【合格体験記】学習を楽しみつつ計画と実際の差異を管理していく ~オーケーさん~

計画をまず作ることが大事。
すると実際との差異(弱点)が見つかり、
不得手(バラつき)をつぶして合格圏内。

今日の体験記は「自分がまさか合格するとは」と謙遜するオーケーさん。ではストレート合格者が起こした奇跡とは何か?さっそく体験記へGo。

   寄 稿 こ こ か ら   

■はじめに■

まさか自分が合格体験記を寄稿するとは…、しかもストレート合格で。本当に奇跡的なことのように思っています。後ほど答練等の点数も提示していますので、まったくもって謙遜ではないことがわかっていただけると思います。

この合格体験記でなにか画期的な学習メソッドを提供するようなことはできそうにありませんが、ひとつでも皆様のヒントになれば幸いです。私自身も道場の記事をペースメーカーとし、数多くのノウハウと先人たちの合格体験記から取り入れられそうな方法を試行錯誤していました。

診断士の勉強を楽しみつつ、自分なりの
工夫と改善活動を続けていたら合格してしまった

というほんの些細なケーススタディというわけです。

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■簡単な自己紹介■

現在は、あるニッチな領域に特化したメディアで広告営業を仕事にしています。社会人になって8年ほど経っていた昨年、ふとしたことがきっかけで経営について勉強してみたいなと思い立ちました。いくつかの選択肢があったのですが、中小企業診断士試験対策をその手段としました。

試験科目が広範で体系的であること、
学習にあたって費用負担がそれほど大きくないこと

がその理由でしょうか。

当初は試験勉強を通じて経営のイロハがつかめればよし、合格は二の次という位置づけでおりました。ところが、受験校に通い出して1科目目の企業経営理論を受講しだすと、すっかりはまってしまいました。今まで知りたかったこと、漠然と疑問に思っていたこと、今の勤務先で問題だと思っている事象の原因、

そのようなことが学問として理論化されていて、
自分の前にぽんと差し出された感覚

でした。「こういうことを知りたかった!」、毎週の受講が楽しみになっていきました。

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■一次対策■

□点数と学習時間に関する資料□

まったく誇れるものではありませんが、通っていたTACでの一次試験までの答練、模試、それに本試験での得点です。

養成答練 養成
答練 
 完成
答練①
完成
答練②
公開
模試
本試験
企業経営理論 58 58  60 45 62
財務・会計 34 44  50 64 61
運営管理 61 80  66 64 56
経済学・経済政策 54 51  36 48 56
経営情報システム 78 67  64 76 68
経営法務 64 68  84 56 68
中小企業経営・政策 77 59  64 74 69
 計 426  427   424  427  440

次は学習時間の記録になります(10~7月計1,022h)。

□分析~数値化~□

科目面では、財務・会計を苦手としていました。学習開始当初は、簿記の知識をまったく持ち合わせていない状態でしたから相当苦労しました。12月に受けた養成答練では足切り点を下回る34点…。養成答練80点説を道場記事で読んでいただけに大変ナーバスになってしまった思い出が蘇ります。

しかしこの後、完成答練①44点、完成答練②50点、本試験61点と、10点刻みで点数が伸びていきました。本試験の易化に救われたところもあるのですが、合格点まで得点を持ち上げることができています。

この科目、12月、1月と五里霧中の中で四苦八苦していました。つらい記憶です。いろいろな解説書に手を出したり、簿記の問題集を解いてみたり。もがく中で、一筋の光が見えてきたのは、こんな言葉に出会ってからでした。

財務・会計は暗記科目。

要するに「多くの問題は解法を頭に叩き込むことで点数が伸び、安定してくる」、そう気づいたとき、ぐっと楽になったものです。この気付きのあと、点数が伸び始め、実際に合格水準に達することができました。

この科目に苦労されている方は多くいらっしゃると思います。ひょっとすると、多くの情報に振り回されていたり、構えすぎているだけかもしれません。

学習時間面では、1022hと合格者が費やした総時間と同じ水準ではないでしょうか(すこし多いくらいかも)。TACの一番初めの講義で1200時間(2次試験まで、講義含めて)が目安と聞き、本試験からの逆算で週次学習時間を割り出した記憶があります

およそ1日3時間か、でも休日は8時間学習すれば
平日は1,5時間ほど、できなくはないな。

と考えたことがあります。学習時間はiPhoneの時間管理アプリを利用して、事細かに記録をしていました。仕事をしながらなので、平日ほとんど時間が取れない週も出てきます。そういった時でも月単位で平準化できるようにその翌週は長く机に向かうようにしていました。記録することは、モチベーションコントロールの意味合いが強かったです。

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□課題を認識する、真因に到達する――私の学習方法□

すこし診断士っぽく書くと学習の本質も企業経営と同様に、

課題認識と真因分析、そして改善策提示、実行するという
いわゆるPDCAサイクルを回すことに他ならない

ように思います。

私の場合は、間違えた問題の原因を「間違いポイント」として都度、抽出していました。例えば、「従量税は平行シフト」「企業の欠員数が増加しているということは求人数が増加」「『負ののれん』が生じたとき、事業年度の利益として処理する」などのようにキーワード化して赤字で書き出していました。「そのことによって、誤答した原因が、

①理解不足 ②解法の未定着 ③単語の未暗記 ④計算ミス

などいくつかに類型化されてきます。

このうち、計算ミス以外の「間違いポイント」は週次でEvernoteに転記していました。自分にとって「間違いポイント」は宝箱みたいなもの。問題を解くアウトプット演習も「間違いポイント」を抽出する作業に過ぎないように思えてきます。あとは、人間は忘却してしまう生き物ですから、

