記述を答えられるか暗記チェックする作業
この暗記チェック作業は問題演習ではないがアウトプットである一例です

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自己資本比率とは、
○○○に占める□□□の割合を示す指標である。
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2.アウトプットと問題演習の違いを意識すると何が嬉しいのか

無駄な問題演習の時間が減ります。その結果、余った時間を他の勉強に費やせます

無駄な問題演習とは何か、について過去問を用いて具体例をひとつ示します

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平成23年度 第9問
売上高売上原価率、売上高営業利益率、総資本回転率について、A社がB社より良好な場合、とB社がA社より良好な場合の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
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この問題は、売上高売上原価率、売上高営業利益率、総資本回転率の定義をきっちり暗記しておけば解ける問題です。

したがって、間違えたからといって、何度も解き直すのではなく、上記の比率の式を何度も見なおしたほうが効率的だと私は考えます。

3.問題演習すべき問題とは何か

全ては網羅できていませんが、間違えた時に何度も解くべき問題の例として以下のパターンが挙げられるかなと思います

○問題を見ただけでは解き方がわかりにくいパターン

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財務会計 平成22年度 問14-2
B社と資産内容が同じで、同一の事業を営むC社が存在するものとする。したがって、C社が生み出す毎期のEBITの確率分布は、B社と全く同一である。ただし、C社とB社では資本構成が異なっており、C社は5,000万円の負債を利用している。この負債の利子率は4%である。この市場において、法人税のみが存在しその実効税率が40%であるとすれば、B社の企業価値とC者の企業価値との差はどのようになるか、最も適切なものを選べ。
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この問題ではMM理論を用います。

”MM理論として誤りのある記述を選択せよ”などの問題であればMM理論について答えるのだなとわかりますが、この問題では、ぱっと見では何を用いて答えればいいのかが分かりにくくなっています。

○手順(流れ)を理解しておく必要があるパターン

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財務会計 平成24年度 問4
次のキャッシュフロー計算書に基づき、支払利息勘定の空欄Aの金額として最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ア 100千円 イ 300千円 ウ 500千円 エ 1,000千円

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この問題の場合、キャッシュフロー計算書にどの項目が掲載されるかを把握するのみでは不十分です。
以下を把握しておく必要があります。

1.間接法における、小計以前の支払利息と小計以降の支払利息の意味の違い
2.当座預金と支払利息の仕訳(およびCF計算書との関係)
3.支払利息と損益の仕訳(およびCF計算書との関係)
4.前払利息を用いた決算整理

これは、すなわち、周辺知識が、どのように組み合わされて出題されるのかということを把握しておく必要があるということです。

これを把握することは、暗記チェックでは難しく、実際に問題を解いて慣れていく必要があります。

4.まとめ

以上、問題演習とアウトプットの違いを意識すること、その重要性について語りました

経営法務の例で言えば私の場合は、7月中旬以降試験本番まで、解けなかった問題を再度解くことはほとんどなく、暗記チェックばかりしていました
2、3回は解いた問題で、その間違えた内容はすでにスピテキに反映されている状況の中で、さらに問題を解く行為は非効率だと感じたためです
財務会計の例で言えば、指標やWACCの計算式は問題演習ではなくスピテキを高回転させて覚えました。
問題演習に関しては、自分が過去に一度間違えたことがある問題であっても演習しない問題もありました。演習は上記で示したパターンに当てはまるなど、復習する価値があると思える問題に絞りました。

本日のまとめメッセージです

①ぜひ、ご自身の問題演習を振り返り、それは本当に何度も解くべき問題なのか?を考えてみてください。
②暗記チェックだけでいい部分、問題演習すべき部分などを意識して仕分けして時間を効果的に使いましょう。

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