振り返りを実施し、旨み成分が凝縮された
この「間違いポイント」を記憶に定着

させてやればいいわけです。なお、Evernoteに転記するのは、転記するという作業自体が記憶定着に役立つということと、iPhoneでも移動中など隙間時間に眺められるようにするためです。
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■暗中模索の二次試験対策、そして開眼■

一次試験の自己採点の結果、合格ラインに達していることがわかったとき、それはもう極上の瞬間でした。ヤターーーーと叫んだそのあと、約二週間はすっかりフワフワしてしまいました。TACのスタートアップ演習はこなしていたものの、この段階で二次試験の問題すら見たことがありませんでした。

8月上中旬はフワフワ感を抱きつつも、二次試験がどのようなものであるか、リサーチを進めました。同時に教室講義にも参加していたのですが、

二次試験は知れば知るほど得体のしれない、
つかみ所のない試験

という印象を深めました。「こりゃ二次は当分ダメかもしれんな」、そう思い8月下旬には養成課程のカリキュラムを取り寄せたり学校見学に参加したりしていました。そんなかんじで、あっという間にTACの二次公開模試を受けることに。

TAC二次公開模試
事例Ⅰ 事例Ⅱ 事例Ⅲ 事例Ⅳ
13 35 49 42

うーん、厳しい。上位43%のポジション。たしか道場記事に事例70問以上で合格ラインというものがありましたので、数をこなすことを目標にLECとMMCの模試も受けることにしました。9月はTACの演習含めて毎週末、新しい事例に当っていたことになります。

MMC第4回模擬試験
事例Ⅰ 事例Ⅱ 事例Ⅲ 事例Ⅳ
58 57 56 43

点数は上がっているのですが、上位73%のポジション(上位というか下位…)。厳しい、あぁ厳しい。ちなみに、LECはオンライン上で採点結果が見られる仕組みで現物の郵送返却はありませんでした。そのため今となっては何点だったのか…。

 この9月期は今から思えば相当ストレスが溜まっていました。予期したとおり点数が上がらないし、一次試験のように計画と実績の差異を埋めるPDCAサイクルを回す学習体制を確立しづらいことが原因だと思っています。その影響か、

この当時抜け毛が激しくなりました。

道場の記事に苦境を脱する手がかりを見つけ出したいという気持ちで、先達の方々の記事を含めて、二次試験に関するほぼすべての記事を読んでみたのもこの時期でした。

 答えは決まっている。
お団子をひとつ、ふたつ盛り込む。

このふたつのフレーズにうっすらと光が差し込む感覚を覚えました。

また、80分間の解答手順、時間の使い方、マーカーの使い方、書き込む記号の標準化などが自分の中で確立していったのもこの9月期の終わり頃でした。

 道場の記事で繰り返し出現するワード、「開眼」。実はわたしにも「これは!」という瞬間がありました。あれはちょっと不思議な感覚でした。ある事例問題を解いているとき、

「あ!こういうことね、二次試験って」

と思わず口に出てしまいました。コツを掴んだという感覚と似ています。このコツについては、まだ自分の中で言語化できていません。ただ、その後の演習では得点は伸びなくても、外さないだろうというある種の自信が身についていきました。実際、得点も上昇していきました。

最終集中特訓
事例Ⅰ 事例Ⅱ 事例Ⅲ 事例Ⅳ
58 50 55 20

※事例Ⅳはご愛嬌。

二次オプションゼミ
事例Ⅰ 事例Ⅱ 事例Ⅲ 事例Ⅳ
52 69 68 63

■二次試験の後■

試験終了後は、もともと不得意科目だった事例Ⅳがあまりにも出来なくて、「儚い夢だったよ」とトボトボと雨の中を五反田駅まで歩いていると、涙でネオンが滲んでしまいました。それでも翌日には気を取り直して、再現答案をこしらえました。

それも終えるとこの一年間、日常的に机に向かう生活を続けてきたので、解放感というより手持ち無沙汰な心持ちになってしまいました。そこで、自分の勤務先を事例企業として手製の与件文づくりを行いました。これが予想以上に面白くて熱中してしまいました。

そんなこんなで結果として合格してしまいましたが、勉強すればするほど自分の無知に気づくというもの。今は実務補習のイメトレをしつつ、2月の簿記検定受験を目指して学習を続けています。

道場には本当に支えられました。ありがとうございました。

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   寄 稿 こ こ ま で   

さてこの合格は奇跡なのか必然か?一次・二次に分けその勝因を見ていく。

一次の勝因は、計画と実際の差=弱点つぶし。学習計画を立て、実際との差異(弱点)を見つけてつぶすと、得点が伸びる。さらに「間違いポイント」をEvernoteにまとめ、繰り返し見直すことで記憶定着。

一方、二次対策はゴールが良くわからず計画を立てづらいため、初学者はつまづきやすい。この時、解答テクニックを磨く前に、自ら悩んで「二次のゴール」を探したことが二次の勝因。

ストレート合格はたまたま要素が強い。とはいえ合格実力に至るまでのステップには必ず勝因あり。オーケーさん、多くの初学者に気付きを与える体験談のご寄稿、ありがとうございました。

なお、オーケーさんが言いかけた「開眼」を勝手に補足すると、

自由演技から規定演技に変わった瞬間というか、
自分が言いたい事でなく、相手が期待する答を書く様にした瞬間というか。

おっと、これは自分で言葉にすることに意味があるからまだ内緒。

byふうじん

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